163 / 225
第五章 明石
第13話 宿縁
しおりを挟む
「殿!」
踏み込んできたのはアサ姫だった。途端に頼朝が飛び上がる。だが、ギャッ!という悲鳴と共に口を抑えて唸り始めた。楊枝が口のどこかに刺さったのだろう。
「殿、何をなさっておいでです?」
「は、歯の治療をして貰っていたのだ。そなたこそ、何故ここに」
「何故も何も、私がここに居ては何か問題でも?」
そう言って、ジロリと比礼御前を見据えるアサ姫。
「比礼御前、ご苦労様でした。後はいいわ。もうお下がりなさい。姫御前、こちらへ」
呼ばれてヒメコは奥に進む。比礼御前は出て行った。アサ姫は頼朝の前にどっかと腰を下ろして口を開いた。
「さて。姫御前には、以前より親能殿からも進言のあった抜歯の件を早速進めて貰いたいと思っているの。殿、それで宜しいですわよね?」
「親能?あいつは京に行っていた筈だが」
「既にもう戻っておりますよ。殿は暫しの間、夢の世界を彷徨っておられたようですね。でももういい加減醒める頃合いですわ」
そう言ってアサ姫はヒメコを振り返った。
「姫御前、親能殿と共に将軍様の抜歯をして頂戴」
「しかし」
抗議の声を上げた頼朝をアサ姫は一喝した。
「しかし、じゃありません!歯痛を放っておくと、そのうちに血が穢れて全身の病を引き起こすと聞きました。殿はこの大事の時に、病で動けなくなっていいのですか?」
「馬鹿な。歯痛如きでそんなことまではならぬだろう」
「だろうですって?人がいつ病にかかるか死ぬか、誰にも分からないというのに、将軍になるとそれがお分かりになるのですか?巫女のヒメコにだって分からないことですのに。それらは神仏の領域。人にそれらは分からないもの。ね、ヒメコ、そうよね?そうでしょう?」
激しく同意を求められ、ヒメコは目を瞬かせながらコクコクと頷く。アサ姫は頼朝に向かって畳み掛けるように続けた。
「今、この大事な時に病に倒れたらそれこそ大姫の入内どころではなくなるわよ。それとも、もう京のことは諦めたってわけ?もしそうならそうで、私は一向に構わないのですけどね。入内なんて私は本当は反対なんですから。殿が倒れるなら、さっさと手を引かせて貰います。私はこの鎌倉が安泰であればそれで十分なんですから!」
言い立て、立ち上がったアサ姫の裾に頼朝が慌てて取り縋る。
「いやいや、待て。あと少しなんだ。京とはなるべく多くの繋がりを持っておかなくてはならん。その為の入内なのだ。皇子をしたてて帝の外祖父に、とまでは望んでおらぬ。ただ、縁戚となっておいた方が、今後何かと事が運びやすい。あそこは血統と官位だけが物を言う土地だからな。全ては鎌倉の安泰の為だ。そなたならわかってくれていると思ったのだが」
情けない声をあげる頼朝。
「ええ、分かってますよ。だから大姫を連れて共に上洛しましたでしょう?逆に殿もお分かりの筈。今、自分が倒れたらこの先の鎌倉がどうなるのかを。後継の頼家はまだまだ未熟。なのに、京ではこれまで懇意にしていた関白、九条兼実殿が失脚させられ、代わりに関白になったのは近衛基通殿。近衛殿は皇子を産んだ女御の父、土御門通親殿とは懇意。土御門殿とはまだそれ程強い関係を結べていない今、貴方は病になど罹っておられない状況なのですよ。殿は丹後局殿を取り込んだおつもりでしょうが、あのお方は信の置けぬ人物と私は見ています。取るに足らぬ女の勘とお聞き流しになっても構いませんが、同じ女だからこそ分かることもあるのです。丹後局殿は、仕えた建春門院様の後釜にまんまと収まって法王の寵姫となりながら、その亡き後に寺に入るでもなく権力に固執し、自分に都合のよい相手に取り入って立場を乗り換えるのを厭わない尻軽女。殿が幾ら進物をして期待をかけても、彼女は京の帝位が第一。向こうの形勢如何で、こちらなど直ぐに切り捨ててきますよ」
アサ姫の辛辣な物言いに、頼朝は慌てて辺りを見回してアサ姫に黙るようにと目配せした。確かにここは小御所で内々の者しか入り込めないが、御所の方には知らぬ顔が増えているようだった。それも京の言葉を使う人たちが。
アサ姫は声の大きさこそ少し落としたが、まだ言い足りぬらしく続けた。
「もし貴方が病に倒れた場合、京の帝位同様に、頼家を将軍職に据えることは出来ましょうが、今の幕府の体制では、その後見力としてはあまりにか細い。この鎌倉は、源頼朝という強力な存在があって初めて幕府として機能しているのですよ。後白河法王の院政が、法王の存在と共にあったように。平家の栄華が平相国殿の存在と共にあったように。貴方は、この鎌倉の幕府が、平相国殿の平家一門のように、棟梁の死と共にあえなく崩れてもいいと仰るの?将軍となった今、朝廷にとっての院、鎌倉にとっての鎌倉殿の最も大事なお役目は、少しでも長生きすること。たかが歯の一本や二本欠けようが、何の憂いがありましょうか!」
言い切って、アサ姫はフンと鼻を鳴らした。頼朝は手を挙げて降参する。
「わかった、わかった。痛みの強い歯だけ抜くことを許そう」
頼朝が抜歯に同意した。ヒメコは早速親能を呼びに行こうと立ち上がる。と、頼朝が呼び止めた。
「ヒメコ、なるべく痛みの少ないようにやってくれよ。直にまた上洛するのだからな。顔も腫らしたくない」
「努力いたします」
ヒメコがそう答えた時、戸が開いて白と紅の人影が入って来た。
「でしたら姫御前様ではなく、私が抜歯のお手伝いをさせていただきましょう。私の持つ薬は、痛みを感じなくさせてくれますから」
比礼御前だった。ドキッとする。
——もし、あのキノコを大量に使われたら。
「ああ、そうだな。では」
同意しかけた頼朝の言葉を遮ったのはアサ姫だった。
「比礼御前、あなたはいいわ。あなたの薬は確かに痛みを軽くしてくれるけれど、その分、頭をぼんやりさせるし、そこから抜けるのにまた一苦労させられる。今、将軍にぼんやりされては困るのよ」
アサ姫はそう言って頼朝に詰め寄った。
「殿、いいですか?よくお聞きなさい。人というものは痛みを知って初めて痛んだ場所に意識を向け、改めてそれを大事にせねばと心を配るものなの。殿は今まで忙しいを言い訳に、歯も身体も酷使し過ぎてきた。此度のことはそれを教えてくれたよい機会なのです。だから抜歯の痛みくらい薬の力など借りずに我慢なさい。そしてこれに懲りて、もっと自分の身体に心を配り、大切にすることです。抜歯の痛みなんて、受けた鏃を引き抜くのとそう大して変わりはしないわよ。仮にも武士の大将なのですから、そのくらいは朝飯前で耐えられますでしょ」
アサ姫の圧勝だった。ヒメコは胸を撫で下ろし、改めて頼朝とアサ姫に頭を下げると親能を呼びに行こうと部屋を辞した。
が、戸を開けた途端、目の前にいた人とぶつかりそうになり、慌てて身をずらす。
「あ、ごめんなさい」
声をかけたら、その人物が振り返った。比礼御前だった。でも黙ってヒメコを見ている。
先程に部屋を入れ違ってからずっと戸の前でじっと話を聞いていたのだろうか。そして頃合いを見て入って来た。またアサ姫に追い出された後も戸のすぐ側で中の様子を窺っていた。でも何の為に?
その時、ヒメコは比礼御前の仕事を奪ってしまったことに気付いた。
「あの、ごめんなさい」
何と言ったらいいのかわからず、とにかく謝罪の言葉を口にしたら、比礼御前はヒメコにひたと目を合わせた。でも、その目はひどく冷たかった。仕事を取られた憤りや悔しさなどの感情の色はなく、見下すような嘲るような、ただ嫌いな虫でも見るような目をしていた。思い出す。炊事場での彼女の恐ろしい声。
「そうよ、その女のせいよ。その女を縊り殺しておしまい!」
——どうして?それもキノコの影響?
それとも自分はもしかして、いつかどこか気付かぬ内に彼女にそこまで言わせる何かをしてしまったのだろうか。
踏み込んできたのはアサ姫だった。途端に頼朝が飛び上がる。だが、ギャッ!という悲鳴と共に口を抑えて唸り始めた。楊枝が口のどこかに刺さったのだろう。
「殿、何をなさっておいでです?」
「は、歯の治療をして貰っていたのだ。そなたこそ、何故ここに」
「何故も何も、私がここに居ては何か問題でも?」
そう言って、ジロリと比礼御前を見据えるアサ姫。
「比礼御前、ご苦労様でした。後はいいわ。もうお下がりなさい。姫御前、こちらへ」
呼ばれてヒメコは奥に進む。比礼御前は出て行った。アサ姫は頼朝の前にどっかと腰を下ろして口を開いた。
「さて。姫御前には、以前より親能殿からも進言のあった抜歯の件を早速進めて貰いたいと思っているの。殿、それで宜しいですわよね?」
「親能?あいつは京に行っていた筈だが」
「既にもう戻っておりますよ。殿は暫しの間、夢の世界を彷徨っておられたようですね。でももういい加減醒める頃合いですわ」
そう言ってアサ姫はヒメコを振り返った。
「姫御前、親能殿と共に将軍様の抜歯をして頂戴」
「しかし」
抗議の声を上げた頼朝をアサ姫は一喝した。
「しかし、じゃありません!歯痛を放っておくと、そのうちに血が穢れて全身の病を引き起こすと聞きました。殿はこの大事の時に、病で動けなくなっていいのですか?」
「馬鹿な。歯痛如きでそんなことまではならぬだろう」
「だろうですって?人がいつ病にかかるか死ぬか、誰にも分からないというのに、将軍になるとそれがお分かりになるのですか?巫女のヒメコにだって分からないことですのに。それらは神仏の領域。人にそれらは分からないもの。ね、ヒメコ、そうよね?そうでしょう?」
激しく同意を求められ、ヒメコは目を瞬かせながらコクコクと頷く。アサ姫は頼朝に向かって畳み掛けるように続けた。
「今、この大事な時に病に倒れたらそれこそ大姫の入内どころではなくなるわよ。それとも、もう京のことは諦めたってわけ?もしそうならそうで、私は一向に構わないのですけどね。入内なんて私は本当は反対なんですから。殿が倒れるなら、さっさと手を引かせて貰います。私はこの鎌倉が安泰であればそれで十分なんですから!」
言い立て、立ち上がったアサ姫の裾に頼朝が慌てて取り縋る。
「いやいや、待て。あと少しなんだ。京とはなるべく多くの繋がりを持っておかなくてはならん。その為の入内なのだ。皇子をしたてて帝の外祖父に、とまでは望んでおらぬ。ただ、縁戚となっておいた方が、今後何かと事が運びやすい。あそこは血統と官位だけが物を言う土地だからな。全ては鎌倉の安泰の為だ。そなたならわかってくれていると思ったのだが」
情けない声をあげる頼朝。
「ええ、分かってますよ。だから大姫を連れて共に上洛しましたでしょう?逆に殿もお分かりの筈。今、自分が倒れたらこの先の鎌倉がどうなるのかを。後継の頼家はまだまだ未熟。なのに、京ではこれまで懇意にしていた関白、九条兼実殿が失脚させられ、代わりに関白になったのは近衛基通殿。近衛殿は皇子を産んだ女御の父、土御門通親殿とは懇意。土御門殿とはまだそれ程強い関係を結べていない今、貴方は病になど罹っておられない状況なのですよ。殿は丹後局殿を取り込んだおつもりでしょうが、あのお方は信の置けぬ人物と私は見ています。取るに足らぬ女の勘とお聞き流しになっても構いませんが、同じ女だからこそ分かることもあるのです。丹後局殿は、仕えた建春門院様の後釜にまんまと収まって法王の寵姫となりながら、その亡き後に寺に入るでもなく権力に固執し、自分に都合のよい相手に取り入って立場を乗り換えるのを厭わない尻軽女。殿が幾ら進物をして期待をかけても、彼女は京の帝位が第一。向こうの形勢如何で、こちらなど直ぐに切り捨ててきますよ」
アサ姫の辛辣な物言いに、頼朝は慌てて辺りを見回してアサ姫に黙るようにと目配せした。確かにここは小御所で内々の者しか入り込めないが、御所の方には知らぬ顔が増えているようだった。それも京の言葉を使う人たちが。
アサ姫は声の大きさこそ少し落としたが、まだ言い足りぬらしく続けた。
「もし貴方が病に倒れた場合、京の帝位同様に、頼家を将軍職に据えることは出来ましょうが、今の幕府の体制では、その後見力としてはあまりにか細い。この鎌倉は、源頼朝という強力な存在があって初めて幕府として機能しているのですよ。後白河法王の院政が、法王の存在と共にあったように。平家の栄華が平相国殿の存在と共にあったように。貴方は、この鎌倉の幕府が、平相国殿の平家一門のように、棟梁の死と共にあえなく崩れてもいいと仰るの?将軍となった今、朝廷にとっての院、鎌倉にとっての鎌倉殿の最も大事なお役目は、少しでも長生きすること。たかが歯の一本や二本欠けようが、何の憂いがありましょうか!」
言い切って、アサ姫はフンと鼻を鳴らした。頼朝は手を挙げて降参する。
「わかった、わかった。痛みの強い歯だけ抜くことを許そう」
頼朝が抜歯に同意した。ヒメコは早速親能を呼びに行こうと立ち上がる。と、頼朝が呼び止めた。
「ヒメコ、なるべく痛みの少ないようにやってくれよ。直にまた上洛するのだからな。顔も腫らしたくない」
「努力いたします」
ヒメコがそう答えた時、戸が開いて白と紅の人影が入って来た。
「でしたら姫御前様ではなく、私が抜歯のお手伝いをさせていただきましょう。私の持つ薬は、痛みを感じなくさせてくれますから」
比礼御前だった。ドキッとする。
——もし、あのキノコを大量に使われたら。
「ああ、そうだな。では」
同意しかけた頼朝の言葉を遮ったのはアサ姫だった。
「比礼御前、あなたはいいわ。あなたの薬は確かに痛みを軽くしてくれるけれど、その分、頭をぼんやりさせるし、そこから抜けるのにまた一苦労させられる。今、将軍にぼんやりされては困るのよ」
アサ姫はそう言って頼朝に詰め寄った。
「殿、いいですか?よくお聞きなさい。人というものは痛みを知って初めて痛んだ場所に意識を向け、改めてそれを大事にせねばと心を配るものなの。殿は今まで忙しいを言い訳に、歯も身体も酷使し過ぎてきた。此度のことはそれを教えてくれたよい機会なのです。だから抜歯の痛みくらい薬の力など借りずに我慢なさい。そしてこれに懲りて、もっと自分の身体に心を配り、大切にすることです。抜歯の痛みなんて、受けた鏃を引き抜くのとそう大して変わりはしないわよ。仮にも武士の大将なのですから、そのくらいは朝飯前で耐えられますでしょ」
アサ姫の圧勝だった。ヒメコは胸を撫で下ろし、改めて頼朝とアサ姫に頭を下げると親能を呼びに行こうと部屋を辞した。
が、戸を開けた途端、目の前にいた人とぶつかりそうになり、慌てて身をずらす。
「あ、ごめんなさい」
声をかけたら、その人物が振り返った。比礼御前だった。でも黙ってヒメコを見ている。
先程に部屋を入れ違ってからずっと戸の前でじっと話を聞いていたのだろうか。そして頃合いを見て入って来た。またアサ姫に追い出された後も戸のすぐ側で中の様子を窺っていた。でも何の為に?
その時、ヒメコは比礼御前の仕事を奪ってしまったことに気付いた。
「あの、ごめんなさい」
何と言ったらいいのかわからず、とにかく謝罪の言葉を口にしたら、比礼御前はヒメコにひたと目を合わせた。でも、その目はひどく冷たかった。仕事を取られた憤りや悔しさなどの感情の色はなく、見下すような嘲るような、ただ嫌いな虫でも見るような目をしていた。思い出す。炊事場での彼女の恐ろしい声。
「そうよ、その女のせいよ。その女を縊り殺しておしまい!」
——どうして?それもキノコの影響?
それとも自分はもしかして、いつかどこか気付かぬ内に彼女にそこまで言わせる何かをしてしまったのだろうか。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
戦国の華と徒花
三田村優希(または南雲天音)
歴史・時代
武田信玄の命令によって、織田信長の妹であるお市の侍女として潜入した忍びの於小夜(おさよ)。
付き従う内にお市に心酔し、武田家を裏切る形となってしまう。
そんな彼女は人並みに恋をし、同じ武田の忍びである小十郎と夫婦になる。
二人を裏切り者と見做し、刺客が送られてくる。小十郎も柴田勝家の足軽頭となっており、刺客に怯えつつも何とか女児を出産し於奈津(おなつ)と命名する。
しかし頭領であり於小夜の叔父でもある新井庄助の命令で、於奈津は母親から引き離され忍びとしての英才教育を受けるために真田家へと送られてしまう。
悲嘆に暮れる於小夜だが、お市と共に悲運へと呑まれていく。
※拙作「異郷の残菊」と繋がりがありますが、単独で読んでも問題がございません
【他サイト掲載:NOVEL DAYS】
札束艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
生まれついての勝負師。
あるいは、根っからのギャンブラー。
札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。
時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。
そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。
亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。
戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。
マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。
マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。
高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。
科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる