9 / 98
0章 転生
九、固有能力
しおりを挟む
「っと、ユーグ殿。国王陛下が近づいてこられる」
「…よく分かるな?俺にはさっぱり分からないんだが…」
「ステータスの差もあるが、俺の場合は魔力感知でわかっているんだが…まぁ、殆ど固有能力のおかげだな」
固有能力?初めて聞くな。これも調べよう。
【固有能力】
この世界の人間ならば、必ず所持している能力で、その者特有の能力となっている。
しかし、本当に固有の能力稀とされており、殆どの場合効果の同じ能力が付与されることが多い。
※箱庭も固有能力※
なるほど、生物が所持している能力のことか。
「ん?固有能力は1人につき1つということは、ガラハドの能力は魔力に敏感な感知系なのか?
だが、感知ならば斥候などに回ると思ったが…」
「いいや、俺の能力は"円卓の騎士"というものだな。俺も詳しくは分からないが、現段階で言えば魔力と守護力に補正が掛かっているから、基本的に魔力感知程度ならば回復の方が早いから常時使えるんだ」
「ほぉ、円卓の騎士!それまた凄い能力だ」
円卓の騎士と言えば、アーサー王伝説に登場する唯一、円卓に座ることが許された13人の騎士の1人となる。
となると、やはりガラハドというのはこれに因んでいるのか?平行世界、という線も無くはないが、その場合ガラハドという人物は有名なれど特別では無い…というより、神話や伝説自体がこの世界にはないということか。
「調べてやろうか?その能力」
「…うん?お前の能力は箱庭だろ?どうやって…」
「一つだけとは言っていないだろう。
俺には鑑定の能力もある。
とりあえず今から調べてやるが、俺の予想が正しければその能力一つで複数の効果を持っているはずだが…」
「なら、調べてくれ」
「よかろう」
【円卓の騎士】
円卓の騎士の中でも、最上位に位置する聖杯の騎士の能力を受け継いだ固有能力で、聖杯の能力を操ることができる。
また、神の力が宿っている、もしくはそれに類する力が宿った聖杯、もしくは聖杯の役割を持った装備を付けることで、能力が強化される。
また、円卓の騎士の能力も同時に兼ね備えており、その能力は守護力と自然力の補正。
また、攻撃種の追加及びその追加された種の強化も入っている。
「ふむ、これは詳しく調べてみないといけないが…
とりあえず、ガラハド。お前の能力名は、円卓の騎士改め、〘聖杯の騎士〙という名だ」
「聖杯?杯の騎士というのはなんともまぁ歪というかなんというか…あまり強そうな印象ではないな…」
少し落ち込んだように見えたガラハドを見て、俺は笑みを浮かべた。
「安心しろ、聖杯というのは"聖遺物"と呼ばれる向こうの世界での伝説上の道具だ。
それも、聖杯というのはかなり特殊でな。
伝説を幾つも持っているため、恐らくそれら全てがお前に備わっていることだろう。
さて、とりあえず…今のところ確定しているのは、円卓の騎士の能力で攻撃種の追加及びそれの強化、
自然力と守護力の補正及び強化
この2つだな。
聖杯は後々調べていくが…」
「聖杯というのが何か分からないから、完全に任せることになりそうだな…」
「まぁ、鍛錬の礼とでも受け取っておいてくれたら良いだろうな。
さて、俺は疲れたから一旦寝るとしよう」
「いや、国王陛下が来られているんだが…」
「赤ん坊だぞ?そんなこと知ったことじゃあない」
冗談混じりにそう伝えると、ガラハドは少しキョトンとした後、盛大に笑い声を上げた。
「そうかそうか!くははは!」
「…よく分かるな?俺にはさっぱり分からないんだが…」
「ステータスの差もあるが、俺の場合は魔力感知でわかっているんだが…まぁ、殆ど固有能力のおかげだな」
固有能力?初めて聞くな。これも調べよう。
【固有能力】
この世界の人間ならば、必ず所持している能力で、その者特有の能力となっている。
しかし、本当に固有の能力稀とされており、殆どの場合効果の同じ能力が付与されることが多い。
※箱庭も固有能力※
なるほど、生物が所持している能力のことか。
「ん?固有能力は1人につき1つということは、ガラハドの能力は魔力に敏感な感知系なのか?
だが、感知ならば斥候などに回ると思ったが…」
「いいや、俺の能力は"円卓の騎士"というものだな。俺も詳しくは分からないが、現段階で言えば魔力と守護力に補正が掛かっているから、基本的に魔力感知程度ならば回復の方が早いから常時使えるんだ」
「ほぉ、円卓の騎士!それまた凄い能力だ」
円卓の騎士と言えば、アーサー王伝説に登場する唯一、円卓に座ることが許された13人の騎士の1人となる。
となると、やはりガラハドというのはこれに因んでいるのか?平行世界、という線も無くはないが、その場合ガラハドという人物は有名なれど特別では無い…というより、神話や伝説自体がこの世界にはないということか。
「調べてやろうか?その能力」
「…うん?お前の能力は箱庭だろ?どうやって…」
「一つだけとは言っていないだろう。
俺には鑑定の能力もある。
とりあえず今から調べてやるが、俺の予想が正しければその能力一つで複数の効果を持っているはずだが…」
「なら、調べてくれ」
「よかろう」
【円卓の騎士】
円卓の騎士の中でも、最上位に位置する聖杯の騎士の能力を受け継いだ固有能力で、聖杯の能力を操ることができる。
また、神の力が宿っている、もしくはそれに類する力が宿った聖杯、もしくは聖杯の役割を持った装備を付けることで、能力が強化される。
また、円卓の騎士の能力も同時に兼ね備えており、その能力は守護力と自然力の補正。
また、攻撃種の追加及びその追加された種の強化も入っている。
「ふむ、これは詳しく調べてみないといけないが…
とりあえず、ガラハド。お前の能力名は、円卓の騎士改め、〘聖杯の騎士〙という名だ」
「聖杯?杯の騎士というのはなんともまぁ歪というかなんというか…あまり強そうな印象ではないな…」
少し落ち込んだように見えたガラハドを見て、俺は笑みを浮かべた。
「安心しろ、聖杯というのは"聖遺物"と呼ばれる向こうの世界での伝説上の道具だ。
それも、聖杯というのはかなり特殊でな。
伝説を幾つも持っているため、恐らくそれら全てがお前に備わっていることだろう。
さて、とりあえず…今のところ確定しているのは、円卓の騎士の能力で攻撃種の追加及びそれの強化、
自然力と守護力の補正及び強化
この2つだな。
聖杯は後々調べていくが…」
「聖杯というのが何か分からないから、完全に任せることになりそうだな…」
「まぁ、鍛錬の礼とでも受け取っておいてくれたら良いだろうな。
さて、俺は疲れたから一旦寝るとしよう」
「いや、国王陛下が来られているんだが…」
「赤ん坊だぞ?そんなこと知ったことじゃあない」
冗談混じりにそう伝えると、ガラハドは少しキョトンとした後、盛大に笑い声を上げた。
「そうかそうか!くははは!」
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる