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その後

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月宮・グングニルというスレイヤーがみずきを襲ってから3日が経った。

あれから毎日、みずきが入院している病院にはかんたがお見舞いに来てくれていた。

かんたの話によると、未だに月宮と名乗るスレイヤーは何故みずきを襲ったのかは謎のままらしい。更に、かんたが倒した2人の月宮は本体の分身に過ぎないらしい。

その証拠として、みずきが襲われた現場には1部、砂が落ちている事が確認された。

だが、そんな事よりもみずきはまず背中に負った傷を治さなければならない。「不甲斐ないわ」みずきはあの時、負けてしまった事を根に持っていた。

もっと強くならなければ、そう思っていると、

コンコンと、病室の扉がノックされた。
「どうぞ」みずきはそう言うと、北条れいらが入ってきた。

れいらは扉を閉め、すぐに謝ってきた。
「本当に申し訳ない事をしました。あの時、わたし達が月宮がみずきさんを狙っていた事に気が付いていれば...」

れいらは申し訳なさそうにそう言ったが、あんなの誰も気づく事はできない。そう思い、「謝らないで。れいらが悪い訳じゃないわ、私があの時、あいつに勝てていればねよかったのよ...」とみずきはれいらは悪くないと励ました。

しかしれいらは「いえ、私とほたるはずっと月宮を追っていたんです。」と、これまでずっと月宮を追っていたという事を明かした。

「私とほたるは3日前、月宮の情報がないかを聞く為にスレイヤー育成学校に訪れたんです。」その時に、れいらとほたるはかんたの模擬戦を見た訳だ。

「それで、私とほたるが、その場を離れた直後に現れたものですから、本当に申し訳なくて...」そう言い、こう続けた。

「私とほたるは政府のスレイヤーです。だから私とほたるはスレイヤーを何人も殺している月宮をずっと追っているんです。」

「何のために月宮はスレイヤーを殺しているの?」みずきは何故月宮はスレイヤーを殺しているのか疑問に思った。

そうみずきが聞くとれいらは「月宮は主が殺せと言ったスレイヤーを殺しているんです」そう返した。

それを聞いてみずきは月宮がその様に言っていた事を思い出し、「主っていうのは誰の事なの?」月宮の主は誰なのかを聞いた。

するとれいらは「それはまだ分かっていないんですよ」と、
まだ分かっていない事を教えた。

「謎に包まれたままって訳ね...」
「そうゆう事です」

「そういえば今日はほたると一緒じゃないの?」みずきは不意にそう思い、れいらに聞いた。

するとれいらは、「ほたるは今3日前に現れた月宮について警察の方たちと共に手がかりを探しています。」そう言った。

それを聞いたみずきは「れいらは手がかりを探さなくても良いの?」と、ほたるだけに任せておいて良いのかを聞いた。

それに対してれいらは「その事は大丈夫です。私とほたるは役割が違いますから。」そう言い更にこう続けた「ほたるは相棒の様なものなんです。ほたるが見つけて、私が倒す。その様な役割があるんですよ」

それを聞き、みずきは「そうだったのね」と納得した。

「だとしても、私だけこの様にサボっていてはダメですね。少し長居し過ぎました。それではゆっくり身体を休めてください。」そう言い、れいらは病室を後にした。


同時刻、かんたの寮部屋にて、


かんたは今日やっと自分の寮の部屋を貰い、ベットで寝転んでいた。

その時、かんたは3日前あった事を思い返していた。
あの時、かんたは使った事もない技を思いつきで使えた事に驚いていた。(ほんとにあの時夢に出てきた、雷や火を使う事が出来た、俺はやっぱり神の加護を受けていたんだ)

E級スレイヤーであるかんたは神の加護を手にし、一気に強豪達の仲間入りを果たしたのだ。

まだ実感が湧かないが、とりあえずみずきのお見舞いに行こうと思った。みずきはもうただのスレイヤー仲間では無い。
ライバルであり恋人なのだ。

だから早く会いに行こうと寮部屋の扉を開き、みずきの入院している病院に足を運んだ。


その数日後にみずきは無事退院し、平和な日常が続いていた。
そんなある日、

かんたはみずきにある提案をした。それは「なぁみずき、俺たちが恋人になった時はみずきが怪我をしていたから行けなかったけどさ、みずきも退院したんだし、デートとか、行ってみる...?」

それを聞いたみずきは「良いわねそれ!私友達と遊んだりとかあまりして来なかったから楽しみだわ!」と嬉しそうに言った。

「じゃあ明日近くのショッピングモールで色々買い物とかするか」

「明日ね、分かったわ!」

こうして2人の良い意味でも、、記憶に残る初デートが始まるのだった
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