家出女子高生と入れ替わる。そしてムダ毛を剃る。

矢的春泥

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ムダ毛を剃る

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「ほら、お前が居候なんだから食事を作るとかできないのか？」
「作ったことないし。いつもママが作ってたし」
「まったく、仕事はしない、家事はしないって、はたから見るとほとんどヒモだぞ」

　とりあえずテレビ会議は自分でできるようになってもらった。
　仕事も覚えてもらえばオレも少しは楽になるのに。

「それよりも、ヤマグチさんスネ毛が目立ってきたよ」
「そりゃスネ毛くらい生えるだろ」
「女の子がスネ毛生やしてちゃみっともないよ」
「そうか、今オレ女子高生だったか」
「よく見たらワキ毛も生えてるじゃない！」
「おっ！？　女子高生でもワキ毛生えるのか！」
「もう！　カミソリ買ってきて剃ってよ」

　ということで、ドラッグストアへ買い出しに行った。

「ほら、これ。女性用のカミソリ」

　指さされたのはヒゲ剃りに使うようなＴ字カミソリ。
　全体的に丸っこくて如何にも女性用だ。
　シェービングクリームと一緒に購入した。
　その日の夜に風呂に入るときにムダ毛の処理をすることにした。

　風呂で脚にシェービングクリームを塗りカミソリを近づける。
　スネ毛なんて剃るのは初めてである。
　なんか恥ずかしさを感じる。
　刃を当てて毛先に向かってカミソリを下ろす。
　ゾリッ！
　シェービングクリームと一緒に刈られるスネ毛。
　カミソリが通ったあとは女子高生の生脚が覗かせている。
　やってしまった。もう後戻りはできない。
　ゾリッ、ゾリッ。
　右脚が終わったら左脚。
　残っていたクリームを洗い流し、現れたのはツルツルの脚。
　これがオレの脚……。
　毛が一本もない脚を撫でまわし、ピチピチとした皮膚を堪能する。
　次はワキ毛。
　シェービングクリームを付け、一気に剃る。
　毛のない子供のようなワキになり不思議な気持ちになる。
　こうなると全身いたるところの毛を剃りたくなってくる。
　腕にも毛が生えかかっているので剃る。
　股間にも……。いやこれは剃ったらマズイだろ。
　湯船に浸かりながらスベスベになった脚を上げ両手で摩る。
　ムダ毛を剃るのもいいかも。クセになりそう。
　元の体に戻ったら剃ろうかな。