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足取りは軽い。ギルドでクエストの受注をした私は森に戻った。昨日、いろいろあって吹っ切れたお陰か心まで軽く感じて不思議だ。
今日の依頼はゴーレム討伐。本来であればギルドのランクがまだまだ低い私に回ってくるようなレベルのものではないが、人手不足らしい。ゴブリンの亜種を倒した私に指名が入った。勿論、クエストをクリアすればランクも上がり、実力に見合った仕事ができるようになるので喜んで受ける。
「んー?いないなぁ。ここら辺で出たって言う話だったんだけれども」
耳を澄ましてみるが大物のいるような森の様子ではない。小鳥のさえずりは聞こえるし、木々は穏やかに揺れている。今日は幸い空が明るく澄んでいて、足元はぬかるんでいない。
「どう言うことなんだろう」
早朝から歩いてかなりのところに来たが、出てくるモンスターの種類は普段と変わらないように思える。仕方がなく自分の愛剣を引き抜く。出来るだけ鮮明に剣の未来を見ようとすると情報量が多くなりすぎて少し頭が痛む。まだ近々の未来だから負荷は楽ではある。景色が見える。
「ここは…?もう少し森の浅いところ?」
剣の未来が少しだけブレて、鮮明な未来が頭に滑り込んでくる。
「誰かが、襲われてるっ!?」
慌てて町の方角に引き返す。全力で走るが上手く未来を変えられるだろうか?上手く使いこなせていない力に不安を覚えながら土を蹴る。
「あぁっ!もどかしい」
剣の未来を見て、変えることしか出来ない自分の力では速く駆けることかことが出来ないのが悔しい。剣の未来しか見えないから自分が辿り着く前にどれほどの時間人が襲われていたのか分からない。もしかしたら今も襲われているかもしれないと焦りで持ったままの剣を取り落としそうになる。
近場まで来ているはずなのに焦りからか音を聞き分けられない。ふと右前方の方で叫び声が響いた。
木々の間を走り抜けて、たどり着くと振り上げられた魔物の腕が商人のような人に振り上げられた瞬間であった。全力で短剣を投擲して腕の軌道を変える。
「…っ!」
想像よりも変わらなかった腕の軌道に慌てて間に長剣を滑り込ませた。ゴーレムの力が強すぎて上手く流しきれなかった剣がガツッと鈍い音を立てる。あと少しでも流しきれなかったら剣が折れていた。もう一本の剣を抜いて全力で足の継ぎ目に突き立てる。
態勢が崩れたゴーレムを放って、商人の男性を後ろへ逃がす。
「他に人はっ!?」
「馬車の中にっ、4人いますっ」
この様子だと護衛がいないか、何かしらの要因で戦えない状況か…。
「どちらにしても、私がやらなきゃいけない仕事っ!」
全力で打ち込んだ剣が高く鳴る。3センチほど剣が巨大に沈む。硬い。中心部にいけばいくほど固くなるゴーレムの構造上これ以上の力技は難しそうだ。
ギルドの話では本来あるべき場所に核がなく討伐出来ないという報告だったが…。
「しいっ!」
足の継ぎ目、腕の継ぎ目に剣を走らせるが思いの外ゴーレムの回復速度が速い。瞬く間に傷が無くなり、スピード感ある動きに元どおりだ。
「どうしようか」
剣の未来と共にゴーレムの攻撃筋を予想して剣を振るうことはは出来る。だが、それでは勝つことができない。弱点を探し出さなければジリ貧だ。ここからが勝負。
「よしっ、気合いだっ」
正面に構えた2本の剣が青空のもと輝いた。整えた息には心なしか気合いが込められていた。
今日の依頼はゴーレム討伐。本来であればギルドのランクがまだまだ低い私に回ってくるようなレベルのものではないが、人手不足らしい。ゴブリンの亜種を倒した私に指名が入った。勿論、クエストをクリアすればランクも上がり、実力に見合った仕事ができるようになるので喜んで受ける。
「んー?いないなぁ。ここら辺で出たって言う話だったんだけれども」
耳を澄ましてみるが大物のいるような森の様子ではない。小鳥のさえずりは聞こえるし、木々は穏やかに揺れている。今日は幸い空が明るく澄んでいて、足元はぬかるんでいない。
「どう言うことなんだろう」
早朝から歩いてかなりのところに来たが、出てくるモンスターの種類は普段と変わらないように思える。仕方がなく自分の愛剣を引き抜く。出来るだけ鮮明に剣の未来を見ようとすると情報量が多くなりすぎて少し頭が痛む。まだ近々の未来だから負荷は楽ではある。景色が見える。
「ここは…?もう少し森の浅いところ?」
剣の未来が少しだけブレて、鮮明な未来が頭に滑り込んでくる。
「誰かが、襲われてるっ!?」
慌てて町の方角に引き返す。全力で走るが上手く未来を変えられるだろうか?上手く使いこなせていない力に不安を覚えながら土を蹴る。
「あぁっ!もどかしい」
剣の未来を見て、変えることしか出来ない自分の力では速く駆けることかことが出来ないのが悔しい。剣の未来しか見えないから自分が辿り着く前にどれほどの時間人が襲われていたのか分からない。もしかしたら今も襲われているかもしれないと焦りで持ったままの剣を取り落としそうになる。
近場まで来ているはずなのに焦りからか音を聞き分けられない。ふと右前方の方で叫び声が響いた。
木々の間を走り抜けて、たどり着くと振り上げられた魔物の腕が商人のような人に振り上げられた瞬間であった。全力で短剣を投擲して腕の軌道を変える。
「…っ!」
想像よりも変わらなかった腕の軌道に慌てて間に長剣を滑り込ませた。ゴーレムの力が強すぎて上手く流しきれなかった剣がガツッと鈍い音を立てる。あと少しでも流しきれなかったら剣が折れていた。もう一本の剣を抜いて全力で足の継ぎ目に突き立てる。
態勢が崩れたゴーレムを放って、商人の男性を後ろへ逃がす。
「他に人はっ!?」
「馬車の中にっ、4人いますっ」
この様子だと護衛がいないか、何かしらの要因で戦えない状況か…。
「どちらにしても、私がやらなきゃいけない仕事っ!」
全力で打ち込んだ剣が高く鳴る。3センチほど剣が巨大に沈む。硬い。中心部にいけばいくほど固くなるゴーレムの構造上これ以上の力技は難しそうだ。
ギルドの話では本来あるべき場所に核がなく討伐出来ないという報告だったが…。
「しいっ!」
足の継ぎ目、腕の継ぎ目に剣を走らせるが思いの外ゴーレムの回復速度が速い。瞬く間に傷が無くなり、スピード感ある動きに元どおりだ。
「どうしようか」
剣の未来と共にゴーレムの攻撃筋を予想して剣を振るうことはは出来る。だが、それでは勝つことができない。弱点を探し出さなければジリ貧だ。ここからが勝負。
「よしっ、気合いだっ」
正面に構えた2本の剣が青空のもと輝いた。整えた息には心なしか気合いが込められていた。
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