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(幕間) 迷宮探索 〇三
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——土をくり抜いて作られた坑道の中をカサカサと音を立てて歩く集団がいる……その姿は異様でまるで直立する巨大な蟻が群れをなして歩いているように見えた。
「……全隊とまれっ!」
赤褐色の外皮を持つ巨大な蟻の姿をした種族であるミュルミドン、野太く響く掛け声をかけたのは身長が二メートルを超える大型な個体であり、二〇体ほどのミュルミドンの小集団を指揮する隊長格のウォリアーである。
ウォリアーは立派な体格と太い手足を有しており、彼の手にはこの穴の中でも使いやすいサイズの短槍が握られており、さらに丸い丸盾を所持している。
外皮はぬめっとした光沢を持っているが、鋼鉄並みに硬いと言われており強力な戦闘能力を発揮することでも知られている……この個体は体のあちこちに古傷を残しており歴戦の戦士であることが窺い知れる。
彼に付き従うのはひとまわり体格の小さいワーカーで、それぞれ小剣と丸盾が握られており、坑道内での戦闘に特化した装備とも言える。
「……ドワーフ共はいないようだな、混沌の魔物といい面倒ごとが増えた」
「どわふどもにげる、よかた」
「油断するな、奴らは諦めが悪い、ミスリル鉱なんぞ見つけたのが余計にタチが悪い……だが今は姫を守らねば」
辿々しいワーカーの言葉は少し滑舌が悪く聞き取りにくいが、これはワーカーの発声機能が未発達なことに起因しており、通常この階級のミュルミドンが自発的に外へ出ることはないことや、捕虜となっても大した情報を漏らさないための防御機構としても働いているのだと言われている。
ウォリアーの言葉に納得したように頷くワーカー達だが、隊長と違って力も弱いワーカーたちは戦闘にならないことに本気で安心しているようにも見えた。
偵察行動とはいえこれではな……とウォリアーは内心歯噛みをするが、なぜ彼らがここにいるのかといえば、紅の帝国内で抗争が勃発したため、彼や彼の所属する一派が帝国を出奔することになったからだ。
本来帝国を出るミュルミドンは偉大なる母の教えから逸脱した背教者が主なのだが、彼の一派は特殊で、神の教えを捨てることはしていない。
さらに……命をかけて守らなければいけない絶対的な存在を有していた。
ミュルミドンの生態は人間には知られていない秘密があり、ノーブルのさらに上位にミュルミドンを生み出す偉大なる母の寵愛を受けるクイーンと呼ばれる女王種がいる。
ミュルミドンは卵生であり、クイーンにより生み出されている……これは他種族に絶対に知られてはならない秘密であり、帝国からクイーンが逃げ出すことなど通常あり得ない。
だが……彼らの集団には確かにまだ幼いクイーンが匿われており、帝国外での集団を形成することが可能となっていたのだ。
「ひめさまいつうむ?」
「あと数年は難しい、我々が守らねばならんからな……それまでじっとしているつもりだったが」
帝国の内紛は諸外国には知られていない、元々帝国内部の情報は限られた一部の人間しか興味を持たず、ミュルミドンの社会が恐ろしく閉鎖的なこともあってあまりよく理解されていないからだ。
もしこのコロニーにおけるクイーンが繁殖を開始すれば、爆発的にその数を増やすことでその地域に根付くことが可能となるだろう。
ある程度勢力を拡大してからこの土地を支配する人間達と交渉し、敵対しないことを条件に地下を自由に使用するつもりだったのだが運悪くドワーフの掘り進めていた坑道とぶつかってしまった。
しかもミスリル鉱石が産出される鉱床だったため、ドワーフたちとの戦闘となってしまっている……現在幼いクイーンはその鉱床近くで守られていて移動が難しい。
ミュルミドンが全力でドワーフを排除しようと動いたのは仕方のないことだったのだ。
「……姫様、ってなに?」
「誰だッ!」
ウォリアーは声の方向へと向くと武器を構えるが、それまでまるで気配すら掴ませずにかなり近くまで接近されていたことに内心驚愕する。
温度を探知する彼らの目にいきなり何もない場所から溶け出すように一人の少女の姿が映し出される……美しい金色の髪に古木を削って作られた杖を手にした美しい少女とその背後に複数のドワーフの姿が現れ、ワーカー達は恐慌状態に陥って固まっている。
ウォリアーは油断なく相手との距離を測りつつ観察を始める……先頭に立っている金髪の少女は人間、しかし彼女が引き連れているのはドワーフ……奇妙な構成だ。
「……ああ、今いきなり戦う気はないわ、まずはお話し合いって感じよ、私はプリムローズ……冒険者よ」
「おい小娘交渉とは何ごと……っ」
「黙ってなさい、いきなり殴り合うのは野蛮人の姿勢よ」
少女とドワーフは軽い口論になっているが、なんなのだ? とウォリアーは混乱する……どうも少女とドワーフは仲間というよりは一時的な共闘関係を結んでいるだけのようにすら思える。
少女は魔法使いが好んで着用するローブを身に纏っており、仕立ての良さからそれなりに高貴の生まれであるように感じる。
ドワーフは……そうだ、以前坑道で戦った時にいた連中、つまりミスリルを狙って動いている集団だったはずだ……ウォリアーは威嚇するようにカチカチと顎を鳴らす。
それに呼応するようにワーカー達の瞳の色が赤く染まる……気弱で力弱いワーカーだがウォリアーに率いられて戦う彼らは死を恐れぬ戦士ともなることがある。
「そのドワーフどもと一緒にいるのだ、我々の敵だろう?」
「話を聞きなさいよ、そもそもこの土地は地下とはいえ我が家……ホワイトスネイク侯爵家の領地よ? 勝手に掘り進めた貴方達両方に非があるわ」
「人間は地上で暮らしているだろう? 我々とは共存できるはずだ」
「そうじゃ! ドワーフは地下に坑道を掘ることくらいわかっとろうが!」
「そもそも地上だけで生活する人間に地下のことなどわかるものか!」
「地権者に無断で勝手に掘るなって言ってんの、おかしいでしょ! 知らないうちに隣人が増えてるなんて異常だと思わない? それに土地を共有するにしても作法ってのがあるでしょうに」
プリムローズは少しイラついたように眉を顰めて応えるが、そもそも地下生活を主とするミュルミドンやドワーフにはこの理屈はあまり響かない。
ウォリアーはその言葉で多少冷静になったのか、威嚇音を止めて複数ある腕の一つで軽く顎の下を摩る……確かに作法は重要、ミュルミドンの社会においても上下関係や儀式、礼儀などは重要なものとなっている。
ゆっくりと頭を下げるとウォリアーはプリムローズへと名乗りを上げた。
「失礼した、私はこの集団を率いる戦士ギギネア、プリムローズ殿は貴族令嬢とみたが相違ないか?」
「プリムローズ・ホワイトスネイク……一応侯爵令嬢だったわ」
「だったとは?」
「……ちょっとあってね、今後はどうなるかわからないわ」
ほんの少しだけ彼女の表情が曇ったのをギギネアは見逃さなかったが、それがなんであるのかは理解できずに首を傾げる。
それに目の前にすると本当に人間なのか? と思うほどに濃密な魔力を感じさせる……一部のミュルミドンノーブルにも似たような感覚を覚える存在がいるのだがそれに近い。
それと……彼女は隙だらけに見えるが、おいそれと手を出しにくい位置に立っており相当に腕が立つと思った……人質にするにはリスクが高すぎる。
とはいえギギネアは交渉相手に近い存在が目の前にいることを偉大なる母に感謝しつつ、ドワーフへと視線を向けながら彼女へと話しかける。
「失礼した、あなたの言う通りだ……そこのドワーフどもと違い我々は礼節をわきまえるものだ」
「いきなり襲ってきたのはお前らじゃろうが!」
「……それはこちらにも理由がある、それに我々は同じ場所をドワーフが掘り進んでいることを知らなかった」
「こっちだって知るわけなかろう!」
「あー、もう口論ばっかりね……ギギネアだっけ? 貴方達の指導者に会わせてくれません?」
プリムローズの言葉に少し悩む……このコロニーにいるノーブルはたった一体だけで、もし戦闘となった場合のリスクが高い。
ドワーフはこちらに非があると主張しているし、荒くれ者どものが多いため戦いになってしまったら収拾がつかないだろう。
だが……彼女は一応あのドワーフを制御しているようにも見えるし、無駄な戦いなどを避けたいと思っているようにも見える。
これは賭けになるな……とギギネアは困ったように触覚を何度か動かすが……彼らの背後から別のワーカーが慌てて走ってくるのが見え、全員に緊張が走る。
「ぎぎねあさま! たいへんたいへん!」
「どうした騒々しい……今それどころでは……」
「ころにーにしゅうげきある! まじゅうきた!」
「なんだと?!」
ギギネアは驚いたようにそのワーカーへと向き直る……坑道を掘り進めるにあたって地下に住む魔獣との戦いになるのはよくあることなのだが、紅の帝国ではミュルミドンの強さを知っている魔獣達は姿を見ると避けるようになっている。
だが、今ここにいる魔獣は明らかに彼らを狙って動いている混沌の魔物の配下に違いなく、襲撃は明らかに事情を理解した相手の攻撃に相違ないのだ。
ギギネアは少し悩んだ挙句、かなり危険な橋を渡る決断をする……実は彼らのコロニーには戦力になるものが少ない、ワーカーはウォリアーに率られなければ烏合の衆であり戦闘能力が低い。
強力な魔獣が襲来しているとなれば……最も守らなければいけないものが殺されてしまう可能性すらあるのだから……彼はプリムローズに向かって礼儀正しく頭を下げると懇願した。
「……恥を忍んでお願いする、共に魔獣退治を手伝ってくれぬか? それを持って我らのリーダーとの面会を取り付けるとしよう」
「……全隊とまれっ!」
赤褐色の外皮を持つ巨大な蟻の姿をした種族であるミュルミドン、野太く響く掛け声をかけたのは身長が二メートルを超える大型な個体であり、二〇体ほどのミュルミドンの小集団を指揮する隊長格のウォリアーである。
ウォリアーは立派な体格と太い手足を有しており、彼の手にはこの穴の中でも使いやすいサイズの短槍が握られており、さらに丸い丸盾を所持している。
外皮はぬめっとした光沢を持っているが、鋼鉄並みに硬いと言われており強力な戦闘能力を発揮することでも知られている……この個体は体のあちこちに古傷を残しており歴戦の戦士であることが窺い知れる。
彼に付き従うのはひとまわり体格の小さいワーカーで、それぞれ小剣と丸盾が握られており、坑道内での戦闘に特化した装備とも言える。
「……ドワーフ共はいないようだな、混沌の魔物といい面倒ごとが増えた」
「どわふどもにげる、よかた」
「油断するな、奴らは諦めが悪い、ミスリル鉱なんぞ見つけたのが余計にタチが悪い……だが今は姫を守らねば」
辿々しいワーカーの言葉は少し滑舌が悪く聞き取りにくいが、これはワーカーの発声機能が未発達なことに起因しており、通常この階級のミュルミドンが自発的に外へ出ることはないことや、捕虜となっても大した情報を漏らさないための防御機構としても働いているのだと言われている。
ウォリアーの言葉に納得したように頷くワーカー達だが、隊長と違って力も弱いワーカーたちは戦闘にならないことに本気で安心しているようにも見えた。
偵察行動とはいえこれではな……とウォリアーは内心歯噛みをするが、なぜ彼らがここにいるのかといえば、紅の帝国内で抗争が勃発したため、彼や彼の所属する一派が帝国を出奔することになったからだ。
本来帝国を出るミュルミドンは偉大なる母の教えから逸脱した背教者が主なのだが、彼の一派は特殊で、神の教えを捨てることはしていない。
さらに……命をかけて守らなければいけない絶対的な存在を有していた。
ミュルミドンの生態は人間には知られていない秘密があり、ノーブルのさらに上位にミュルミドンを生み出す偉大なる母の寵愛を受けるクイーンと呼ばれる女王種がいる。
ミュルミドンは卵生であり、クイーンにより生み出されている……これは他種族に絶対に知られてはならない秘密であり、帝国からクイーンが逃げ出すことなど通常あり得ない。
だが……彼らの集団には確かにまだ幼いクイーンが匿われており、帝国外での集団を形成することが可能となっていたのだ。
「ひめさまいつうむ?」
「あと数年は難しい、我々が守らねばならんからな……それまでじっとしているつもりだったが」
帝国の内紛は諸外国には知られていない、元々帝国内部の情報は限られた一部の人間しか興味を持たず、ミュルミドンの社会が恐ろしく閉鎖的なこともあってあまりよく理解されていないからだ。
もしこのコロニーにおけるクイーンが繁殖を開始すれば、爆発的にその数を増やすことでその地域に根付くことが可能となるだろう。
ある程度勢力を拡大してからこの土地を支配する人間達と交渉し、敵対しないことを条件に地下を自由に使用するつもりだったのだが運悪くドワーフの掘り進めていた坑道とぶつかってしまった。
しかもミスリル鉱石が産出される鉱床だったため、ドワーフたちとの戦闘となってしまっている……現在幼いクイーンはその鉱床近くで守られていて移動が難しい。
ミュルミドンが全力でドワーフを排除しようと動いたのは仕方のないことだったのだ。
「……姫様、ってなに?」
「誰だッ!」
ウォリアーは声の方向へと向くと武器を構えるが、それまでまるで気配すら掴ませずにかなり近くまで接近されていたことに内心驚愕する。
温度を探知する彼らの目にいきなり何もない場所から溶け出すように一人の少女の姿が映し出される……美しい金色の髪に古木を削って作られた杖を手にした美しい少女とその背後に複数のドワーフの姿が現れ、ワーカー達は恐慌状態に陥って固まっている。
ウォリアーは油断なく相手との距離を測りつつ観察を始める……先頭に立っている金髪の少女は人間、しかし彼女が引き連れているのはドワーフ……奇妙な構成だ。
「……ああ、今いきなり戦う気はないわ、まずはお話し合いって感じよ、私はプリムローズ……冒険者よ」
「おい小娘交渉とは何ごと……っ」
「黙ってなさい、いきなり殴り合うのは野蛮人の姿勢よ」
少女とドワーフは軽い口論になっているが、なんなのだ? とウォリアーは混乱する……どうも少女とドワーフは仲間というよりは一時的な共闘関係を結んでいるだけのようにすら思える。
少女は魔法使いが好んで着用するローブを身に纏っており、仕立ての良さからそれなりに高貴の生まれであるように感じる。
ドワーフは……そうだ、以前坑道で戦った時にいた連中、つまりミスリルを狙って動いている集団だったはずだ……ウォリアーは威嚇するようにカチカチと顎を鳴らす。
それに呼応するようにワーカー達の瞳の色が赤く染まる……気弱で力弱いワーカーだがウォリアーに率いられて戦う彼らは死を恐れぬ戦士ともなることがある。
「そのドワーフどもと一緒にいるのだ、我々の敵だろう?」
「話を聞きなさいよ、そもそもこの土地は地下とはいえ我が家……ホワイトスネイク侯爵家の領地よ? 勝手に掘り進めた貴方達両方に非があるわ」
「人間は地上で暮らしているだろう? 我々とは共存できるはずだ」
「そうじゃ! ドワーフは地下に坑道を掘ることくらいわかっとろうが!」
「そもそも地上だけで生活する人間に地下のことなどわかるものか!」
「地権者に無断で勝手に掘るなって言ってんの、おかしいでしょ! 知らないうちに隣人が増えてるなんて異常だと思わない? それに土地を共有するにしても作法ってのがあるでしょうに」
プリムローズは少しイラついたように眉を顰めて応えるが、そもそも地下生活を主とするミュルミドンやドワーフにはこの理屈はあまり響かない。
ウォリアーはその言葉で多少冷静になったのか、威嚇音を止めて複数ある腕の一つで軽く顎の下を摩る……確かに作法は重要、ミュルミドンの社会においても上下関係や儀式、礼儀などは重要なものとなっている。
ゆっくりと頭を下げるとウォリアーはプリムローズへと名乗りを上げた。
「失礼した、私はこの集団を率いる戦士ギギネア、プリムローズ殿は貴族令嬢とみたが相違ないか?」
「プリムローズ・ホワイトスネイク……一応侯爵令嬢だったわ」
「だったとは?」
「……ちょっとあってね、今後はどうなるかわからないわ」
ほんの少しだけ彼女の表情が曇ったのをギギネアは見逃さなかったが、それがなんであるのかは理解できずに首を傾げる。
それに目の前にすると本当に人間なのか? と思うほどに濃密な魔力を感じさせる……一部のミュルミドンノーブルにも似たような感覚を覚える存在がいるのだがそれに近い。
それと……彼女は隙だらけに見えるが、おいそれと手を出しにくい位置に立っており相当に腕が立つと思った……人質にするにはリスクが高すぎる。
とはいえギギネアは交渉相手に近い存在が目の前にいることを偉大なる母に感謝しつつ、ドワーフへと視線を向けながら彼女へと話しかける。
「失礼した、あなたの言う通りだ……そこのドワーフどもと違い我々は礼節をわきまえるものだ」
「いきなり襲ってきたのはお前らじゃろうが!」
「……それはこちらにも理由がある、それに我々は同じ場所をドワーフが掘り進んでいることを知らなかった」
「こっちだって知るわけなかろう!」
「あー、もう口論ばっかりね……ギギネアだっけ? 貴方達の指導者に会わせてくれません?」
プリムローズの言葉に少し悩む……このコロニーにいるノーブルはたった一体だけで、もし戦闘となった場合のリスクが高い。
ドワーフはこちらに非があると主張しているし、荒くれ者どものが多いため戦いになってしまったら収拾がつかないだろう。
だが……彼女は一応あのドワーフを制御しているようにも見えるし、無駄な戦いなどを避けたいと思っているようにも見える。
これは賭けになるな……とギギネアは困ったように触覚を何度か動かすが……彼らの背後から別のワーカーが慌てて走ってくるのが見え、全員に緊張が走る。
「ぎぎねあさま! たいへんたいへん!」
「どうした騒々しい……今それどころでは……」
「ころにーにしゅうげきある! まじゅうきた!」
「なんだと?!」
ギギネアは驚いたようにそのワーカーへと向き直る……坑道を掘り進めるにあたって地下に住む魔獣との戦いになるのはよくあることなのだが、紅の帝国ではミュルミドンの強さを知っている魔獣達は姿を見ると避けるようになっている。
だが、今ここにいる魔獣は明らかに彼らを狙って動いている混沌の魔物の配下に違いなく、襲撃は明らかに事情を理解した相手の攻撃に相違ないのだ。
ギギネアは少し悩んだ挙句、かなり危険な橋を渡る決断をする……実は彼らのコロニーには戦力になるものが少ない、ワーカーはウォリアーに率られなければ烏合の衆であり戦闘能力が低い。
強力な魔獣が襲来しているとなれば……最も守らなければいけないものが殺されてしまう可能性すらあるのだから……彼はプリムローズに向かって礼儀正しく頭を下げると懇願した。
「……恥を忍んでお願いする、共に魔獣退治を手伝ってくれぬか? それを持って我らのリーダーとの面会を取り付けるとしよう」
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