3 / 34
3 虫
しおりを挟む光が収束し、次第に視界が晴れていく。
(ここはどこだ?)
人々が話す声が聞こえてくる。
戸惑うアスカの目の前には、円形の大きな公園がある。
その中央にある美しい噴水に、子供たちが足を入れてバシャバシャと水遊びをしている。
公園の奥には、レンガ造りの二階建てがあった。
年季がかったその建物の入り口には、西部劇に出てくるような、ウエスタンドアが付いている。
今仕方、店の中から酒に酔った冒険者風の男が、ウエスタンドアを乱暴に開けて外に出ようとしたが、反動でドアが戻って顔に当たり、そのまま店に戻された。
その二階の窓には、『冒険者ギルド』と書かれた垂れ幕が下げられている。
甲高く鳴り響く、硬質な何かを叩く音が聞こえる。
公園の左隣には、赤々と燃え盛る炉の前で、二人の毛むくじゃらな子供が上半身裸で、赤くなった鉄を一心不乱にハンマーで叩いていた。
看板には『ドワーフの鍛冶屋』と書いてある。
そして公園の右手には、白を基調とした厳かな教会が建っている。窓にはステンドグラスが煌びやかに輝いており、白い屋根の上には黄金に輝く十字架が、これでもかと存在感を強調していた。
そして眼前には、北欧風の人達が行き交っている。
「本当に異世界に来たんだ…」
歩く人達の髪の色が、緑やピンク色であり、身長も様々で猫耳や尻尾、肌に鱗を付けた人たちが歩いているのだから、そう確信する他なかった。
何とも、メルヘンで賑やかな街並みが広がっていた。
「ママ~、このお人形さん買って~」
「良い子にしてたご褒美に買ってあげましょうかねぇ」
「やった~!ありがとうママ~」
店の前で楽しそうに話す親子を、アスカは気の抜けた表情で眺めていた。
「よう兄ちゃん。いつまでそこに突っ立ってるつもりだ」
不意に後ろから声を掛けられた。
アスカが振り向くと、スキンヘッドに白のタンクトップを着た、城のようにデカく厳つい男が立っていた。
その男は、まるで城門を塞ぐかの如く、太い腕を胸の前で組み、店のカウンター越しにアスカを見下ろしていた。
「何も買わねぇんならどいてくんねぇか?商売の邪魔だ!」
スキンヘッドの男にそう言われ店を見渡すと、様々な種類のパンが置いてあり、カウンターの上にはパンのマークが描かれた看板が掛けられていた。
そこには『キャッスルのパン屋』と書いてある。
アスカはその店の前に立ち、入り口を塞いでいた事に気付いた。
「ああ、わりぃ」
パンの良い香りが刺激したのか、アスカの腹の虫がギュルリと鳴った。慌てて腹を押さえるアスカに、スキンヘッドの男は白い歯を見せ豪快に笑い始めた。
「だはははは!ウチのパンは見ただけで腹が減るんだよ。兄ちゃん新顔だな、試しに一つ買っていかないか?」
「…金が無いんだ」
しかし腹の虫は正直で、先程よりも大きな音で鳴いた。
「だはははははは!仕方ねぇなぁ!持って行け!」
そう言うと男は紙袋にパンを包み、横に置いてあった飲み物と一緒に、アスカに無理矢理押し付けた。
「おいおい聞いてたのか!」
「良いんだよ!兄ちゃんの左目のホクロはウチのかみさんと同じ位置にある。これも何かの縁だ気にするな!美味かったら、今度仲間を大勢連れて買いに来てくれ!」
異世界に来て初めて話す人間は、とても気持ちの良い人間だった。アスカはこの先、まだ見ぬ異世界に心を躍らせた。
「それも飲んでみてくれ!ウチの新商品だ」
「じゃあ遠慮なく…美味い!コーヒーみたいだ!ありがとう!」
「だはは!礼なら今度ウチのかみさんに言ってくれ!」
「今度来た時にお礼をするよ。いただきます」
アスカはパンをかじった。
「ゲロうま!」
「当たり前だ!不味いはずがない!」
「必ずまた来るよ!」
そしてコーヒーを口に含んだ。
「おう!宣伝頼むな!」
そう言って男は頭を下げた。すると頭の天辺に丸い熊の耳がちょこんと付いていた。異世界で初めて話したのは人間ではなく、スキンヘッドの熊の亜人だった。
この世界では人間以外の獣人等は、総称して亜人と呼ぶ。
まさかスキンヘッドに熊の耳が付いているとは、夢にも思っていなかったアスカは、意表を突かれてコーヒーを吹き出してしまった。
「ぶーーーーっ!」
スキンヘッドがコーヒーまみれになり、血管が浮き出てきた。
「兄ちゃん…さっきはそこをどけっていったがよぉ…今度はそこを動くなよ!!」
「やべー!申し訳ない!」
「この野郎!」
熊の亜人が目の前のカウンターを、ハンマーのような握り拳で殴りつけた。それと同時に、とてつもない爆発音が聞こえた。
「何だ?」
アスカは爆発音に驚き振り向いた。
続け様に爆発が起こる。
公園の向こうの建物から黒煙と炎が上がった。
賑やかな街並みは一変。逃げ惑う人達の悲鳴や怒号が響き渡った。
「キャー!!」
「どけ~!早く逃げろ!」
逃げ惑う人たちがアスカにぶつかり、貰ったパンと飲み物を落としてしまった。
「あっ!」
押し寄せる人々に、パンと飲み物は踏みつけられてグチャグチャになる。
「俺のパンとコーヒーがぁ!!」
落ち込むアスカの耳に、新たな情報が飛び込んだ。
「怪人だ!」
眉をピクリと動かし声のする方を見てみると、破壊された建物から、蜘蛛の怪人と、カマキリの怪人が出てきた。
「何だ何だ!いきなりイベント発生かぁ?」
アスカは不安な気持ちを、大声を出すことで振り払った。
「おい!兄ちゃんも逃げろ!」
熊の亜人がそう叫んだが、怪人達の目の前には逃げ遅れた女の子が倒れていた。
「ママ~怖いよ~!え~ん」
『うるせぇガキだな!』
そう言ってカマキリの怪人が鎌を振り上げた!
(まずい!間に合わない!)
アスカはとっさにポーズを決めた。そして無意識のうちに叫んでいた。
「変身ッ!!!」
それと同時に、アスカは眩ゆい光に包まれる。
『クッ!何だ!』
怪人達は目を瞑り、顔を逸らした。
「兄ちゃん!」
熊の獣人も城門のような腕で目を覆った。
(今だ!)
アスカは駆け出した。
カサカサ!0.1秒
(何て速さだ!)0.2秒
女の子を抱き上げる。0.3秒
女の子の人形も拾い上げる。0.4秒
そして一瞬で元の場所に戻る。0.5秒
女の子を安全な場所に優しく降ろす。0.6秒
ジャンプする。(何て脚力だ!)0.7秒
空中で前方に回転する。(体が軽い!)0.8秒
そのまま教会の屋根の上に着地する。0.9秒
最後は太陽を背にポーズを決める。1.0秒
この間、わずか1秒!
カマキリの怪人が鎌を振り下ろすが、当然それは空を切る。
『ガキがいねぇ!』
『何が起きた!?』
怪人達はキョロキョロと見回している。
『あそこだ!屋根の上だ!』
(おっ気付いたな。良いねぇゾクゾクする!ここで口上だ!)
変身したアスカは、太陽を背にポーズを決めていた。
「アク……それはワル!
世に蔓延る害虫どもを、私が残らず駆除してやろう!」
(怪人ども、何者だと聞き返せ)
「き、貴様何者だ!」
(王道!これがヒーローのテンプレだ!教えてやるぜ)
「耳の穴をかっぽじって、よ~く聞けよ!」
アスカはポーズを決めた。
「害虫戦隊ゴキレンジャー!
チャバネレッド!推参」
そして再び、シャキーン!と音が鳴る程、渾身のポーズを決めた。
(決まった……)
「って何ぃぃ!!?ゴキブリじゃぁねぇかぁぁ!」
アスカは、自分のおぞましい体を見て悟った。
(決まったのは俺の『ヒーロー完』だ!)
アスカは、持っていた女の子の人形を足元に投げつけた。
「くそッ」
(これはもう女神のイジメだ!(涙)仕返しか?
無視したからか!?女神の気取った自己紹介を俺が無視したからかぁ~?そうなんだろぉ~!だから俺を虫にしたんだろぉ~(涙)無視してごめん)
「クソッ!俺はゴキブリに餌をやっていたのか!」
熊の亜人が叫んだ。
「いや、餌って…」
『なんだ、仲間か』
蜘蛛の怪人が安堵の表情を見せた。
「ホッとしてんじゃぁねぇ!」
アスカはそう言って、女の子の側へジャンプした。
「とぅ!」
背中にある四枚の羽を広げ、『ブィーーーン』と耳障りな音を立てて飛行した。
「キャー!ゴキブリィ~」
女の子の側に着地したアスカは、安心させるために優しい声をかけた。
「もう大丈夫だよ。心配はいらない」
そしてしゃがみ込み、少女と同じ目線になった。
「こんな格好してるけど、正義のヒーローなんだぜ。俺が来たからにはもう安心だ!」
「いやぁ~!助けてぇ~!」
「いやいや!だから俺が助けてやるって」
「嬢ちゃんこいつを使いな!」
熊の亜人は、カウンターの下から巨大な殺虫剤を取り出し、女の子に放り投げた。女の子は華麗にジャンプして、見事にキャッチした後、殺虫剤にまたがり、アスカに向けて空中から噴射した。
「えいっ!」
「うわっ!何してるんだ、やめてくれ!これは違うんだ!これには深~い訳があるんだ!聞いてるのか?無視するな!虫だけど!」
アスカは噴き出す液体を浴びると、体の自由が効かなくなってきた。
「頼むやめてくれ!何かの間違いなんだ!うわ~冷たい!顔に当てるな!」
足の力が無くなり仰向けに倒れるが、それでも必死に、カサカサともがいた。
蜘蛛の怪人たちを見ると、沢山ある腕を組み、残念そうにアスカを見ている。
「おい!お前たちも虫だからって無視するなぁ!助けてくれ!仲間だろぉ!聞いてるのか!?おい!冷たくて息が出来ない!女神の罰かぁ?もう無視しないから許してくれ!冷たい!寒い!誰か~助けて~!助け…て…くれ……」
「ハッ!」
アスカは目を覚ました。
顔には水が激しく当たっていた。
「やめてくれぇ~息が出来ない!た…すけ……ん?」
周りを見回すと、そこは、木々がうっそうと生茂るジャングルのような場所で、土砂降りの夜だった。
「夢か……だよな。スキンヘッドの熊の獣人なんて居るわけないよな!蜘蛛の怪人が仲間な訳ないよな……はぁ、夢でよかった~~~。……って、どこまでが」
そう考えると恐ろしくなった。
「ゴキブリになったらどうしよう…」
あの言葉を言えばハッキリする。
しかしアスカは迷っていた。
「言うぞ~。言うぞ~。俺は言うぞ!」
大きく息を吸い、夢と同じポーズを取った。
「変身ッ!!!」
静寂が訪れた。
アスカは変身しなかった。
「ほっ、ゴキブリにならない…じゃねぇ!変身は?」
『夢落ちからの静寂。
それはアスカの心を不安でかき乱した。
果たしてアスカはヒーローに変身することが出来るのであろうか?
セリフが違うのか?ポーズが違うのか?
そもそも変身できるのか!?
次回予告
変身』
「ん?誰の声?」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
ネコ科に愛される加護を貰って侯爵令嬢に転生しましたが、獣人も魔物も聖獣もまとめてネコ科らしいです。
ゴルゴンゾーラ三国
ファンタジー
猫アレルギーながらも猫が大好きだった主人公は、猫を助けたことにより命を落とし、異世界の侯爵令嬢・ルティシャとして生まれ変わる。しかし、生まれ変わった国では猫は忌み嫌われる存在で、ルティシャは実家を追い出されてしまう。
しぶしぶ隣国で暮らすことになったルティシャは、自分にネコ科の生物に愛される加護があることを知る。
その加護を使って、ルティシャは愛する猫に囲まれ、もふもふ異世界生活を堪能する!
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
前世で家族に恵まれなかった俺、今世では優しい家族に囲まれる 俺だけが使える氷魔法で異世界無双
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
家族や恋人もいなく、孤独に過ごしていた俺は、ある日自宅で倒れ、気がつくと異世界転生をしていた。
神からの定番の啓示などもなく、戸惑いながらも優しい家族の元で過ごせたのは良かったが……。
どうやら、食料事情がよくないらしい。
俺自身が美味しいものを食べたいし、大事な家族のために何とかしないと!
そう思ったアレスは、あの手この手を使って行動を開始するのだった。
これは孤独だった者が家族のために奮闘したり、時に冒険に出たり、飯テロしたり、もふもふしたりと……ある意味で好き勝手に生きる物語。
しかし、それが意味するところは……。
聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!
山田みかん
ファンタジー
「貴方には剣と魔法の異世界へ行ってもらいますぅ~」
────何言ってんのコイツ?
あれ? 私に言ってるんじゃないの?
ていうか、ここはどこ?
ちょっと待てッ!私はこんなところにいる場合じゃないんだよっ!
推しに会いに行かねばならんのだよ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる