異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

玩具の世界は無駄に壮大になりがち

いきなりの流行する物

「やっぱり専用機はいい……」
　量産型の良さも理解しているつもりだがやはり自分が持つ用のモノとなるとどうしても自分専用にカスタマイズしたくなる、この世界では鉄が貴重なのでどうしても柔軟性や耐久性に難があり、ゲームでも耐久性が低いの前から指摘されているのは十分に知っている、武器の方を強くしたせいで実際に耐久テストでも簡単に破壊できてしまったのでゲームの方が耐久力が高かったりする。
　そんな訳で自分達のモノに関してはいくつか鉄を仕込んでいる、もっとも日本から持ってきたモノの方が圧倒的に高性能なので比べるまでもない。
　いままでは試作機を作ってそのままにしていたのが今回は複数体製造している、理由としては大量生産ができるかの試験的な意味と大会が大きな会場を借りて開催される事になったようで、そのデモンストレーションとして今回量産したモノを実際に使って試合をするというモノらしい。


「人と同じサイズとはいえこれだけ集まれば圧巻だな……」
「これが戦うっていうんだから圧巻だよね」
「だねー」
　大会の為に大量に搬入していると作業員でさえ足を止めて見入っていた。



「……いや多くね？」
　会場での準備がひと段落したので少し会場の様子を見に行くと会場がパンクしていた、見渡す限りで人で溢れており明らかに会場に人が入りきっておらず一部で混乱がおきていた。
　会場回りの調整などは今後の課題として今は人員整理を優先してもらう事にした、開催時間はかなり遅れたが無事開催できた。

　いままでは１７センチの物を使って対戦していたが、今回は１０倍の１７０センチの物をしている、そのおかげで対戦の様子は大迫力で会場が大盛り上がりで、まだまだ序盤だが大成功と言ってもいいだろう、自分達は運営側なので対戦したりはない、恵美は出たそうにしていたが今回は我慢してもらう。
「いんや、出るね」
　恵美が自分の物を取り出して乱入しようとしていた。
「今出たらゲームで実装しないといけないよ？」
　そういうと恵美が落ち着きスタッフ作業に戻っていった。

　大会は盛り上がり続けて終了までいき、人の許容量が足りなかった程度で概ね大成功と言っていいだろう、後日にテレビなどで特集されていた、この世界ではあまりネットが普及していないのもあって人々の情報源はテレビと雑誌だ、もちろん取材はその担当の人にまかせて開発を続ける。
　それから作ったゲームが国中で大ヒットして導入していないゲームセンターが無い程になり、老若男女問わず知らない人はいないくらいになった。


「……流行りすぎでは？」