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#17

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 視線を、感じる。
 じっと見られている気がする。覚醒しきらない頭を無理やり動かして、まぶたを持ち上げるが、見慣れた自分の部屋があるだけだ。どっと脱力して、枕に頭の重みを預け、ふたたび、わたしは眠りについた。



「クラウディオ、行ってきます! 遅刻しちゃうから、片付けは帰ってきてからやるね」

 卵を詰め込んだ袋を抱え、わたしは部屋の中に声をかけた。まぶしそうに顔をしかめ、クラウディオが顔を出す。寝巻き代わりのカットソーが右肩下がりになっていて、本人もよれよれだ。無理して起きてこなくてよかったのに。

「……どこへ行くんだったっけ」
「教会! 地域の催しで、カップケーキを売り出すの。レオに誘われたから行ってくる。ごめんね、起こしちゃって。昨晩ゆうべ、遅かったんだから、まだ寝ていて」

 上着のポケットにアパートの鍵をつっこもうとして、考え直し、鞄に放り込む。また鍵を忘れて締め出されたくない。

「いつ戻る? 夕飯は何にする?」
「夜は……、ううん、いいや。今日は神父様のお誕生日なの。レオと二人でちょっとしたサプライズを準備しているのよ。そうだ、クラウディオも来ない?」

 クラウディオはなぜか、雷に打たれたように動きを止めた。灰色の目が、玄関にかけられたカレンダーに向かう。もしかして、お仕事で締め切りでも近いのかしら。

 9月の最終週。レオに助けられた日からひと月が経過している。
 あの日から、わたしは何かと教会に顔を出すようになっていた。
 翌日、お礼に行ったことをきっかけに、神父様のチャン・コレクションを拝見したり、レオがマルツィアの両親に贈る品を一緒に買いに行ったり、地域のチャリティーイベントに参加するのを手伝ったり。

 レオも、話してみればやや激情型の嫌いはあるものの、普通の、いや、普通よりも真面目な人で意外と常識的なのだ。女ならではの相談にのってあげたり、逆に年の離れた兄のような助言をもらうこともしばしばだ。クラウディオが家を空ける日に、教会に泊めてもらったこともあった。

「クラウディオももし時間があったら来てみて。神父様も、たくさんの人に祝ってもらえたらより嬉しいよ」
「ああ、……時間が空いたらな」

 気がない返事をもらって、ハグをして、アパートを後にした。きっと彼はゆっくり眠る方を選ぶのだろう。疲れているだろうから、それでいい。
 わたしは足取りも軽く、教会へとたどりついた。



 教会に着くなり、クラウディオが来ないことを祈るようになるとは思わなかった。
 ローマで会って以来、顔を見なかったユリアンが、なぜか両手にいっぱいの薔薇の花束を持って、敷地の前で待ちかまえていたのだ。荷を持って回れ右しようとしたが、

「久々だなイノリ。元気そうだな。丁度いい、ドア開けてくれ」

 渋々、ドアを開けてやる。
 壁抜けすればいいじゃないとは言えない。催しのために着飾ったガールスカウトのメンバーが、元気な声を上げながら教会の前を行進していく。壁抜けなんかしたら大騒ぎになってしまう。

 カップケーキの甘い香りが漂ってくる。ユリアンを無視して、材料の袋を抱えて奥に行くと、狭い厨房でエプロン姿のドナトーニ神父とレオが肘をぶつけ合って作業していた。

「材料持ってきました。お手伝いします」
「ああ、イノリさんありがとう」
「遅かったな、イノリ」

 頬に小麦粉をつけて、レオが作業台から顔をあげる。

「ごめんなさい、寝坊しちゃって」
「疲れているんじゃないのか? 無理はしなくていい」
「大丈夫」

 持ってきたエプロンを身に着け、ささっと髪の毛をバンダナに包む。

 最近、夢見が悪くて、睡眠途中で目が覚め、そのせいでか寝覚めも悪くて寝坊することが増えている。気温の変化かなにかのせいだろうって思う。お母さんも、季節の変わり目に調子を崩しやすい人だったから、わたしももしかするとそうなのかもしれない。そんなに自分が繊細だとは知らなかったが。

「では、こっちの泡立てを頼む。適宜休憩をとりながらやってくれ」

 手渡された人の頭の二倍はあるボールを必死に受け止めて、泡立て器を動かす。腕力には自信がない。すぐに腕が疲れてしまった。
 お菓子づくりも得意じゃない。手際が悪いわたしの横で、ドナトーニ神父とレオはさくさく自分の作業を終えていく。

 ユリアンが厨房の扉を乱暴に開けた。不自然に出た右足は、蹴り開けたことを証明している。両手には薔薇を山盛りにした花瓶。

「この花、売り場に飾ろうぜ。陰気臭い教会が見違えるぞ。オレって本当に優しいなあ。わざわざ朝一番で調達してくるなんて」

 花びらが幾重にもなっているオールドローズは、柔らかな淡い色で、ピンク、黄色、白にオレンジとバリエーションも豊かだ。これを飾れば確かに場が華やぐことだろう。

「包装はオレに任せろよ。これでも手先は器用だぜ」

 ユリアンは花瓶を置くと、腕まくりしてラッピング用のリボンを手にした。狭い室内がさらに狭くなる。

「ちょっとユリアン! 邪魔だからどこか別のところでやってよ」
「まあまあ、イノリさん、そうおっしゃらずに。ユリアンさんは毎年こうして手伝ってくださるのですよ。売り子さんもやっていただけるおかげで寄付も集まるし。
 ユリアンさん、今年も来てくださるとはありがたい限りです」
「オレって親切なタチだから、たまに善行しないと調子が出ないんだよな」
「その百倍、悪行を重ねてそうだけど。それより、毎年って……なにそれ、あなたたち実は仲良しなの? レオ」

 ユリアンの「そうそう、仲良し仲良し」という挑発に、レオの泡立て器を操るスピードが一層加速する。

「イノリ、次に同じことを言ったらいかにお前とて容赦はしない。これが教会のため、地域貢献のためでなかったら、絶対にこのケダモノと共同作業などしないからな」

 世界平和のために自分の志を曲げられるレオのことを、多少は尊敬しつつも、今度からこの二人が揉めたときは「世界の平和のためにやめて」と諭してみようかしら、などとしょうもないことを考える。レオは止まってもユリアンはきっと止まらないだろうな、と結論まで出た。

「おいレオ。準備できたらお前もカゴ持って回れよ。その見てくれを利用しない手はないぜ。男どもに売りつけろ。ざくざく稼げるぜ」
「黙れ、下衆。そんな不浄な心で寄進を募ってなんになる」
「イノリは……まあ、勘定は頼んだ」
「日本には、あなたにぴったりの言葉があるわ。『口は災いの元』っていうの。知ってる」
「イノリ、良いことを言うな。違いない」

 軽口の応酬の合間に、小山ほどのカップケーキができあがった。
 皆でラッピングしていく。と言っても、てっぺんに銀紙の星を突き刺して、小さなビニール袋に納めるだけ。四色のリボンをちょうちょ結びすればできあがり。自己申告通り、ユリアンが包装したものが一番きれいで、なんだか悔しい。

 明け方からレオたちが作業していたおかげで、仕上がったケーキは150個ほど。日の出前から取り組んでいたんだとか。早起きがからだに染み付いている人たちじゃなきゃ、無理なタイムスケジュールだ。

 教会の前に折りたたみのテーブルを並べ、花瓶を置いてケーキを置き、急ごしらえの売り場は完成した。

 ユリアンとレオの二人が白いエプロンを着て売り子になる。わたしはテーブルで会計だ。ドナトーニ神父は寄進を集めるためのポスターの前でにこにこしている。

 朝の10時を過ぎると、催しに参加する人たちが道を練り歩きはじめた。
 今日の催しは、理由あって親元を離れて暮らす子たちへの支援の啓蒙活動が目的だ。下は3歳から上は16歳まで、そろいのTシャツを着て、子供たちが旗を振って歩いていく。
 観光客や通行人が賑わしく、行進を見送ったり出店を冷やかしたりして、ちょっとしたお祭りのようだ。

 わたしたちのカップケーキもなかなか好調な売れ行き。神父様のレシピは評判が良いらしく、わざわざ足を伸ばして買いに来てくれた人もいた。
 途中から、ユリアンとレオはそれぞれカゴにケーキを入れて売りに行った。30分もすると、カゴを空にして、左のブロックからユリアンが、右のブロックからレオが戻ってきた。

「なんでそんな格好なの」

 目を眇めると、ユリアンは悠々と襟元をくつろげた。何その勝ち誇った顔。
 彼の頬や首には、微妙に色や形の違うキスマークが並んでいる。まるで歓楽街を歩いてきたような出で立ちだ。どこで何を売りさばいてきたのかわからないが、カゴは空になっている。

 逆に、レオは怒りに顔を真っ赤に染めている。もう一つ、赤くなっているものがある。拳だ。何を殴ってきたのかしら。……まあ、ちょっと乱れた襟元を見れば大体想像つくけど。相手は生きているかしら。カゴの端を壊したのは、レオなのか、彼にちょっかいをかけた愚か者なのか。

 二人が空にしたカゴにケーキを放り込んで、代わりにお金を受け取って、それを4回繰り返すと売るものはなくなってしまった。

 午後3時を少し過ぎた頃、早いけれど店仕舞い。わたしたちはテーブルを畳み、後片付けをはじめた。細々したものを片付けるわたしとレオに、目配せしてユリアンが現場を離脱する。

 売上金をユリアンが主催側に届けに行きがてら、店に寄り、予約して置いたものを取りに行く手はずになっている。

 ドナトーニ神父が倉庫へひっこんだのを見計らって、わたしはレオと、折りたたんだテーブルを奥の部屋に移動させ白いクロスをかけた。

「おう、引き取ってきたぞ」

 ユリアンが大きめの箱をテーブルの真ん中に置いた。抱えていた別の袋からは、シャンパン。箱からバタークリームのホールケーキが出てくる。
 ケーキに蝋燭を刺しているところで、ドナトーニ神父の声がした。

「神父様、こちらです」

 レオが声をかけると、ゆったりとした足音が近づいてきた。わたしたちはわたわた手の内にクラッカーを納める。

「みなさん、こちらにおいでで――」
「お誕生日おめでとうございます!」

 ぱんぱんぱんと破裂音が三度響いて、彩り豊かな紙のシャワーが降ってくる。
 火の灯った蝋燭が明明としてケーキを照らしている。
 ドナトーニ神父はゆっくり瞬きをした。
 よかった、心臓発作は起こしてないみたい。でも、今度からお年寄りにクラッカーはやめよう。

「驚きました。……なんと言ったらよいか」
「何も言わずに、ささ、どーぞ思いっきり」

 調子の良いユリアンに促されて、困ったように眉尻を落とした老神父はテーブルに近寄る。大分苦心した様子で蝋燭の火を吹き消した。
 レオが隠しておいた包みを渡す。中身はカシミヤのセーターだ。時期的には早いが、おかげで今冬は十分使えるだろう。サイズもぴったり。
 切り分けられたケーキを皿に載せて、ドナトーニ神父も腰を降ろした。

 真っ白な髪も眉も、おだやかで丸みのある空気も、この老人が長年をかけて積み上げてきたものの結果だ。わたしも年老いたらこんな風に、やんわりとしたおばあちゃんになりたい。唐突にそんなことを思った。
 とはいえ。今のままでは、まともに年をとれるのかもわからないが。

「お恥ずかしい。この年になっても祝っていただけるとは」
「昨年も同じことをおっしゃっていましたね」

 レオが苦笑した。
 すでに2ピース目のケーキにかぶりついたユリアンが、指折り数える。

「83歳か。まだまだ若い若い」
「そりゃあなたたちと比べたら、世の中若者だらけよ」

 違いないと言って、ユリアンは一人で大笑いした。ちっとも年寄りらしくない年寄りだ。

「おいアルホフ。お前食べすぎだぞ。今日の主役はドナトーニ神父だ」
「いいじゃねえか。老体にこのカロリーは過剰だぜ」
「そういう問題じゃない」

 予想通りというか、レオとユリアンがケーキの数でもめはじめ、わたしはドナトーニ神父の横に皿を持って退避した。

「ごめんなさい、なんだかお祝いの日まで騒がしくて。……神父様?」
「あ、……いえ、なんでしょう。すみません、近頃耳が遠くて」

 ぼーっとしていました。そう笑う横顔はどこか寂しげだった。あんまり嬉しそうじゃない? 押し付けがましかったかな。小学生のときに亡くなった父方の祖父は、ケーキこそ食べなかったものの、お祝いすると喜んでくれたんだけど……。

 そういえば、ドナトーニ神父の家族ってどうしているのだろう。神父と言うからには独身だろう。となると、ご兄弟がいなければ、天涯孤独の可能性もある。

「こんにちは」

 聖堂の方から声が聞こえた。なんだか聞き覚えのある声。
 立ち上がろうとしたわたしを制して、レオが席を立ち、しばらくして、わたしのよく知る人物を引き連れて戻ってきた。

「クラウディオ?」

 片手に花束を抱えたクラウディオだ。
 尼僧服のレオとは緊張した様子で距離をとり、ユリアンと一瞬険悪な視線をかわす。
 そういえば、クラウディオはローマでの一件以来、レオを警戒している。以前からの知り合いだったというのに、あの過激な立ち回りを見せられて、すっかり不審人物と認定したらしかった。

 あれはちょっとした誤解だったとわたしが一生懸命説明したからか、最近は大分ましになったが、はじめはわたしがレオと買い物に行くなんていったら、玄関のドアの前で座り込みをするぐらいだったのだ。
 そして、ユリアンに関しては、相変わらず、わたしを誘拐した犯人扱い。

 クラウディオは黙って部屋に入ると、つかつかと神父のもとへ歩み寄り、花束を差し出した。百合だ。真っ白の。なんというか……クラウディオって、ロマンチスト?

 クラウディオは戸惑う神父の薄い肩を叩いた。

 後から思えば、そこには万感の思いがこめられていたのだろう。

「すまない、その、大したものも思いつかなくて……」

 三人の観客の前で、クラウディオはたどたどしく言葉をつむぐ。

「俺は毎年、この日を喜びつつ、何もできないでいた。お前を祝ってやりたくて、けれどその勇気が俺にはなかった。お前は、こんな化け物と化した俺を、恐れているのではないかと、いつも不安だったんだ」
「いいえ……」

 クラウディオの鋭い灰色の目が、今は苦渋に満ちている。それを包み込むように、柔らかな光を宿したドナトーニ神父の灰色の双眸が、彼を見つめている。

「ドナトーニ。ふがいない俺を許してくれ。俺がお前の生まれた日を祝うことを、許してくれないか」

 クラウディオは目を伏せ、まるで託宣を待つ巡礼者のように頭を垂れた。

「誕生日、おめでとう」

 わたしとレオは顔を見合わせる。事情が全くわからない。お互いの顔を見つめても当然、答えはない。ユリアンのしたり顔に腹が立つ。

 渡された百合の花束を抱えて、老神父はしばし灰色の瞳をしばたかせていた。
 やがて、その目をかすかに湿らせると、しわがれた手でクラウディオの大きな手を握り、額にこすりつけて嗚咽しだした。

「ありがとうございます、……父よ」
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