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第25章
第6話
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「お前といると、寿命が毎時3秒ずつ縮んでんな」
前方モニターに『It's starting up now……』の文字が浮かんだ。
「立ち上げにどれくらいかかるんだ?」
「15分。その間に旧式のマニュアルでも見とけ」
時刻を確認する。
時計は13時03分を指していた。
ガクンと機体が動き、振動が始まる。
『Update is completed. Restarting now……』
駆動音が狭い室内に響きわたる。
無数の計器は、暴走を始めたかのように動き始めた。
「これって、もしかして更新後の再起動ってやつ? 電源入れちゃダメだったやつ?」
「やれと言われたら、やるんだろ!」
竹内の声が震えている。
嫌な予感なんてものじゃない。
これは、確信だ。
「隊長、遠隔操作システム、セットアップ完了しています。手動操作方法なお不明。機体は起動待機中」
「了解。ベストを尽くせ」
とたん、都庁館内一斉放送が始まった。
「ただいま緊急情報が入りました。都庁ホームページに、庁舎内に爆発物をしかけたという書き込みが発見されました。警察の指導により、緊急点検を行います。現在庁舎内におられる方は、至急外に避難してください」
警報が鳴り響く。
同様の勧告が何度も繰り返される。
モニター画面は勝手に切り替わった。
庁舎前広場に避難した人々が集まり始めている。
「姉ちゃん?」
その群衆の中に、姉の姿を見つけた。
前方モニターに『It's starting up now……』の文字が浮かんだ。
「立ち上げにどれくらいかかるんだ?」
「15分。その間に旧式のマニュアルでも見とけ」
時刻を確認する。
時計は13時03分を指していた。
ガクンと機体が動き、振動が始まる。
『Update is completed. Restarting now……』
駆動音が狭い室内に響きわたる。
無数の計器は、暴走を始めたかのように動き始めた。
「これって、もしかして更新後の再起動ってやつ? 電源入れちゃダメだったやつ?」
「やれと言われたら、やるんだろ!」
竹内の声が震えている。
嫌な予感なんてものじゃない。
これは、確信だ。
「隊長、遠隔操作システム、セットアップ完了しています。手動操作方法なお不明。機体は起動待機中」
「了解。ベストを尽くせ」
とたん、都庁館内一斉放送が始まった。
「ただいま緊急情報が入りました。都庁ホームページに、庁舎内に爆発物をしかけたという書き込みが発見されました。警察の指導により、緊急点検を行います。現在庁舎内におられる方は、至急外に避難してください」
警報が鳴り響く。
同様の勧告が何度も繰り返される。
モニター画面は勝手に切り替わった。
庁舎前広場に避難した人々が集まり始めている。
「姉ちゃん?」
その群衆の中に、姉の姿を見つけた。
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