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1章 始まり

1.

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「さてさて、草原エリアの敵はスライム、兎、狼の3種類だったはず…とりあえず、最初はスライムから倒してみるか!
 スライムは~っと…お、発見!確か、HPバーを削りきるか、急所の破壊で倒せるんだったな…じゃ、とりあえず1発!」

 そう言って彼はスライムに1発パンチを加えた。

「…お、おお?ぷにぷにしていて面白いな。だが、まだ死んでない…HPバーは…うーん、5割か…2発で倒せるって感じか?
 じゃあもう一発!…ってあれ?倒せなかった?何が悪いんだ?まぁ…オラァッ!
 倒せるまで殴りゃ問題ないだろうが…当たり所、か?うーん、まぁ検証はしなくても良いか」

『称号〔戦闘狂〕を獲得』

「はぁ!?」

 〔戦闘狂〕
 獲得条件:初期ログイン後、最初の行動が戦闘で、且つ物理攻撃の一撃で敵のHPを半分以上削る。
 効  果:戦闘時、ステータスが上昇する。
 また、HP・攻撃力・防御力を常に上昇させ、一戦闘時につき一度だけ決死の覚悟を発動させる。
 また、死亡時のペナルティを帳消しにする。

 決死の覚悟:一度だけHP1の状態で生き残り、1分間無敵付与、ステータス上昇。
 1分以内に敵を倒すか逃げ切る事が出来れば、その状態で生存。回復不可。
 ただし、戦闘が1分を越えるか逃げ切り失敗時、強制的に死亡扱いとなる。

「…ま、まぐれじゃねぇか!はぁ…まぁ良いか、ステータス上昇系の称号はありがたい…まぁ、俺のこのゲームのやり方は…生産メインだがな」

 取り敢えず、この状態でも倒せることは分かったし…急所狙いで何体か倒していくか。

「スライムは核を、兎は心臓か首を、狼も同じか。
 スライムは物理に耐性があるみたいだったが…んー、どうすりゃかくまで届くかね。
そうだなぁ…内側に衝撃を与えるか、障害物に叩きつけるか…なら、飛び掛ってきたタイミングで地面に叩きつける?そのタイミングで蹴りも入れれたらいけそうだな…
 よし、やってみようか。
 丁度、集まってきたようだし…てか、ナックルさえありゃ普通に核に攻撃も出来そうだな。
 ま、それは追々用意するとして…叩きつけ!…お、今度は核にヒビが入ってる…じゃ、このまま…かかと落とし!…うん、これならツーパンでいけるな。どうせならワンパンしたいが…ま、流石にこいつは無理だな。レベル上げたらいけるだろうが…
 っと、兎発見。…って、角生えてんのか…んー、まぁ避けて首を折れば…うん、いけそうだな。
 足に力を加えたタイミングに合わせて…半身ずらす(ガシッ」

 …うん、スライムよりこっちの方が安定するな。
 取り敢えず、レベルが上がるまでやってみて、夜になったら街に戻るか。
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