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ゼンショーホールディングス

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 私が株主優待銘柄で確か三番目に購入したのがこのゼンショーである。
 牛丼は日本を代表するファストフードの一つであり私もこよなく愛する。
 現在は「吉野家ホールディングス」「松屋フーズ」とすべてメジャーな牛丼
チェーンの銘柄は保有している。
 が、真っ先に購入したのは「すき家」を運営するゼンショーである。
 理由はと言えば、「すき家」の他にも「ファミレスのココス」「ビッグボーイ」
「(私が購入したときはまだなかったが)はま寿司」「なか卯」などゼンショー
が傘下やグループに持つ色々な飲食店を使えるのがメリットだからだ。
 これらは全て私の生活圏内にたくさんあった。
 私は1000株保有まで進めて、年間24000円分の食事券を確保した。
 当時はほかにまだ上場していた「ココスジャパン」も保有していたので年間では
28000円分、同グループや傘下での飲食店で食事ができた。
 牛丼については皆好みが別れるだろうが、生姜で味付けした若者好みのすき家の
牛丼をつゆだくで食べたいときはしばしばあり、またなか卯のすき焼き風の優しい
味付けもまた好きであった。
 購入して数年間、すき家は順調であった・・・はずだが、確か2012か2013年頃
だったか?いわゆる「ワンオペ」体制で、顧客からは「注文遅い!」「レジが混む」
「注文間違える」など散々クレームが付き、ワンオペのバイトも疲労で限界、とその
過酷な労働体制が大きな問題になった。
 そしてここの社長の当初の間違った対応もあり、さらに批判を浴びて、人員確保
出来ない店舗は休業や閉店に追い込まれる事態になった。
 全く何やってるんだか・・・。
 牛丼は他チェーンとのデフレ競争に追われ、すき家はどうも複合型飲食店企業と
して間違えた方向に行ったに違いない。
 他の企業を吸収合併したり、はま寿司など新たな展開を見せようとする中で、人
件費などを大幅にケチったわけである。
 
 日本の企業は、度重なるデフレ政策と安売り期待する民衆とのはざまで競争に
勝つには「薄利多売」に特化して大事なものを忘れて儲けは内部留保するという
悪循環に陥ってそれは現在でも大きな問題である。
 すき家は二年近くは苦境に立たされた。
 株主優待廃止や改悪こそなかったが配当0は確か3期くらい続いたと記憶している。
 だが、ようやく間違いのもとを多少怪しいながらも改善していき立ち直っていった。
 立ち直れた理由は異物混入などで揺れたマック同様、庶民の多くは
「すき家存続」
を希望していたからにならない。
 世の中、多くの民衆に支持される、愛されている味を持つ飲食企業はそうそうには
潰れない。
 牛丼業界も実は厳しい。
 牛丼太郎とかランプ停とかなくなってしまったのもある。
 すき家が残れた理由は単に経営母体が少しの衝撃には耐えられる資本体力があった
に過ぎない面があったのも否めない。
 しかし、今も多様的な展開をして各業態で一定以上の支持を得ている飲食店企業
となり、三日前も私が訪れた店舗は、夜9時の時点で店内客数は満席の半分以上、
そして私がいた20分の間にもウーバーやテイクアウト客が間断なく入ってきたの
でまずまず繁盛してそうだ。
 ワンオペでなく、最低二人か、忙しい時間帯は三人態勢は確保しているようである。
 なお、すき家は看板をよく見ればわかるが牛丼に並んで「カレー」が売りである。
 カレーは決して不味くないと思うが、何故か二、三年に一回はてこ入れされて、そ
のたびに悪くなっていくイメージがあるのだがそこはどうなんだろう?
 15年前くらいのカレーは値段の割にはかなりうまかったけどね。


                             <完>
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