13 / 34
Ep.12 シナリオの力
しおりを挟む
ドーンっと派手な音を立てて落ちてきたその少女は、結果的に彼女を抱き止めた形となったリヒトを巻き込み大理石の床へ勢いよく倒れ込んだ。
「おい、一体何事だ!?」
「よくわからないが、階段から足を踏み外した女子生徒が恐れ多くもリヒト殿下の上に落下したらしいぞ」
「まぁなんてこと!!いくら事故とは言え不敬ではなくて?その女子生徒はただでは済みませんわね」
「ーっ!(しまった、よりによって会場のど真ん中に居たせいで異様に目立ってしまってるわ。すぐに対処して余計な火種は鎮火しないと……!)」
一瞬呆けてしまったが、周りがざわつきだしたことでハッとした。すぐに倒れている二人に駆け寄り声をかける。
「リヒト様、大丈夫ですか!?頭を打たれたのでは……っ」
「いや、受け身は取ったよ、大丈夫。それよりそちらの子は大丈夫かい?先程から動かないけれど……」
「ーっ!そうですわね。貴方、しっかりなさって!大丈夫?痛いところはない?」
「だ、大丈夫ですぅ……」
「……っ!」
「あれ?君は……」
助け起こしたその少女の顔を見てカナリアは硬直し、リヒトは驚いたように少しだけ目を見開いた。
透き通る雪のような白銀の髪、アメジストを閉じ込めたような薄紫の瞳をした、妖精のように儚く愛らしいその顔。ヒロインのメリア・シルフィードだ。見ず知らずの女子にのし掛かられながら怒りの欠片も見せないリヒトの反応からしても、間違いない。
「た、助けていただいてありがとうございました!私、急遽特別な魔力があるってこね学校にいれてもらうことになったんですが舞踏会なんてはじめてで、パートナーも居ないし勝手がわからなくて……!と、とにかく迷惑をおかけしてすみませ……きゃうっ!!」
「だ、大丈夫ですか!?とりあえず落ち着いて!」
カナリアに助け起こされたメリアは慌ててリヒトの上から立ち上がろうとしたが、階段から落ちたばかりのせいかふらついてしまった。その反動で倒れたグラスに入っていた果実水が、バシャリとカナリアのドレスに染みを作る。感じた冷たさに、思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
「きゃっ!(わぁ、これ新しいのに……。帰ったらまたマーガレットに怒られちゃうわね)」
「あっ!ご、ごめ、ごめんさいぃぃ……!」
サァァァァッと目に見えて青ざめたメリアの瞳がうるうる潤み出したのに気づいてカナリアは慌てた。
別に怒ったつもりも、自分がそこまで悪人面しているつもりも無いのだが。ハムスターがごとき美少女にそんな涙目でプルプル震えられてしまっては、まるでこっちが苛めているみたいじゃないか。
「……っ!」
どうしたものかと辺りを見回した時、こちらに来ようと人波を掻き分けているイグニスに気づいた。ホールでの騒ぎの渦中に居るのがリヒトとカナリアだと気づいたのだろう。こちらに来ようとしている彼と視線が重なると、カナリアはふるふると首を横に振った。
巻き込まれるから、来ては駄目だと。
その意図はきちんと伝わったのだろう。イグニスが歯噛みしつつも足を止め、集まっている野次馬達を上手く誘導してくれるよう兵士達に指示を出し始める。これで少しは人目も減るだろうと安堵しつつ、改めてヒロインに向き直った。
が、メリアは両手で頭を抱えたままカナリアを見上げてまだまだ泣いている。
(困ったわ……。このままメリアさんに泣かれてたらゲーム通り私が苛めてることになっちゃう!どうしよう……!)
怒ってないよー、怖くないよーと伝えようとメリアの顔を覗き込もうとしたが、逆に彼女はさらに萎縮してしまった。
「まぁまぁ、そんな顔をしないで。メリア嬢。聖女に涙は似合わないよ」
「きゃ……っ!え、あ、あの、王子様……?」
カナリアがほとほと困り果てたその時、リヒトがそう笑っていきなりメリアをふわりと抱き上げた。突然のことに、息を飲んでこちらを伺っていた辺りもざわつく。
カナリア自身、メリアを姫抱きにして微笑む婚約者の姿にぽかんとしてしまった。
「カナリア、紹介が遅れたけれど、彼女が今朝話した“聖女候補”だよ。手続きが急だったから、クラス分けには名前が入れられなかったみたいだけれど」
知ってます、とは言えなかった。曖昧に笑うしか出来ないカナリアの前で、リヒトは腕の中で顔を赤くしているヒロインに向かい優しく微笑みかける。
「僕は昨日、彼女に傷を治してもらった恩義がある。王子として、男として。女性から受けた恩はきちんと返さないといけないよね。だから……」
「……っ!」
そのリヒトの台詞に、はっとした。これは、ゲームと同じ展開だ。
冷や汗をかくカナリアには気づかず、リヒトがヒロインの手を取る。
「パートナーが居なくて困っていると言うのなら、本日だけは僕が君の相手役を務めよう」
「いっ、いいんですか!?あ、でも、王子様には婚約者さんが……」
ぱあっと一回嬉しそうな顔になってからわざとらしい程にしゅんとなって、メリアがカナリアをチラ見する。
『わかってんなら断らんかい』と突っ込みたい気持ちをぐーっと堪えた。ここで下手に彼女にキツイ言葉を浴びせるのはリスクが高すぎる。例えそれが、正論であったとしても。
ましてやリヒトに、『君ならわかってくれるだろう?』と言わんばかりの眼差しを向けられては、カナリアに“否”はなかった。
(でも私、リヒト様にあんな風に抱き抱えてもらったこと、一度もないー……)
その虚しさを噛み殺すように扇の下で息をついて、淑女の笑みを浮かべる。
「リヒト様の恩人であれば、わたくしにとっても恩人です。礼を尽くさねばなりませんわね」
そう答えれば、リヒトは『君ならわかってくれると思っていたよ』と笑ってメリアを連れ、ダンスホールへと歩いていった。
そしてそのまま、たどたどしいメリアを優雅に優しくリヒトがリードして踊り出す二人。
(ここに至るまでの経緯はさておき、何てスチル通りの光景なのかしら)
ざわつく野次馬達さえ言葉を失くすほどに似合いなメインヒーローとヒロインの初ダンスに、言い様のない抗えない力を感じて……少しだけ嫌な予感がする。
その“嫌な予感”を肯定するように、国の伝承にも残る“聖女”の筆頭候補として、ヒロインがリヒト、カナリア、イグニスと同じ学年でもトップの人間達があつまるクラスに特待生として入るのだと大々的に発表されたのは、その僅か一時間後のことだった。
「おい、一体何事だ!?」
「よくわからないが、階段から足を踏み外した女子生徒が恐れ多くもリヒト殿下の上に落下したらしいぞ」
「まぁなんてこと!!いくら事故とは言え不敬ではなくて?その女子生徒はただでは済みませんわね」
「ーっ!(しまった、よりによって会場のど真ん中に居たせいで異様に目立ってしまってるわ。すぐに対処して余計な火種は鎮火しないと……!)」
一瞬呆けてしまったが、周りがざわつきだしたことでハッとした。すぐに倒れている二人に駆け寄り声をかける。
「リヒト様、大丈夫ですか!?頭を打たれたのでは……っ」
「いや、受け身は取ったよ、大丈夫。それよりそちらの子は大丈夫かい?先程から動かないけれど……」
「ーっ!そうですわね。貴方、しっかりなさって!大丈夫?痛いところはない?」
「だ、大丈夫ですぅ……」
「……っ!」
「あれ?君は……」
助け起こしたその少女の顔を見てカナリアは硬直し、リヒトは驚いたように少しだけ目を見開いた。
透き通る雪のような白銀の髪、アメジストを閉じ込めたような薄紫の瞳をした、妖精のように儚く愛らしいその顔。ヒロインのメリア・シルフィードだ。見ず知らずの女子にのし掛かられながら怒りの欠片も見せないリヒトの反応からしても、間違いない。
「た、助けていただいてありがとうございました!私、急遽特別な魔力があるってこね学校にいれてもらうことになったんですが舞踏会なんてはじめてで、パートナーも居ないし勝手がわからなくて……!と、とにかく迷惑をおかけしてすみませ……きゃうっ!!」
「だ、大丈夫ですか!?とりあえず落ち着いて!」
カナリアに助け起こされたメリアは慌ててリヒトの上から立ち上がろうとしたが、階段から落ちたばかりのせいかふらついてしまった。その反動で倒れたグラスに入っていた果実水が、バシャリとカナリアのドレスに染みを作る。感じた冷たさに、思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
「きゃっ!(わぁ、これ新しいのに……。帰ったらまたマーガレットに怒られちゃうわね)」
「あっ!ご、ごめ、ごめんさいぃぃ……!」
サァァァァッと目に見えて青ざめたメリアの瞳がうるうる潤み出したのに気づいてカナリアは慌てた。
別に怒ったつもりも、自分がそこまで悪人面しているつもりも無いのだが。ハムスターがごとき美少女にそんな涙目でプルプル震えられてしまっては、まるでこっちが苛めているみたいじゃないか。
「……っ!」
どうしたものかと辺りを見回した時、こちらに来ようと人波を掻き分けているイグニスに気づいた。ホールでの騒ぎの渦中に居るのがリヒトとカナリアだと気づいたのだろう。こちらに来ようとしている彼と視線が重なると、カナリアはふるふると首を横に振った。
巻き込まれるから、来ては駄目だと。
その意図はきちんと伝わったのだろう。イグニスが歯噛みしつつも足を止め、集まっている野次馬達を上手く誘導してくれるよう兵士達に指示を出し始める。これで少しは人目も減るだろうと安堵しつつ、改めてヒロインに向き直った。
が、メリアは両手で頭を抱えたままカナリアを見上げてまだまだ泣いている。
(困ったわ……。このままメリアさんに泣かれてたらゲーム通り私が苛めてることになっちゃう!どうしよう……!)
怒ってないよー、怖くないよーと伝えようとメリアの顔を覗き込もうとしたが、逆に彼女はさらに萎縮してしまった。
「まぁまぁ、そんな顔をしないで。メリア嬢。聖女に涙は似合わないよ」
「きゃ……っ!え、あ、あの、王子様……?」
カナリアがほとほと困り果てたその時、リヒトがそう笑っていきなりメリアをふわりと抱き上げた。突然のことに、息を飲んでこちらを伺っていた辺りもざわつく。
カナリア自身、メリアを姫抱きにして微笑む婚約者の姿にぽかんとしてしまった。
「カナリア、紹介が遅れたけれど、彼女が今朝話した“聖女候補”だよ。手続きが急だったから、クラス分けには名前が入れられなかったみたいだけれど」
知ってます、とは言えなかった。曖昧に笑うしか出来ないカナリアの前で、リヒトは腕の中で顔を赤くしているヒロインに向かい優しく微笑みかける。
「僕は昨日、彼女に傷を治してもらった恩義がある。王子として、男として。女性から受けた恩はきちんと返さないといけないよね。だから……」
「……っ!」
そのリヒトの台詞に、はっとした。これは、ゲームと同じ展開だ。
冷や汗をかくカナリアには気づかず、リヒトがヒロインの手を取る。
「パートナーが居なくて困っていると言うのなら、本日だけは僕が君の相手役を務めよう」
「いっ、いいんですか!?あ、でも、王子様には婚約者さんが……」
ぱあっと一回嬉しそうな顔になってからわざとらしい程にしゅんとなって、メリアがカナリアをチラ見する。
『わかってんなら断らんかい』と突っ込みたい気持ちをぐーっと堪えた。ここで下手に彼女にキツイ言葉を浴びせるのはリスクが高すぎる。例えそれが、正論であったとしても。
ましてやリヒトに、『君ならわかってくれるだろう?』と言わんばかりの眼差しを向けられては、カナリアに“否”はなかった。
(でも私、リヒト様にあんな風に抱き抱えてもらったこと、一度もないー……)
その虚しさを噛み殺すように扇の下で息をついて、淑女の笑みを浮かべる。
「リヒト様の恩人であれば、わたくしにとっても恩人です。礼を尽くさねばなりませんわね」
そう答えれば、リヒトは『君ならわかってくれると思っていたよ』と笑ってメリアを連れ、ダンスホールへと歩いていった。
そしてそのまま、たどたどしいメリアを優雅に優しくリヒトがリードして踊り出す二人。
(ここに至るまでの経緯はさておき、何てスチル通りの光景なのかしら)
ざわつく野次馬達さえ言葉を失くすほどに似合いなメインヒーローとヒロインの初ダンスに、言い様のない抗えない力を感じて……少しだけ嫌な予感がする。
その“嫌な予感”を肯定するように、国の伝承にも残る“聖女”の筆頭候補として、ヒロインがリヒト、カナリア、イグニスと同じ学年でもトップの人間達があつまるクラスに特待生として入るのだと大々的に発表されたのは、その僅か一時間後のことだった。
0
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説
愛するお義兄様のために、『悪役令嬢』にはなりません!
白藤結
恋愛
「ふん。とぼけても無駄よ。どうせあなたも『転生者』なんでしょ、シェーラ・アルハイム――いえ、『悪役令嬢』!」
「…………はい?」
伯爵令嬢のシェーラには愛する人がいた。それが義兄のイアン。だけど、遠縁だからと身寄りのないシェーラを引き取ってくれた伯爵家のために、この想いは密かに押し込めていた。
そんなとき、シェーラと王太子の婚約が決まる。憂鬱でいると、一人の少女がシェーラの前に現れた。彼女曰く、この世界は『乙女ゲーム』の世界で、シェーラはその中の『悪役令嬢』で。しかも少女はイアンと結婚したくて――!?
さらに王太子も何かを企んでいるようで……?
※小説家になろうでも公開中。
※恋愛小説大賞にエントリー中です。
※番外編始めました。その後、第二部を始める予定ですが、まだ確定ではありません、すみません。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
伯爵閣下の褒賞品
夏菜しの
恋愛
長い戦争を終わらせた英雄は、新たな爵位と領地そして金銭に家畜と様々な褒賞品を手に入れた。
しかしその褒賞品の一つ。〝妻〟の存在が英雄を悩ませる。
巨漢で強面、戦ばかりで女性の扱いは分からない。元来口下手で気の利いた話も出来そうにない。いくら国王陛下の命令とは言え、そんな自分に嫁いでくるのは酷だろう。
互いの体裁を取り繕うために一年。
「この離縁届を預けておく、一年後ならば自由にしてくれて構わない」
これが英雄の考えた譲歩だった。
しかし英雄は知らなかった。
選ばれたはずの妻が唯一希少な好みの持ち主で、彼女は選ばれたのではなく自ら志願して妻になったことを……
別れたい英雄と、別れたくない褒賞品のお話です。
※設定違いの姉妹作品「伯爵閣下の褒章品(あ)」を公開中。
よろしければ合わせて読んでみてください。
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
修羅場を観察していたら巻き込まれました。
夢草 蝶
恋愛
異様な空気の社交場。
固まる観衆。
呆然とする第三王子。
そして──、その中央でキャットファイトを繰り広げる二人の少女。
片や、名門貴族のご令嬢。
片や、平民ながらに特別な魔力を持つ少女。
その口からは泥棒猫やら性悪女やらと品に欠ける言葉が飛び出す。
しかし、それに混じってヒロインがどうの、悪役令嬢がどうの、乙女ゲームがどうのと聞こえる。
成程。どうやら二人は転生者らしい。
ゲームのシナリオと流れが違うなーって思ってたからこれで納得。
実は私も転生者。
乙女ゲームの展開を面白半分で観察してたらまさかこんなことになるなんて。
でも、そろそろ誰か止めに入ってくれないかなー?
おお! 悪役令嬢の巴投げが決まった! ヒロインが吹っ飛んで──ん? え? あれ?
なんかヒロインがこっちに飛んできたんですけど!?
【完結】冤罪で殺された王太子の婚約者は100年後に生まれ変わりました。今世では愛し愛される相手を見つけたいと思っています。
金峯蓮華
恋愛
どうやら私は階段から突き落とされ落下する間に前世の記憶を思い出していたらしい。
前世は冤罪を着せられて殺害されたのだった。それにしても酷い。その後あの国はどうなったのだろう?
私の願い通り滅びたのだろうか?
前世で冤罪を着せられ殺害された王太子の婚約者だった令嬢が生まれ変わった今世で愛し愛される相手とめぐりあい幸せになるお話。
緩い世界観の緩いお話しです。
ご都合主義です。
*タイトル変更しました。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる