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第4章

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その言葉に、今度は萎えていた雪のものが再び硬直していく。

「大吾は僕のもの」

雪は大吾の頬に唇を寄せ、嬉しそうにそう笑った。
一見、これで雪の黒い欲望は満たされたかに思われた。

確かに、大吾の腕の中で雪は幸福だった。

しかし、欲望とは切りのないものである。
雪の心から、先ほどの不安はまるっきり消えていた。

その代わり、そこにはまた新たな欲望が一つ芽生えたのだった。

「身体、辛くない?」

心配そうにそう尋ねた雪に、大吾はこくりと頷く。

すると、雪は大吾の足枷も外し、今度は自分がベッドの上に横になった。

垂直に勃った雪のものを見て、大吾は喉をごくりと鳴らした。

「大吾、涎出てるよ」

くすりと笑う雪には、余裕と自信がみなぎっていた。
監禁されてから、初めて見る雪の姿に大吾も次第に興奮していく。

「ねぇ、自分で挿れてみなよ。大吾は僕のものなんでしょ?」

余裕のなかった雪とは違い、今の雪はどこまでも傍若無人で傲慢だった。

大吾は雪の上に腰を落として、少しだけ躊躇いを見せた。
その瞬間、雪は大吾の中を撃ち抜いた。

「はっあぁ」

いつもより鋭く深く突き刺さっている感覚に大吾の腰は砕け散りそうだった。

最初の衝撃が去ると、今度はもどかしさが大吾の中に募っていく。
雪が大吾の中にいたまま、動かないからだ。

ただ雪の視線が大吾の身体を舐めまわしている。
そのため、大吾は腰を振りたくても恥ずかしくて思いっきり振れないのだ。

「ねぇ、どうしたの?自分で気持ちいいところに持っていきなよ」

「っん、でも……」

「乳首も自分で弄ってみなよ。前も自分でシゴいてみなよ。僕がちゃんと見ていてあげるから」

雪に優しくそう言われると、まるで魔法がかかったみたいに大吾の手は自らを慰めてしまう。

一度、快楽の海に溺れてしまえば何もかもがどうでもよくなる。
恥じらいも消え去って、大吾は腰を振り始めた。

くりっと自分の乳首を捻って、大吾はあえかな吐息を漏らす。

「ゆきっ」

そうして、大吾はきゅっと中を締めながら、勢いよく雪のお腹の上に白い液体を飛ばすと、そのまま雪の上に倒れ込んだ。

「よく出来ました」

雪は赤く腫れた大吾の乳首に噛みついた。

「んや!」

大吾の背筋が反り返る。
その様子を満足そうに雪は見つめていた。

「ねぇ大吾」

「……あ、」

熱に浮かされた大吾の瞳が雪を捕らえ、煽ってくる。

大吾の中に挿れたまま、くるりと身体を反転させて、雪はねっとりと腰を回した。

「それ、駄目っ」

今にも意識を飛ばしそうな大吾に向かって、雪は伝える。

「僕はもう決めたよ。奪われるかもしれない、なんて不安になっていても仕方がないからね。奪われる前に、見せつけてしまえばいいと思わない?」

大吾に雪の言葉は届いていない。
今度は、腰を激しく動かして、雪は続ける。
二人の身体のぶつかる音が、雪の最後の言葉を掻き消した。

「たぶん、大吾もその方が気持ちいい、よっ」
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