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日常の外

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「じゃあどうやって始末するんだ」

「それはまだ決めてません」

「決めてない?」

「はい、まだ標的の能力がわからないので何とも」

「それもそうか」

「それで転生者はどこにいるんですか」

「それはたぶんはその辺にいるんじゃないかな」

「は?」

「いや、今はその辺の店で買い物をしていると思うってヤツだよ日本に帰ってきてから日が浅いからずっと買い物ばっかりしてるんだよ」

「なるほどなぁ」

 確かにお金が沢山使える状態だったらユウキも恐らく散財しているだろう。



 言い分に納得していると近くでガラスが割れる音と人の悲鳴が聞こえてきた。

「ココってそんなに治安が悪いのですか?」

「そんな訳ない、アレは私も初めてみたぞ」

 焦って逃げようとしているので仕込みとかではないのだろう。

「アレは倒していいのか?」

「……いいんじゃないか?」

 何を言っているんだという表情とできるのかという表情が混ざった顔をしている。



「でもどう倒そうか……」

「できるだけゲリラショーっぽくしてくれないか」

「なんで?」

「明後日にココの大通りでイベントがあるんだ、今回の事があったら中止になるかもしれないんだ」

「そうなんすね」

 他人事なのでどうでもいいのだがゲリラショーっぽくという要望はやってみたいのはある。



 店からは様子を伺う事はできないが人が一方に走っているのでどの辺で起こっているかわかりやすい。

「ちなみに要望は?」

「できるだけ被害は少ない感じでなおかつ派手で」

「派手、ね……」

 そんな言葉に少し苦手意識を感じるがココにはあの姫様はいない、好き勝手させてもらおう。



「変身、なんてね」

 持って来ているゴーレムの核を使用して全身を覆い前世で好きだった変身ヒーローを姿になってみる、変身ヒーローでは珍しく毒を使って戦って戦士で放送していたのは小学生の頃だったのでこの時代ではかなり前になるのだが未だにファンが多くいる、そんなヒーローに変身する、周りが混乱しているおかげでユウキが変身している所は見られずに済んだようだ。

「♪~」

 主題歌を鼻歌で歌いながら人の間を歩いていく、ヒーローの自分を見て人々の声が期待するようなり、逃げずに後ろで集まって応援していった。

 少し進むと人の形から少し外れた異形の存在、怪人が暴れていた、幸いにもまだ大きくケガした人はいないようで怪人を中心に円が出来ていた。

「さて、やりますか……」

 脱力したポーズから、ラッシュで攻めていく格闘技が多く武器も時々使う程度だったので武器が無くても違和感なく戦える。
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