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お父さんは病気

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けんくんは小学6年生。

お母さんとお父さんは夜、お部屋で秘密のお話をしていました。

けんくんは、トイレに行く時2人の話を少し聞いていたのです。

「あなたもそろそろびょういんにいかないと、、」

「でもめんどくさくてさ、仕事もあるし」

「定期的に行かないとだめよ」

「そろそろ切らないとだめか、」

「そうよ、、」

けんくんはびっくりしました。
お父さんは前に、盲腸を切ったのでした。

それにびょういんって!

けんくんはまだ聞き耳を立てました。

「明日行ってくるよ。切るしかないか」

「行ってらっしゃい、あなた。」

けんくんはびっくりしました。
そして泣きそうになりました。

次の日は土曜日、学校は半日の日です。

ですがけんくんは心配です。

その事で友達の拓真君と話をしていました。

「そうか盲腸か、前も言ってたな」

「大丈夫かなあ」

「重くなると切らないとならないからな」

「前に重くなって切ったんだよ」

「前に?2回目かー、、そなんだ」

「そうなんだ。だから今日は前に入院した横島病院にお見舞いに行くんだ。お花も買ってく」

「おれも行くぜ」

「拓真ーー、心の友よー、うぉぉーん」

「俺たち親友だるぉ?」

学校が終わると2人は隣町の横島病院に行くために電車に乗りました。

電車に乗る時、車椅子のおばさんが車掌さんに板を敷いて貰って乗っていました。

拓真は

「あれみろよ、ヘルプマークって言うんだぜ。」

「あ、うん。」

「あのマークは見た目で分からない障害がある人とかも持ってるんだ」

「あ、うん。」

けんくんは疲れたので座ろうとしました。

「あ、けん、そこは優先席だよ。立ってろよ。俺たち若いんだから」

「あ、うん。」

けんくんは拓真君といるととても勉強になるし
拓真君を尊敬してました。

初めて映画館に2人で行った時も教えて貰う事が多かったのでした。

電車を降りた後、2人はテクテク歩いて、病院の近くのお花屋さんでガーベラを買いました。

結構高値でけんくんはびっくりしました。
「お花ってこんなに高いんだね」


病院に着くと2人は受け付けに行き、けんくんはお父さんの名前を言いました。
 「ご家族の方ですね、、しばらくお待ちください」

けんくんは病院の自販機で飲み物を買って飲んで居ました。

しばらく待つと受け付けの人が来て言いました。
「田中翔様はこの病院には居ませんけど」

「え?そうなんですか、はい。わかりました。」

そして2人はボーゼンとした後、それぞれお家に帰りました。

けんくんはお母さんに病院の名前くらい聞けば良かったと思いました。

家の玄関を開けると、お父さんが5分刈りになってました。

「お父さん?盲腸大丈夫?」

「ん?なんだあ?」

「あ、髪の毛剃っちゃったんだ!あれもしかして癌なの?髪の毛抜けちゃったの?」

「何言ってんの、けん。」
お母さんが割り込む。

「だって病院に行くって昨日の夜、、」

「あー美容院だよ、床屋さ。」

「え?」

「この子ったら、きっと病院と美容院を聞き間違えたのね」

「お父さん?その頭は?」

「ああ、スポーツ刈りの短めにしてくださいって言ったらこんなに短くされたんだ。知らなかったよ。言い間違えた。」


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