20 / 58
連載
第59話 【閑話】マリアンヌの悪だくみ①
しおりを挟む
聖教国からギレン神官長のため込んでいた財産を持ちこみ、帝国領へと逃げ込む事に成功したマリアンヌとその父マラーリア子爵は、その巨額な資金を使い、帝国において貴族位を購入する事に成功していた。
「パパ、でも帝国もケチだよね。購入できる爵位は最低の男爵位だけだなんて。男爵程度じゃ、皇帝の息子に近寄る事なんて中々チャンスが無いじゃ無いのさ」
「マリアンヌ、今はまだそう派手に動くべきじゃない。私達には聖教国と、王国の情報と言う大きな切り札があるんだ。必ずこの情報は高く売る事が出来る。チャンスを待つんだ」
「一体いつまで待てばいいのよ? 私の美しさには、旬って言うのがあるんだよ? この大陸の国家間では、貴族令嬢なんて18過ぎたらババアなんだからね? さっさと皇族に嫁がないと、下級貴族の娘じゃ、精々側室としての未来しか無いじゃ無いのよ」
「お前なら例え側室として嫁いでも、正室やお世継ぎを皆殺しにしてでも、自分の子供に後を継がせるだろ?」
「まぁそれは当然の事だけどね。中途半端に側室で嫁いで自由に遊べない暮らしをするくらいなら、子供だけ認知させて好き勝手に出来る方がよっぽどましだわ」
◇◆◇◆
それから半年の歳月をかけてマリアンヌが近づいたのは、皇帝の弟が当主を務める公爵家の三男で、国軍の将軍職を務める、ダニエル伯爵であった。
このダニエルという男は、武に優れた将軍という訳では無いが、暗殺や調略によって、国外との争いを優位に進めるという点では非常に優れた才能を持って居て、マリアンヌが近づくには、格好の相手だった。
「ダニエル様、私が持つ王国の情報を活用すれば、王国も聖教国も、ビスティアだって、併合する事は可能ですわ。そうなった暁には、ダニエル様は帝国の英雄として、皇帝と変わらぬお力を手に入れる事になりますわ」
「ふむ、悪い話では無さそうだな。しかしリスクもでかい。失敗した場合の保険が欲しいな。それと俺がお前を信用するための証になる様な物も必要だ」
「ダニエル様が私を信用するための証ですか? それならば、ダニエル様のお子を私の身体に宿らせて下さいませ。その子に私の未来を託したいと言う願いであれば、信じて頂けるのでわ?」
それから、ダニエルとマリアンヌは子供が宿る事を確認できるまで、獣の様にまぐわい続ける日々を送った。
毎日のようにマリアンヌと交わり、あり得ないような自己都合の理論を囁かれ続けたダニエル将軍は、マリアンヌの懐妊が判明する頃には、すっかりと周辺国を蹂躙し帝国による大陸の覇権を確立する考えに固まっていた。
◇◆◇◆
「マリアンヌ、具体的に何から手を付けろと言うのだ」
「ダニエル様? 今は戦争など兵力で語る時代は終了しました。私はこの目に焼き付けてきました。たった10隻の飛空船に聖教国が負ける瞬間を」
「しかし、飛空船などギルノア王国にしかないでは無いか? それもスパリゾート領以外では、ギルノアの王族に貸与してある船しか存在せぬ筈だ」
「私の昔の男に、ギルノアの第1王子が居ましたわ。馬鹿な男だから私が復縁を持ち掛ければ、喜んで鼻の下を伸ばして出て来る筈よ?」
「ほー、それがうまくいけば運用の仕方次第で、十分に可能性はあるな。マリアンヌはギルノア王国に行って王子と連絡を取る事は可能なのか?」
「わ、私がギルノア王国に行くのは…… ちょっと都合が悪いわ…… フリオニール王子を帝国に招待する事は出来ないかしら?」
「なんだ、戻れないような理由があるのか? お前も色々悪事に加担している様だな?」
「そんな大したことは無いわよ。この国にフリオニールを呼び出せば、私が何とかするから頼むわ」
「解った。何かの式典を催して、第1王子を呼び出せるように、取り計おう」
◇◆◇◆
「陛下、ゾイド帝国から帝国皇帝の嫡男の婚礼の招待状が届いておりますが、どういたしましょうか?」
「どういたしましょうかとは、どう言う事だ?」
「招待を受けているのが、フリオニール様です。外交の問題を任せるには少し問題があると思いますが……」
「うむ、ミカやフルフトであれば問題は無いであろうが、フリオニールでは問題を起こす可能性が払拭できぬな。フリオニールは体調不良だとでも伝えて、今回はミカが出席するように返答をして置いてくれ」
「御意に」
◇◆◇◆
ミカは思った。
帝国への招待…… 不自然だわ。
国交がほぼ断絶した国であるし、奴隷制度を積極的に推し進める帝国と、我がギルノア王国が歩み寄る可能性は低い筈。
兄様を指名してきたことも、何らかの策謀があると考えて間違いなさそうね。
「陛下、今回の参列は、ブリュンヒルドによる近衛師団での警護の下で参列したいと考えます。ブリック元帥の随伴を頼んでもよろしいでしょうか?」
「ふむ、ミカの飛空船で行く事は危険だと考えるか?」
「はい、随員が5名に限定されてしまいますので、式典に参列中の警護を考えると、飛空船に何らかの攻撃を受けた場合に、対処が出来なくなります」
「解った。ブリックと近衛師団の出動を許可しよう」
婚礼の式典に参加しながら、近づいて来る者達を、冷静に見極めたミカだったが。
帝国の将軍であるダニエル伯爵が、ブリュンヒルドに関して特別強い関心を示し、内部の閲覧を求めて来た。
「最新の飛空戦艦ブリュンヒルド、素晴らしいですね。是非後学の為に、案内していただけないでしょうか?」
ブリック元帥に確認を取り、閲覧はダニエル将軍1名だけで、ブリック元帥による案内である事を条件に認めた。
そして、今回の訪問による帝国側の違和感は、ダニエルである事を確認し、帰国後に王国の諜報部から、ダニエル将軍を取り巻く環境の調査をする様に、指示を出させる。
「やはりか、フリオニールを行かせていたら、危険な状況が作られたかも知れぬな」
宰相パトリオットが指示を出して、潜伏させた王宮直属の諜報機関は、パトリオットの側に、マリアンヌの存在を確認した。
「陛下、フリオニール殿下に帝国の手が伸びぬように、厳重な警戒が必要です」
◇◆◇◆
「くっそぉぉおおお、あのクソ女、ミカのせいでこっちの予定が狂っちゃったじゃない。ダニエル、ミカの開発している領地が、帝国と国境を面した地域の王国南部にあるわ。そこに調略を仕掛けてミカの飛空船を奪い取ってしまってよ」
「そんな簡単にいくか?」
「飛空船にはパイロットが必要な筈よ。パイロットを手なずければきっと上手くいくわ。女を抱かせて、金をばらまいて懐柔するのよ。待って…… パイロット本人よりも家族の方がいいわ。パイロットの家族全員を手懐けて、断れない状況に陥れる方がいいわ。兄弟や両親を全て調べだして、借金まみれにさせて」
「悪知恵だけは、良く働くな」
「嫌いじゃ無いでしょ? そう言うの」
「ああ」
ミカの元に魔の手が迫る……
「パパ、でも帝国もケチだよね。購入できる爵位は最低の男爵位だけだなんて。男爵程度じゃ、皇帝の息子に近寄る事なんて中々チャンスが無いじゃ無いのさ」
「マリアンヌ、今はまだそう派手に動くべきじゃない。私達には聖教国と、王国の情報と言う大きな切り札があるんだ。必ずこの情報は高く売る事が出来る。チャンスを待つんだ」
「一体いつまで待てばいいのよ? 私の美しさには、旬って言うのがあるんだよ? この大陸の国家間では、貴族令嬢なんて18過ぎたらババアなんだからね? さっさと皇族に嫁がないと、下級貴族の娘じゃ、精々側室としての未来しか無いじゃ無いのよ」
「お前なら例え側室として嫁いでも、正室やお世継ぎを皆殺しにしてでも、自分の子供に後を継がせるだろ?」
「まぁそれは当然の事だけどね。中途半端に側室で嫁いで自由に遊べない暮らしをするくらいなら、子供だけ認知させて好き勝手に出来る方がよっぽどましだわ」
◇◆◇◆
それから半年の歳月をかけてマリアンヌが近づいたのは、皇帝の弟が当主を務める公爵家の三男で、国軍の将軍職を務める、ダニエル伯爵であった。
このダニエルという男は、武に優れた将軍という訳では無いが、暗殺や調略によって、国外との争いを優位に進めるという点では非常に優れた才能を持って居て、マリアンヌが近づくには、格好の相手だった。
「ダニエル様、私が持つ王国の情報を活用すれば、王国も聖教国も、ビスティアだって、併合する事は可能ですわ。そうなった暁には、ダニエル様は帝国の英雄として、皇帝と変わらぬお力を手に入れる事になりますわ」
「ふむ、悪い話では無さそうだな。しかしリスクもでかい。失敗した場合の保険が欲しいな。それと俺がお前を信用するための証になる様な物も必要だ」
「ダニエル様が私を信用するための証ですか? それならば、ダニエル様のお子を私の身体に宿らせて下さいませ。その子に私の未来を託したいと言う願いであれば、信じて頂けるのでわ?」
それから、ダニエルとマリアンヌは子供が宿る事を確認できるまで、獣の様にまぐわい続ける日々を送った。
毎日のようにマリアンヌと交わり、あり得ないような自己都合の理論を囁かれ続けたダニエル将軍は、マリアンヌの懐妊が判明する頃には、すっかりと周辺国を蹂躙し帝国による大陸の覇権を確立する考えに固まっていた。
◇◆◇◆
「マリアンヌ、具体的に何から手を付けろと言うのだ」
「ダニエル様? 今は戦争など兵力で語る時代は終了しました。私はこの目に焼き付けてきました。たった10隻の飛空船に聖教国が負ける瞬間を」
「しかし、飛空船などギルノア王国にしかないでは無いか? それもスパリゾート領以外では、ギルノアの王族に貸与してある船しか存在せぬ筈だ」
「私の昔の男に、ギルノアの第1王子が居ましたわ。馬鹿な男だから私が復縁を持ち掛ければ、喜んで鼻の下を伸ばして出て来る筈よ?」
「ほー、それがうまくいけば運用の仕方次第で、十分に可能性はあるな。マリアンヌはギルノア王国に行って王子と連絡を取る事は可能なのか?」
「わ、私がギルノア王国に行くのは…… ちょっと都合が悪いわ…… フリオニール王子を帝国に招待する事は出来ないかしら?」
「なんだ、戻れないような理由があるのか? お前も色々悪事に加担している様だな?」
「そんな大したことは無いわよ。この国にフリオニールを呼び出せば、私が何とかするから頼むわ」
「解った。何かの式典を催して、第1王子を呼び出せるように、取り計おう」
◇◆◇◆
「陛下、ゾイド帝国から帝国皇帝の嫡男の婚礼の招待状が届いておりますが、どういたしましょうか?」
「どういたしましょうかとは、どう言う事だ?」
「招待を受けているのが、フリオニール様です。外交の問題を任せるには少し問題があると思いますが……」
「うむ、ミカやフルフトであれば問題は無いであろうが、フリオニールでは問題を起こす可能性が払拭できぬな。フリオニールは体調不良だとでも伝えて、今回はミカが出席するように返答をして置いてくれ」
「御意に」
◇◆◇◆
ミカは思った。
帝国への招待…… 不自然だわ。
国交がほぼ断絶した国であるし、奴隷制度を積極的に推し進める帝国と、我がギルノア王国が歩み寄る可能性は低い筈。
兄様を指名してきたことも、何らかの策謀があると考えて間違いなさそうね。
「陛下、今回の参列は、ブリュンヒルドによる近衛師団での警護の下で参列したいと考えます。ブリック元帥の随伴を頼んでもよろしいでしょうか?」
「ふむ、ミカの飛空船で行く事は危険だと考えるか?」
「はい、随員が5名に限定されてしまいますので、式典に参列中の警護を考えると、飛空船に何らかの攻撃を受けた場合に、対処が出来なくなります」
「解った。ブリックと近衛師団の出動を許可しよう」
婚礼の式典に参加しながら、近づいて来る者達を、冷静に見極めたミカだったが。
帝国の将軍であるダニエル伯爵が、ブリュンヒルドに関して特別強い関心を示し、内部の閲覧を求めて来た。
「最新の飛空戦艦ブリュンヒルド、素晴らしいですね。是非後学の為に、案内していただけないでしょうか?」
ブリック元帥に確認を取り、閲覧はダニエル将軍1名だけで、ブリック元帥による案内である事を条件に認めた。
そして、今回の訪問による帝国側の違和感は、ダニエルである事を確認し、帰国後に王国の諜報部から、ダニエル将軍を取り巻く環境の調査をする様に、指示を出させる。
「やはりか、フリオニールを行かせていたら、危険な状況が作られたかも知れぬな」
宰相パトリオットが指示を出して、潜伏させた王宮直属の諜報機関は、パトリオットの側に、マリアンヌの存在を確認した。
「陛下、フリオニール殿下に帝国の手が伸びぬように、厳重な警戒が必要です」
◇◆◇◆
「くっそぉぉおおお、あのクソ女、ミカのせいでこっちの予定が狂っちゃったじゃない。ダニエル、ミカの開発している領地が、帝国と国境を面した地域の王国南部にあるわ。そこに調略を仕掛けてミカの飛空船を奪い取ってしまってよ」
「そんな簡単にいくか?」
「飛空船にはパイロットが必要な筈よ。パイロットを手なずければきっと上手くいくわ。女を抱かせて、金をばらまいて懐柔するのよ。待って…… パイロット本人よりも家族の方がいいわ。パイロットの家族全員を手懐けて、断れない状況に陥れる方がいいわ。兄弟や両親を全て調べだして、借金まみれにさせて」
「悪知恵だけは、良く働くな」
「嫌いじゃ無いでしょ? そう言うの」
「ああ」
ミカの元に魔の手が迫る……
0
お気に入りに追加
4,092
あなたにおすすめの小説
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
7個のチート能力は貰いますが、6個は別に必要ありません
ひむよ
ファンタジー
「お詫びとしてどんな力でも与えてやろう」
目が覚めると目の前のおっさんにいきなりそんな言葉をかけられた藤城 皐月。
この言葉の意味を説明され、結果皐月は7個の能力を手に入れた。
だが、皐月にとってはこの内6個はおまけに過ぎない。皐月にとって最も必要なのは自分で考えたスキルだけだ。
だが、皐月は貰えるものはもらうという精神一応7個貰った。
そんな皐月が異世界を安全に楽しむ物語。
人気ランキング2位に載っていました。
hotランキング1位に載っていました。
ありがとうございます。
都合のいい女は卒業です。
火野村志紀
恋愛
伯爵令嬢サラサは、王太子ライオットと婚約していた。
しかしライオットが神官の娘であるオフィーリアと恋に落ちたことで、事態は急転する。
治癒魔法の使い手で聖女と呼ばれるオフィーリアと、魔力を一切持たない『非保持者』のサラサ。
どちらが王家に必要とされているかは明白だった。
「すまない。オフィーリアに正妃の座を譲ってくれないだろうか」
だから、そう言われてもサラサは大人しく引き下がることにした。
しかし「君は側妃にでもなればいい」と言われた瞬間、何かがプツンと切れる音がした。
この男には今まで散々苦労をかけられてきたし、屈辱も味わってきた。
それでも必死に尽くしてきたのに、どうしてこんな仕打ちを受けなければならないのか。
だからサラサは満面の笑みを浮かべながら、はっきりと告げた。
「ご遠慮しますわ、ライオット殿下」
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
魔王の右腕、何本までなら許される?
おとのり
ファンタジー
カクヨムでフォロワー5000人を超える作品に若干の加筆修正を行ったものです。
表紙はAIによる自動生成イラストを使用していますので、雰囲気だけで内容とは特にシンクロしていません。
申し訳ないですが、Ver.4以降も更新する予定でしたが今後の更新はありません。続きを読みたい方はカクヨムを利用してください。
Ver.1 あらすじ
親友に誘われ始めたGreenhorn-online
ハルマはトッププレイヤーの証である魔王を目指す親友を生産職としてサポートしようと思っていた。
しかし、ストレスフリーにひとりを満喫しながら、マイペースに遊んでいただけなのに次から次に奇妙なNPCのお供が増えていく。
それどころか、本人のステータスは生産職向けに成長させているだけで少しも強くなっていないはずなのに、魔王として祭り上げられることになってしまう。
目立ちたくないハルマは仲間を前面に出しては戦いたくなかった。
生産職のDEX振りプレイヤーであるハルマは、いかにして戦うことになるのか!?
不落魔王と呼ばれるまでの、のんびりプレーが始まった。
―― ささやかなお願い ――
ゲーム内の細かい数字に関しては、雰囲気を楽しむ小道具のひとつとしてとらえてくださいますようお願いします。
現実的ではないという指摘を時々いただきますが、こちらの作品のカテゴリーは「ファンタジー」です。
行間にかんして読みにくいと指摘されることもありますが、大事な演出方法のひとつと考えていますのでご容赦ください。
公開済みのパートも、随時修正が入る可能性があります。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。
アーエル
ファンタジー
旧題:私は『聖女ではない』ですか。そうですか。帰ることも出来ませんか。じゃあ『勝手にする』ので放っといて下さい。
【 聖女?そんなもん知るか。報復?復讐?しますよ。当たり前でしょう?当然の権利です! 】
地震を知らせるアラームがなると同時に知らない世界の床に座り込んでいた。
同じ状況の少女と共に。
そして現れた『オレ様』な青年が、この国の第二王子!?
怯える少女と睨みつける私。
オレ様王子は少女を『聖女』として選び、私の存在を拒否して城から追い出した。
だったら『勝手にする』から放っておいて!
同時公開
☆カクヨム さん
✻アルファポリスさんにて書籍化されました🎉
タイトルは【 私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください 】です。
そして番外編もはじめました。
相変わらず不定期です。
皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます🙇💕
これからもよろしくお願いします。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。