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第5章

リンガード渓谷

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 ルークの遺言について話をした3日後、アンナとエリーナは遺言の中に出てきたリンガード渓谷を訪れていた。
 そこはルナマリア城からユウキとディアナがコンソラ草を採取したマレイク大森林を更に南下し、天然の迷路と呼ばれる[深淵の洞窟]を抜けなければならなかった。
 深淵の洞窟を完全に攻略し、通り抜けた者は世界でルークしかおらず、その先の未開の地は今も世界の地図上には記載されていない。それらの理由から本来は攻略不可能に近いダンジョンだが、ルークがアレンに渡した遺品の中に深淵の洞窟内部の情報とその先の詳細な地理情報が記載されていた為、アンナとエリーナは何とかリンガード渓谷まで辿り着いていた。
 リンガード渓谷の名は、ルークがこの地に訪れた際に名付けたもので、由来は小さな(リン)、隠された(ガード)渓谷から来ている。由来の通り未開の地の中でも特に霧の深い場所にポツンと小さな谷間が出来ている為、非常に発見が困難な場所だった。
 場所とその名を知るものはこの地を発見し、名付けたルークとその妻ソフィア、後に幼き頃のことを知らされたエリーナ、そして、ルークから遺言を託されたアレンのみである。
 ルークはこの地で生き倒れていた幼き頃のエリーナを発見し、城に連れ帰ったのである。
 アンナはこの地に来る際、未開の危険な場所という理由で、エリーナから同行する事を断られていたが、それなら尚更付いて行くとエリーナの説得を聞かなかった為、エリーナは仕方なくアンナの同行を許した。

「ここだな……」
 地図と現在地を見比べ、周囲の光景を見渡した後、昔を思い出すようにエリーナが呟いた。

「ここが……、父さんとエリーナが初めて出逢った場所なの?」
 アンナが尋ねた。

「ああ、間違いない。
……私は幼い頃、いつの間にかこの場所にいた。
ここで待っていれば両親が迎えに来てくれると思っていたが、3日経っても誰も来なかった。
空腹と寂しさから人恋しくなった私はこの地を離れ、東に向かった。
そこには世界から忘れ去られた人間とハーフエルフ達が住む辺境の村があり、私は頼み込んで食料と休息できる場所を求めた。
しかし、当時、世界を恐怖に陥れていた[悪魔の子]が魔族だという情報がこの地にも流れていた為、私はその村から迫害を受けた。
私は村を離れたがモンスターにも襲われ、息も絶え絶えでこの地、リンガード渓谷になんとか戻った。
意識を失いかけていた私の前に奇跡が起きた。
人が訪れる筈がないこの地にたまたまルーク様が現れたのだ。
ルーク様は素性の知れぬ魔族の私を見て、何も言わずに抱き抱え、すぐに城に連れ帰って下さった。それから先はお前も知っての通り、ソフィア様と共に本当の娘のように可愛いがり、育ててくれた。だから私は今こうして生きているのだ。
これが……、私とルーク様の初めての出逢いだ」
 エリーナが幼き頃、倒れていた場所を見つめて応えた。

「そんな……、エリーナにそんな辛い過去があったなんて…………」
 アンナは自身が辛そうな表情で呟いた。

「とりあえず、ここでソフィア様のペンダントを使えば私の出生の秘密が分かるということだったが、問題はどのように使用すれば良いのかだな……。
アレンにもその辺について尋ねたがルーク様からは、"この地に行けば分かる"と一言伝えられたと言っていたが、何も起こらないところを見ると、何か特別な条件があるのかもしれんな……」
 エリーナが考え込むように話す。

「ちょっと貸してエリーナ」
 そう言うとアンナは、エリーナの持っていたソフィアのペンダントをひょいっと奪い、天に向かって掲げたり、怪しそうな岩壁に向かって掲げて適当に様々な言葉を叫び始めた。

「はぁ……。お前は昔から変わらないな……。
とりあえず何かしら行動して、試さないと気が済まないその性格は直した方がいいぞ。
大事な事は意味や道筋を捉え、目的を理解して行動する事だ」
 エリーナが微笑を浮かべて話した。

「だってぇ……。ユウキが困った時はとりあえず行動してみろって……。
それが失敗だったとしても、そのやり方では駄目だと分かった事が大きな進歩だって、小さい頃教えてくれたのよ」
 アンナが膨れた顔をしてエリーナに応えた。

「お前とフィオナはユウキを簡単に信仰し過ぎだ!
確かにその言葉の通り、行動を起こす事は大事だが、ただひたすら試せばいいというものでもない。
1つ1つ考えて意味のある行動をした場合のみ、今お前が述べたユウキの言葉も本当の意味を持つというものだ」
 エリーナが冷静に話した。
 そう言うとエリーナは、これまでの道中何か見落としが無いか暫く考えた。
 小さい頃、ルークと出逢った時や、ルークとの会話の中にヒントがないか考え、そして、アレンが話してくれたルークの遺言について思い出していた時、エリーナはある言葉に引っかかった。
「アンナ! 巫女の神技みこのしんぎだ!」
 アンナの方を振り返ってエリーナが叫んだ。

「えっ!? どう言う事?」
 アンナが不思議そうに尋ねる。

「ルーク様の遺言だ! ソフィア様は片翼の女神かたよくのめがみ封印の際に必要な神器じんきであるそのペンダントをルーク様に作らせた。
そして、その神器じんきであるペンダントの使用方法がどうだったかを思い出してみろ」
片翼の女神かたよくのめがみを極力弱らせて、終焉の巫女しゅうえんのみこがペンダントを所持した状態で巫女の神技みこのしんぎを発動させる!!」
「ああ! そのペンダントの使い方は終焉の巫女しゅうえんのみこ巫女の神技みこのしんぎを発動させることだったんだ」
 エリーナが微笑んで応えた。

 それを聞いたアンナも微笑み、ペンダントを首に掛けて祈るように巫女の神技みこのしんぎを発動させた。
 するとソフィアのペンダントが輝きを放ち、アンナの前方に次元の歪みを生み出した。

「!! 
次元の歪み!! これがルーク様が見せたかったものか! これに触れれば私の出生の秘密が分かるということか」
 エリーナが驚いて話した。

「やったね、エリーナ! さあ、早く早く」
 アンナが目を輝かせて話した。

「アンナ! 私の言った通り、よく考えて行動することで正しい答えにたどり着いただろう?」
 エリーナがニヤリとして話した。

「……うーん、でも、私が無理言ってでも付いて来たから母さんのペンダントを扱えたんじゃない。
やっぱり、何かしら本能で行動を起こす事も大事なのよ!」
 どうだ! とばかりに自信満々の顔で応えるアンナ。

「……ふふ、全くお前は自身の行動を正当化することと、ポジティブ思考で生きる事に関しては昔から天才的だな」
 呆れるように微笑むエリーナ。

「それが私だからね。知ってるでしょ?」
 アンナも微笑んで話した。

「ああ、そうだったな。
ルナのお陰で覚悟も決まった。さあ、ルーク様が重要だと語った私の過去についても決着をつけよう」
 そう言うとエリーナはゆっくりと次元の歪みに手を伸ばした。
 エリーナの指先が次元の歪みに触れた瞬間、走馬灯のように自身が記憶を失う以前の映像が飛び込む。
 それは側にいたアンナにとっては一瞬だったが、エリーナは確かに数年分の記憶を追体験し、この渓谷に飛ばされ、記憶を失った場面まで来たところで現在に戻った。
 エリーナは膝から崩れ落ち、その場に倒れて意識を失ってしまった。



   ◇ ◇ ◇



 エリーナは焚き火の音で目を覚ました。
「ん……、ここは?」
 エリーナは上半身を起こすと自身に被せてあった布団と、目の前の焚き火、そして暖かいシチューが用意されている事に気づく。
 辺りはすっかり暗い闇が広がっていた。

「エリーナ! 目が覚めたの?
大丈夫? 身体におかしなところはない?」
 泣きそうになる程心配そうな顔でアンナが尋ねた。
 
 エリーナは幼き頃から3姉妹の中で1番陽気で常に笑っていたアンナが初めて泣いた日の事を思い出していた。
 その日までどんなに辛い事があっても泣いた事がなかったアンナは、エリーナが高熱で寝込んだ時、城内の医者や従者の反対を押し切ってエリーナを看病した。
 エリーナが3日ぶりに話せるようになった時、エリーナの前で初めてアンナは大きな声で泣いた。
 自身の痛みより、本当に大切な人が深く傷付いた時、誰よりもアンナは泣いた。
 エリーナにはその時のアンナが愛おしく、暖かく、何に代えても護りたいと思うようになった。
 ルークに次いで2回目の決意を思い出し、エリーナは目の前のアンナの頭を撫でて応えた。
「泣くな……ルナ。私は常にお前の側にいる」

 涙を拭ってアンナが応える。
「うん……。
そこで急に倒れちゃって声をかけても全然起きないから……。怖くなって……」

 
 アンナとエリーナは少し遅めの夜食を終え、少ししてエリーナが口を開いた。
「わかったよ……。私の過去……」

「えっ!? ほんと……?」
 アンナが片付けていた食器を置いて尋ねた。

 エリーナは頷いて応えた。
「……私は、異世界ルイン元の世界セインツとも違う、もう一つの世界からやってきた」
「もう一つの世界?」
「ああ。そこで私は生まれた……。
いや、生まれたというより、創られたという表現が正しいか……」
「創られたって、どういう事……?」
「私は片翼の女神かたよくのめがみによって創造された存在なんだ……」
「そんな……! 何の為に……」
「…………終焉の巫女しゅうえんのみこが世界統一に失敗した時、人間を滅ぼす為……!!」
「エリーナ!!?」
「安心しろ……。私は記憶を取り戻したとはいえ、ルーク様やソフィア様、そして、アンナやディアナ、この国の人々には恩義がある。
いくら私の創られた理由が人類の殲滅だとしても私を愛してくれた人々に敵意を向けることなんて馬鹿なことはしない」
 エリーナが微笑んでアンナに話した。

「びっくりしたぁ……。
エリーナが私の側からいなくなっちゃうなんて嫌だよ」
 アンナが安堵するように話す。

「わ、私が人類に敵対する事ではなく、お前の側から居なくなることを心配してたのか……?」
 エリーナが目を見開いて尋ねた。

「勿論、人類の敵になっちゃうのも嫌だけど、いつも側にいてくれたエリーナがいなくなっちゃうなんて死んでも嫌だよ」
 アンナがまた泣きそうな顔をして応えた。

「ぷっ! ははははは! ルナ、お前には敵わないよ……!
……いつも言ってるだろ? 私は常にお前の側にいる」
 エリーナが笑って応えた。

「もう! 本当に心配したんだから!」
 アンナが少し拗ねた顔で話した。

「すまん、すまん。
……それに嫌な記憶を取り戻したが、ここに来た事は、マイナスばかりでもなかったようだ」
「どういう事……?」
「記憶を取り戻すと同時に元々、幼い頃に秘めていた力を取り戻したようだ! これなら、これまで以上に皆の助けになれそうだ!」
「エリーナがそこまで言うなんて珍しいわね!
よっぽど凄い力を取り戻したのね! やったわ! 片翼の女神かたよくのめがみ討伐計画も本当に上手くいくかも!!」
 アンナが笑顔で話し終えた時、それは起こった。

「ん!!? ワクールから通信魔法による救難信号だ! なんだ!? 城の方でなにかあったのか?」
 エリーナが驚いて話す。

「救難信号!? 大変!! エリーナ、早く戻りましょう!!」
 アンナが慌てるように話す。

「ああ! 深淵の洞窟の入り口まで行けば私のテレポート範囲内だ。一気に城まで戻れる!」
 エリーナが応えると2人は早々に身支度を済ませ、深淵の洞窟に向け移動した。
 出来る限りの速度で来た道を戻った2人は約1時間で深淵の洞窟を抜け、洞窟の入り口に到達し、すぐにエリーナがテレポート呪文を唱え、ルナマリア城門前に移動した。2人はそこで信じられないものを目の当たりにする。
 ルナマリア城の2/3は瓦礫の山となっており、残っている建物も大部分が燃え、悲惨な状況となっていた。被害はそれだけでなく、ルナマリア城から見える首都ルーメリアの7割が火の海となっていた。

「なっ!!? なんだこれは!! なんでこんな事に!!」
 エリーナが目を見開いて叫ぶ。

 アンナが膝をついて悲痛な表情で呟いた。
「そんな……、母さんと父さんが愛した城や、街が…………。なんで……。誰がこんな事を…………!!」

 アンナが呟いた数秒後、ルーメリアの方で爆煙が上がる。
 ボォオオオン!! 

「ルナ! 5番街の方だ!! 私はそこに飛ぶ!!
お前はこの私の札でシュタット領土と、カレント領土に飛び、応援を呼ぶんだ!!
以前、各地に移動した際に大陸間の島々にテレポート用のリンクを設置したから、応援を呼んで戻ってくるまでに30分もかからない筈だ!」
 エリーナが焦ったように話す。

「私も行く! 犯人を絶対に許さない!!」
 アンナが怒った表情で応えた。

「ルナ! 落ち着け!! こういう時こそ冷静になるんだ。
……ワクールと私で先日、完成させた首都と城を護る魔法障壁が、いとも簡単に壊されている! あれは、私とワクールが扱えるものと同じで外部からの魔法攻撃の殆どを無効化し、一定以上の物理攻撃も打ち消す代物だったんだ! それが完全に壊されているんだぞ!! 
はっきり言って今回の相手はかなり嫌な予感がする!! 頼むから短時間で出来るだけ強力な助っ人を多く連れてきてくれ!! 私とワクールで街の人を避難させ、敵を食い止めている間に……!!」
 エリーナが冷や汗を流しながら話した。

「……わかったわ! でも、絶対に無茶しないで!! 危なくなったら2人も、ちゃんと逃げて!!」
 アンナが叫ぶ。

「わかってる! さあ、行くんだ!!」
 エリーナがルナの肩を押して、テレポート用の呪文を唱え始めた。

 アンナの周囲が輝き出す。
「エリーナ! 絶対に無事でいて!」
 バシュン! その場からアンナが消え、1人残されたエリーナは静かに街の方を振り返って呟いた。
「今回は……タダではすまんだろうな……。
……ワクール、今、行くぞ! どうか無事でいてくれ」
 エリーナはすぐにテレポート用の呪文を唱え、瞬時にその場から消えた。

 ルーメリア上空には赤黒い不気味な空が広がっていた。
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