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0章 転生

十三、箱庭の試運転(2)

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「とりあえず、こっちの世界の知識と合わせることは確認できたから…
次は、収納を試してみよう」

「収納も出来るのか?」

「ああ、恐らく…別次元に保管することで可能となるはず…それに、俺の予想が正しければ時間の軸が存在しない次元に入れることで時間停止の機能も擬似的に再現出来るはずだ」

少しだけ分かる、というようにガラハドは唸り声を上げながら提案をしてきた。

「じゃあ…生物とかの保管も可能なのか?」

「うーん、まぁ…やろうと思えば、だろうけどな。
ああ、だが…完全に仕舞う、という面ではこの世から間接的に消えるだろうから意味は無いか…
というか、それを使えば不老を作り出すことも出来るぞ。
ただまぁ、あくまで時間を止めるだけだから、死ぬことはあるだろうが…
俺の調節や操作がもう少し精密になれば、不死もできなくはない、はずだが…それでも完全な不死とまではいかないだろう」

「うーん…まぁ、とりあえず試してみよう。
そうだな、それじゃあこの剣を入れてみてくれるか?」

「ああ」

ガラハドが常に持っている剣を預かると、直ぐに別次元へと運んだ。

「──ああ、なるほど。俺には何処に何があるか分かるが…」
「俺にはやっぱり見えねぇな」

「ふむ…ちなみに、この世界での不可視の攻撃とはどういうものなのだ?」

「不可視の状態で攻撃を受ける、か…そうだな、"無防備状態"とでもいうべきか。とにかく、防御力となる守護力が通用しなくなるんだ。
まぁ、俺の場合はほぼ常に結界を張っているわけだが」

「なるほど、ならば別次元からの攻撃をこの次元の攻撃と合わせることで、相手の防御無視の攻撃ができるな。
なんなら、見えるけど触れられない、しかし攻撃は当たる…なんて理不尽な攻撃もできるだろう」

「おお、それは凄いな…ああだが、大抵の奴はどうにかなるだろうが…俺みたいな奴だと、それは効かないか…」

ガラハドはそういうと、魔法で剣を創り出し、思いっきりどこかを切り裂くように振るった。

「"次元斬"、とでも名付けようか。聖獣などの超越者に近い力を持つと、次元を一時的に割ることが出来るんだ」

「ば、化け物すぎるだろう…だが、お前ならば国王を守ることはできるだろうな」

「ん、どうだろうか。今のところは守れているが、それは基本的に相手が人間だからな…魔物なんかが来れば分からなくなる」

「魔物?」

「魔物というのは、この世界の魔なる者──簡単に説明するならば、"魔"の力に飲まれた者の総称だな。
人間も魔なる者になるんだが、自然力はその者の所持量以上の力を体内に蓄えると暴走してしまうんだ」
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