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黒龍教
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「我らの主たる黒き龍への祈りを皆も捧げましょう」
フィアと最初に出会った洞窟に侵入すると芝居がかった男性の大きな声が聞こえてきた。
(祈られても嬉しくないのじゃが……)
フィアは困惑していた。
気づかれないように接近してみると、30人ほどの人物が黒いフードをしており人相などはわからない、その中心に1人立っており黒いナイフを掲げてる。
(あれ私の鱗だね)
かなり経年劣化しているようだが、中心に立っている人物が掲げているナイフはフィアの鱗を研いで作られたものだろう。
(回収する?)
(いや、消す)
フィアからはあの集団に対して嫌悪の感情しか伝わってこなかった。
(崩落系は禁止な)
昔は環境破壊しまくっていることを棚に上げて洞窟の保存を希望してみた。
(はいはい、人だけな)
ここにいる人達はとりあえず賊という事にして処理することにした。
「今こそ黒き龍が復活し、この世界を再び滅ぼすのだぁ」
その言葉でまわりの人間が沸き立っていた。
「私はもうそんな事をしない!」
フィアの気持ちが直性伝わってしまい、つい大声を出してしまった。
「貴様何者だ、ここを黒き龍がおられた聖なる場所と知っての事か?!」
「うるさい、前から寝ているの邪魔していたのはお前たちだったのか!」
フィアからの気持ちが高ぶりすぎてどちらが発言しているかわからなくなっている。
「そんなの黒き龍の近くで寝ているのお前が悪い」
「うるさいお前らが悪いわぁ!」
服が破れるのもお構いなしに全身が変化しそうになるが肘下膝下に意識集中させて部分的に龍化する。
「その姿、まさか黒き龍の力?!」
「そんな訳あるかぁ!」
今はユウキなので勢いで否定したが、正直そうかもと思ったりもした。
「ならば貴様は黒き龍の力を勝手に模倣したのか、それは許せん、皆の者コイツを捕獲して黒き龍への貢物にするのだぁ!」
黒いフードの男が叫ぶと周りにいた人物たちが立ち上がり、こちらに臨戦態勢を取り始める。
「お前らはコロす!」
顔も興奮したせいで少しだけ龍に近づいていたが、暗い場所な事が幸いして誰にも気づかれていなかった。
ユウキが低めに構えて飛び上がり、炎の分身を作り出して複数にかかと落としを繰り出していく、さらに敵にぶつかる勢いを利用して跳ね回って順番に倒していく。
「そんな我々が一瞬で……」
「後はお前だけだ!」
「こうなったら……」
黒いローブの男性が何かの詠唱を始める、こんな時に使う手段なんてろくな物が想像できない。
詠唱を静止させようとしたが早々に詠唱が終わってしまった。
詠唱が終わった男性が我慢するようにうめき声を上げ始めると体中が隆起していき、ローブが破けて人の姿から大きく外れていった。
「これが黒き龍の力を手に入れた姿だ、これこそが真の黒き龍の力、その前にひれ伏すがいい、そして死んでいった物達のためにキサマも犠牲になるがいい!」
フィアと最初に出会った洞窟に侵入すると芝居がかった男性の大きな声が聞こえてきた。
(祈られても嬉しくないのじゃが……)
フィアは困惑していた。
気づかれないように接近してみると、30人ほどの人物が黒いフードをしており人相などはわからない、その中心に1人立っており黒いナイフを掲げてる。
(あれ私の鱗だね)
かなり経年劣化しているようだが、中心に立っている人物が掲げているナイフはフィアの鱗を研いで作られたものだろう。
(回収する?)
(いや、消す)
フィアからはあの集団に対して嫌悪の感情しか伝わってこなかった。
(崩落系は禁止な)
昔は環境破壊しまくっていることを棚に上げて洞窟の保存を希望してみた。
(はいはい、人だけな)
ここにいる人達はとりあえず賊という事にして処理することにした。
「今こそ黒き龍が復活し、この世界を再び滅ぼすのだぁ」
その言葉でまわりの人間が沸き立っていた。
「私はもうそんな事をしない!」
フィアの気持ちが直性伝わってしまい、つい大声を出してしまった。
「貴様何者だ、ここを黒き龍がおられた聖なる場所と知っての事か?!」
「うるさい、前から寝ているの邪魔していたのはお前たちだったのか!」
フィアからの気持ちが高ぶりすぎてどちらが発言しているかわからなくなっている。
「そんなの黒き龍の近くで寝ているのお前が悪い」
「うるさいお前らが悪いわぁ!」
服が破れるのもお構いなしに全身が変化しそうになるが肘下膝下に意識集中させて部分的に龍化する。
「その姿、まさか黒き龍の力?!」
「そんな訳あるかぁ!」
今はユウキなので勢いで否定したが、正直そうかもと思ったりもした。
「ならば貴様は黒き龍の力を勝手に模倣したのか、それは許せん、皆の者コイツを捕獲して黒き龍への貢物にするのだぁ!」
黒いフードの男が叫ぶと周りにいた人物たちが立ち上がり、こちらに臨戦態勢を取り始める。
「お前らはコロす!」
顔も興奮したせいで少しだけ龍に近づいていたが、暗い場所な事が幸いして誰にも気づかれていなかった。
ユウキが低めに構えて飛び上がり、炎の分身を作り出して複数にかかと落としを繰り出していく、さらに敵にぶつかる勢いを利用して跳ね回って順番に倒していく。
「そんな我々が一瞬で……」
「後はお前だけだ!」
「こうなったら……」
黒いローブの男性が何かの詠唱を始める、こんな時に使う手段なんてろくな物が想像できない。
詠唱を静止させようとしたが早々に詠唱が終わってしまった。
詠唱が終わった男性が我慢するようにうめき声を上げ始めると体中が隆起していき、ローブが破けて人の姿から大きく外れていった。
「これが黒き龍の力を手に入れた姿だ、これこそが真の黒き龍の力、その前にひれ伏すがいい、そして死んでいった物達のためにキサマも犠牲になるがいい!」
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