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空の旅

風化した信仰

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 倒れたローブの人物が液状化したかと思うとそこから黒い人の形をしたモノが出てくる、確実にアレはこの科学が発展した世界において異物だという事が解る。

「あぁ、久々の外、そしていい命だ」
 向こうの舌なめずりで寒気が一気にくるこれは確実にこの場にいる全員が危険だ、何とかなるかわからないが魔法で攻撃を試みる、この世界の人に見られてしまうがそれよりも命が大切だ。

「ファイアボール!」
「ファイアボルト!」
 自分が魔法を放った後にサヨも続くように魔法を放つ、2人とも使用した魔法じたいは同じものだが出身の世界が違うため名称が少し異なる。

 この魔法で相手にどの程度ダメージが与えられるかで対応が変わる、もし一切ダメージが与えられないのであればこの世界を見捨てても帰還するべきだろう。
 
「グオォォォオオオ、オノレェ!!」
 しかし攻撃が命中すると予想以上にダメージが与えられたようで所詮は魔法が栄えなかった世界のモノのようでこちらの魔法攻撃は有効打になるようで、威力を上げて再度攻撃すると断末魔を上げながら消えていった。

 するとくぎ付けになってうごけなくなっていた転生者達は糸が切れたように倒れた、面倒に思いながら船に運び込み、改めて周囲に何か無いか探る。
「あーそっちか」
 魔力を使用して捜索してみるとすぐに地面の下から反応があった。

「どうする?」
「一応破壊しておいた方がいいだろうなぁ」
 気が乗らないがココの脅威は取り除いておいた方がいいだろう、この世界の装置のおかげで気候による影響は受けないため薄い酸素の中でも問題なく行動できるのがありがたい。

 魔力の反応があった場所は人避けと隠蔽の魔法がかかっていた、確かにこれなら船からは観測はできないだろう、しかし魔法が使える自分達からすればすぐに引っかかってしまうほど粗悪なものだ。
 出入り口と思われる場所も簡単な魔法でこじ開けることができ、岩でふさがれている所はサヨが物理的に砕き、内部に侵入していく。

「お前たちは何者だ、我らが司祭様と神様がお前たちを食ったハズだ」
 中には古びたローブを着た老人達があり得ないといった様子でこちらを見ている。
「外から来た部外者ですよ、今回は派遣されてきました、ココへは今後の障害になるかと思って排除に来ました」
「ふざけるな、我らが集大成を否定するのか!」
「そんなモノどうでもいいや」
 最初に会った黒いローブの人物からは魔力を感じていたが今目の前にいる老人達には魔力など一切感じない、それならこのまま放置しても問題内容な気がするのだが死を利用した魔法の可能性もあるのでこの空間にある魔法がかかった物を破壊する目標に変更する。
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