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結局暴走

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 ついに決勝戦になってしまった、結局ハデに戦闘を行うことについてほとんど考えられなかった。

「うぅーんどうしよ……」

 今の自分は前世のユウキと違って他の方々の力が使えるの試していないのでこんなぶっつけ本番では使わない、前回同様自分が持てる力を持って戦うしかない、この後の疲労なんて考えない。



「お前のような強者がまだこの世の中に存在するとは知らなかった、ぞんぶんに死合おうぞ」

 最低限の防具に変化な形をした小型の盾とシンプルな片手剣を装備している、服装はどこかの民族衣装だろうか、この辺では見ない意匠をしている。

 顔はもちろん真剣なのだが、顔を合わせているハズなのに目が合っている感じがしない。

「よろしくお願いします」

 前回は我武者羅だったせいでろくに挨拶できなかったが今回はなんとかちゃんと挨拶ができた。



「それでは試合開始です!」

 試合が開始されたにも関わらず両者動いていない、向こうは隙を伺っているのだろうが、こちらはどう動くか考えているので実は隙だらけだったりする。



「……では私から」

 痺れをきらしたのかゆっくりこちらに向かってきた。

「よし」

 向こうも動いたので一度引いてから魔法を使って拘束をする。

「ちょっとまってて」

「ぐぬぬ」



 どのような魔法を行使するか考える、前世のユウキが行使していた魔法は効率的な物かフィアやカルラの力を使ったロマン砲が多い、つまり前回使ったハデな魔法しかない、つまり参考にならない。

「……ハデな魔法は行けたんだ、アイツだっていけるんだ、私だってやる!」

 気合いを出して魔法を行使する、召喚の魔法まやり方が分からないがフィーリングで行けるだろう、物自体が召喚できなくても力さえ引き出せればいい。

「出てこいやぁぁ!」

 やけくそになりつつもしっかりと魔法をコントロールしていく、カルラをイメージしていると足元に出現した魔法陣から天使の翼が伸びるとさらに空中にも魔法陣が大量に出現して光の槍が無数に出現する。

「死にさらせぇ!」

 暴走しないように攻撃しているので何が起こっているか把握しきれていない。

「見かけだけと見た」

 対戦相手の拘束がいつの間にか解けており攻撃を仕掛けるために接近していた。

「頭が高い」

 接近してきた相手に対して浮かんでいた光の槍が降り注ぐ、それを盾で受け止めようとすると盾を貫通して腕を貫く。

「地に伏せよ」

 先ほどまで叫び声から一転して落ち着いた口調で光の槍を降らせる、対戦相手は回避しきれず複数の槍に貫かれてしまった。

「……つまらない」

 ユウキが呟くと魔法陣が消えると同時に倒れた。
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