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13 シャーロットの決断
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グズ男のティアスに対する酷い態度に はらをたてたシャーロットは 乗り込もうとしたが、マリア達に 引き留められる。
仕方なく、もっとよく見ようと 3人でドアに近づくと、 ゆっくりと開いていて、雪崩のように 部屋に転がり込んでしまった。
起き上がろうとすると、マリアが 覆いかぶさって来る。
「なっ、何を」
身動きが取れなくなって ジタバタしていると ローズが 私の口を塞ぐ。
『ちょっと』
『しー、静かに』
「ふん、盗み聞きとは 。主が主なら 使用人も使用人だな 」
クズ男の蔑むような声に、うつ伏せになったまま 顔をあげる。 クズ男の姿が一瞬見えたが、ローズも 覆いかぶさって来て完全に見えなくなる。
「興が冷めた 。今日は これで帰るが、 私は本気だ 。このままシャーロット を匿い続けるなら、 お前の大事な会社を潰してやる。 よく考えておけ」
シャーロットは 勝手なことを 言うだけ言って 出ていくクズ男の足音を もどかしい気持ちで聞く。 助けに 行けなかった・・・
ドアが閉まると のしかかっていた二人が退く。
「 良かった。 見られたのかとヒヤヒヤしました」
「 間一髪だったね 」
シャーロットは ヨロヨロと 這い出ると 怒った顔のティアスが 私に手を差し伸べる 。
「一体、何を考えているんですか?正体がバレるところでした 」
「だって、だって ……」
私に 関わったばかりに 全てを失うかもしれない。 全部 、私のせい。 全部 私が悪い。
それなのに 私は何の役にも立てない。
自分の不甲斐なさに 涙が出る。
「どっ、どうしたんですか?怪我でもされたんですか」
泣き出した私に 怒っていたティアスが オロオロと 私の体を 心配して見てくる。
自分だって辛いのに 私のことを一番に考えてくれる 。感謝すればいいのか、謝罪すればいいのか、判らない。だから、何と言って良いか分からなくて 、 言葉の代わりに 名前を呼ぶ 。
「ティアス…ティアス…ティアス…」
「シャーロット様?」
本当は クズ男になんか 会いたくなかったはずなのに。 夜になれば 又 うなされるくらい傷ついているのに 。
ティアスの優しさにつけこんで 、迷惑ばかりかけている 自分が嫌いだ 。
「ああ、どうか、泣かないでください。 私が何が何んでも、お守りしますから。 心配しないでください」
ティアスが私を引き寄せて 背中を何度も撫でる。
しかし 優しくしてもらう資格は 無いと ティアスを 押しやる。
「こうなると分かってたのに…。 私は、あなたを利用したのよ。 クズ男と同罪だわ」
「そんなことありません。 私も覚悟の上で 引き受けたことです」
「……」
ティアスの真摯な眼差しに、 耐えられなくて目をそらす。 初めて自分が頼んだ事の現実を目の当たりにして 後悔の渦に飲み込まれる。
誰かを傷つけてまで 自分だけ助かりたいなんて、ただの我が儘。
あまりにも子供だった。
色んな気持ちが ないまぜになって さらに涙が溢れる 。
「……でも、 これ以上あなたを苦しめたくないわ」
「私は大丈夫ですから、心配せず ここに居てください 」
ポロポロと 流れで続ける涙を ティアスがハンカチで 脱ぐって宥めてくれる。
「……」
それでも、躊躇っていると ティアスが私の手を握る 。
「安心して、私に任せてください。 だからどうか泣かないで下さい」
真剣な顔に 心が乱れる。そんな 自分の気持ちを 諌める。 大人にならなくちゃ。 自分のことは自分で解決しなくては。
首を振って断る と ティアスが 私を抱き寄せる。
「もう、 二度と アラン様を こさせませんから」
「……」
私が泣いてる原因が クズ男が、 怖かったことだと ティアスが誤解している。
そうじゃない。私が ティアスを 傷つけたことが理由だ。でも、シャーロットはティアスに 向かって小さく頷く。
真実を言えば さらにティアスを傷つけることになる。
シャーロットは、広くて暖かいティアスの胸に抱かれながら 甘えるのは これが最後にしようと 瞳を閉じる。
出て行こう 。
そうすれば全てが 丸く収まる。ティアスに とっても 私にとっても・・。
**
シャーロットは ティアスの部屋から出ると 静かにドアを閉める 。
今夜も 魘されていた 。私の存在自体が ティアスにとっては 重荷なのかもしれない 。
名残惜しそうに ドアを撫でる。
(さようなら ティアス。 言葉では言い表せないほど 感謝しているわ 。私の我儘に 付き合ってくれて、ありがとう)
心の中で 別れを 告げると用意しておいた 小さな鞄を持つ 。後ろ髪引かれる思いで、その場を立ち去ろうとすると、 マリアが姿を現す。
(何故、ここに?)
「 マ、マリア?どうしたの こんな夜更けに」
さりげなく会話をしながら 鞄を後ろに隠す。
どうして今夜に限って マリアに会うの?
己の不運を嘆く。
(一旦 部屋に戻ってから 出直した方がいいかしら?)
「シャーロット様こそ、 どちらへ行かれるおつもりですか?」
「えっ、何の事?」
(もしかして気付かれた?)
内心 ドキドキしながら とぼける。
「あっ」
マリアに あっさり鞄を奪われる。
「では、これは何ですか?」
突きつけられた鞄を取り返すと質問には答えず、 片手を出す。 どうせ、朝になれば わかることだ。隠しても仕方ない。それに、せっかく会えたのだ。一人くらい ちゃんと お別れの挨拶をしよう。
「 ありがとう。 色々とお世話になりましたわ。ティアスに 宜しく言っておいてね」
しかし、マリアが 無視して私のカバンを奪うと 踵を返して歩き出す。
「何をするの? 返して」
慌てて鞄を掴んで引き留める。しかし、マリアも鞄から手を放しなさい。
「いいえ。 返しません!」
「マリア。放して!」
「いいえ」
「マリア!」
「駄目です」
力任せに引っ張るが マリアも負けてはいない。
お互いに鞄を奪い合う 形になった。
このままでは、らちがあかない。
何とかしようと説得にかかる。
「マリア。お願い 。こうする事が ティアスのためなの。 分かって」
「いいえ。 分かりません。 今出て行くことは 旦那様への 一番の裏切りです」
「……」
裏切り ……。確かに そうかもしれない。
でも 、私がいるとクズ男が 又 訪ねてくる。
そんなの ティアスにとって 地獄でしかない。
「あなたは …あなたは、 何も知らないから。 そう言うのよ」
「…確かに 、私は知りません。 ですが 、このまま出ていったら 旦那様が シャーロット様を救えなかったと。 後悔するはずです」
「……」
そう言われてハッとする。自分の事ばかり考えていた。私が 捕まってしまったら グズ男に負けた事に なってしまう・・。 それは嫌だ。
私が負けても、 それは身から出るから錆。
でも、ティアスは・・。
「シャーロット様が どう思われているか存じませんが 、私の知っている旦那様は そんな軟ではありません 」
「……」
「どうか 旦那様を信じて下さい」
「……」
切々と訴えるマリアを 見ながら シャーロットは 自分が傲慢だったと気づく。
ティアスに助けを求めたくせに、 心の中では 哀れな被害者だと 決めつけていた 。
10年前のティアスではなく、 今のティアスを見なくては 。
「……そうね」
諦めるのは早い。 まだ、この窮地から 脱する方法があるはず 。
血を流しながらも 私のために戦ってくれるティアスがいる。 それなのに 私が 尻尾を巻いて逃げるなんで 許されない。
「 出て行かないわ。 一緒に戦うわ 」
「たっ、戦う?」
「そうよ」
今までは ティアスに頼りきりだったと反省する。
逃げてばかりてでは駄目。私も 自分に できることを考えよう。 そうすれば道は開ける。
「…… 何を お考えですか ?」
「それは これからのお楽しみですわ」
恐る恐る聞いてくるマリアに ウインクすると 頭を抱える。
何をそんなに困っているのか分からない。
私だって 何か良い方法を思いつくかもしれないのにと 不満に思う。
仕方なく、もっとよく見ようと 3人でドアに近づくと、 ゆっくりと開いていて、雪崩のように 部屋に転がり込んでしまった。
起き上がろうとすると、マリアが 覆いかぶさって来る。
「なっ、何を」
身動きが取れなくなって ジタバタしていると ローズが 私の口を塞ぐ。
『ちょっと』
『しー、静かに』
「ふん、盗み聞きとは 。主が主なら 使用人も使用人だな 」
クズ男の蔑むような声に、うつ伏せになったまま 顔をあげる。 クズ男の姿が一瞬見えたが、ローズも 覆いかぶさって来て完全に見えなくなる。
「興が冷めた 。今日は これで帰るが、 私は本気だ 。このままシャーロット を匿い続けるなら、 お前の大事な会社を潰してやる。 よく考えておけ」
シャーロットは 勝手なことを 言うだけ言って 出ていくクズ男の足音を もどかしい気持ちで聞く。 助けに 行けなかった・・・
ドアが閉まると のしかかっていた二人が退く。
「 良かった。 見られたのかとヒヤヒヤしました」
「 間一髪だったね 」
シャーロットは ヨロヨロと 這い出ると 怒った顔のティアスが 私に手を差し伸べる 。
「一体、何を考えているんですか?正体がバレるところでした 」
「だって、だって ……」
私に 関わったばかりに 全てを失うかもしれない。 全部 、私のせい。 全部 私が悪い。
それなのに 私は何の役にも立てない。
自分の不甲斐なさに 涙が出る。
「どっ、どうしたんですか?怪我でもされたんですか」
泣き出した私に 怒っていたティアスが オロオロと 私の体を 心配して見てくる。
自分だって辛いのに 私のことを一番に考えてくれる 。感謝すればいいのか、謝罪すればいいのか、判らない。だから、何と言って良いか分からなくて 、 言葉の代わりに 名前を呼ぶ 。
「ティアス…ティアス…ティアス…」
「シャーロット様?」
本当は クズ男になんか 会いたくなかったはずなのに。 夜になれば 又 うなされるくらい傷ついているのに 。
ティアスの優しさにつけこんで 、迷惑ばかりかけている 自分が嫌いだ 。
「ああ、どうか、泣かないでください。 私が何が何んでも、お守りしますから。 心配しないでください」
ティアスが私を引き寄せて 背中を何度も撫でる。
しかし 優しくしてもらう資格は 無いと ティアスを 押しやる。
「こうなると分かってたのに…。 私は、あなたを利用したのよ。 クズ男と同罪だわ」
「そんなことありません。 私も覚悟の上で 引き受けたことです」
「……」
ティアスの真摯な眼差しに、 耐えられなくて目をそらす。 初めて自分が頼んだ事の現実を目の当たりにして 後悔の渦に飲み込まれる。
誰かを傷つけてまで 自分だけ助かりたいなんて、ただの我が儘。
あまりにも子供だった。
色んな気持ちが ないまぜになって さらに涙が溢れる 。
「……でも、 これ以上あなたを苦しめたくないわ」
「私は大丈夫ですから、心配せず ここに居てください 」
ポロポロと 流れで続ける涙を ティアスがハンカチで 脱ぐって宥めてくれる。
「……」
それでも、躊躇っていると ティアスが私の手を握る 。
「安心して、私に任せてください。 だからどうか泣かないで下さい」
真剣な顔に 心が乱れる。そんな 自分の気持ちを 諌める。 大人にならなくちゃ。 自分のことは自分で解決しなくては。
首を振って断る と ティアスが 私を抱き寄せる。
「もう、 二度と アラン様を こさせませんから」
「……」
私が泣いてる原因が クズ男が、 怖かったことだと ティアスが誤解している。
そうじゃない。私が ティアスを 傷つけたことが理由だ。でも、シャーロットはティアスに 向かって小さく頷く。
真実を言えば さらにティアスを傷つけることになる。
シャーロットは、広くて暖かいティアスの胸に抱かれながら 甘えるのは これが最後にしようと 瞳を閉じる。
出て行こう 。
そうすれば全てが 丸く収まる。ティアスに とっても 私にとっても・・。
**
シャーロットは ティアスの部屋から出ると 静かにドアを閉める 。
今夜も 魘されていた 。私の存在自体が ティアスにとっては 重荷なのかもしれない 。
名残惜しそうに ドアを撫でる。
(さようなら ティアス。 言葉では言い表せないほど 感謝しているわ 。私の我儘に 付き合ってくれて、ありがとう)
心の中で 別れを 告げると用意しておいた 小さな鞄を持つ 。後ろ髪引かれる思いで、その場を立ち去ろうとすると、 マリアが姿を現す。
(何故、ここに?)
「 マ、マリア?どうしたの こんな夜更けに」
さりげなく会話をしながら 鞄を後ろに隠す。
どうして今夜に限って マリアに会うの?
己の不運を嘆く。
(一旦 部屋に戻ってから 出直した方がいいかしら?)
「シャーロット様こそ、 どちらへ行かれるおつもりですか?」
「えっ、何の事?」
(もしかして気付かれた?)
内心 ドキドキしながら とぼける。
「あっ」
マリアに あっさり鞄を奪われる。
「では、これは何ですか?」
突きつけられた鞄を取り返すと質問には答えず、 片手を出す。 どうせ、朝になれば わかることだ。隠しても仕方ない。それに、せっかく会えたのだ。一人くらい ちゃんと お別れの挨拶をしよう。
「 ありがとう。 色々とお世話になりましたわ。ティアスに 宜しく言っておいてね」
しかし、マリアが 無視して私のカバンを奪うと 踵を返して歩き出す。
「何をするの? 返して」
慌てて鞄を掴んで引き留める。しかし、マリアも鞄から手を放しなさい。
「いいえ。 返しません!」
「マリア。放して!」
「いいえ」
「マリア!」
「駄目です」
力任せに引っ張るが マリアも負けてはいない。
お互いに鞄を奪い合う 形になった。
このままでは、らちがあかない。
何とかしようと説得にかかる。
「マリア。お願い 。こうする事が ティアスのためなの。 分かって」
「いいえ。 分かりません。 今出て行くことは 旦那様への 一番の裏切りです」
「……」
裏切り ……。確かに そうかもしれない。
でも 、私がいるとクズ男が 又 訪ねてくる。
そんなの ティアスにとって 地獄でしかない。
「あなたは …あなたは、 何も知らないから。 そう言うのよ」
「…確かに 、私は知りません。 ですが 、このまま出ていったら 旦那様が シャーロット様を救えなかったと。 後悔するはずです」
「……」
そう言われてハッとする。自分の事ばかり考えていた。私が 捕まってしまったら グズ男に負けた事に なってしまう・・。 それは嫌だ。
私が負けても、 それは身から出るから錆。
でも、ティアスは・・。
「シャーロット様が どう思われているか存じませんが 、私の知っている旦那様は そんな軟ではありません 」
「……」
「どうか 旦那様を信じて下さい」
「……」
切々と訴えるマリアを 見ながら シャーロットは 自分が傲慢だったと気づく。
ティアスに助けを求めたくせに、 心の中では 哀れな被害者だと 決めつけていた 。
10年前のティアスではなく、 今のティアスを見なくては 。
「……そうね」
諦めるのは早い。 まだ、この窮地から 脱する方法があるはず 。
血を流しながらも 私のために戦ってくれるティアスがいる。 それなのに 私が 尻尾を巻いて逃げるなんで 許されない。
「 出て行かないわ。 一緒に戦うわ 」
「たっ、戦う?」
「そうよ」
今までは ティアスに頼りきりだったと反省する。
逃げてばかりてでは駄目。私も 自分に できることを考えよう。 そうすれば道は開ける。
「…… 何を お考えですか ?」
「それは これからのお楽しみですわ」
恐る恐る聞いてくるマリアに ウインクすると 頭を抱える。
何をそんなに困っているのか分からない。
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