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3章 武力

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「次はどこだ?」
「こっちはある程度終わった」
「冒険者チームもほとんど終わった。そちらは2人だけだが大丈夫だったか?」
「ああ、まぁなんとか…」

 あの後、少し感覚を掴めた勢いでそのまま続けてダンジョンを攻略し、最果ての残ったダンジョンは四方のダンジョンのみとなっていた。

「とりあえず、魔法陣の端は残り4つとなった。
 あとはこれを壊せば1巡目が終わる…が、みんなも既に実感しているとおり、魔物が異様に強くなり、強化されている。
 生存第1で、もしダメそうなら攻略せずに直ぐに戻ってきてくれ。
 俺たちはとりあえず、壊した場所を全て浄化してくる」
「分かった。
 じゃあ、冒険者チームは人数が多いから…異邦人の諸君は2箇所頼む、俺達も分かれて2箇所処理する」

 あの後結局、World Summitの皆が招集をかけて異邦人側もかなりの数が集まり、ダンジョンの攻略を進めてくれている。

「よーしお前ら!このイベントを逃す奴は居ねぇよな!そんな奴が居るなら名乗り上げろ!ゲーマーが集結したからには、攻略は絶対だ!」
「「おう!」」 

 意気込んでいる冒険者や異邦人を横目に、俺たちは空へと飛び立ち、四方のダンジョン以外の場所を天使の力で浄化を行った。すると、まるでダンジョン群を囲むように花畑が満遍なく咲き誇った。

「…よし、邪気の供給が途切れて四方のダンジョンが弱体化し始めた。
 この調子ならそのまま攻略できる筈だ」
 《だが、良いのか?ダンジョンコアは願い石って呼ばれてて、コアにできる範囲だが、願いを叶えることができる代物だ。
 このままだとそれを譲ることになるが…》
「まぁ、大丈夫だ」

 にしても、神に関連するクエストにしてはえらく簡単だな…このクエスト自体は神の塔を解放することだけだから、このまま何もなければクリア出来るはずだが…

 それから暫くし、無事に全員帰省、試練クエスト自体は成功に終わった。

「…謁見が報酬になったのか?武神」
 〖んなわけ、直接報酬を渡すだけだ。それより…今回のは先に女神の介入があったから、俺の方もちょいとズルをして試練という形で下界に干渉してみたが…案外何とかなるもんだな〗
「なるほど、また女神の干渉ね…まぁ、案の定って感じだが…にしては、結構簡単な部類だったな?」
〖まぁ、女神も力自体はさほど残っていない、できたのは術式を反転させる程度で存在を変えるのは出来なかったみたいだな〗
「で、これで神界への道は繋がったのか?」
〖ああ、おかげでここと…女神が作り出した専用の空間の座標も分かった。あとはそこを叩くだけだが…〗

『緊急クエスト!
〔女神の暴走を食い止めろ!〕』

〔女神の暴走を食い止めろ!〕
【クエスト】
女神が下界に居るボスモンスターに干渉し、各戦闘エリアに暴走したモンスターが溢れている。
【クリア条件】
各エリアの浄化(ボスモンスターの討伐、もしくはモンスターの一定数殲滅)
【失敗条件】
下界の支配

「なっ…どういうことだ!?」
〖…いよいよ神の存在自体を賭けてまできやがったか…
UNKNOWN、よく聞け。お前は下界に行ってこのクエストを完了しろ。
クエストは管理者か女神が出しているが、今回は管理者だ。そのため、善神陣営となる俺たちは各プレイヤーと下界の人間達に祝福を授け、対抗できるようにする。まずは下界を安定させる、その間女神は俺達神々が…〗
【させないわよ、プレイヤーランク1位】
〖なっ…女神が何故ここに!〗
【あなたのせいで…私の計画が全て狂ったわ。ゲームというものをまるで理解していないみたいね…】
「武神、さっきの話だが…お前、あの試練かもしくは神託的なのはできるか?」
〖あ、ああ…〗
「だったら、俺の仲間と全プレイヤーに伝えてくれ。下は頼んだって」
〖ダメだ!今のお前じゃまだ勝てない!〗
「武神、プレイヤーは死んでも復活する。
だが、他の奴らは復活出来ないんだ。なら、犠牲になるのは俺だ。
それに…負ける気は更々ねぇぜ!」
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