8 / 9
家に戻る
しおりを挟む
ドラッグストアでトイレットペーパーを買ってきた。
二人で住むようになってから消費量が多くなったのだ。一人で住んでいたときよりも軽く三倍以上は使っている。
そりゃそうだ。オシッコのたびに使っているんだから。
「帰ってきたぞー」
「お帰りー」
オレの体のワカナさんが出迎えてくれた。もうこの体にも見慣れてきたな。
家に入るってほどなくすると「ピンポーン」とチャイムの音。
ドアを開けると見知らぬ初老の男性。
「やっと見つけた。もう逃げられんぞ」
「えっ、何? ちょっと何するんですか」
「パパ!?」
オレの体のワカナさんが初老の男性に向かって叫んだ。
ワカナさんのお父さんだったのか。
「お前にパパと呼ばれる筋合いはない!」
そりゃそうだ、赤の他人からパパ呼ばわりされたりしたら。
「さぁ、帰るぞ」
腕を掴まれ引っ張られる。
「ちょっと待ってください。その……荷物とかいろいろ準備があるので」
「む、まぁ、そうだな。出ていく準備をしなさい」
どうやら、ワカナさんのお父さんはドラッグストアを出ていくオレの姿を見て跡をつけてきたらしい。
お父さんは休みの日は家出したワカナさんを探して歩いているとのこと。
「とりあえず、いったんワタシの家に行って頂戴。そうしないとパパがいつまでも居座っちゃうし」
「うーん、仕方ないなぁ」
ワカナさんとの密談のうえ、一旦ワカナさんの体には家に戻ってもらうことにした。
その時はすぐに戻ってこられるかと思っていたが、事態はそんなに簡単ではなかった。
ワカナさんの家に行くと部屋に閉じ込められ、お母さんの監視のもと外へ出ることはできなかった。
スマホも取り上げられ、ワカナさんへ連絡を取ることもできない。
「転校が決まったぞ」
お父さんからの知らせは全寮制の女子高へ転校する話だった。
厳しいことで有名で、入ったが最後卒業するまで社会へ出ることがないと言われている。
そんな学校へオレが入ることになってしまったのだ。
なんとか逃げ出さないと。
しかし、いい方法が見つからないまま転校の日が来て、オレは社会から隔離されてしまった。
二人で住むようになってから消費量が多くなったのだ。一人で住んでいたときよりも軽く三倍以上は使っている。
そりゃそうだ。オシッコのたびに使っているんだから。
「帰ってきたぞー」
「お帰りー」
オレの体のワカナさんが出迎えてくれた。もうこの体にも見慣れてきたな。
家に入るってほどなくすると「ピンポーン」とチャイムの音。
ドアを開けると見知らぬ初老の男性。
「やっと見つけた。もう逃げられんぞ」
「えっ、何? ちょっと何するんですか」
「パパ!?」
オレの体のワカナさんが初老の男性に向かって叫んだ。
ワカナさんのお父さんだったのか。
「お前にパパと呼ばれる筋合いはない!」
そりゃそうだ、赤の他人からパパ呼ばわりされたりしたら。
「さぁ、帰るぞ」
腕を掴まれ引っ張られる。
「ちょっと待ってください。その……荷物とかいろいろ準備があるので」
「む、まぁ、そうだな。出ていく準備をしなさい」
どうやら、ワカナさんのお父さんはドラッグストアを出ていくオレの姿を見て跡をつけてきたらしい。
お父さんは休みの日は家出したワカナさんを探して歩いているとのこと。
「とりあえず、いったんワタシの家に行って頂戴。そうしないとパパがいつまでも居座っちゃうし」
「うーん、仕方ないなぁ」
ワカナさんとの密談のうえ、一旦ワカナさんの体には家に戻ってもらうことにした。
その時はすぐに戻ってこられるかと思っていたが、事態はそんなに簡単ではなかった。
ワカナさんの家に行くと部屋に閉じ込められ、お母さんの監視のもと外へ出ることはできなかった。
スマホも取り上げられ、ワカナさんへ連絡を取ることもできない。
「転校が決まったぞ」
お父さんからの知らせは全寮制の女子高へ転校する話だった。
厳しいことで有名で、入ったが最後卒業するまで社会へ出ることがないと言われている。
そんな学校へオレが入ることになってしまったのだ。
なんとか逃げ出さないと。
しかし、いい方法が見つからないまま転校の日が来て、オレは社会から隔離されてしまった。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
男子中学生から女子校生になった僕
葵
大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。
普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。
強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる