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掴んだ胃袋は離してもどこまでも追いかけてくる

とりあえず麺液が解決してくれる

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「それを受けとってしまうとそれに依存してしまうからね、君たちもそれが無くなった時に慣れておいた方がいいよ」
「確かにそうっすね…、じゃあコレどうしましょ」
とりあえずとぼけてみる、これくらいなら無くしたところで大した事はない。
「手段とすればそれを売って装備を整えるとかかな、醤油は解らないけど塩なら売れるはずだよ、この村にも一応備蓄の塩はあるけどそれみたいに真っ白な物はないよ、までも高く売れるは知らないけどね」
そういえば異世界転生モノでこっちの塩とか砂糖とか高く売れている描写がいくつかあったような、そう思いながらスープに醤油を入れて飲んでみるとけっこうおいしかった。
「あ、お醤油入れたら結構おいしい」
サヨもいつの間にか醤油を使っていた。
「うん、まぁ、提案だから別に使うなとは言ってないけど、早速使われるとは…」
「おいしい物には勝てなかったよ…」
「その気持ちは解るよ」
声がちょっと怒ってた、この場合は何が正解だろう、謝って醤油をしまうべきかそれとも醤油を差し出せばいいのか…、とりあえず醤油をしまい残りを一気に飲み干す。
「ごちそうさでした」
手をアイサツする、アイサツは大切。
「ごちそうさまです」
サヨも続いて飲み込みアイサツする。
「そういえば君たちはこの後どうするのかな?」
「この後?」
何も考えてなかった…、サヨの方を見るとサヨもこちらを見ていた。

「兎に角今は考えてないです、とりあえず今晩は泊めていただけませんか?」
「これも同じ故郷をもつ同士だ、今晩は泊まっていくといい、もしこの村に住むというなら役割が与えられるんじゃないかな、ちなみに僕は晩御飯係りと、野草の採取さ」
この村に残ってしまうと永住してしまう可能性がありそうだ。

「自分達は明日に旅に出ようと思います」
「そうか…」
この世界に日没後は火の明かりしかなく娯楽も基本的に無いためもう寝る事になる。


日没後すぐに寝る事になったので太陽が昇る前に目が覚めた。
サヨにガッツリと抱き着かれ、身動きがとれない。
「おはよう」
「……や」
朝の挨拶を無視された事はあるが、断られたのは初めてかもしれない。
「おきようね」
唇を尖らせていたので、起きるためにキスしておく、サヨが拘束している力が緩む、その隙に抜け出し立ち上がる。
部屋が別で良かった、こんな光景を見せる訳にはいかない、前世の自分でも殺意が沸きかねない光景だ。
立ち上がって伸びをしたタイミングで部屋の扉がノックされる。
「日没に寝てたハズだからもう起きてるか?」
「はい、2人とも起きてます」
「そうか、朝食まで少しまってくれ」
「はーい、ありがとうございます」
少しまつとパンと昨日のスープを持ってきてくれた、薄味を我慢して飲み込む、サヨも自分が使っていないため、サヨも醤油を使わずに食べきった、特に辛そうな感じはなかった。
「じゃあ、少しここを片づけたら行きますね」
「ああ」
とくに汚した訳ではないので、すぐに終わり直ぐに行くことになった。

「おせわになりました」
「あぁ、こまったらいつでも帰ってこいよ」
この村は自分の故郷になったらしい、自分がこの世界に来た目的を考えると安易に返事ができない。
ひとまずこの村が見えなくなるまで移動する、とりあえず川を目指しそこを拠点にする。
「今のまあだったら問題なさそうだけなぁ…」
「そうだね、チートとかも無いみたいだし」
川には比較的早くに到着したのでなるべく隠れらるられるように設置する。
「そういえば光学迷彩とかない?」
「そこまで万能じゃないよぉ」
ごめんごめんと頭をなでる、多分許された。
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