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黒き双子にご注意を
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俺の文句に言い返すように、
『そう叫ぶのなら…お前が求めるものは永遠に手に入らぬ、そこで諦めるのなら…このお前に与えられたサイゴの慈悲は不要、泡沫の泡のように消えるのもまた一つの慈悲である…』とまるで全てを見ていたかのような文が現れたので。
俺はその文を見たと同時に、
「嫌だー!!隆虎さんと永遠にお別れなんて、絶対にしたくない!!」と心の底からそう嫌だと叫べば。
『ならば、24時に一人で星を見上げるといい…双子の天使が、お前を導いてくれるかもしれぬ…』と俺を導く文章が現れたので、俺は恐怖から安堵に一瞬で変わるような気分になりながら。
「良かった…これで、隆虎さんに会える…良かった」とそう嬉しそうに小さく呟いて、文字の書かれた羊皮紙を綺麗にたたんでから封筒にしまい。
24時になるまで、ずっとバーで仕事をしながら…。
バーの窓から見える星をひたすら見上げて、唯々時が過ぎるのを待てば。
何処からか可愛らしい子供の笑い声が、聞こえてきて。
俺はその声を不思議に思いながら、耳をすませると…。
「どうやったらいい人間を見分けれるの?教えて、教えてよ…イヴァン」
「どうやったら悪い人間見分けれるの?教えて、教えて…ザハール」
という同じようでどこか違う二つの声が、俺のバーの扉の前から聞こえてきたので。
俺は何故こんな時間に、こんな小さい子がいるんだ!?と驚きながら、その可愛らしい声にまた耳を傾けると。
「…それはねザハール、叩けば良いのさ血が出るまで…。だって良い人間なら死なないもん」
「そうなんだ凄いね…。じゃあ僕も答えるけど、悪い人間を見分けるのなら燃やせば良いのさ真っ黒になるまで。だって悪い人間は断罪されるべきだもん」
と可愛い声から予想がつかないぐらいの猟奇的な事を、こんなの当たり前だよねという感じにクスクスと笑っていたので、俺は思わず。
(今日は…なんでこんなに、意味がわからないことが起きるんだよ…)とそうボヤきながら頭に手をあてて、不思議なこの現象から少し落ち着こうと考え、目をゆっくり閉じて息を一つ吐こうとした瞬間、
「ねえ?…お兄さんは良い人間?それとも悪い人間…」
「イヴァンダメだよ、お兄さんじゃなくて浦霞楓って言わないと!!」
「ええっ…なんで嫌だよ!!どうせすぐにいなくなるのに…なんでわざわざ呼ばないといけないの、お兄さんでいいじゃん」と、
俺の側でニコニコ笑いながら話しかけてきたので。
『そう叫ぶのなら…お前が求めるものは永遠に手に入らぬ、そこで諦めるのなら…このお前に与えられたサイゴの慈悲は不要、泡沫の泡のように消えるのもまた一つの慈悲である…』とまるで全てを見ていたかのような文が現れたので。
俺はその文を見たと同時に、
「嫌だー!!隆虎さんと永遠にお別れなんて、絶対にしたくない!!」と心の底からそう嫌だと叫べば。
『ならば、24時に一人で星を見上げるといい…双子の天使が、お前を導いてくれるかもしれぬ…』と俺を導く文章が現れたので、俺は恐怖から安堵に一瞬で変わるような気分になりながら。
「良かった…これで、隆虎さんに会える…良かった」とそう嬉しそうに小さく呟いて、文字の書かれた羊皮紙を綺麗にたたんでから封筒にしまい。
24時になるまで、ずっとバーで仕事をしながら…。
バーの窓から見える星をひたすら見上げて、唯々時が過ぎるのを待てば。
何処からか可愛らしい子供の笑い声が、聞こえてきて。
俺はその声を不思議に思いながら、耳をすませると…。
「どうやったらいい人間を見分けれるの?教えて、教えてよ…イヴァン」
「どうやったら悪い人間見分けれるの?教えて、教えて…ザハール」
という同じようでどこか違う二つの声が、俺のバーの扉の前から聞こえてきたので。
俺は何故こんな時間に、こんな小さい子がいるんだ!?と驚きながら、その可愛らしい声にまた耳を傾けると。
「…それはねザハール、叩けば良いのさ血が出るまで…。だって良い人間なら死なないもん」
「そうなんだ凄いね…。じゃあ僕も答えるけど、悪い人間を見分けるのなら燃やせば良いのさ真っ黒になるまで。だって悪い人間は断罪されるべきだもん」
と可愛い声から予想がつかないぐらいの猟奇的な事を、こんなの当たり前だよねという感じにクスクスと笑っていたので、俺は思わず。
(今日は…なんでこんなに、意味がわからないことが起きるんだよ…)とそうボヤきながら頭に手をあてて、不思議なこの現象から少し落ち着こうと考え、目をゆっくり閉じて息を一つ吐こうとした瞬間、
「ねえ?…お兄さんは良い人間?それとも悪い人間…」
「イヴァンダメだよ、お兄さんじゃなくて浦霞楓って言わないと!!」
「ええっ…なんで嫌だよ!!どうせすぐにいなくなるのに…なんでわざわざ呼ばないといけないの、お兄さんでいいじゃん」と、
俺の側でニコニコ笑いながら話しかけてきたので。
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