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憧憬
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ベランダで アルフォンはフィアナと並んで、星空を眺めていた。
一人で 空なんて見上げるなどなかった。無駄のことだとさえ思っていた。だけど、フィアナが一緒なら全てが特別なものになる。寒くないようにフィアナのシュールを掛け直す。
「もうオリオン座が見えなくなってきたわね。でも、もう少ししたら レグルスが見えるようになるわ」
「レグルス?」
聞いたこともない名前だ。聞き返すと 楽しそうに語りだした。
「 獅子座のことよ。ちなみに、デネボラはしし座の尻尾って言う意味よ」
「じゃあ、獅子座は二つの星があるのかい?」
「そうね。ミスチィが言うには 重星なんですって]
「フィアナは星についても詳しいんだね 」
感心する。人間のマナーや 物の使い方とかは知らないが、他の知識は 生まれて3年とは思えないほどだ。ただ……知っていることに、偏りがあるのが 前々から気になっていた。
「そう? 私は ただ皆の話を聞くのが好きなだけだったのよ」
「友達がいっぱいいたんだね」
恵まれた生活を送ってきたのかと思うと嬉しくなる。
もしかしたら、私の知らないところで 結婚を祝ってもらっていたのかもしれない。小さな妖精に囲まれているフィアナの姿が目に浮かぶ。どうせなら一度会ってみたかった。そうすれば、幼い頃の話も聞けたかもしれない。
しかし、フィアナが真顔で否定する。
「ううん。友達じゃないわ。みんな教会に連れて来られたり、迷子になったり、餌を食べに来たりした生き物たちよ」
「えっ?」
きっぱりとした態度に驚く。
生き物たちというワードが、フィアナにとっては 行きずりの関係だと伝えている。そして、それを聞いた瞬間、フィアナと初めて言っていたことを思い出した。
教会の外に 自分を食べる悪者がいると、馬車の中で怯えていた。
今にして思えば おかしな反応だった。
「フィアナは……教会の外に 出したことはなかったのかい?」
「そうよ。アルに 連れ出されたときが最初よ」
( ……… )
その言葉にガツンと頭を殴られたようにショックを受けた。
フィアナは 自分がどんなに小さな、小さな世界で、生きてきたか知らない。掌中の珠のように大切にしていた一人娘。義母さんにしてみれば 心配でそうしたんだろうが……。あんな狭い場所で息苦しくなかったのかと疑問に思える。
「友達がいなくて、寂しくなかったのかい?」
「いいえ、毎日いろんな生き物がやってくるから、その生き物達とおしゃべりをして楽しく暮らしていたわ」
屈託なく笑うフィアナに自分も笑み返す。しかし、心の中は穏やかではなかった。一歩も外に出ることもできない。楽しみは話を聞く事だけ。可哀想な生活と 同情してしまちがちだが、自分がどんな状況で生きてきたか知らないフィアナなにとっては普通だ。他の生活を知らなければ気付きはもないことだ。そのことを伝えたとしても悪いことだとは思わないだろう。
不憫だと嘆くより、今からでもこの世界が広くて、楽しいことがいっぱいだと教えたい。 そう使命
にも似た気持ちになる。
見せたい物も、食べさせたい物も沢山ある。乗馬もいいし、楽器を演奏するのもいい。
思いつく限り体験させたい。
「明日、出かけよう」
「えっ?」
仕事などしている場合じゃないと、意気込んでフィアナの手を掴む。すると、申し訳なさそうに手を引き抜かれた。
「ごめんなさい。明日は約束があるの」
「約束?」
「ええ、友達と久しぶりに会うの」
嬉しそうに目を輝かせるのを見たら、フィアナに約束を破れとは言えない。
(フィアナの為に時間を作ろうと思ったが……)
やる気を削がれる形になったが、相手がビビアンなら譲ろう。ビビアンはフィアナのたった一人の
の友達なのだから。
「楽しんでおいで」
「はい」
また星の話を始めたフィアナを抱き寄せると 無意識に肩に 頭を乗せてくる。そんなフィアナに笑みを浮かべる。
***
フィアナはビビアンと二人で思い出の場所。教会に来ていた。
この場所から全てが始まった。
こうして二人そろって訪ねることが 感慨深い。 扉を押すと祭壇に向かって光の道ができた。そこに長い影が 二つ。
教会の中はガランとしていて、私とビビアンの2人きりで 帆かには誰もいない。
コツコツと靴音だけが聞こえる。
フィアナは思い出を辿るようにバージンロードを歩く。あの日は、
パイプオルガンが鳴っていて、両側の席には、たくさんの招待客が座っていた。ビビアンも 懐かしそうに辺りを見回している。私も1年も経っていないのに そう感じる。それだけ思い出深い場所だ 。
バージンロードの途中で立ち止る。
(確かこの辺りだ)
祭壇に向かって飛んでいると、ビビアンが右に左に逃げ回っていた。そして……。
「ビビアン。覚えてる? ここでぶつかったのよ」
そう言ってビビアンを見ると、丁度 あの時と同じように向かい合っていた。そのことに、どちらからともなく笑顔になる。
私たちは、あの結婚式を境に別の人生を送ることになった。
アルから逃げた花嫁のビビアン。そして、アルに捕まった花嫁の私。それがなければ、知り合うこともなかっただろう。そして、こんなに親しくなることもなかった。
色んなことがあったけど、今は幸せだ。フィアナはビビアンの手を取る。
「ビビアン」
自分の思いを伝えたい。ここに呼んだのもそのためだ。
「私の人間としての人生は……あっ、あなたといっ、入れ替わったことで……始まったわ」
話している途中で涙が出た。
それでも言葉を止めたくない。
でないと最後まで伝えられそうにない。
「そっ……その時間は……たっ楽しくて……楽しくて……」
「 ……… 」
「おっ、怒られることも……おっ、……おっ、教えて……もらうことも……」
「 ……… 」
唇がわなわなと震えてしまう。
そんな私を励ますようにビビアンが 黙ったまま私の手をさする。
ビビアン目のふちも赤くなっている。ビビアンも私とのことを思い出していることだろう。
初めての人間の友達で、 私の先生で……。凛とした姿は私の理想だ。そして、そんなビビアンとの日々は 美しく、喜怒哀楽に彩られていた。私には もったいないくらいだった。
「もっ、……貰って……貰って……ばかり……で」
喉が詰まって 言葉が途切れてしまう。まだまだ言いたいことがいっぱいあるのに、思いばかりが先走って、言葉を紡げない。
結局、ただ涙を流すだけだ。ビビアンが微笑みながら私の頭を撫でる。
「泣かないの」
「うん。なっ、泣かないわ」
そう約束したのに涙が止まる気配がない。
「困った娘ね」
ビビアンがハンカチで私の涙を拭う。私の大切な友達。そんな存在があることさえ知らなかった。
姉のようで、妹のようで……。
アルとは違う絆がある。ビビアンの目にも涙が滲んでいる。それを見てハンカチを奪い取ると、その目のふちに押し当てた。
「泣かないの」
「 泣いてないわよ」
そう言ってパパッと両手で涙を拭う。最後まで弱みを見せようとしないのがいかにもビビアンらしい。
「涙なんか出てないでしょ」
その言葉にくすりと笑うと、ぎゅっと抱きしめた。するとビビアンも私を抱きしめてくる。
「ビビアン、好きよ。……大好きよ」
「私だって好きよ。フィアナが大好きよ」
そう言うと、とうとうビビアンの目から溢れ出した。
互いに泣いてばかりなのに、その気持ちは同じだから心を暖かくしてくれる。
涙も乾き、すっきりした気持ちになった。そんな気持ちでビビアンを見ていたが、ハッとして我に返る。そうだ。もうひとつ重要なことがあった。ビビアンの 手を取ると瞳を見つめる。
「ビビアン、私の願いを叶えてくれる」
「もちろん」
ビビアンが、 快く承諾してくれる。忠告できるのは 今日が最後かもしれない。
「妖精王のお手伝いだけど……」
そう思い切って切り出したが、どこまで伝えたものかと悩む。
妖精王が復讐しようとすることは分かっている。でも、ビビアンを利用するかどうかまでは分かっていない。言葉を選ばないと、変にこき下ろして、私だけが妖精王の理解者だと思い込んで 危ない事にまで、手を貸すかもしれない。
ところがビビアンに先を越されてしまった。
「言いたいことは分かっているわ。でも、大丈夫。人間を殺さないと約束してくれたの」
「 ……… 」
そう言って手を引き抜くと、私の手を叩く。自信に満ちた表情に何も言えなかった。妖精はそんなに優しくない。元妖精の私だから知っている。気に入らないという理由で、酷い目にあった生き物たちを見てきた。 私が他の妖精たちと仲良くしなかったのは、そのせいだ。
三年というわずかな時間しか生きていない私でもそうして生きてきた。だけと、妖精王を信じると決めたビビアンには 何を言っても手遅れだろう。
「時には 断る勇気も必要よ」
「分かってるわ。私に任せて」
私に出来るのは、二人の関係が悪くならないことを祈ることだけだ。
そんな二人を祝福するかのように、ステンドグラスから差し込んできた光が七色に照らす。
一人で 空なんて見上げるなどなかった。無駄のことだとさえ思っていた。だけど、フィアナが一緒なら全てが特別なものになる。寒くないようにフィアナのシュールを掛け直す。
「もうオリオン座が見えなくなってきたわね。でも、もう少ししたら レグルスが見えるようになるわ」
「レグルス?」
聞いたこともない名前だ。聞き返すと 楽しそうに語りだした。
「 獅子座のことよ。ちなみに、デネボラはしし座の尻尾って言う意味よ」
「じゃあ、獅子座は二つの星があるのかい?」
「そうね。ミスチィが言うには 重星なんですって]
「フィアナは星についても詳しいんだね 」
感心する。人間のマナーや 物の使い方とかは知らないが、他の知識は 生まれて3年とは思えないほどだ。ただ……知っていることに、偏りがあるのが 前々から気になっていた。
「そう? 私は ただ皆の話を聞くのが好きなだけだったのよ」
「友達がいっぱいいたんだね」
恵まれた生活を送ってきたのかと思うと嬉しくなる。
もしかしたら、私の知らないところで 結婚を祝ってもらっていたのかもしれない。小さな妖精に囲まれているフィアナの姿が目に浮かぶ。どうせなら一度会ってみたかった。そうすれば、幼い頃の話も聞けたかもしれない。
しかし、フィアナが真顔で否定する。
「ううん。友達じゃないわ。みんな教会に連れて来られたり、迷子になったり、餌を食べに来たりした生き物たちよ」
「えっ?」
きっぱりとした態度に驚く。
生き物たちというワードが、フィアナにとっては 行きずりの関係だと伝えている。そして、それを聞いた瞬間、フィアナと初めて言っていたことを思い出した。
教会の外に 自分を食べる悪者がいると、馬車の中で怯えていた。
今にして思えば おかしな反応だった。
「フィアナは……教会の外に 出したことはなかったのかい?」
「そうよ。アルに 連れ出されたときが最初よ」
( ……… )
その言葉にガツンと頭を殴られたようにショックを受けた。
フィアナは 自分がどんなに小さな、小さな世界で、生きてきたか知らない。掌中の珠のように大切にしていた一人娘。義母さんにしてみれば 心配でそうしたんだろうが……。あんな狭い場所で息苦しくなかったのかと疑問に思える。
「友達がいなくて、寂しくなかったのかい?」
「いいえ、毎日いろんな生き物がやってくるから、その生き物達とおしゃべりをして楽しく暮らしていたわ」
屈託なく笑うフィアナに自分も笑み返す。しかし、心の中は穏やかではなかった。一歩も外に出ることもできない。楽しみは話を聞く事だけ。可哀想な生活と 同情してしまちがちだが、自分がどんな状況で生きてきたか知らないフィアナなにとっては普通だ。他の生活を知らなければ気付きはもないことだ。そのことを伝えたとしても悪いことだとは思わないだろう。
不憫だと嘆くより、今からでもこの世界が広くて、楽しいことがいっぱいだと教えたい。 そう使命
にも似た気持ちになる。
見せたい物も、食べさせたい物も沢山ある。乗馬もいいし、楽器を演奏するのもいい。
思いつく限り体験させたい。
「明日、出かけよう」
「えっ?」
仕事などしている場合じゃないと、意気込んでフィアナの手を掴む。すると、申し訳なさそうに手を引き抜かれた。
「ごめんなさい。明日は約束があるの」
「約束?」
「ええ、友達と久しぶりに会うの」
嬉しそうに目を輝かせるのを見たら、フィアナに約束を破れとは言えない。
(フィアナの為に時間を作ろうと思ったが……)
やる気を削がれる形になったが、相手がビビアンなら譲ろう。ビビアンはフィアナのたった一人の
の友達なのだから。
「楽しんでおいで」
「はい」
また星の話を始めたフィアナを抱き寄せると 無意識に肩に 頭を乗せてくる。そんなフィアナに笑みを浮かべる。
***
フィアナはビビアンと二人で思い出の場所。教会に来ていた。
この場所から全てが始まった。
こうして二人そろって訪ねることが 感慨深い。 扉を押すと祭壇に向かって光の道ができた。そこに長い影が 二つ。
教会の中はガランとしていて、私とビビアンの2人きりで 帆かには誰もいない。
コツコツと靴音だけが聞こえる。
フィアナは思い出を辿るようにバージンロードを歩く。あの日は、
パイプオルガンが鳴っていて、両側の席には、たくさんの招待客が座っていた。ビビアンも 懐かしそうに辺りを見回している。私も1年も経っていないのに そう感じる。それだけ思い出深い場所だ 。
バージンロードの途中で立ち止る。
(確かこの辺りだ)
祭壇に向かって飛んでいると、ビビアンが右に左に逃げ回っていた。そして……。
「ビビアン。覚えてる? ここでぶつかったのよ」
そう言ってビビアンを見ると、丁度 あの時と同じように向かい合っていた。そのことに、どちらからともなく笑顔になる。
私たちは、あの結婚式を境に別の人生を送ることになった。
アルから逃げた花嫁のビビアン。そして、アルに捕まった花嫁の私。それがなければ、知り合うこともなかっただろう。そして、こんなに親しくなることもなかった。
色んなことがあったけど、今は幸せだ。フィアナはビビアンの手を取る。
「ビビアン」
自分の思いを伝えたい。ここに呼んだのもそのためだ。
「私の人間としての人生は……あっ、あなたといっ、入れ替わったことで……始まったわ」
話している途中で涙が出た。
それでも言葉を止めたくない。
でないと最後まで伝えられそうにない。
「そっ……その時間は……たっ楽しくて……楽しくて……」
「 ……… 」
「おっ、怒られることも……おっ、……おっ、教えて……もらうことも……」
「 ……… 」
唇がわなわなと震えてしまう。
そんな私を励ますようにビビアンが 黙ったまま私の手をさする。
ビビアン目のふちも赤くなっている。ビビアンも私とのことを思い出していることだろう。
初めての人間の友達で、 私の先生で……。凛とした姿は私の理想だ。そして、そんなビビアンとの日々は 美しく、喜怒哀楽に彩られていた。私には もったいないくらいだった。
「もっ、……貰って……貰って……ばかり……で」
喉が詰まって 言葉が途切れてしまう。まだまだ言いたいことがいっぱいあるのに、思いばかりが先走って、言葉を紡げない。
結局、ただ涙を流すだけだ。ビビアンが微笑みながら私の頭を撫でる。
「泣かないの」
「うん。なっ、泣かないわ」
そう約束したのに涙が止まる気配がない。
「困った娘ね」
ビビアンがハンカチで私の涙を拭う。私の大切な友達。そんな存在があることさえ知らなかった。
姉のようで、妹のようで……。
アルとは違う絆がある。ビビアンの目にも涙が滲んでいる。それを見てハンカチを奪い取ると、その目のふちに押し当てた。
「泣かないの」
「 泣いてないわよ」
そう言ってパパッと両手で涙を拭う。最後まで弱みを見せようとしないのがいかにもビビアンらしい。
「涙なんか出てないでしょ」
その言葉にくすりと笑うと、ぎゅっと抱きしめた。するとビビアンも私を抱きしめてくる。
「ビビアン、好きよ。……大好きよ」
「私だって好きよ。フィアナが大好きよ」
そう言うと、とうとうビビアンの目から溢れ出した。
互いに泣いてばかりなのに、その気持ちは同じだから心を暖かくしてくれる。
涙も乾き、すっきりした気持ちになった。そんな気持ちでビビアンを見ていたが、ハッとして我に返る。そうだ。もうひとつ重要なことがあった。ビビアンの 手を取ると瞳を見つめる。
「ビビアン、私の願いを叶えてくれる」
「もちろん」
ビビアンが、 快く承諾してくれる。忠告できるのは 今日が最後かもしれない。
「妖精王のお手伝いだけど……」
そう思い切って切り出したが、どこまで伝えたものかと悩む。
妖精王が復讐しようとすることは分かっている。でも、ビビアンを利用するかどうかまでは分かっていない。言葉を選ばないと、変にこき下ろして、私だけが妖精王の理解者だと思い込んで 危ない事にまで、手を貸すかもしれない。
ところがビビアンに先を越されてしまった。
「言いたいことは分かっているわ。でも、大丈夫。人間を殺さないと約束してくれたの」
「 ……… 」
そう言って手を引き抜くと、私の手を叩く。自信に満ちた表情に何も言えなかった。妖精はそんなに優しくない。元妖精の私だから知っている。気に入らないという理由で、酷い目にあった生き物たちを見てきた。 私が他の妖精たちと仲良くしなかったのは、そのせいだ。
三年というわずかな時間しか生きていない私でもそうして生きてきた。だけと、妖精王を信じると決めたビビアンには 何を言っても手遅れだろう。
「時には 断る勇気も必要よ」
「分かってるわ。私に任せて」
私に出来るのは、二人の関係が悪くならないことを祈ることだけだ。
そんな二人を祝福するかのように、ステンドグラスから差し込んできた光が七色に照らす。
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