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第15話 感動してくれたっぽい
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「いらっしゃい! おや、ハインツの旦那、今日は珍しく一人じゃないんだね?」
「ええ、今日はデートなんです。さぁ、ウィルこちらへ」
「は、はい……」
魔法の練習の後、ハインツさんの提案により、僕たちは、歌を聴いてもらうために、酒場に来ていた。
彼に闇魔法をかけられ、僕の外見は、完全に女性になっていた。
エルフ族は、魔法が得意な人が多いのだろうか。
ルドが僕の髪色を変えるときは、髪を触りながら光魔法をかけるけれど、ハインツさんは、僕に触れることなく、一瞬で魔法を発動させ、僕の全身を変えた。
魔法をかけられた直後は、自分が女性の外見になっているなど、半信半疑だったが、女性用の衣服を買うと言って譲らないハインツさんと来た服飾店で、鏡を見たときには、腰を抜かした。
鏡の中にいた自分は、どこからどう見ても、女性にしか見えなかった。しかもめちゃくちゃ可愛くて、スタイルも抜群だった。
こんなことに、ハインツさんの闇魔法を使うなんて、なんだか間違っている気がするけれど、素直に、彼の魔法は凄いと思った。完全に別人になっている。
「それにしても美人なお嬢さんだねぇ。この辺ではあまり見かけない顔だけど、最近町に来たのかい?」
酒場の店主に尋ねられ、なんと答えていいか戸惑っていると、代わりにハインツさんが答えてくれた。
「ええ、最近この町に来たんですよ。歌を歌いながら旅をしているそうで、よければ、こちらでも披露したいと仰るので、私が連れて来て差し上げたんです」
「へぇ~! そりゃいい! ぜひ聴かせてくれよ。あんたみたいな別嬪さんの歌を聴けるなんて、今日のお客は幸運だ!」
店主もノリノリである。
「良かったです。ですが、歌の前に軽く食事を。私は葡萄酒とチーズを。彼女には――ウィル、何か食べたいものはありますか?」
「え、あ、えーと……」
キョロキョロしてみたけれど、メニューらしきものが見当たらない。
「ウィルは未成年ですよね? では果実水とステーキはいかがですか?」
「あ、じゃあ、それで……」
ハインツさんはエスコートがとても上手いと思う。さっきも客でごったがえす店内を、僕が歩きやすいように、腰に手を添えて誘導してくれたし、カウンターのちょっと高めの椅子に座るときも、手を持って支えてくれた。
おかげで、慣れないスカートと、ヒールのついた靴でも、なんとかここまで来ることができた。
それにしても、この服はないと思う。
僕の外見を変えた後、ハインツさんに連れてこられた服飾店では、店員さんとハインツさんの言いなりだった。
こちらの世界では、女性は、あまり丈の短い服は着ないのだが、彼らが選んだ服は、丈が膝くらいまでしかないワンピースだった。店員さんが言うには、最近、若い女性の間で流行し始めた型らしい。
二人とも、どうしてもこのワンピースが良いと強く主張し、せめて、丈の長いものに変えてほしいという僕の意見は、聞いてもらえなかった。
それに、身体にぴったりとフィットするタイプのワンピースだったので、身体の形がわかってしまうため、いくらスタイルがいいとはいえ、とても恥ずかしい。
「へい、お待ちぃっ!」
慣れない服にもぞもぞしていると、目の前に、いい匂いをさせたステーキが置かれた。わーー!! めちゃくちゃ美味しそう。
「さ、頂ましょうか」
背に腹はかえられない。今は空腹を満たすのが先である! 僕は思い切りステーキにかぶりついた。
「ふわぁ~~! 美味しい……!」
今まで食べたフライハルトの食事は、どれも美味しかったけれど、この店の食事は格別美味しい。
「おお! 嬢ちゃん、そんな細っこい身体して、いい食いっぷりだぁ!」
ステーキに夢中になっていると、いつの間にか、僕たちの周りを、数人の客たちが囲んでいた。
「お前さんたち、いくらこの店に女性が来るのが珍しいからといって、いきなり声をかけたら失礼だろう?」
店主が、あきれたように客に注意する。
「それだけじゃねえ! 俺はこんなにきれいな女性は初めて見た! お近づきになりたと思うのは当然だろう!」
店主の言葉を無視し、次々に客たちが声をかけてくる。
「どっから来たんだい?」
「歳はいくつだ?」
「名前は何て言うんだい?」
「恋人はいるのか?」
「あ、あの――」
一斉に質問してくるので、答えようにも答えられない。
「ウィル」
あたふたしていると、ハインツさんに名前を呼ばれ、顔を向ける。すると、彼の手が僕の口元に伸びてきて、唇に触れた。
「えっ――」
びっくりしていると、ハインツさんは、唇に触れた指先を、そのままペロリと舐めてしまった。
「ふふ、ソースがついていましたよ? ステーキは逃げませんので、ゆっくり召し上がってくださいね」
ひえ~~!!! 何てことしてくれるんだこの人! 言ってくれたら自分で拭いたのに!
「なんでい~! ハインツの旦那の良い人だったかぁ! だったら俺たちはお呼びでねぇなぁ……」
僕たちの様子を見て誤解した客たちが、あからさまに肩を落としている。
もしかしてハインツさん、こうなることを見越してやったのだろうか。この人ならやりかねない。
ただ、質問攻めにあって困っていたところを助けられたのは確かだ。これでゆっくり食事ができる。
***
美味しい食事を堪能し、お腹が満たされたところで、ハインツさんが声を上げた。
「皆さん! 今日は特別に、彼女が歌を歌います! タダで彼女の歌が聴けるなんて、滅多にないことですよ!」
「何だって!? あの別嬪さんの歌が聴ける? そりゃ楽しみだ!」
うっ……再び注目が集まってしまった。
てっきり、メインは、食事やお酒や会話であって、歌はあくまでBGM的な感じだと思っていたが、こんなに、全員に注目された状態で歌うことになるなんて……。
「さ、ウィル。壇上へ」
「は、はい――」
緊張で心臓がドキドキしているのが自分でもわかる。
前世では、仕事上、大勢の人に注目される中、ステージに上がることには慣れていたけれど、転生してからは初めてのことだ。しかも、今は女性として壇上に上がる。慣れないタイトワンピースとヒールという服装だし、緊張しないわけがない。
「は、はじめまして。ウィルと言います。今日は、故郷の歌を歌います」
何を歌おうか迷ったが、前世の父が好きだった曲を歌うことにした。
イギリスの有名なギタリストが、息子の死を悼んで作った曲だ。歌詞は英語だが、遠い異国の曲だと言えば問題ないだろう。
***
「ありがとうございました」
緊張しながらも、一曲何とか歌い終えた。しかし、店内はシーンと静まり返っている。
あれ、もしかして、この世界の言葉ではないことがバレて――
「「「「「お゛~~~~~~~!!!!!」」」」」
歌い終えても、皆無反応なので、失敗してしまったかとオロオロしていると、突然、店内の客たちが雄たけびを上げた。中には泣いている人までいる。一体何が起こったんだ!?
「感動したっ! 言葉は分からなかったが、すごく感動した!」
「こんなに歌で感動したのは初めてだ! ありがとう! ありがとう!」
「俺はこの前負った傷のせいで、もう冒険者を引退するしかないと思っていたが、女房と子供のために、また頑張ろうと思えた!」
「夢が叶わず、もう人生諦めていたが、あんたの歌を聴いて、あの頃の情熱を思い出したよ!」
客たちが声を上げる。どうやら、皆、とても感動してくれているようだ。
「そっか、良かった……」
何かやらかしてしまったわけではないとわかり、力が抜けた。
僕の歌で、こんなに感動してくれる人たちを間近で見て、その感情が自分にもダイレクトに伝わり、胸がいっぱいになる。
その後、感想を伝えようと、客たちが次々に僕の元にやってきた。
僕の歌で、たくさんの人が笑顔になってくれて、とても嬉しい。こんな気持ちになったのはいつぶりだろうか。
しかし、そんな喜びも束の間、突然、眩暈がしてよろめいた。
「ウィル!?」
僕の様子に気付いたハインツさんが支えてくれて、間一髪、倒れることはなかった。
「緊張から解放されたせいか、フラッとしてしまいました。すみません」
「顔色がとても悪いですね。そろそろ帰りましょう。送ります」
客たちはまだ歌を聴きたいと言ってくれたが、また今度と約束し、ハインツさんに支えられながら、酒場を後にしたのだった。
「ええ、今日はデートなんです。さぁ、ウィルこちらへ」
「は、はい……」
魔法の練習の後、ハインツさんの提案により、僕たちは、歌を聴いてもらうために、酒場に来ていた。
彼に闇魔法をかけられ、僕の外見は、完全に女性になっていた。
エルフ族は、魔法が得意な人が多いのだろうか。
ルドが僕の髪色を変えるときは、髪を触りながら光魔法をかけるけれど、ハインツさんは、僕に触れることなく、一瞬で魔法を発動させ、僕の全身を変えた。
魔法をかけられた直後は、自分が女性の外見になっているなど、半信半疑だったが、女性用の衣服を買うと言って譲らないハインツさんと来た服飾店で、鏡を見たときには、腰を抜かした。
鏡の中にいた自分は、どこからどう見ても、女性にしか見えなかった。しかもめちゃくちゃ可愛くて、スタイルも抜群だった。
こんなことに、ハインツさんの闇魔法を使うなんて、なんだか間違っている気がするけれど、素直に、彼の魔法は凄いと思った。完全に別人になっている。
「それにしても美人なお嬢さんだねぇ。この辺ではあまり見かけない顔だけど、最近町に来たのかい?」
酒場の店主に尋ねられ、なんと答えていいか戸惑っていると、代わりにハインツさんが答えてくれた。
「ええ、最近この町に来たんですよ。歌を歌いながら旅をしているそうで、よければ、こちらでも披露したいと仰るので、私が連れて来て差し上げたんです」
「へぇ~! そりゃいい! ぜひ聴かせてくれよ。あんたみたいな別嬪さんの歌を聴けるなんて、今日のお客は幸運だ!」
店主もノリノリである。
「良かったです。ですが、歌の前に軽く食事を。私は葡萄酒とチーズを。彼女には――ウィル、何か食べたいものはありますか?」
「え、あ、えーと……」
キョロキョロしてみたけれど、メニューらしきものが見当たらない。
「ウィルは未成年ですよね? では果実水とステーキはいかがですか?」
「あ、じゃあ、それで……」
ハインツさんはエスコートがとても上手いと思う。さっきも客でごったがえす店内を、僕が歩きやすいように、腰に手を添えて誘導してくれたし、カウンターのちょっと高めの椅子に座るときも、手を持って支えてくれた。
おかげで、慣れないスカートと、ヒールのついた靴でも、なんとかここまで来ることができた。
それにしても、この服はないと思う。
僕の外見を変えた後、ハインツさんに連れてこられた服飾店では、店員さんとハインツさんの言いなりだった。
こちらの世界では、女性は、あまり丈の短い服は着ないのだが、彼らが選んだ服は、丈が膝くらいまでしかないワンピースだった。店員さんが言うには、最近、若い女性の間で流行し始めた型らしい。
二人とも、どうしてもこのワンピースが良いと強く主張し、せめて、丈の長いものに変えてほしいという僕の意見は、聞いてもらえなかった。
それに、身体にぴったりとフィットするタイプのワンピースだったので、身体の形がわかってしまうため、いくらスタイルがいいとはいえ、とても恥ずかしい。
「へい、お待ちぃっ!」
慣れない服にもぞもぞしていると、目の前に、いい匂いをさせたステーキが置かれた。わーー!! めちゃくちゃ美味しそう。
「さ、頂ましょうか」
背に腹はかえられない。今は空腹を満たすのが先である! 僕は思い切りステーキにかぶりついた。
「ふわぁ~~! 美味しい……!」
今まで食べたフライハルトの食事は、どれも美味しかったけれど、この店の食事は格別美味しい。
「おお! 嬢ちゃん、そんな細っこい身体して、いい食いっぷりだぁ!」
ステーキに夢中になっていると、いつの間にか、僕たちの周りを、数人の客たちが囲んでいた。
「お前さんたち、いくらこの店に女性が来るのが珍しいからといって、いきなり声をかけたら失礼だろう?」
店主が、あきれたように客に注意する。
「それだけじゃねえ! 俺はこんなにきれいな女性は初めて見た! お近づきになりたと思うのは当然だろう!」
店主の言葉を無視し、次々に客たちが声をかけてくる。
「どっから来たんだい?」
「歳はいくつだ?」
「名前は何て言うんだい?」
「恋人はいるのか?」
「あ、あの――」
一斉に質問してくるので、答えようにも答えられない。
「ウィル」
あたふたしていると、ハインツさんに名前を呼ばれ、顔を向ける。すると、彼の手が僕の口元に伸びてきて、唇に触れた。
「えっ――」
びっくりしていると、ハインツさんは、唇に触れた指先を、そのままペロリと舐めてしまった。
「ふふ、ソースがついていましたよ? ステーキは逃げませんので、ゆっくり召し上がってくださいね」
ひえ~~!!! 何てことしてくれるんだこの人! 言ってくれたら自分で拭いたのに!
「なんでい~! ハインツの旦那の良い人だったかぁ! だったら俺たちはお呼びでねぇなぁ……」
僕たちの様子を見て誤解した客たちが、あからさまに肩を落としている。
もしかしてハインツさん、こうなることを見越してやったのだろうか。この人ならやりかねない。
ただ、質問攻めにあって困っていたところを助けられたのは確かだ。これでゆっくり食事ができる。
***
美味しい食事を堪能し、お腹が満たされたところで、ハインツさんが声を上げた。
「皆さん! 今日は特別に、彼女が歌を歌います! タダで彼女の歌が聴けるなんて、滅多にないことですよ!」
「何だって!? あの別嬪さんの歌が聴ける? そりゃ楽しみだ!」
うっ……再び注目が集まってしまった。
てっきり、メインは、食事やお酒や会話であって、歌はあくまでBGM的な感じだと思っていたが、こんなに、全員に注目された状態で歌うことになるなんて……。
「さ、ウィル。壇上へ」
「は、はい――」
緊張で心臓がドキドキしているのが自分でもわかる。
前世では、仕事上、大勢の人に注目される中、ステージに上がることには慣れていたけれど、転生してからは初めてのことだ。しかも、今は女性として壇上に上がる。慣れないタイトワンピースとヒールという服装だし、緊張しないわけがない。
「は、はじめまして。ウィルと言います。今日は、故郷の歌を歌います」
何を歌おうか迷ったが、前世の父が好きだった曲を歌うことにした。
イギリスの有名なギタリストが、息子の死を悼んで作った曲だ。歌詞は英語だが、遠い異国の曲だと言えば問題ないだろう。
***
「ありがとうございました」
緊張しながらも、一曲何とか歌い終えた。しかし、店内はシーンと静まり返っている。
あれ、もしかして、この世界の言葉ではないことがバレて――
「「「「「お゛~~~~~~~!!!!!」」」」」
歌い終えても、皆無反応なので、失敗してしまったかとオロオロしていると、突然、店内の客たちが雄たけびを上げた。中には泣いている人までいる。一体何が起こったんだ!?
「感動したっ! 言葉は分からなかったが、すごく感動した!」
「こんなに歌で感動したのは初めてだ! ありがとう! ありがとう!」
「俺はこの前負った傷のせいで、もう冒険者を引退するしかないと思っていたが、女房と子供のために、また頑張ろうと思えた!」
「夢が叶わず、もう人生諦めていたが、あんたの歌を聴いて、あの頃の情熱を思い出したよ!」
客たちが声を上げる。どうやら、皆、とても感動してくれているようだ。
「そっか、良かった……」
何かやらかしてしまったわけではないとわかり、力が抜けた。
僕の歌で、こんなに感動してくれる人たちを間近で見て、その感情が自分にもダイレクトに伝わり、胸がいっぱいになる。
その後、感想を伝えようと、客たちが次々に僕の元にやってきた。
僕の歌で、たくさんの人が笑顔になってくれて、とても嬉しい。こんな気持ちになったのはいつぶりだろうか。
しかし、そんな喜びも束の間、突然、眩暈がしてよろめいた。
「ウィル!?」
僕の様子に気付いたハインツさんが支えてくれて、間一髪、倒れることはなかった。
「緊張から解放されたせいか、フラッとしてしまいました。すみません」
「顔色がとても悪いですね。そろそろ帰りましょう。送ります」
客たちはまだ歌を聴きたいと言ってくれたが、また今度と約束し、ハインツさんに支えられながら、酒場を後にしたのだった。
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