拾ってもらったのでついていくことにした。

お腹が空いたので

腹から鳴る音は地を這う巨大な魔蛇のよう、ｷﾞｬｳと吠える姿は大物を予感させた。
何処からともなく目の前に現れる肉は、うまいという感覚を覚えるのにあまりにも印象が強かったであろう。
１キロ、２キロ、３キロ。
彼女は手元に肉を出し続けるしかできなかった。
あきれて何も言えなくなった彼女の手元には水が残されていた、それしか出せなかった。。、、、。
仕方なく水を舐める寅吉、頭を撫でる彼女、ステータスと唱えながら寅吉の様子を伺い、苦笑いを浮かべるに、彼女の口から出た言葉は、

「暴食ね～。こりゃ大変そうだ」

そう言いながらも、満足そうにステータスを眺め続けていた。


テントに入り町に戻る支度を始める彼女に飛びつくように飯をねだる寅吉をあやし、森を散歩でもするかのように歩き始める。

「すぐに獲物捕まえるからねー。町に戻ってから食べようねー」

そう言いながらも飛びついてくる寅吉を踊るようにかわしながら森を抜けて行くのであった。