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#78 クラウシフ 凶報
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日が傾いてきた頃、ドアを蹴破らんばかりの勢いで部屋に転がり込んできたアンデルは、俺の姿を見て言葉を失った。
「兄さん、これはどういう……」
「話がある、座れ。
バルデランはすぐにこれを手配してくれ、いいか、いくら積んでもかまわない、最速の便にて手配しろ」
預かった数通の手紙を抱えて出ていくバルデランと、顔色を無くしたアンデルがすれ違う。なかなか座ろうとしないアンデルに椅子をすすめ、俺はベッドの上で脚を組んだ。
部屋の隅に置いてある姿見に視線をやる。襟ぐりの広いシャツだと胸元にある禍々しい呪いの手形の端っこが見える。子どもを怯えさせないように、今後は襟の詰まった服を着るべきだな。今は三人共メイドに任せて別室にいる。食事を摂らせるよう言いつけたが、怯えてそれどころではないだろうことはわかっている。自宅で魔族に襲われるなんて。
着席したアンデルは、俺の胸元と包帯の巻かれた右手の平を食い入るように見つめていた。
「なにが、……なにがあったの。襲われたって聞いた。誰に? どうして? その痣は……」
「順を追って話す。まずは落ち着け」
今日、ヨルク・メイズの使者を名乗る男が家に来て、悪霊入りの魔石を子どもたちに渡したこと。
その男は死に、憲兵に死体を引き渡して身元の確認を依頼したがまだ結果は出ていない。予測ではおそらく、はっきりしないままになるだろう、ということ。
悪霊を退治することはできたが、呪いを受けたこと。
医師によれば、余命は最長で一月、助かるすべはなく、これまでの例ではほとんどの者が苦痛に耐えられず死ぬ前に発狂しているらしい、ということ。
説明がすすむにつれ、アンデルの頬から唇から血の気がどんどん引き、最後はお前が呪いを受けたのか? と問いたくなるほどに、体を小刻みに震わせていた。
「どうして、どうして陛下がこんなことを?!」
「いいかアンデル、まだこれがメイズによるものとは限らない。うかつなことを口走るなよ。男は身元を証明するものをひとつも持っていなかった。そちらはまず、憲兵に任せるしかない。それより問題なのは、あと一月で、お前たちの身の振り方を決めなければならないことだ」
「そんな、ひとごと、みたいに」
言葉をつまらせて、目をうるませる弟に鬱陶しさを覚える。こんな話をしている場合じゃない。
ヨルク・メイズが俺を殺しにきたのは、間違いないだろう。あの昼間の男と、あのクソッタレ国主の関係が明らかにできなかったとしても、あのジジイには俺を殺す理由がある。自分の楽しみを邪魔する男は消す、それだけの、単純だが奴の中で一番筋の通った理由が。
俺をちくちくおちょくって遊ぶより、ハイリーを主役に仕立てた英雄譚の方がお好みということだ。
こうなったらあの男は絶対に、ハイリーを北軍に配置換えして、戦争に担ぎ出す気だろう。
させるかよ。
俺がただ死ぬのはいい。イェシュカに呪縛をかけた段階で、普通の死に方は望めないと覚悟していた。だがこのまま、俺の子や弟や友人たちを、血みどろの舞台に残して引き下がれるか。自分だけ安全な城で、他の人間が流す涙と血の味を想像して楽しもうというなら、その大きな楽しみを眼前で奪ってやる。全部が全部、お前の思い通りになると思うな。
悔しいのは、時間が限りなく短いことだ。俺に残された時間が。せめてあと二月あれば。
ないものをねだったところで何の意味もないことはわかっている。下準備をしたら、あとは生きている人間がどうにかしてくれることを祈るしかない。
「アンデル、ピリオア家との婚姻はなしだ。もともとあちらの令嬢も乗り気でなかったし、お前もぐずぐずしてギフトを行使しなかったのが幸いした。お前は、すぐにでもハイリーと婚姻しろ。俺が死ぬ前にだ。フィトリス・ユーバシャールには俺が話を通す」
「急に、なにを言い出すんだ」
「いつもの通り『はい、兄さんの言う通りにします』とうなずいていればいい。嫌なことは全部俺が済ませてやる。お前はただ、大好きなハイリーと結婚することを喜んでいろ」
アンデルはぽかんとしていたが、眉間にシワを寄せて、首を横に振った。
「だって、兄さん、ハイリーは誰とも結婚する気はないって。それに、ピリオア家のことだって」
「俺は死ぬ。この家を継ぐのはお前だ。当主となるからには、儀式をしなければならない。その対象はハイリーだ。先程、ハイリーには急報を出した。あいつのことだ、この顛末を話してお前や子どもたちの面倒をみてくれと頼めば、絶対ここにくる。そうしたら」
「……そう、したら?」
「お前はハイリーをそのまま、つなぎ止めろ。ギフトを使って。やり方はわかっているはずだ」
「……そんなの、嫌だよ。承服できない。なぜそんなにハイリーにこだわるんだ、兄さん。まるで罠じゃないか。
それに、兄さんだって、助かるかもしれないのに」
「助かる手立てはない。だからお前たちだけでも生かす。ハイリーには悪いが、いずれ納得してくれる」
「意味がわからないよ! 納得できるわけないじゃないか。そういうのが嫌だから僕は」
「ピリオア家の娘を生贄にすることを選んだ。ハイリーと天秤にかけて、そうなってもいい方を選んだんだろ。しかもそれでもグズって、義務を果たしてない」
ぐっとアンデルは唇を噛んでから、声を絞り出した。
「兄さんみたいに、人を駒のようには扱えない。イェシュカを操るのに抵抗なかった兄さんにはわからないだろうけれど、人には心があるんだ」
「御高説どうも」
お前にはわかんねえだろう、アンデル。
嫌だ、できない、やりたくない、そればっかりで本当におぞましいことすべてにはまだ直面してないから。大事な人間の心より優先しなきゃいけないものごとを、天秤に載せられたことがまだない。
たとえば大勢の命とか。
そりゃあ、相手の心を尊重して、なんて、俺だってそうしたい。恨まれたかないし、後味悪い仕事はしたくない。愛した相手を傷つけたくないし愛されたかった。
俺だって、ハイリーのように英雄視されたかったし、お前のようにたくさんの人間に将来を祝福されたかった。だがどういうわけか、シェンケルの長男に生まれついちまったせいで、そうはいかなかったってだけだ。それで非人間のように批難されるのにも慣れちまった。大義のために少数を犠牲にするなんて、犠牲にされる側からしたらたまったもんじゃないからな。
だから、最後の最後までそのままでいい。
メイズの底意地悪いジジイのことや、駆け引きやら、戦争の兆しなんて話すだけ、圧になるだけだ。独善的な兄に強要されたんだという逃げ道だけは残してやるからせいぜい俺を恨めばいい。
俺はお前が羨ましい。嫌だと言える相手がいる。俺と違って自分で汚れ役を買って出る必要が今までなかった。それに、まだ生きてなにかを為せる。
「嫌だ嫌だと言う前に、どうにかする方法を自分で考えろ。二時間後に返事を聞きに行く。もし従えないというのなら、お前の記憶を消す」
アンデルは椅子を蹴って出ていった。
そのまま家を飛び出すか?
すべて投げ出して逃げるか?
そう思ったが、すぐに荒々しくドアが閉まる音がして、自分の部屋に駆け込んだのだと知れた。ハイリーがおびき出されると知っては、捨てて逃げられないのだろう。あるいは、混乱した気持ちを落ち着けようというのか。
どちらでもいい。俺にもやることは山ほどある。
昼間にも出したドニー宛の手紙を、さらにもう一通したため終えたころ、せわしなくエンジン音を響かせてやってきたケートリー夫妻を出迎えた。
◆
ケートリー夫妻とは軽く口論になったものの、今この状況で子どもたちを家においておけないという意見だけは一致したので、すぐに息子たちを彼らの家に預けることになった。荷物は追いかけて届けさせることにした。
以前、長期で預けていたとき、心細い思いをしたからか、ユージーンはとにかく嫌がった。祖父母に対して遠慮もなく、自分はこの家に残りたいと主張を繰り返したが、俺がきつく言い聞かせたら渋々従った。
「兄さん、これはどういう……」
「話がある、座れ。
バルデランはすぐにこれを手配してくれ、いいか、いくら積んでもかまわない、最速の便にて手配しろ」
預かった数通の手紙を抱えて出ていくバルデランと、顔色を無くしたアンデルがすれ違う。なかなか座ろうとしないアンデルに椅子をすすめ、俺はベッドの上で脚を組んだ。
部屋の隅に置いてある姿見に視線をやる。襟ぐりの広いシャツだと胸元にある禍々しい呪いの手形の端っこが見える。子どもを怯えさせないように、今後は襟の詰まった服を着るべきだな。今は三人共メイドに任せて別室にいる。食事を摂らせるよう言いつけたが、怯えてそれどころではないだろうことはわかっている。自宅で魔族に襲われるなんて。
着席したアンデルは、俺の胸元と包帯の巻かれた右手の平を食い入るように見つめていた。
「なにが、……なにがあったの。襲われたって聞いた。誰に? どうして? その痣は……」
「順を追って話す。まずは落ち着け」
今日、ヨルク・メイズの使者を名乗る男が家に来て、悪霊入りの魔石を子どもたちに渡したこと。
その男は死に、憲兵に死体を引き渡して身元の確認を依頼したがまだ結果は出ていない。予測ではおそらく、はっきりしないままになるだろう、ということ。
悪霊を退治することはできたが、呪いを受けたこと。
医師によれば、余命は最長で一月、助かるすべはなく、これまでの例ではほとんどの者が苦痛に耐えられず死ぬ前に発狂しているらしい、ということ。
説明がすすむにつれ、アンデルの頬から唇から血の気がどんどん引き、最後はお前が呪いを受けたのか? と問いたくなるほどに、体を小刻みに震わせていた。
「どうして、どうして陛下がこんなことを?!」
「いいかアンデル、まだこれがメイズによるものとは限らない。うかつなことを口走るなよ。男は身元を証明するものをひとつも持っていなかった。そちらはまず、憲兵に任せるしかない。それより問題なのは、あと一月で、お前たちの身の振り方を決めなければならないことだ」
「そんな、ひとごと、みたいに」
言葉をつまらせて、目をうるませる弟に鬱陶しさを覚える。こんな話をしている場合じゃない。
ヨルク・メイズが俺を殺しにきたのは、間違いないだろう。あの昼間の男と、あのクソッタレ国主の関係が明らかにできなかったとしても、あのジジイには俺を殺す理由がある。自分の楽しみを邪魔する男は消す、それだけの、単純だが奴の中で一番筋の通った理由が。
俺をちくちくおちょくって遊ぶより、ハイリーを主役に仕立てた英雄譚の方がお好みということだ。
こうなったらあの男は絶対に、ハイリーを北軍に配置換えして、戦争に担ぎ出す気だろう。
させるかよ。
俺がただ死ぬのはいい。イェシュカに呪縛をかけた段階で、普通の死に方は望めないと覚悟していた。だがこのまま、俺の子や弟や友人たちを、血みどろの舞台に残して引き下がれるか。自分だけ安全な城で、他の人間が流す涙と血の味を想像して楽しもうというなら、その大きな楽しみを眼前で奪ってやる。全部が全部、お前の思い通りになると思うな。
悔しいのは、時間が限りなく短いことだ。俺に残された時間が。せめてあと二月あれば。
ないものをねだったところで何の意味もないことはわかっている。下準備をしたら、あとは生きている人間がどうにかしてくれることを祈るしかない。
「アンデル、ピリオア家との婚姻はなしだ。もともとあちらの令嬢も乗り気でなかったし、お前もぐずぐずしてギフトを行使しなかったのが幸いした。お前は、すぐにでもハイリーと婚姻しろ。俺が死ぬ前にだ。フィトリス・ユーバシャールには俺が話を通す」
「急に、なにを言い出すんだ」
「いつもの通り『はい、兄さんの言う通りにします』とうなずいていればいい。嫌なことは全部俺が済ませてやる。お前はただ、大好きなハイリーと結婚することを喜んでいろ」
アンデルはぽかんとしていたが、眉間にシワを寄せて、首を横に振った。
「だって、兄さん、ハイリーは誰とも結婚する気はないって。それに、ピリオア家のことだって」
「俺は死ぬ。この家を継ぐのはお前だ。当主となるからには、儀式をしなければならない。その対象はハイリーだ。先程、ハイリーには急報を出した。あいつのことだ、この顛末を話してお前や子どもたちの面倒をみてくれと頼めば、絶対ここにくる。そうしたら」
「……そう、したら?」
「お前はハイリーをそのまま、つなぎ止めろ。ギフトを使って。やり方はわかっているはずだ」
「……そんなの、嫌だよ。承服できない。なぜそんなにハイリーにこだわるんだ、兄さん。まるで罠じゃないか。
それに、兄さんだって、助かるかもしれないのに」
「助かる手立てはない。だからお前たちだけでも生かす。ハイリーには悪いが、いずれ納得してくれる」
「意味がわからないよ! 納得できるわけないじゃないか。そういうのが嫌だから僕は」
「ピリオア家の娘を生贄にすることを選んだ。ハイリーと天秤にかけて、そうなってもいい方を選んだんだろ。しかもそれでもグズって、義務を果たしてない」
ぐっとアンデルは唇を噛んでから、声を絞り出した。
「兄さんみたいに、人を駒のようには扱えない。イェシュカを操るのに抵抗なかった兄さんにはわからないだろうけれど、人には心があるんだ」
「御高説どうも」
お前にはわかんねえだろう、アンデル。
嫌だ、できない、やりたくない、そればっかりで本当におぞましいことすべてにはまだ直面してないから。大事な人間の心より優先しなきゃいけないものごとを、天秤に載せられたことがまだない。
たとえば大勢の命とか。
そりゃあ、相手の心を尊重して、なんて、俺だってそうしたい。恨まれたかないし、後味悪い仕事はしたくない。愛した相手を傷つけたくないし愛されたかった。
俺だって、ハイリーのように英雄視されたかったし、お前のようにたくさんの人間に将来を祝福されたかった。だがどういうわけか、シェンケルの長男に生まれついちまったせいで、そうはいかなかったってだけだ。それで非人間のように批難されるのにも慣れちまった。大義のために少数を犠牲にするなんて、犠牲にされる側からしたらたまったもんじゃないからな。
だから、最後の最後までそのままでいい。
メイズの底意地悪いジジイのことや、駆け引きやら、戦争の兆しなんて話すだけ、圧になるだけだ。独善的な兄に強要されたんだという逃げ道だけは残してやるからせいぜい俺を恨めばいい。
俺はお前が羨ましい。嫌だと言える相手がいる。俺と違って自分で汚れ役を買って出る必要が今までなかった。それに、まだ生きてなにかを為せる。
「嫌だ嫌だと言う前に、どうにかする方法を自分で考えろ。二時間後に返事を聞きに行く。もし従えないというのなら、お前の記憶を消す」
アンデルは椅子を蹴って出ていった。
そのまま家を飛び出すか?
すべて投げ出して逃げるか?
そう思ったが、すぐに荒々しくドアが閉まる音がして、自分の部屋に駆け込んだのだと知れた。ハイリーがおびき出されると知っては、捨てて逃げられないのだろう。あるいは、混乱した気持ちを落ち着けようというのか。
どちらでもいい。俺にもやることは山ほどある。
昼間にも出したドニー宛の手紙を、さらにもう一通したため終えたころ、せわしなくエンジン音を響かせてやってきたケートリー夫妻を出迎えた。
◆
ケートリー夫妻とは軽く口論になったものの、今この状況で子どもたちを家においておけないという意見だけは一致したので、すぐに息子たちを彼らの家に預けることになった。荷物は追いかけて届けさせることにした。
以前、長期で預けていたとき、心細い思いをしたからか、ユージーンはとにかく嫌がった。祖父母に対して遠慮もなく、自分はこの家に残りたいと主張を繰り返したが、俺がきつく言い聞かせたら渋々従った。
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