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私を水の都へ連れてって

エピローグ 2

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「スエン、射精すぞ…。」
ハヤトはスエンの肩を背後から掴み、耳元で呟く。
だが、スエンから返事はない。
彼女の瞳には光がなく、焦点の定まらない視線は中空をさまよっている。

もうどれくらいの時間セックスしているのだろう。
マルクタスの屋敷から宿に戻り、それからずっと腰を振っている気がする。
ハヤト自身怖い位に勃起が収まらない。

始めこそ悦楽の表情でハヤトの艶技に反応し、甲斐甲斐しく彼に奉仕していたスエンも、ハヤトに長時間犯され、いつしかピストンにもハヤトの言葉にも反応しなくなり、今ではただの肉オナホのような無反応の肉塊になってしまった。

だが、ハヤトはそんな状態の彼女を気にもせず、ムスコを少しでも彼女の奥へと押し込もうと、腰を押し付ける。
亜人と人族では子は成さないと言われているが、それを否定したいかのような量の精子を、彼女の子宮へ注ぎ込む。

ハヤトは体を震わせ、全ての精子を絞り出すと、まだ勃起の収まらない肉棒を抜きもせず、そのまま無言で腰を振り始める。
部屋にはハヤトの短い息遣いと腰が打ち付けられる音、ベッドの軋む音だけがしていたー。


一方その頃、ミュールの街を一台の馬車が、ハヤトの宿に向かい走っていた。

「あぁ、あの道祖とか言う異世界人!これ程我等の邪魔をしてくるとわっ!」
「仕方ないわ。彼女、元の世界からのハヤト様の想い人ですもの。」
荒れるロッテンをエイクがなだめる。

「主人を裏切ってまで貴女をハヤト様にと思ったのにっ!」
「裏切るだなんて…別に貴女が帝国軍を呼び寄せたワケでもないでしょう?」
「ですが、私は帝国軍が攻めて来るのも、奴等がミュールの物資を買い漁っているのも、我等に帝国軍と戦う兵がいないのも、全て知っておりました。
結果、マルクタス様が責を問われ、爵位を剥奪される事も想定しておりました。
その上で、私は何もしませんでした。これは立派な裏切りでしょう。」
「それも、私をハヤト様の元へ嫁がせるためでしょう。
主人の娘のための行動でしょ?
貴族でなくなった私なら側妻として置いてもらえる。
もしくは、私の身体で王宮への報告を止めさせる…。」
「まぁ、そのどちらの目もなくなったワケですけど。
策に溺れたのでしょう。」
ロッテンは自嘲気味に笑い、肩をすくめる。

「でも、まだ終わりではないですよ、お嬢様。」
「ええ、でしょうね。そうでないと困るわ。」
そう言うと、エイクは羽織っていたマントを開く。
マントの下は、薄絹の下着一枚…。
とても貴族の子女の装いとは思えない、下卑た娼婦の様だ。
胸元は大きく開けられ、エイクの大きく柔らかな乳房は今にも飛び出しそうだ。
反面下着自体は大変高級だ。
手作業で編まれた細かなレースが裾など随所に施され高級感を演出し、薄く丁寧に織られた生地は、
ピンクの乳首も透けて見える程で、艶かしさを際立たせる。

「貴族の娘にこんな娼婦まがいの格好までさせたんですもの、成果が無かったでは済まされないわ。
これがバレたりしたら、私はいい笑い物よっ。」
エイクは眉間にシワを寄せ、憤慨しながらマントを閉じる。

「大丈夫です、お嬢様。
物見に出した手の者から、ハヤト様は大分自暴自棄になっておられる御様子。
その格好なら、イチコロですよ🖤」
「…そんな状態でないと抱いて頂けないのも考えものね。」
エイクは寂しそうに車窓の外を眺め、彼女が自身の幸せのために犠牲にした領民の暮らしに思いを馳せる。
帝国軍の買い占めを防がなかったために、領民には苦労を掛けた。
結果的に攻められる事は無かったが、道祖やハヤトがいなかったらこの街はどうなっていたか…。
自分の強欲さと、ロッテンの手段を選ばない忠義に、エイクは身震いする。

「ハヤト様は明日には自領に戻られる。
それまでに抱いて頂かないと…。」
今までの全てが無駄になる。それは避けなくてはっ。 
「お嬢様、そろそろハヤト様の宿に着きます。」
御者の言葉にエイクは瞳をきゅっと閉じる。

つづく
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