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私を水の都へ連れてって
雨 その1
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ーゴロ…ゴロゴロ…ゴロ…ー
両側を高い崖に囲まれた山脈の狭い間道。
間道と平行に細長く伸びる空。
故郷の田舎とは違う狭い空を、歩兵の少年兵は見上げる。
狭いこの間道を行軍して数時間。
大軍のため行軍は遅々として進まない。
ついさっきまでは雲一つない青空だった(まあ、ほとんど空は見えないのだが)。
だが、今は黒い雲が厚く垂れ込み、鉄の兜をじりじり焼いていた憎たらしいあの太陽も、
厚く黒い雲の向こうに姿を隠している。
「急に曇って来ましたね。」
歩兵の少年兵が、隣で並んで行軍する先輩兵士に話しかける。
先輩と言っても20は年の離れた大先輩だが。
「日差しがキツくて参ってたんだ、ちょうどイイさ。
オマエさんのような若者ならまだいいが、こっちは退役兵、体に堪えるよ。」
確かに男は辛そうだ。噴き出して流れる汗を拭く元気もないようだ。
「しかし…オマエさんのような若者や俺みたいな退役兵まで招集するとは…。
帝国の兵隊不足は深刻みたいだなぁ。」
先輩兵士は、故郷に残して来た自分の息子の年とそう変わらない、
少年兵の若者と言うのも無理がある、まだ幼さの残る可愛らしい顔を、
気の毒そうに見つめる。
先の王国への侵攻作戦で大軍を失った帝国は、軍を再編するため徴兵の年齢を引き下げた。
そのため、この少年兵のような、まだあどけなさすら残る、年端もいかない少年をも軍へと組み込んだ。
「でも、今回の戦争は包囲戦で、危険は少ないと聞きましたよ?
僕達みたいな新人兵士にはちょうどいいって。」
「…いいか少年、危険じゃない戦場なんてないんだ。
オマエさんも知ってるだろ、ダール平原の戦い。」
「ええ、学校で習いました。
凄い激戦で、帝国と王国の双方にたくさんの死者が出たって…。」
先輩兵士は周りの兵士達の様子をうかがう。
皆疲れで視線を足元に落としていて、こちらの会話には興味もなさそうだ。
それを確認してから、先輩兵士は少年兵を手招きし、耳打ちする。
「ありゃウソだ。」
「え?!」
少年兵は思わず大声を上げる。
「ば、馬鹿ッ!」
先輩兵士は慌てて回りを確認するが、やはり皆こちらへ興味を示さない。
少しこちらを見た兵士も、すぐに視線を自分の脚元へ戻す。
「声が大きいぞ。」
「すいません…。それよりウソってどういう…。」
「そのままの意味さ。俺も同期で入隊していたヤツに聞いたんだが、
侵攻した帝国軍は全滅、それに対して王国の被害は0って話だ。」
「ぜ、0?」
「ああ。王国が異世界から召喚した勇者の魔法で全滅だったらしい、
離れて観測してた部隊の話じゃな。」
「異世界召喚勇者…。」
「でな、その戦いも、進軍前は簡単で楽な戦いだって言われてたんだよ。
それが蓋を開ければ全滅だからな…。」
「ぜ、全滅ですか…。」
少年兵はゴクリとノドを鳴らし、唾を飲み込んだ。
「な、危険じゃない戦場なんてないってわかったか?」
「はい…。」
先輩兵士の話に少年兵は、自分が生きるか死ぬかの場所にいる事を再認識する。
「気を引き締めないと、ですね。」
「まあミュールまではまだあるからな。今から気ぃ張ってると持たないぞ。」
「えぇぇ、どっちなんですか?」
「ははは。まあ適度に緊張感を持ってだな…お?」
「あ、降ってきましたね。」
空を見上げると、垂れ込めたブ厚い雲から、
放射線状にパラパラと雨粒が降り注ぐ。
「恵みの雨だな、こりゃ。」
先輩兵士は慌てて兜を脱ぐと、そこに雨水を溜め始める。
「そんなに溜まるんですか?」
「馬鹿、こういうちょっとした事が生死を分けたりすんだよ。
おっと、勿体ない勿体ないっ。」
そう言うと、天を仰ぐと、大きく口を開いて雨水でノドを潤す。
少年兵は先輩兵士を少し冷めた目で見ていたが、周りの古参兵達も同じように兜を脱ぎ、
空に向かって大口を開けている。
少年兵はそれを見て、そそくさと自分も兜を脱ぎだした。
その仕草が可愛かったのだろう、少年兵を横目で見ていた先輩兵士はクスリと笑う。
「ん~…?」
少年兵は驚いていた。
思ったより兜に雨水が溜まるのだ。
「雨ってこんなに溜まるんですね。」
「いや…これは溜まりすぎだろ…。
ヤバいな、ちょっと降りすぎかもしれん…。」
「え、ココに雨水が押し寄せるとかですかっ?!」
「ははは、こんな短時間で流石にそれはないだろうっ。」
少年兵の不安を、先輩兵士は一笑に付す。
「それよりも雨で地面がぬかるんで、今より行軍速度が落ちるのが怖い。
ただでさえ良い的だからな、この大軍は。」
「じゃ、じゃあっ?!」
「まあ落ち着け。ミュールから軍が出る事はない。
出せないように事前に色々手を打ってたんだからな。」
「良かったぁ…。」
先輩兵士の話に少年兵は胸を撫で下ろす。
「安心しろ、何かあったら俺が守ってやるっ。」
「わっ?!」
先輩兵士は少年兵の首に腕を回し、自分の方へ引き寄せる。
「実はな、家にオマエと同じ位の息子がいてな…。」
オマエに重なって見える…とまでは恥ずかしくて言えない。
だが、少年兵は先輩兵士の言いたい事を察したのか、気恥ずかしくて赤面する。
「親父…どうしてるかな?」
「なんだ、離れて暮らしてるのか?」
「いえ、一緒に暮らしてますが…その…。」
「はは、オマエ位の年なら色々あるよなっ。
俺だって若い頃は親父と顔合わせても一言も話さなかった事もあったよっ。」
先輩兵士は自分の若かりし頃、今はもういない父親の姿を思い出す。
「孝行してやるんだぞ?」
「でも…何をしてやれば…?」
「まずは生きて帰る事だな、それが一番の孝行だっ。」
「っ!はいっ!」
降り続く雨が少年兵の頬を濡らす。
雨脚はますます強くなっていったー。
つづく
両側を高い崖に囲まれた山脈の狭い間道。
間道と平行に細長く伸びる空。
故郷の田舎とは違う狭い空を、歩兵の少年兵は見上げる。
狭いこの間道を行軍して数時間。
大軍のため行軍は遅々として進まない。
ついさっきまでは雲一つない青空だった(まあ、ほとんど空は見えないのだが)。
だが、今は黒い雲が厚く垂れ込み、鉄の兜をじりじり焼いていた憎たらしいあの太陽も、
厚く黒い雲の向こうに姿を隠している。
「急に曇って来ましたね。」
歩兵の少年兵が、隣で並んで行軍する先輩兵士に話しかける。
先輩と言っても20は年の離れた大先輩だが。
「日差しがキツくて参ってたんだ、ちょうどイイさ。
オマエさんのような若者ならまだいいが、こっちは退役兵、体に堪えるよ。」
確かに男は辛そうだ。噴き出して流れる汗を拭く元気もないようだ。
「しかし…オマエさんのような若者や俺みたいな退役兵まで招集するとは…。
帝国の兵隊不足は深刻みたいだなぁ。」
先輩兵士は、故郷に残して来た自分の息子の年とそう変わらない、
少年兵の若者と言うのも無理がある、まだ幼さの残る可愛らしい顔を、
気の毒そうに見つめる。
先の王国への侵攻作戦で大軍を失った帝国は、軍を再編するため徴兵の年齢を引き下げた。
そのため、この少年兵のような、まだあどけなさすら残る、年端もいかない少年をも軍へと組み込んだ。
「でも、今回の戦争は包囲戦で、危険は少ないと聞きましたよ?
僕達みたいな新人兵士にはちょうどいいって。」
「…いいか少年、危険じゃない戦場なんてないんだ。
オマエさんも知ってるだろ、ダール平原の戦い。」
「ええ、学校で習いました。
凄い激戦で、帝国と王国の双方にたくさんの死者が出たって…。」
先輩兵士は周りの兵士達の様子をうかがう。
皆疲れで視線を足元に落としていて、こちらの会話には興味もなさそうだ。
それを確認してから、先輩兵士は少年兵を手招きし、耳打ちする。
「ありゃウソだ。」
「え?!」
少年兵は思わず大声を上げる。
「ば、馬鹿ッ!」
先輩兵士は慌てて回りを確認するが、やはり皆こちらへ興味を示さない。
少しこちらを見た兵士も、すぐに視線を自分の脚元へ戻す。
「声が大きいぞ。」
「すいません…。それよりウソってどういう…。」
「そのままの意味さ。俺も同期で入隊していたヤツに聞いたんだが、
侵攻した帝国軍は全滅、それに対して王国の被害は0って話だ。」
「ぜ、0?」
「ああ。王国が異世界から召喚した勇者の魔法で全滅だったらしい、
離れて観測してた部隊の話じゃな。」
「異世界召喚勇者…。」
「でな、その戦いも、進軍前は簡単で楽な戦いだって言われてたんだよ。
それが蓋を開ければ全滅だからな…。」
「ぜ、全滅ですか…。」
少年兵はゴクリとノドを鳴らし、唾を飲み込んだ。
「な、危険じゃない戦場なんてないってわかったか?」
「はい…。」
先輩兵士の話に少年兵は、自分が生きるか死ぬかの場所にいる事を再認識する。
「気を引き締めないと、ですね。」
「まあミュールまではまだあるからな。今から気ぃ張ってると持たないぞ。」
「えぇぇ、どっちなんですか?」
「ははは。まあ適度に緊張感を持ってだな…お?」
「あ、降ってきましたね。」
空を見上げると、垂れ込めたブ厚い雲から、
放射線状にパラパラと雨粒が降り注ぐ。
「恵みの雨だな、こりゃ。」
先輩兵士は慌てて兜を脱ぐと、そこに雨水を溜め始める。
「そんなに溜まるんですか?」
「馬鹿、こういうちょっとした事が生死を分けたりすんだよ。
おっと、勿体ない勿体ないっ。」
そう言うと、天を仰ぐと、大きく口を開いて雨水でノドを潤す。
少年兵は先輩兵士を少し冷めた目で見ていたが、周りの古参兵達も同じように兜を脱ぎ、
空に向かって大口を開けている。
少年兵はそれを見て、そそくさと自分も兜を脱ぎだした。
その仕草が可愛かったのだろう、少年兵を横目で見ていた先輩兵士はクスリと笑う。
「ん~…?」
少年兵は驚いていた。
思ったより兜に雨水が溜まるのだ。
「雨ってこんなに溜まるんですね。」
「いや…これは溜まりすぎだろ…。
ヤバいな、ちょっと降りすぎかもしれん…。」
「え、ココに雨水が押し寄せるとかですかっ?!」
「ははは、こんな短時間で流石にそれはないだろうっ。」
少年兵の不安を、先輩兵士は一笑に付す。
「それよりも雨で地面がぬかるんで、今より行軍速度が落ちるのが怖い。
ただでさえ良い的だからな、この大軍は。」
「じゃ、じゃあっ?!」
「まあ落ち着け。ミュールから軍が出る事はない。
出せないように事前に色々手を打ってたんだからな。」
「良かったぁ…。」
先輩兵士の話に少年兵は胸を撫で下ろす。
「安心しろ、何かあったら俺が守ってやるっ。」
「わっ?!」
先輩兵士は少年兵の首に腕を回し、自分の方へ引き寄せる。
「実はな、家にオマエと同じ位の息子がいてな…。」
オマエに重なって見える…とまでは恥ずかしくて言えない。
だが、少年兵は先輩兵士の言いたい事を察したのか、気恥ずかしくて赤面する。
「親父…どうしてるかな?」
「なんだ、離れて暮らしてるのか?」
「いえ、一緒に暮らしてますが…その…。」
「はは、オマエ位の年なら色々あるよなっ。
俺だって若い頃は親父と顔合わせても一言も話さなかった事もあったよっ。」
先輩兵士は自分の若かりし頃、今はもういない父親の姿を思い出す。
「孝行してやるんだぞ?」
「でも…何をしてやれば…?」
「まずは生きて帰る事だな、それが一番の孝行だっ。」
「っ!はいっ!」
降り続く雨が少年兵の頬を濡らす。
雨脚はますます強くなっていったー。
つづく
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