一人旅日記

赤羽律紀

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2003年3月 会津若松市

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 4年ぶりに高速バスで旅に出かけた。今回の目的地は福島県の会津若松市。ここは1994年の夏に父とともに出かけたところだ。その時は東山温泉に泊まり、会津磐梯山を踊る盆踊り大会に参加した。東山温泉の湯に浸かり、盆踊りを楽しんだ、夏のひと時を過ごしたのを覚えている。
 初日の3月8日の午前9時、新宿駅南口のバスターミナルから「夢街道会津号」に乗り込んだ。途中、サービスエリアで休憩を挟んで会津若松駅を目指した。会津若松駅に着いたのは午後2時頃。5時間もかかったが、これが会津の旅の出発店だと思った。
 そして、父との旅の際に宿にした東山温泉へバスで向かった。そこで、立ち寄り入浴ができる「庄助の宿 瀧の湯」を訪れた。会津磐梯山にも出てくる小原庄助ゆかりの宿で日帰り入浴をし、心満たされた。その後はハプニングに見舞われつつも駅前のホテルへ。その後に駅前の食堂で喜多方ラーメンで夕食を取り、ホテルで眠りについた。
 2日目の3月9日、帰るまでの間は会津観光を楽しんだ。夏の旅の時も訪れた鶴ヶ城の天守閣に登った。蒲生氏郷が築き上げた7層の城は戌辰戦争の攻防に堪えた強さを持つ城である。白虎隊の志士たちが、鶴ヶ城が燃えたと思い込み、自決した伝説も残る。その後はタクシーで飯盛山へ。白虎隊自決の場であり、十九士が眠る場でもある。
 飯盛山で白虎隊のの歴史に触れた後は、七日町にある野口英世青春館へ。2004年に千円札の肖像画となった英世は黄熱病の研究に取り組んだ。そこは英世が青春時代を過ごした思い出の地で英世の青春がここにあることを示している。
 その後はマクドナルドで昼食をとった後はあちこち巡って家族や職場へのお土産を購入した。帰りのバスを待つ間を見計らってのことだったが、どれを買おうかについては迷いに迷い抜いた。もちろん、地酒も購入した。当時私はお酒が飲めたので、旅先ではどんなものを買おうかで迷っていた。私が買ったのは前回同様、花春だった。テレビCMで「会津の良さは、酒の良さ」というナレーションとともに和服姿の女性が舞う姿が印象深いので、会津に関係なく福島土産の時に「花春」を買っていたのを覚えている。
 そして、午後4時頃の帰りのバスに乗り込んだ。帰りは思ったより混んでいたため、苦労した。当時はスマホがなかったので電話をかけたりするのにも苦労がかかった。それでも新宿駅のバス停に辿り着けたことは良かったと思う。ただ、高速バスは高速道路の混雑で大変な目に遭う。高速バスに行く時は気をつけたほうがいい。なんせ時間がかかるかを考えるべきだろうと思う。
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