98 / 149
第九十七話
しおりを挟む
海神ポセイドンの加護を受けているからなのか、海は穏やかで、一行の航海を止めるものはおらず、順調に目的の場所へと向かって行く。
「――その場所というのはどんな場所なのでしょうか?」
目的のモノに対する情報を与えてくれないため、これから向かう場所についてだけでも何か聞けないかとルクスは質問する。
「そうだねえ、これから向かう場所は……とても綺麗な場所のはずだよ。普通の方法では人が踏み入ることができない場所だから、人類に荒らされるということもないはずだしね」
ネタバレにならない程度に言葉を選ぶヤマトの話を聞いて、ルクスは自分が住んでいた大陸を思い出す。
「もしや、西の大陸のように何か障壁となるようなものがあるのでしょうか?」
西の大陸では風の障壁によって、外部からの侵入を拒んでいる。
普通の方法では中に入ることができないという意味では共通するため、北東の大地も同様に何かの障壁に囲まれているのではないか?――それがルクスの予想だった。
「あー、まあ半分当たってるかな?」
「えー、それで当たりって言っちゃっていいのー?」
苦笑交じりのヤマトは正解よりの判断、不満そうに唇を尖らせたユイナは不正解よりの判断を下す。
「……ふーむ、それでは一体どのようなものなのでしょうか?」
ヤマトは主人であるため、なんだかんだ自分に甘いと考えて、物をハッキリというユイナの性格から自分の考えが正解には遠いものなのだろうと考える。
「そんなに難しい顔をしなくても答えは――ほら目の前に!」
ヤマトが指し示した方向にルクスは視線を向ける。
今いるのは海のど真ん中。だが、水蒸気によるものなのか、前方に水煙がたっており、前方に何があるのかルクスには見えなかった。
「ルクス違うよ、もっと上だ」
促されるようにヤマトにそう言われて、ルクスは視線を上にあげていく。ぐぐっと反り返るほど上を見た彼は大きく目を見開いた。
「あれは……水、いえ、滝!?」
ルクスが見上げた空から大量の水が降ってきていたのだ。ちょうどそのとき、雲がさあっと抜けて晴れ渡り、彼の目にその正体が映る。
太陽の眩しさに目を細めつつ、その水の流れを辿っていくと、空高くに浮いている島から水が落ちてきていた。
それらは一つだけの島にとどまらず、いくつかの島が同じように近くに点在している。
「そう、ここの上にあるのは浮遊島。複数の浮き上がった島からできている――浮遊列島ヴォラーレ諸島さ!」
そこはルクスの持っていた地図にも載っていない、幻の島と呼ばれている場所であった。
「ルクスは運がよかったねえ。いつもはもっと水煙が強かったり、雲が出てたりして島が見えることはほとんどないんだよー」
機嫌良く笑ったユイナはルクスの頭を優しく撫でながら言う。
ヤマトたちは自身のマップで現在地を確認することができるため、迷うことはほとんどなく、ヴォラーレ諸島の場所も把握できている。
しかし、通常の地図ではその島を確認することができないため、海を航行していると時たま空から大量の水が降ってくる場所があるという程度の認識だった。船乗りの間では有名なおとぎ話である。
「こ、これはすごいですね。まさか島が空に浮かんでいるとは……」
ポカンと口を開けたルクスの視線は上空に固定され、浮かぶ島々をぼんやりと見ていた。
ヤマトはゆっくりとヴォラーレ諸島の真下に移動していくが、そこでルクスが首を傾げる。
「海の上にいる我々がどうやってあの島まで行くのでしょうか……?」
その問いに顔を見合わせたヤマトとユイナがニヤリと笑う。
「一般的な手順としては、南方の大陸に向かって奥地にある場所から通じている転送の魔法陣を使うことになっているんだ。店で手に入るような大型の鳥のマウントで向かおうとする人もいるんだけど、あの島の周囲には複雑な結界が張られていたり、急激な天候の変化が起こったりするから、普通のマウントだとおいそれと近づけるものでもないんだよね」
もっと簡単に行ける方法はないかとルクスが考えようとしたが、それは先にヤマトによって潰される。
「実はね、ちょっとずるなんだけど、一度行ったことがある人はもう再びあそこに行くためにアイテムをもらうことができるんだよ。それがこれさ」
にっこりと笑いながらヤマトが取り出したのは、【導きの杖】。
先端に雲のようなふわりとしたモチーフがついている細い杖だ。ゲーム時代にいったことのある二人は、自分たちの家にこれを保存しておいてあったのだ。
「この杖の先から、浮島の転移魔法陣と繋がる道が生み出されて……そして」
ヤマトが杖を掲げると、その言のとおり、杖の先端にある雲のモチーフからキラキラと光の結晶が生まれ、それが細く高く昇っていくと、浮島の一つへと繋がっていく。
最初は光の大きさも小さなものだったが、今ではヤマトたちを船ごと飲み込めるほどの大きさに変化していた。
「さあ、ヴォラーレ諸島に出発だ!」
光に包まれたヤマトたちは船もろとも滑るように光の道を通って、浮島へと移動していく。
「わ、わわわわっ!」
ルクスは急に船が浮き上がった浮遊感に驚き、声を出してしまう。
「ゴーゴー!」
船の先頭で手を伸ばしたユイナはノリノリで行く先を見つめていた。
滑るようにゆっくりと浮上していくため、時間はかかったが、問題なく浮島へと到着する。
最後には光が強くなったため、あまりの眩しさに三人は目を瞑っており、瞼の裏で光がおさまったのを感じるとゆっくりと目を開いていく。
「……どうやら問題なく到着したかな?」
ヤマトたちは船に乗ったまま、転移先の魔法陣の上にいた。
魔法陣のサイズは直径五メートルほどの大きさで、魔法陣は建物の中に設置されている。船は海水の上にあるわけではないが、しっかりとその場に固定されていた。
「前に来た時より、なんというか……」
「ボロくなってるね!」
困ったような表情でヤマトが言葉を選ぼうとした隣で、無邪気な笑顔でユイナはストレートな物言いで言い放つ。
実際そのとおりで、建物はゲーム時代にヤマトたちが訪れた時よりかなり劣化しており、手入れがされているようには見えなかった。
「魔法陣自体は魔法で空間に刻まれているものだから大丈夫だろうけど、これはちょっと酷いね」
ぐるりと周囲を見渡すと、建物自体もところどころ崩れており、長い年月が経っているのが一目でわかる。ゲームの時よりも未来の世界だということが如実に伝わってきた。
「でもさ、ここまでなるなんて一体何があったんだろうね?」
西の大陸のように閉鎖空間になっていれば時間の流れが変わっているだろうと思っていただけに、ユイナもこの状況になっていることに疑問を覚えていた。
「……外に出てみよう。船はアイテムボックスにいれておくよ」
みんなが船を降りたのを確認したヤマトは乗ってきた船に手をあてると、それをアイテムボックスの中に収納する。ぱっと目の前から消えた船はヤマトのアイテムボックスの一覧の片隅にあった。
ここは状態が悪いため、西の大陸の時のように置いていって何かあっては困るためだ。
「す、すごいですね。船も入るのですか……」
「そうだよ、色々便利だよね。――さあ先に進もう」
そこそこの大きさの船がぱっと目の前から消えたことに、ルクスは大きく驚いた。
茶目っ気たっぷりに笑ったヤマトを先頭に、一行は浮遊列島ヴォラーレ諸島の探索へと進む。
ヤマト:剣聖LV207、大魔導士LV203、聖銃剣士LV25
ユイナ:弓聖LV204、聖女LV193、聖強化士LV69、銃士LV32、森の巫女LV35
エクリプス:聖馬LV133
ルクス:聖槍士LV28、サモナーLV36
導きの杖
先端に雲のモチーフがついた細い杖。
魔力を込めるとキラキラとした光の結晶を生み出し、浮遊列島ヴォラーレ諸島への道を作り出す。
「――その場所というのはどんな場所なのでしょうか?」
目的のモノに対する情報を与えてくれないため、これから向かう場所についてだけでも何か聞けないかとルクスは質問する。
「そうだねえ、これから向かう場所は……とても綺麗な場所のはずだよ。普通の方法では人が踏み入ることができない場所だから、人類に荒らされるということもないはずだしね」
ネタバレにならない程度に言葉を選ぶヤマトの話を聞いて、ルクスは自分が住んでいた大陸を思い出す。
「もしや、西の大陸のように何か障壁となるようなものがあるのでしょうか?」
西の大陸では風の障壁によって、外部からの侵入を拒んでいる。
普通の方法では中に入ることができないという意味では共通するため、北東の大地も同様に何かの障壁に囲まれているのではないか?――それがルクスの予想だった。
「あー、まあ半分当たってるかな?」
「えー、それで当たりって言っちゃっていいのー?」
苦笑交じりのヤマトは正解よりの判断、不満そうに唇を尖らせたユイナは不正解よりの判断を下す。
「……ふーむ、それでは一体どのようなものなのでしょうか?」
ヤマトは主人であるため、なんだかんだ自分に甘いと考えて、物をハッキリというユイナの性格から自分の考えが正解には遠いものなのだろうと考える。
「そんなに難しい顔をしなくても答えは――ほら目の前に!」
ヤマトが指し示した方向にルクスは視線を向ける。
今いるのは海のど真ん中。だが、水蒸気によるものなのか、前方に水煙がたっており、前方に何があるのかルクスには見えなかった。
「ルクス違うよ、もっと上だ」
促されるようにヤマトにそう言われて、ルクスは視線を上にあげていく。ぐぐっと反り返るほど上を見た彼は大きく目を見開いた。
「あれは……水、いえ、滝!?」
ルクスが見上げた空から大量の水が降ってきていたのだ。ちょうどそのとき、雲がさあっと抜けて晴れ渡り、彼の目にその正体が映る。
太陽の眩しさに目を細めつつ、その水の流れを辿っていくと、空高くに浮いている島から水が落ちてきていた。
それらは一つだけの島にとどまらず、いくつかの島が同じように近くに点在している。
「そう、ここの上にあるのは浮遊島。複数の浮き上がった島からできている――浮遊列島ヴォラーレ諸島さ!」
そこはルクスの持っていた地図にも載っていない、幻の島と呼ばれている場所であった。
「ルクスは運がよかったねえ。いつもはもっと水煙が強かったり、雲が出てたりして島が見えることはほとんどないんだよー」
機嫌良く笑ったユイナはルクスの頭を優しく撫でながら言う。
ヤマトたちは自身のマップで現在地を確認することができるため、迷うことはほとんどなく、ヴォラーレ諸島の場所も把握できている。
しかし、通常の地図ではその島を確認することができないため、海を航行していると時たま空から大量の水が降ってくる場所があるという程度の認識だった。船乗りの間では有名なおとぎ話である。
「こ、これはすごいですね。まさか島が空に浮かんでいるとは……」
ポカンと口を開けたルクスの視線は上空に固定され、浮かぶ島々をぼんやりと見ていた。
ヤマトはゆっくりとヴォラーレ諸島の真下に移動していくが、そこでルクスが首を傾げる。
「海の上にいる我々がどうやってあの島まで行くのでしょうか……?」
その問いに顔を見合わせたヤマトとユイナがニヤリと笑う。
「一般的な手順としては、南方の大陸に向かって奥地にある場所から通じている転送の魔法陣を使うことになっているんだ。店で手に入るような大型の鳥のマウントで向かおうとする人もいるんだけど、あの島の周囲には複雑な結界が張られていたり、急激な天候の変化が起こったりするから、普通のマウントだとおいそれと近づけるものでもないんだよね」
もっと簡単に行ける方法はないかとルクスが考えようとしたが、それは先にヤマトによって潰される。
「実はね、ちょっとずるなんだけど、一度行ったことがある人はもう再びあそこに行くためにアイテムをもらうことができるんだよ。それがこれさ」
にっこりと笑いながらヤマトが取り出したのは、【導きの杖】。
先端に雲のようなふわりとしたモチーフがついている細い杖だ。ゲーム時代にいったことのある二人は、自分たちの家にこれを保存しておいてあったのだ。
「この杖の先から、浮島の転移魔法陣と繋がる道が生み出されて……そして」
ヤマトが杖を掲げると、その言のとおり、杖の先端にある雲のモチーフからキラキラと光の結晶が生まれ、それが細く高く昇っていくと、浮島の一つへと繋がっていく。
最初は光の大きさも小さなものだったが、今ではヤマトたちを船ごと飲み込めるほどの大きさに変化していた。
「さあ、ヴォラーレ諸島に出発だ!」
光に包まれたヤマトたちは船もろとも滑るように光の道を通って、浮島へと移動していく。
「わ、わわわわっ!」
ルクスは急に船が浮き上がった浮遊感に驚き、声を出してしまう。
「ゴーゴー!」
船の先頭で手を伸ばしたユイナはノリノリで行く先を見つめていた。
滑るようにゆっくりと浮上していくため、時間はかかったが、問題なく浮島へと到着する。
最後には光が強くなったため、あまりの眩しさに三人は目を瞑っており、瞼の裏で光がおさまったのを感じるとゆっくりと目を開いていく。
「……どうやら問題なく到着したかな?」
ヤマトたちは船に乗ったまま、転移先の魔法陣の上にいた。
魔法陣のサイズは直径五メートルほどの大きさで、魔法陣は建物の中に設置されている。船は海水の上にあるわけではないが、しっかりとその場に固定されていた。
「前に来た時より、なんというか……」
「ボロくなってるね!」
困ったような表情でヤマトが言葉を選ぼうとした隣で、無邪気な笑顔でユイナはストレートな物言いで言い放つ。
実際そのとおりで、建物はゲーム時代にヤマトたちが訪れた時よりかなり劣化しており、手入れがされているようには見えなかった。
「魔法陣自体は魔法で空間に刻まれているものだから大丈夫だろうけど、これはちょっと酷いね」
ぐるりと周囲を見渡すと、建物自体もところどころ崩れており、長い年月が経っているのが一目でわかる。ゲームの時よりも未来の世界だということが如実に伝わってきた。
「でもさ、ここまでなるなんて一体何があったんだろうね?」
西の大陸のように閉鎖空間になっていれば時間の流れが変わっているだろうと思っていただけに、ユイナもこの状況になっていることに疑問を覚えていた。
「……外に出てみよう。船はアイテムボックスにいれておくよ」
みんなが船を降りたのを確認したヤマトは乗ってきた船に手をあてると、それをアイテムボックスの中に収納する。ぱっと目の前から消えた船はヤマトのアイテムボックスの一覧の片隅にあった。
ここは状態が悪いため、西の大陸の時のように置いていって何かあっては困るためだ。
「す、すごいですね。船も入るのですか……」
「そうだよ、色々便利だよね。――さあ先に進もう」
そこそこの大きさの船がぱっと目の前から消えたことに、ルクスは大きく驚いた。
茶目っ気たっぷりに笑ったヤマトを先頭に、一行は浮遊列島ヴォラーレ諸島の探索へと進む。
ヤマト:剣聖LV207、大魔導士LV203、聖銃剣士LV25
ユイナ:弓聖LV204、聖女LV193、聖強化士LV69、銃士LV32、森の巫女LV35
エクリプス:聖馬LV133
ルクス:聖槍士LV28、サモナーLV36
導きの杖
先端に雲のモチーフがついた細い杖。
魔力を込めるとキラキラとした光の結晶を生み出し、浮遊列島ヴォラーレ諸島への道を作り出す。
0
お気に入りに追加
1,771
あなたにおすすめの小説
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
あまたある産声の中で‼~『氏名・使命』を奪われた最凶の男は、過去を追い求めない~
最十 レイ
ファンタジー
「お前の『氏名・使命』を貰う」
力を得た代償に己の名前とすべき事を奪われ、転生を果たした名も無き男。
自分は誰なのか? 自分のすべき事は何だったのか? 苦悩する……なんて事はなく、忘れているのをいいことに持前のポジティブさと破天荒さと卑怯さで、時に楽しく、時に女の子にちょっかいをだしながら、思いのまま生きようとする。
そんな性格だから、ちょっと女の子に騙されたり、ちょっと監獄に送られたり、脱獄しようとしてまた捕まったり、挙句の果てに死刑にされそうになったり⁈
身体は変形と再生を繰り返し、死さえも失った男は、生まれ持った拳でシリアスをぶっ飛ばし、己が信念のもとにキメるところはきっちりキメて突き進む。
そんな『自由』でなければ勝ち取れない、名も無き男の生き様が今始まる!
※この作品はカクヨムでも投稿中です。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
形だけの妻ですので
hana
恋愛
結婚半年で夫のワルツは堂々と不倫をした。
相手は伯爵令嬢のアリアナ。
栗色の長い髪が印象的な、しかし狡猾そうな女性だった。
形だけの妻である私は黙認を強制されるが……
生まれ変わっても一緒にはならない
小鳥遊郁
恋愛
カイルとは幼なじみで夫婦になるのだと言われて育った。
十六歳の誕生日にカイルのアパートに訪ねると、カイルは別の女性といた。
カイルにとって私は婚約者ではなく、学費や生活費を援助してもらっている家の娘に過ぎなかった。カイルに無一文でアパートから追い出された私は、家に帰ることもできず寒いアパートの廊下に座り続けた結果、高熱で死んでしまった。
輪廻転生。
私は生まれ変わった。そして十歳の誕生日に、前の人生を思い出す。
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる