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第2章

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モグラの娘は「ネコ」と言った。
灰色猫耳の人型アンドロイドだ。
私がネコと打ち解けるのは早かった。
モグラは何故か彼女を軟禁していたから、ちょっと優しくすればネコはすぐに警戒心を解いたのだ。
終始怖い顔をしているモグラより、私の方が何でも話しやすかったのだろう。
私達は他愛もない時間を過ごした。
何年も何十年も何百年もの時間を過ごした。
それはあっという間に過ぎていったから、そこそこ楽しかった毎日だったんだと思う。
幸せだった、とは決して思いたくないし、思わないけどね。
とにかく、私とネコは十分な関係を築くことが出来て、だから私は彼女を誘拐することに成功した。
目的は一つ。
この星を終わらせること。
アンナを失った世界を終結させること。
それだけだ。
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