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久々の帰国

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「さてと、じゃあ飛ぶか……」

「それも辞めた方がいいぞ」

「えぇ……」

「立地が平坦だからそもそも空からの接近に向いてないし、まだまだ警備かと厳しいらしいから地を行くしかないだろうな」

「じゃあ馬車のレンタルとか?」

「場所が場所なだけに買い取りだろうな、高いだろうなぁ」

「流石に買い取りは勘弁」

「流石にウチで都合つけるにしてもさすがに安くはないぞ」

 近年は輸送需要が大きいせいか最近の輸送費は値上がりの傾向にある、そんな中なので以前よりも高額になっている。



「というか高速で移動できる物にでも変身すればいいじゃないかな?」

「それって結局自分で走るからあんまり意味ないんよね」

「まぁ、期限はないから急いでいかなくでもいいじゃないかな?」

「……それもそうだけど、まぁ行ってきますよ」

 目的の場所に行く道中には泊まれそうな所は無く、しばらく荒野が続いてから国境の砦があり、そこを過ぎるとまたしばらく荒野が続きようやく人里が現れる、平時で普通に移動するとおおよそ3日ほどかかってしまう。



翌日。

「それじゃあレッツゴー」

「おぉ……」

 マキナが元気に掛け声をする、マキナにとっては縁もゆかりも無いのでユウキとの長い旅になりそうなのでテンションが高い。

「荷物はちゃんと持った?」

「大丈夫!」

 2人で荷物を確認してから出発する、数日分の食糧と野営装備などがしっかり使えるか確認する、いつも使っているものだが最近は使っていないので一応確認しておく。

 学校には既に連絡がいっているので特になく出発している、まだ他の生徒や教師も寝ている時間だ、守衛に軽く挨拶してから出発する。



「じゃ捕まってて」

「はーい」

 歩いていくのは流石に時間がかかりすぎるので国境までは4足の動物に変身する、国境を移動した証明が必要なのでそこまでは少しだけ楽をする。

 そのおかげで夕方には国境に到着できた。



「こんな時に移動ですか?」

「はい、断れない依頼でして」

「ではその証明をお願いします」

「はい」

 鞄から依頼書とギルドカードを見せる。

「……わかりましたおきをつけて」

「ありがとうございます」

 武装している職員から憐れむような視線を貰いつつ国を出る、次は入国の審査だ、姫様の国のように顔パスという訳には行かない。

「こんな時にどういった要件でしょう?」

 久々に現れた人のためか妙に気合いが入っている。

「そちらの国に逃げたと思われる犯罪集団の捜索および抹殺のために来ました」

 強気に出てそのまま依頼書を見せる。

「……それを言われて断る国おりますまい」

 依頼書を見て上がっていた気合いが下がり真面目に対応して2人を通す。

「意外とすんなり入れた」

「だねー」
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