18 / 40
(18)
しおりを挟む「もう大丈夫なんだろ?」
「見ての通り」
私の頭上にいるイグニスさんに何かを確認した隊長は、その返事を聞くなりズボンのベルトを外し始めた。
まさか……と目を丸くしていると、そこから赤黒く立派な屹立が出ててきて、目玉が飛び出しそうになる。それって、男の人のあれですよね? 本当に私の中に入るんですか? とついつい確認してしまいたくなるほどに隊長の屹立は雄々しくて、怖いほどに大きかった。
「悪いな、カレン。最初の男は選ばせてやりたかったが、決まりでな。最初は隊長が抱くことになってるんだ」
部族の掟。家族の掟。私がまだ知らないズェラの決まりがまだあるらしい。
最初の人が隊長であろうとイグニスさんであろうと、ミルくんであろうと、嫌だというのはない。むしろもしここで選べと言われた方が困ったと思う。
この中から一人選ぶなんて、今の私にできるはずがなかった。
三者三様、それぞれいいところがあってダメなところがあって。それでも好きで。それが恋愛感情なのかと聞かれれば、まだ分からないとし答えられないし、そもそも夫が三人もいるというのを受け入れられるかと言われればそれもまた心の中でしこりがある。
結局私は、この早い展開と驚愕の事態についていけないだけで、この三人に抱かれることにそれほど抵抗感はないのだと、ようやくこのとき悟った。
そう思ったら、先ほどまで渦巻いていた不安や泣きそうなほどの混乱はなくなり、ホッと身体から力が抜ける。
恥ずかしさだけはどうしようもないほどにのこってしまうが、それでも受け入れる準備は整ってしまった。
「……別に、私は誰が最初でも」
そっぽを向いて照れ隠しで呟く。最後まで言い切るには恥ずかしくて、言葉は尻切れとんぼで終わってしまった。
けれども、隊長たちはそれでもよかったみたいだ。
イグニスさんは、頭上から私の顔を覗き込んでキスしてきてくれたし、ミルくんもその次に横からキスしてきては私にはその気持ちを伝えてきてくれる。
「カレンちゃん、嬉しいよ。大好き」
ミルくんなんか、こんな可愛いことを言ってきてくれるから、しょうがないなぁって思えてしまうのだ。
「俺も愛してるぜ、カレン。もちろん、口に出さねぇがイグニスも結構カレンのこと愛しちゃってるからな」
「…………」
隊長もミルくんに続き私に愛の言葉を伝えてきてくれるが、イグニスさんの代弁もしてきた。それに対して意外にもイグニスさんの反論はなくて、顔を見上げるとそっぽを向かれてしまった。『素直になれよ』と隊長が笑う。
「さぁて、カレン。俺らのお嫁さん。これから俺らがたっぷり愛してやるからな」
「……あっ、…………あぁっ!!」
そういうや否や、隊長はその屹立を私の秘所に擦り付け、そして膣の中に潜り込ませた。大きな違和感を持って私の中を抉り、そしてゆっくり進んで行く。
「……あっ、……あっ、あぁっ」
小さな震え声を出す私は、自分の中を貫かれる痛みに喘いだ。
本当に挿ってきているんだという驚きと、どこまでこの責め苦が続くのかという不安と。イグニスさんがあれだけ丁寧にほぐしても感じてしまう破瓜の痛みに耐えながら必死に受け入れた。
23
お気に入りに追加
1,645
あなたにおすすめの小説
元社長令嬢は御曹司の家政婦
春音優月
恋愛
何不自由なく育った社長令嬢は、自尊心が強く、自己中心的。
このまま悠々自適なセレブ人生を満喫するつもりだったが、父親の会社の倒産で全てを失ってしまう。
父親の昔の知り合いのコネで有名企業の一社員として何とか雇ってもらえたが、世間知らずでろくにスキルもないくせにプライドだけは高い元社長令嬢は、厄介者以外の何者でもない。
「使えない。クビ」
次期社長のクールな御曹司から非情にも解雇を言い渡されてしまったけど、今度は住み込みで御曹司の家政婦として働くように言われて!?
「元社長令嬢のこの私が、家政婦!?」
「他に使い道がないのだから仕方ない」
クールな御曹司とワガママな元社長令嬢が家庭内(職場)で繰り広げる非情でエゴイスティック、だけど本当は甘い攻防戦の行方は……?
2021.01.29〜2021.02.15
絵:いなほしさま
異世界の美醜と私の認識について
佐藤 ちな
恋愛
ある日気づくと、美玲は異世界に落ちた。
そこまでならラノベなら良くある話だが、更にその世界は女性が少ない上に、美醜感覚が美玲とは激しく異なるという不思議な世界だった。
そんな世界で稀人として特別扱いされる醜女(この世界では超美人)の美玲と、咎人として忌み嫌われる醜男(美玲がいた世界では超美青年)のルークが出会う。
不遇の扱いを受けるルークを、幸せにしてあげたい!そして出来ることなら、私も幸せに!
美醜逆転・一妻多夫の異世界で、美玲の迷走が始まる。
* 話の展開に伴い、あらすじを変更させて頂きました。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる