3 / 38
2
しおりを挟む
芳田国秋が受話器を取ったのは、息子のサッカーの試合の観戦に行く準備をしている最中だった。
店を休業にするつもりで留守番電話にしておいたが、案の定、ボタンが赤く点滅している。たぶん数分前にも電話してきたのだろう。修理依頼はいつもそうだ。たまたま電話に出られなくても、お客にはわざと避けているように捉える人もいる。時間をおかずに3回以上かかってくるケースも少なくない。
「はい芳田商店です」
〈あっ、お忙しいところ申し訳ありません〉
通話先の男は、半信半疑のような声で言った。たぶんネットの情報サイトか何かを見て電話してきたのだろう。ニュアンスで分かる。普通のお客ならこういう物言いはしない。
〈国秋さんですか?〉
「はい、そうですが」当たりだ。芳田は鼻を鳴らした。どうせまた企業家セミナーかなんかの勧誘だろう。
〈栗村継人と申します〉
「栗村・・・さん」ちょっと待て、俺の知ってる栗村は・・・。
〈15年ぶりだから無理も無いか?〉
「ツグジか?」芳田は大声になった。
継人をもじってツグジ。この名前が出た時点で、時間はあっという間に15年前に巻き戻った。
幼稚園からの幼馴染みで、小中高まで一緒だったにも拘らず不思議なことに1度も同じクラスになった事がなかったという唯一の友人。距離を縮めずとも分かり合えるソウルフレンドのような存在。それは15年経った今でもなんら変わりなかった。
「どうしたんだ、おまえさん。元気か?」
〈まあ・・・な。じつは今日、そっちに帰ろうかと思う〉
「お盆休みか。たしか長野にいるって聞いたが」
〈あっ、ああ。もう10年になるかな〉
〈そっちで10分でもいいんだけど、会えないかな?〉
「1日でもいいぞ。急な修理が飛び込んで来なきゃな」
〈ありがとう。そっちに着いたら連絡する〉
そう言うと、継人は自分の携帯番号を伝えて通話を切った。すぐに芳田からワン切りが入り、登録した。
用件は会うまで何も聞かない。この絶妙な距離感が芳田のいいところだ。もっとも、何かの用事で忙しそうな雰囲気ではあったが。
とにかくここまでは順調だ。
まずSNSを使って、実家を離れる前に出会った同級生の名前を思いつくまま打ち込み、高原夏美本人と繋がってないかをチェックする。女性は結婚して姓が変わっている可能性が高いのか、殆どヒットしなかったので除外。問題は誰が地元に残っているかだ。顔が広く、家業を継いでいればなおいい。
そう考えると、該当する人間はひとりしか思いつかなかった。芳田国秋。設備業者・芳田商店の社長。あとは職業別・地域別のサイトを覗けば電話番号が分かる。いい時代になったものだ。かつて探偵が足で調べていた情報が、手のひらのボタン操作で簡単に手に入るのだから。
それにしても、おれは何をやっているんだろう?
継人はスマホの画面を睨んだまま思った。芙美から壊れたドライヤーを預かり、“ごみ捨てついでに散歩してくる”と言うと、また神社に戻って来てしまった。
あの手紙を見つけてまだ1時間も経たないのに、この連休中に高原夏美に会えるかも知れないと勝手に妄想して、すでに行動を開始している。
相手はすでに誰かと結婚し、知らない土地で子供達と幸せに暮らしているかも知れないのに。それに、芙美に対する背徳感もある。出張を口実に妻以外の女と逢瀬を重ねる昼ドラの主人公のような後ろめたさ。
でも、あの手紙を見てしまった以上、自分の心に区切りを付けないと気持ちが悪くて、もとの日常に戻れない気がした。
継人はひとり頷いた。高原夏美に会うことが叶わないならそれでもいい。どこでどうしているのかが分かりさえすれば、あとは想像で補完すればいい。
これは裏切りなんかじゃない。過去と決別し、現実と向き合うための重要なプロセスなのだ。
継人はスマホをポケットに押し込み、アパートに向かって歩き出した。
「これから行こうと思う」
「これからって、今日ってこと?」芙美は目を丸くした。
「だから、今日を含めて4泊。戻る日はいつも通り」
「きょう出発するって言ってくれたら、ちゃんと洗濯しておいたのに」継人がフローリングの上に無造作に積み上げた柄物のシャツを引っ張り出すのを見て、芙美は憮然とした。「あんまりヨレヨレな格好で行かないでね。わたしがだらしないみたいに思われるんだから」
「こういうのは一度着ちゃえばピンと張るもんなんだよ」
「どうだか」
芙美は呆れて背を向けたが、出発を早めた理由を聞かなかったのは継人にはありがたかった。口実を考えてはいたが、嘘を付くのはあまり気持ちのいいものではない。
「何かあったら連絡するよ」
「お姉さんによろしくね」
着替えだけですでに満杯に膨れ上がったボストンバックに、洗面道具と読みかけの文庫本とタブレット端末を押し込んで、継人は玄関を出た。
荷物ひとつで帰省するのは久しぶりだった。ひとりで乗るSUVの座席とラゲッジスペースは、いつもより広く感じられる。
後部ドアを閉めると同時に、クーラーボックスを積み忘れたことに気がついた。帰省するときはいつも、高速に乗る前に道の駅で野沢菜漬けを10袋買って、保冷剤とともに入れておくことになっている。1人暮らしの母がいつも世話になっている近隣に配るためだ。
部屋に取って返そうと一旦車を離れると、エントランスでまた向かいの込山今日子に会った。
「先程は有り難うございました」爆発現場から出てきたような髪の毛は幾分整えられ、隣人は継人にペコリと頭を下げた。「ご実家に帰省されるんですか?」
「そう、ですが」継人は一瞬口ごもった。たぶんさっきと違う服に着替えてきたからそう思ったのだろう。
「だったら、1つお願いがあるんです」込山今日子は目を輝かせた。起きぬけの時とは違って敬語になっているのが妙に気持ちが悪い。
「ぼくは、あなたが思っているほどゴミの分別には詳しくないですよ」
「あははは。そうじゃないんです。お正月に帰省されたとき、芙美さんからチーズブッセを何個か分けてもらったんですけど、完全にハマっちゃって。もしその店に寄られるようなら、わたしの分を10個ほど買ってきてもらえないかなぁ、なんて」
キョトンとした顔の継人を見て、彼女は慌ててもう一言付け加えた。
「も、もちろんお金は払います。お手間代も含めて」
「いいですよ」継人はにっこり笑った。「でも、お金は要りません。ぼくもあの店のファンなんで」
「ありがとうございます!」
込山今日子が感激のあまりに抱きついてきそうな勢いだったので、継人は思わず後ずさった。
「楽しみにしていてください。じゃあ」
継人はそれだけ言って階段を駆け上がった。変わった娘だ。でも、芙美とは結構気が合うということらしい。
玄関のドアを開けると、芙美がクーラーボックスを持って立っていた。
「これ、でしょ」
「ありがとう」焦っているのを見透かされた?
継人は、バツの悪さが顔に出ないようにして受け取ると、再び玄関を出た。「じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
芙美はめずらしく手を振って送り出してくれた。
荷物を手渡して両手が自由になったからなのか、妙な違和感を抱きつつ継人は車に向かった。結婚3年目とはいえ、芙美にはこういう茶目っ気もたまにはある。
不思議だったのは、なぜ急ぐのかを一切訊こうとしなかったことだ。これもまた3年目だからということなのだろうか
店を休業にするつもりで留守番電話にしておいたが、案の定、ボタンが赤く点滅している。たぶん数分前にも電話してきたのだろう。修理依頼はいつもそうだ。たまたま電話に出られなくても、お客にはわざと避けているように捉える人もいる。時間をおかずに3回以上かかってくるケースも少なくない。
「はい芳田商店です」
〈あっ、お忙しいところ申し訳ありません〉
通話先の男は、半信半疑のような声で言った。たぶんネットの情報サイトか何かを見て電話してきたのだろう。ニュアンスで分かる。普通のお客ならこういう物言いはしない。
〈国秋さんですか?〉
「はい、そうですが」当たりだ。芳田は鼻を鳴らした。どうせまた企業家セミナーかなんかの勧誘だろう。
〈栗村継人と申します〉
「栗村・・・さん」ちょっと待て、俺の知ってる栗村は・・・。
〈15年ぶりだから無理も無いか?〉
「ツグジか?」芳田は大声になった。
継人をもじってツグジ。この名前が出た時点で、時間はあっという間に15年前に巻き戻った。
幼稚園からの幼馴染みで、小中高まで一緒だったにも拘らず不思議なことに1度も同じクラスになった事がなかったという唯一の友人。距離を縮めずとも分かり合えるソウルフレンドのような存在。それは15年経った今でもなんら変わりなかった。
「どうしたんだ、おまえさん。元気か?」
〈まあ・・・な。じつは今日、そっちに帰ろうかと思う〉
「お盆休みか。たしか長野にいるって聞いたが」
〈あっ、ああ。もう10年になるかな〉
〈そっちで10分でもいいんだけど、会えないかな?〉
「1日でもいいぞ。急な修理が飛び込んで来なきゃな」
〈ありがとう。そっちに着いたら連絡する〉
そう言うと、継人は自分の携帯番号を伝えて通話を切った。すぐに芳田からワン切りが入り、登録した。
用件は会うまで何も聞かない。この絶妙な距離感が芳田のいいところだ。もっとも、何かの用事で忙しそうな雰囲気ではあったが。
とにかくここまでは順調だ。
まずSNSを使って、実家を離れる前に出会った同級生の名前を思いつくまま打ち込み、高原夏美本人と繋がってないかをチェックする。女性は結婚して姓が変わっている可能性が高いのか、殆どヒットしなかったので除外。問題は誰が地元に残っているかだ。顔が広く、家業を継いでいればなおいい。
そう考えると、該当する人間はひとりしか思いつかなかった。芳田国秋。設備業者・芳田商店の社長。あとは職業別・地域別のサイトを覗けば電話番号が分かる。いい時代になったものだ。かつて探偵が足で調べていた情報が、手のひらのボタン操作で簡単に手に入るのだから。
それにしても、おれは何をやっているんだろう?
継人はスマホの画面を睨んだまま思った。芙美から壊れたドライヤーを預かり、“ごみ捨てついでに散歩してくる”と言うと、また神社に戻って来てしまった。
あの手紙を見つけてまだ1時間も経たないのに、この連休中に高原夏美に会えるかも知れないと勝手に妄想して、すでに行動を開始している。
相手はすでに誰かと結婚し、知らない土地で子供達と幸せに暮らしているかも知れないのに。それに、芙美に対する背徳感もある。出張を口実に妻以外の女と逢瀬を重ねる昼ドラの主人公のような後ろめたさ。
でも、あの手紙を見てしまった以上、自分の心に区切りを付けないと気持ちが悪くて、もとの日常に戻れない気がした。
継人はひとり頷いた。高原夏美に会うことが叶わないならそれでもいい。どこでどうしているのかが分かりさえすれば、あとは想像で補完すればいい。
これは裏切りなんかじゃない。過去と決別し、現実と向き合うための重要なプロセスなのだ。
継人はスマホをポケットに押し込み、アパートに向かって歩き出した。
「これから行こうと思う」
「これからって、今日ってこと?」芙美は目を丸くした。
「だから、今日を含めて4泊。戻る日はいつも通り」
「きょう出発するって言ってくれたら、ちゃんと洗濯しておいたのに」継人がフローリングの上に無造作に積み上げた柄物のシャツを引っ張り出すのを見て、芙美は憮然とした。「あんまりヨレヨレな格好で行かないでね。わたしがだらしないみたいに思われるんだから」
「こういうのは一度着ちゃえばピンと張るもんなんだよ」
「どうだか」
芙美は呆れて背を向けたが、出発を早めた理由を聞かなかったのは継人にはありがたかった。口実を考えてはいたが、嘘を付くのはあまり気持ちのいいものではない。
「何かあったら連絡するよ」
「お姉さんによろしくね」
着替えだけですでに満杯に膨れ上がったボストンバックに、洗面道具と読みかけの文庫本とタブレット端末を押し込んで、継人は玄関を出た。
荷物ひとつで帰省するのは久しぶりだった。ひとりで乗るSUVの座席とラゲッジスペースは、いつもより広く感じられる。
後部ドアを閉めると同時に、クーラーボックスを積み忘れたことに気がついた。帰省するときはいつも、高速に乗る前に道の駅で野沢菜漬けを10袋買って、保冷剤とともに入れておくことになっている。1人暮らしの母がいつも世話になっている近隣に配るためだ。
部屋に取って返そうと一旦車を離れると、エントランスでまた向かいの込山今日子に会った。
「先程は有り難うございました」爆発現場から出てきたような髪の毛は幾分整えられ、隣人は継人にペコリと頭を下げた。「ご実家に帰省されるんですか?」
「そう、ですが」継人は一瞬口ごもった。たぶんさっきと違う服に着替えてきたからそう思ったのだろう。
「だったら、1つお願いがあるんです」込山今日子は目を輝かせた。起きぬけの時とは違って敬語になっているのが妙に気持ちが悪い。
「ぼくは、あなたが思っているほどゴミの分別には詳しくないですよ」
「あははは。そうじゃないんです。お正月に帰省されたとき、芙美さんからチーズブッセを何個か分けてもらったんですけど、完全にハマっちゃって。もしその店に寄られるようなら、わたしの分を10個ほど買ってきてもらえないかなぁ、なんて」
キョトンとした顔の継人を見て、彼女は慌ててもう一言付け加えた。
「も、もちろんお金は払います。お手間代も含めて」
「いいですよ」継人はにっこり笑った。「でも、お金は要りません。ぼくもあの店のファンなんで」
「ありがとうございます!」
込山今日子が感激のあまりに抱きついてきそうな勢いだったので、継人は思わず後ずさった。
「楽しみにしていてください。じゃあ」
継人はそれだけ言って階段を駆け上がった。変わった娘だ。でも、芙美とは結構気が合うということらしい。
玄関のドアを開けると、芙美がクーラーボックスを持って立っていた。
「これ、でしょ」
「ありがとう」焦っているのを見透かされた?
継人は、バツの悪さが顔に出ないようにして受け取ると、再び玄関を出た。「じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
芙美はめずらしく手を振って送り出してくれた。
荷物を手渡して両手が自由になったからなのか、妙な違和感を抱きつつ継人は車に向かった。結婚3年目とはいえ、芙美にはこういう茶目っ気もたまにはある。
不思議だったのは、なぜ急ぐのかを一切訊こうとしなかったことだ。これもまた3年目だからということなのだろうか
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
友よ、お前は何故死んだのか?
河内三比呂
ミステリー
「僕は、近いうちに死ぬかもしれない」
幼い頃からの悪友であり親友である久川洋壱(くがわよういち)から突如告げられた不穏な言葉に、私立探偵を営む進藤識(しんどうしき)は困惑し嫌な予感を覚えつつもつい流してしまう。
だが……しばらく経った頃、仕事終わりの識のもとへ連絡が入る。
それは洋壱の死の報せであった。
朝倉康平(あさくらこうへい)刑事から事情を訊かれた識はそこで洋壱の死が不可解である事、そして自分宛の手紙が発見された事を伝えられる。
悲しみの最中、朝倉から提案をされる。
──それは、捜査協力の要請。
ただの民間人である自分に何ができるのか?悩みながらも承諾した識は、朝倉とともに洋壱の死の真相を探る事になる。
──果たして、洋壱の死の真相とは一体……?
【毎日20時更新】アンメリー・オデッセイ
ユーレカ書房
ミステリー
からくり職人のドルトン氏が、何者かに殺害された。ドルトン氏の弟子のエドワードは、親方が生前大切にしていた本棚からとある本を見つける。表紙を宝石で飾り立てて中は手書きという、なにやらいわくありげなその本には、著名な作家アンソニー・ティリパットがドルトン氏とエドワードの父に宛てた中書きが記されていた。
【時と歯車の誠実な友、ウィリアム・ドルトンとアルフレッド・コーディに。 A・T】
なぜこんな本が店に置いてあったのか? 不思議に思うエドワードだったが、彼はすでにおかしな本とふたつの時計台を巡る危険な陰謀と冒険に巻き込まれていた……。
【登場人物】
エドワード・コーディ・・・・からくり職人見習い。十五歳。両親はすでに亡く、親方のドルトン氏とともに暮らしていた。ドルトン氏の死と不思議な本との関わりを探るうちに、とある陰謀の渦中に巻き込まれて町を出ることに。
ドルトン氏・・・・・・・・・エドワードの親方。優れた職人だったが、職人組合の会合に出かけた帰りに何者かによって射殺されてしまう。
マードック船長・・・・・・・商船〈アンメリー号〉の船長。町から逃げ出したエドワードを船にかくまい、船員として雇う。
アーシア・リンドローブ・・・マードック船長の親戚の少女。古書店を開くという夢を持っており、謎の本を持て余していたエドワードを助ける。
アンソニー・ティリパット・・著名な作家。エドワードが見つけた『セオとブラン・ダムのおはなし』の作者。実は、地方領主を務めてきたレイクフィールド家の元当主。故人。
クレイハー氏・・・・・・・・ティリパット氏の甥。とある目的のため、『セオとブラン・ダムのおはなし』を探している。
学園ミステリ~桐木純架
よなぷー
ミステリー
・絶世の美貌で探偵を自称する高校生、桐木純架。しかし彼は重度の奇行癖の持ち主だった! 相棒・朱雀楼路は彼に振り回されつつ毎日を過ごす。
そんな二人の前に立ち塞がる数々の謎。
血の涙を流す肖像画、何者かに折られるチョーク、喫茶店で奇怪な行動を示す老人……。
新感覚学園ミステリ風コメディ、ここに開幕。
『小説家になろう』でも公開されています――が、検索除外設定です。
幻影のアリア
葉羽
ミステリー
天才高校生探偵の神藤葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、とある古時計のある屋敷を訪れる。その屋敷では、不可解な事件が頻発しており、葉羽は事件の真相を解き明かすべく、推理を開始する。しかし、屋敷には奇妙な力が渦巻いており、葉羽は次第に現実と幻想の境目が曖昧になっていく。果たして、葉羽は事件の謎を解き明かし、屋敷から無事に脱出できるのか?
ラストグリーン
桜庭かなめ
恋愛
「つばさくん、だいすき」
蓮見翼は10年前に転校した少女・有村咲希の夢を何度も見ていた。それは幼なじみの朝霧明日香も同じだった。いつか咲希とまた会いたいと思い続けながらも会うことはなく、2人は高校3年生に。
しかし、夏の始まりに突如、咲希が翼と明日香のクラスに転入してきたのだ。そして、咲希は10年前と同じく、再会してすぐに翼に好きだと伝え頬にキスをした。それをきっかけに、彼らの物語が動き始める。
20世紀最後の年度に生まれた彼らの高校最後の夏は、平成最後の夏。
恋、進路、夢。そして、未来。様々なことに悩みながらも前へと進む甘く、切なく、そして爽やかな学園青春ラブストーリー。
※完結しました!(2020.8.25)
※お気に入り登録や感想をお待ちしています。
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。
嘘つきカウンセラーの饒舌推理
真木ハヌイ
ミステリー
身近な心の問題をテーマにした連作短編。六章構成。狡猾で奇妙なカウンセラーの男が、カウンセリングを通じて相談者たちの心の悩みの正体を解き明かしていく。ただ、それで必ずしも相談者が満足する結果になるとは限らないようで……?(カクヨムにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる