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1章 始まり
36.
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「…うん、13時。今日はこれで終わりだが…当分は狩らなくても大丈夫そうだな。
さて、あの連中は…お、見つけた。じゃ、装備をし直して…よし、行くか」
俺はいつでも彼らが見えないよう近くまで走っていき、そこから前に立つように歩いていった。
「どうやら、1匹も狩れなかった様だな」
「レアモンスターなのにそんなに会えるわけねぇだろうが…」
「ハッ…攻略だのなんだのと聞いてはいたが…まさか、上辺だけとは…」
「…なんだと?」
「緑狼の出現条件は、太陽が真上に登ってから1時間ほど。草原エリア内にランダムで必ず1匹出現し、それが倒されるか、もしくは戦闘を終えると再び草原エリアのどこかへ即座にリスポーンする。
これは、黒狼も同じだが…攻略なぞと言いながら、緑狼は倒せない、そもそも出現条件を知らない?ハッ…よく攻略と言えたものだ」
「そ、そういうお前こそどうせ狩れてねぇだろうが!」
「総計12匹、今日俺が狩った緑狼の数だ」
そう言いながら俺はインベントから全ての死体を取り出した。
「これで満足か?ごっこ遊びならば、そこらで適当に群れてやっておけ」
俺はそう言いながら森の方へと進んで行った。
「…ねぇ、ちょっと、待って…まさか…」
「ど、どうしたんだ?」
「彼、森の方へ向かったわ…まさか、このまま覇者を狩るつまり!?」
「はぁ!?そ、それは困る…公式ランカーが倒せないのに…」
さてと…犬っころを狩りに行くか。
俺は再び挑戦するべく、平原の端、森エリアに続く場所に向かった。
«アォォォン!»
「久しぶりだな、犬っころ」
«グルルッ…»
「〔黒影:縛〕取り敢えず…第2フェーズまではさっさと削らせてもらう」
黒王狼討伐後から、何故か黒影の能力が格段に上がり、強度も使いやすさも大分変わっていた。
まるで自身によく馴染むように…
「よし、第2フェーズだ。風魔法は…音が鳴った瞬間に避ける!あとは…間合いを詰めて、風魔法のタイミングで攻撃を合わせたら全部キャンセル出来る!さぁ、第3フェーズ、物理と風魔法!」
さて、こっからは黒影を使いながらになるが…
「風魔法は全て避けながら…物理が来たタイミングで…〔黒影〕」
俺はタイミングを合わせて影に潜り、次のモーションの瞬間に影から飛び出し、真下から思いっきり蹴りあげた。
«グルゥッ!?»
「その状態じゃあ無防備だろ?それに…お前のお陰で、影が増えた」
«グッ…アォォォン!»
「威圧なんざ効かねぇよ、てめぇよりよっぽど乱暴な奴と知りいでな。〔黒影:牙狼装〕〔幻衝〕」
«キャウンッ…»
「さぁ、最終フェーズだ」
だが…こっからの黒影は相性が大分悪いんだよな…遮蔽物がないせいでここには影がないからな…
「シュッ…あ?お前もしかして…」
«バシュッ…ググッ…»
「お前、光魔法撃ってる間は動けねぇな?」
俺は光魔法の溜めに入った瞬間に、覇者の後ろまで行き、狼の後ろに出来た影を使って部分強化をした後、思いっきり殴り飛ばした。
「…攻撃中は無防備状態でダメージが通りやすくなる、ねぇ」
«ガフッ…»
「んー、このダメージ量なら即死までに倒せるとは思うが…げっ、逃げるのに徹しやがった。
まぁ、それならそれで…殴るだけだ」
その瞬間、彼から殺気が増えたのか、狼は咄嗟の行動に、光魔法を溜めずにすぐに発射した。
「くそが…サッ…覇者だなんだと、大層な名をしているからどれだけ強いのかと思えば…井の中の蛙大海を知らずとはよく言ったものだな。
その程度の実力で覇者なぞと名乗るとはな」
«グッ…ガルルッ!»
「吠えるな、子犬が」
«ぐ、グルルッ…»
「王であった狼がこれほどまでに堕ちぶれるとは…
狼の王もそろそろ代替わりをしてはどうだ?恥を晒してまで生きたいとは、狼であることを忘れたか、犬っころ」
その瞬間、狼は笑みを浮かべた。それは即死魔法が発動したからだった。
しかしその瞬間、狼は油断した。辺り一面が光に包まれた後、狼はなにかに首を掴まれた。
「恥を晒すなと言っただろう。戦いを知らないのか?相手が死ぬのを確認するまで、目を離さないことを覚えておけ」
彼は狼を一瞬睨んだ後、連撃を加えて残りのHPを削り切った。
「黒王狼の言った通りだな、感情があるのかは知らないが、あの場面で逃げられては、興が削がれる」
『ワールドアナウンス
平原エリアのボス:草原の覇者が初討伐されました。
貢献者:UNKNOWN
緊急メンテナンス!
草原の覇者を再構築する為、只今より緊急メンテナンスを行います』
「あ?緊急メンテナンス?…って、強制ログアウトかよ…」
A・I・mさんのコメントにて、間違えて拒否を押してしまい、返信が出来ずにすみません。
訂正:仮が外れていなかった為、外させて頂きました。
また、今後はこのようなことができるだけないよう努めさせて頂きますが、もしあった場合は今回のよしに近況ボードにてコメントの返信をさせて頂きます。m(*_ _)m
さて、あの連中は…お、見つけた。じゃ、装備をし直して…よし、行くか」
俺はいつでも彼らが見えないよう近くまで走っていき、そこから前に立つように歩いていった。
「どうやら、1匹も狩れなかった様だな」
「レアモンスターなのにそんなに会えるわけねぇだろうが…」
「ハッ…攻略だのなんだのと聞いてはいたが…まさか、上辺だけとは…」
「…なんだと?」
「緑狼の出現条件は、太陽が真上に登ってから1時間ほど。草原エリア内にランダムで必ず1匹出現し、それが倒されるか、もしくは戦闘を終えると再び草原エリアのどこかへ即座にリスポーンする。
これは、黒狼も同じだが…攻略なぞと言いながら、緑狼は倒せない、そもそも出現条件を知らない?ハッ…よく攻略と言えたものだ」
「そ、そういうお前こそどうせ狩れてねぇだろうが!」
「総計12匹、今日俺が狩った緑狼の数だ」
そう言いながら俺はインベントから全ての死体を取り出した。
「これで満足か?ごっこ遊びならば、そこらで適当に群れてやっておけ」
俺はそう言いながら森の方へと進んで行った。
「…ねぇ、ちょっと、待って…まさか…」
「ど、どうしたんだ?」
「彼、森の方へ向かったわ…まさか、このまま覇者を狩るつまり!?」
「はぁ!?そ、それは困る…公式ランカーが倒せないのに…」
さてと…犬っころを狩りに行くか。
俺は再び挑戦するべく、平原の端、森エリアに続く場所に向かった。
«アォォォン!»
「久しぶりだな、犬っころ」
«グルルッ…»
「〔黒影:縛〕取り敢えず…第2フェーズまではさっさと削らせてもらう」
黒王狼討伐後から、何故か黒影の能力が格段に上がり、強度も使いやすさも大分変わっていた。
まるで自身によく馴染むように…
「よし、第2フェーズだ。風魔法は…音が鳴った瞬間に避ける!あとは…間合いを詰めて、風魔法のタイミングで攻撃を合わせたら全部キャンセル出来る!さぁ、第3フェーズ、物理と風魔法!」
さて、こっからは黒影を使いながらになるが…
「風魔法は全て避けながら…物理が来たタイミングで…〔黒影〕」
俺はタイミングを合わせて影に潜り、次のモーションの瞬間に影から飛び出し、真下から思いっきり蹴りあげた。
«グルゥッ!?»
「その状態じゃあ無防備だろ?それに…お前のお陰で、影が増えた」
«グッ…アォォォン!»
「威圧なんざ効かねぇよ、てめぇよりよっぽど乱暴な奴と知りいでな。〔黒影:牙狼装〕〔幻衝〕」
«キャウンッ…»
「さぁ、最終フェーズだ」
だが…こっからの黒影は相性が大分悪いんだよな…遮蔽物がないせいでここには影がないからな…
「シュッ…あ?お前もしかして…」
«バシュッ…ググッ…»
「お前、光魔法撃ってる間は動けねぇな?」
俺は光魔法の溜めに入った瞬間に、覇者の後ろまで行き、狼の後ろに出来た影を使って部分強化をした後、思いっきり殴り飛ばした。
「…攻撃中は無防備状態でダメージが通りやすくなる、ねぇ」
«ガフッ…»
「んー、このダメージ量なら即死までに倒せるとは思うが…げっ、逃げるのに徹しやがった。
まぁ、それならそれで…殴るだけだ」
その瞬間、彼から殺気が増えたのか、狼は咄嗟の行動に、光魔法を溜めずにすぐに発射した。
「くそが…サッ…覇者だなんだと、大層な名をしているからどれだけ強いのかと思えば…井の中の蛙大海を知らずとはよく言ったものだな。
その程度の実力で覇者なぞと名乗るとはな」
«グッ…ガルルッ!»
「吠えるな、子犬が」
«ぐ、グルルッ…»
「王であった狼がこれほどまでに堕ちぶれるとは…
狼の王もそろそろ代替わりをしてはどうだ?恥を晒してまで生きたいとは、狼であることを忘れたか、犬っころ」
その瞬間、狼は笑みを浮かべた。それは即死魔法が発動したからだった。
しかしその瞬間、狼は油断した。辺り一面が光に包まれた後、狼はなにかに首を掴まれた。
「恥を晒すなと言っただろう。戦いを知らないのか?相手が死ぬのを確認するまで、目を離さないことを覚えておけ」
彼は狼を一瞬睨んだ後、連撃を加えて残りのHPを削り切った。
「黒王狼の言った通りだな、感情があるのかは知らないが、あの場面で逃げられては、興が削がれる」
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貢献者:UNKNOWN
緊急メンテナンス!
草原の覇者を再構築する為、只今より緊急メンテナンスを行います』
「あ?緊急メンテナンス?…って、強制ログアウトかよ…」
A・I・mさんのコメントにて、間違えて拒否を押してしまい、返信が出来ずにすみません。
訂正:仮が外れていなかった為、外させて頂きました。
また、今後はこのようなことができるだけないよう努めさせて頂きますが、もしあった場合は今回のよしに近況ボードにてコメントの返信をさせて頂きます。m(*_ _)m
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