上 下
22 / 99

第22話 世界記録の影響と全国模試

しおりを挟む
 昨日の【OCSC】決勝ラウンドからから一夜明け、俺は自宅で朝を迎えた。

 今日は平日で普通に学校だし、遊真や香織ちゃん達に綾子先生も一緒に東京に行ってたし、父さんが必死で運転して夜中のうちに帰ってきたよ。

 父さんありがとうね運転お疲れさまです!でも父さんには昨日の賞金全部上げるからね!母さんのプレゼントもちゃんと買ってあげてよ!!

 それにしても昨日のマスコミの囲み取材は、面倒くさかったなぁ。

 質問の内容が中学生にそんな事聞くなよ?って感じだし、俺に何を言わせたいんだよ?って感じの誘導尋問に近いインタビューとかホントもうねぇって感じだよ。

 「賞金は何に使いますか?」って言うから、「親にプレゼントしますっ!」って言ったらさ、

 「陸上の競技会によって得た物は、もっと凄い記録が出せる様に自分のトレーニングに使うとか、そう言うのでは無いんですね?」とか、そう言わせたいなら最初から台本書いて渡せよねって感じだ。

 綺麗なお姉さんの居るお店で、賞金使って豪遊したいですね!とか、コミケで薄いムフフな本買い集めたいですとかでも良かったかな?
 
 18禁系の解答はやっぱりアウトだろうな?

 インタビューに2時間も時間取られた上に、ドーピング検査もなんかすげぇ念入りにやられたし、確かにありえないような記録を出し続けたけど、明らかに俺だけ狙ってるよね?他の人は5分くらいだったのに、俺はたっぷり20分は色々検査されたよ?

 まぁ潔白はちゃんと表明してないと、後々面倒な事が起こるだろうし、しょうが無いけどね。

 それでも、昨日の夜のニュース番組はスポーツニュースじゃない普通の報道番組で、俺の事ばかり放送してたから、なんかテレビで自分の姿とか見ると、照れるよね。

 人前に出るだけなら、勇者やってたし、大抵の事は慣れてたつもりだけど、テレビで全国どころか世界中に放送されてたとなると、やっぱりやり過ぎちゃったかな?とも思うが、出来ることは出来るんだししょうが無いよね?

 でもさ、テレビのコメンテーターって職業の人って、何を基準に判断して喋ってるのかな?
 俺の存在が、もたらす効果と悪影響とか昨日のうちにクリップボードに纏めて、もっともらしく喋ってたけど、
 一番笑えたのは、俺を「突然変異のミュータントかも知れない、もしそうだった場合我々既存のホモサピエンスと違う高次元の新人類の可能性が高い、我々旧人類は淘汰される未来になるかも知れませんね?」って言ってた事だ。

 もしかして俺って人類の敵認定されそうになってる?

 その発言のせいで、俺に誹謗中傷が集まって外を歩けなくなったから、競技活動は引退します!って発表しようかな?

 うん、そうしよう!五輪が終わって競技から身を引く時に利用させて貰う事にした。

 両親と一緒に朝食を取り、学校に行く準備をしてると父さんが声を掛けてきた。
「翔、昨日の賞金な、なんか額がでかいから、俺が貰ったってなったら贈与税がどうとか、面倒くさそうな話ししてたから少し考え直してさ、翔をマネージメントする会社の設立資金として使うことにしたぞ。社長が俺で母さんがマネージャーとしてCMとかテレビ出演の依頼とか管理する事にしたけど、それでいいか?」

「いいんじゃない?別になんかさせるつもりとかじゃないよね?」

「心配するな、仕事自体はするもしないも全部翔が決めればいい、俺達は来た話を書類にまとめて翔に渡すだけだ」

「バイクショップは当然続けるんだよね?」

「当たり前だ、子供の収入を当てにして寄生しようとかは少ししか考えてないぞ」と父さんが言ったら

「あら、私は毎月一回くらい温泉旅行があるような贅沢はさせてもらっても怒らないわよ?」と言ってた。

俺は、「温泉はいいよね!毎月一回くらい俺のトレーニングに必要だからと言って、温泉旅館に行く計画を入れておいて!」と母さんに頼んだ。

 そんな話をしてると家の前が妙に騒がしいことに気づいて、外を覗いてみると、家の前に大量のうちの中学校の生徒や近所の人達が集まってて何故か俺が顔を出すと「松尾翔君バンザーーーーイ」とか叫びだすお爺ちゃんとかも居た。

 俺はびっくりして「すいません朝からそんな大きな声出すと、ご近所の迷惑になりますから止めて下さい」って言ったら、「ご近所の人達って皆ここに来てますよ?翔君の顔を見に」って言われた。


 ちょっと引いちまったぜ・・・


 みんなに、「ありがとうございますオリンピックも頑張りますね」と言って逃げるように学校に向かったが、当然のように俺の中学校の生徒達は目的地が同じなので、大行進のようになってしまった。

 学校に着いても、俺の教室の廻りには全校生徒の殆どが、俺の姿を見に来ていてちょっと渋滞が起こっていた。

 教室の中で、香織やアンナちゃんと話をしてると、一々「あぁ羨ましいなぁ」とか言う声が聞こえてくるしかなり面倒くさいと思ってたら、校内放送で又呼び出された。

 何事かな?と思って職員室に行くと綾子先生が憔悴しきっていた。
 朝から松尾君に面会希望の全国の高校と報道関係の対応だけで、何も出来ない状況で学校の回線もパンクしてしまってます。

 「流石にこれは困るので、マスコミ向けの声明は変えて貰えませんか?学校関係だけは、何とか対処しますから」

 と、綾子先生から泣きつかれた。
 他の先生も憐れみの視線を向けていた・・・

 「CM出演希望の企業からのオファーも凄いことになってますよ?学校はマネージャー業務は出来ないのでご紹介は出来ませんと言ってるんですが、連絡を付ける方法を教えてくれと言われてもう大変です」


「先生、なんか朝から面倒かけちゃってゴメンなさい、何か手段を考えますね」

「取り敢えず今日は、朝から全校朝礼でまた昨日の世界記録とオリンピック出場の報告会があるから頼むわよ」

 と言われて、教室に戻った。
 H・Rの時間が迫っていたので、流石にギャラリーは減ってたが同じクラスの連中からの祝福の言葉は、続いた。

 全校朝礼のアナウンスが有り、校庭に並ぶと校長先生に名前を呼ばれて皆の前に立たされた。

「昨日の松尾くんの活躍は、すでに皆さんもご存知でしょうが松尾君は中学3年生にして昨日一日で陸上競技で7つもの世界新記録及び、オリンピックへの出場権を獲得しました。既に出場の決まっていた水泳競技との兼ね合いもあり、陸上競技では3種目の出場になるそうですが、2020東京五輪の日本の期待のホープとしての活躍を全校をあげて応援して行きたいと思います。それでは松尾くんから一言お願いします」

「松尾です、皆さんおはようございます。
テレビや競技場で応援をしてくれた皆さんに対しては、感謝の気持でいっぱいです。
皆さんの応援が僕の世界記録達成の原動力になったのは間違いない事実です。
昨日は僕自身世界のトップレベルの方々と間近に触れ合い、最高峰の技術を見せていただきながら、楽しく競技を行う事が出来ました。
みなさんも出来ることから一つづつ楽しむ事を忘れないように取り組めば、必ず結果は追付いて来ますから頑張りましょう」
 
 と挨拶をし、皆の拍手を貰いながら降段した。



 ◇◆◇◆ 



 その日の昼休みに斗真さんから電話が掛かってきた。
「翔君昨日の活躍は凄かったねぇ、俺は翔君がもっと凄いことを知っているけど、その俺が見ても感動させてもらったよ、五輪も頑張ってくれよ」と激励の電話だった。

「斗真さんありがとうございます。ちょっとだけ相談に乗ってほしいことがあるんですけど、今日の6時頃とか時間作れませんか?」

「大丈夫だよ、何処で待ち合わそうか?」

「斗真さんが指定して下さればそこに迎えに行きますよ、人目はないところでお願いしますね」

「解ったよ6時頃に電話するね」と言って電話は切れた。

 お昼からの授業も終わり、今週は中間考査の準備に入るので部活をする生徒もなく、俺は試験期間の恒例行事となった、遊真の家での勉強会に参加して、ラノベをスマホで読み漁っていた。

 ファンタジージャンルの小説はランキングに入っている作品は、全部読破してるから、もしまた異世界に召喚されるようなことが在っても、今度はもっとうまく立ち回るぜ!

 そして、斗真さんとの約束もあるので18時前には、帰宅して斗真さんからの連絡を待った。
 綾子先生と美緒にも連絡してあったので、斗真さんから連絡が入ってすぐに迎えに行き、俺の拠点に集合した。

 昨日の夜から今日にかけてのマスコミとCM出演希望の各企業からのオファー、全国の高校からのスポーツ特待での招待で、大変な事になっている状況をみんなに説明した。

 一番迷惑がかかっているのは綾子先生で、俺に連絡がつかないのは、綾子先生のせいだ!的な扱いをされて、困ってるしねぇ

 「俺の両親が、昨日の賞金を使って俺のマネジメント専用の法人を作るって言う話も今日出ましたよ」と伝えると、「それを早急に進めて、学校の特待関係以外の窓口は、そこに一本化するしか無いね」

 と言う話になった。

 美緒が最近法人を作った時の司法書士さんから、芸能関係の代理人として有能な事務所を紹介してもらってマネジメント会社自体は、その司法書士さんにお願いする事になった。

 両親にまだ伝えていなかった為に、皆に付き添ってもらって、司法書士さんもピックアップして俺の家に行き、今度は両親も含めての具体的な話になった。

 両親も学校や先生に迷惑がかかる事を気に留め、最速で法人の設立を行う事になり、それに先駆けて綾子先生が控えていた、マスコミの連絡先に連絡を入れ、これからの連絡は取り敢えず先行して作ったメールアドレスに一括でお願いする事を伝えて、商業関係での学校への連絡は辞めて頂きたいと伝えた。

 テレビ局の中で昨日一番対応が好意的だった、地元名古屋のテレビ局に今から今日の報道番組にスポットで出演できないか打診すると、大喜びですぐに来て下さい1時間でも2時間でも特番を今から作ります!と伝えられた。

 流石にそんなに、喋ることはないんですけどね・・・

 両親と綾子先生は、付き合ってくれることになって、父さんの運転で名古屋の金山から近い場所にあるテレビ局へと向かった。

 先生の場合公立中学校の教員という立場のために、何処まで出演して話ができるのか、微妙なラインが合ったので、直ぐに市の教育庁に連絡を入れると、名古屋の名物市長が強権を発動して、

「松尾翔君のバックアップのためなら、制限無しに何処まででも協力して下さい。当面五輪終了までの特別措置となります。」と言う返答が帰ってきたそうだ。

「これでこれから最低2ヶ月は、マスコミの前に綾子先生も出続ける羽目になりそうですね!中々全国に名を轟かせる、中学校教諭っていないから、凄いじゃないですか!」と伝えた。

 綾子先生は俺をジト目で見て、「松尾君にそれを言われても、全然嬉しく感じないのは何故ですかね?」
 と、言われた。


 ◇◆◇◆ 



 テレビ局に到着すると、急な申込みだったにも関わらず、20時から1時間の特別番組を編成して、既に番組でテロップを流し始めてるそうだ。

 名古屋の地方局ではあるけど、直ぐに系列の東京の系列キー局に連絡を入れ、キー局の指示で系列の全国の番組を組み替えて、インタビュー特番を放送する事になったそうだ。
 
 緊急で、名古屋の有名人にも声を掛けたようで、地元球団の監督や市長、県知事も駆けつける事になって、地元をメインに活動しているアイドルグループも急遽集合して、名古屋から世界へ!をアピールする特番になったみたいだ。

 俺は、地元球団の監督さんとは先日の始球式の時にキャッチボールした仲だし、少し安心したが押しの強い市長は、ちょっと苦手かもと思ったがまぁ今日だけはしょうが無いな。

 きっと他のテレビ局は出し抜かれた形になって悔しがってるだろね!でも、俺をミュータントと言ったコメンテーターの出演していた系列局へは絶対出ないけどね。

 それを、何気ない形で地元局のアナウンサーに打ち合わせ中に伝えたら、何だか慌ただしく指示を出し始めてたけど、きっと俺のブームが去るまでの間の、くだんのコメンテーターの系列局への出演禁止の指示でも出したんじゃないかな?と思う。

 俺も結構黒いよね・・・

番組がスタートして、まず昨日の俺の世界新記録場面が映し出され、それに対してアナウンサーや出演者達から俺に直接質問やコメントが与えられる形で進行して行き、アイドルグループの1人が何気なく「翔君ってスポーツは凄いんですけど、それだけスポーツしてたら勉強する時間とか無くて、通知表がすごく残念な感じとかあるんですか?」と聞かれた。

 その質問に対して俺は「当然そう思われちゃいますよねぇ」と苦笑いをしながら、「その辺りは俺が言うと嘘に思われちゃうから、担任の先生が今日スタジオに来ていますのでそちらに聞いてもらえますか?」と、綾子先生に振った。

 綾子先生が質問に対して、「松尾君は2年生の3学期の期末考査で、学校始まって以来唯一の全科目満点で当然トップの成績でしたよ、何だかご期待に添えない感じの返事でゴメンナサイね」と言われた。

 その先生の答えで、又スタジオが盛り上がって、ひな壇に居た有名塾の講師で、タレントもしている結構よく見かける人が、「ではもし今週末うちの塾が主催する全国模試に参加したらトップを取れる位凄いんですか?」

 と、食いついてきた。

 俺は「ある程度は大丈夫だと思いますけど、トップはどうでしょうね?名前とか書き間違う事良くありますし!」と言って、スタジオの笑いを誘った。

 結局番組の企画込みで今週末の全国模試の参加を約束させられてしまった。

 地元球団の監督から、「もし松尾くんがプロ志望届とか出したら、経験あるとか無いとか関係なしに、俺が球団に居る限り確実に1位指名しますね!」と言う言葉をもらって、知事と市長からも握手を求められて、県と市を上げて応援すると伝えられて番組は終了した。

 出演していた皆さんからサインと記念撮影をねだられて、帰れるまでは少し時間がかかったけど、楽しく過ごす事も出来て、学校へのCM出演や、番組出演の連絡は控えて欲しい事や、そう言う場合の連絡先のアドレスを公開して、騒動も少しは落ち着くと思うしまぁ目的は達したと思う。


 昨日の今日で、各局が昨日の【OCSC】絡みの特番を企画してたけど、俺が実際に出演した事により、完全にこの系列局の一人勝ちだった。

 インタビュー番組に関わらず視聴率は30%超えと、世界記録特需を実感出来た。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ಂ××ౠ-異世界転移物語~英傑の朝

ちゃわん
ファンタジー
どこにでもいる普通の高校生、端溜翔太は唐突に、何の準備もなく、剣と魔法の異世界ヴィドフニルに転移した。彼が転移した先は、空に浮かんでいる…島!?帰れない、どこにも行けない。そんな中出会ったのは、一匹の妖精と…羽の生えた死にかけの少女…?。生きる目的もない、生きてててもつまらないそんな人生を送っていた少年は、少女の世話をすることで変わっていく。日本初異世界介護物語スタート! ※なろう、カクヨムにも投稿しています。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】

雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。  そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!  気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?  するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。  だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──  でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

黄金蒐覇のグリード 〜力と財貨を欲しても、理性と対価は忘れずに〜

黒城白爵
ファンタジー
 とある異世界を救い、元の世界へと帰還した玄鐘理音は、その後の人生を平凡に送った末に病でこの世を去った。  死後、不可思議な空間にいた謎の神性存在から、異世界を救った報酬として全盛期の肉体と変質したかつての力である〈強欲〉を受け取り、以前とは別の異世界にて第二の人生をはじめる。  自由気儘に人を救い、スキルやアイテムを集め、敵を滅する日々は、リオンの空虚だった心を満たしていく。  黄金と力を蒐集し目指すは世界最高ランクの冒険者。  使命も宿命も無き救世の勇者は、今日も欲望と理性を秤にかけて我が道を往く。 ※ 更新予定日は【月曜日】と【金曜日】です。 ※第301話から更新時間を朝5時からに変更します。

処理中です...