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第556話 【閑話】シャルルの湯の効果
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「メロ、街の雰囲気がずいぶん変わったわね~」
「そうね…」
クララが言うように新しくなった魔道具製作所兼住居を出ると街が以前より賑やかに…、華やかになったような気がします。
もちろん理由は『シャルルの湯』で、開業してからしばらく経つと街を歩けばあちらこちらから『シャルルの湯』の話題が聞こえてきて、街角では肌を見せ合って自慢し合っている様子も見かけます。
「やっぱり皆も胸や女性器に興味を持つんだね」
「フフ…、私達もそうだったじゃない」
開業後に身体の名称が掲示されたようで、『シャルルの湯』に行ったことのある者同士では胸を見せ合ったり、女性器などについて具合を聞くのがちょっとした挨拶になっています。
又、まだ行ったことのない者に対しては、若々しくなった容姿を自慢したり、知ったばかりの名称を教えながら優越感に浸っている者もいるようです。
そのせいで様子を見ていた女性達も慌てて入場券を求めるようになり、当分の予約券は購入出来なくなっているそうです。
「でも、身体の反応については掲示されていないのよね?」
「そうみたいね…」
今のところ子宮に繋がる穴から溢れ出ているのが“あい液”で、おしっこの出る穴から噴き出しているものが“しお”だったり、“イク”という状態については公表されていないようです。
まぁ、お風呂に浸かっているのですから何を漏らしていても気が付かないのかもしれません。
「あら、メロさんにクララさん、今日も艶やかで素敵ですね~」
「「あ…ありがとうございます(誰だったかな…?)」」
「まさかドナさんが『シャルルの湯』で働いているだなんて羨ましいわ~。仕事が終わればお風呂に入れるのかしら?」
「さ…さぁ…。住まいが変わってから会っていませんので…」
あの何もしていなかったお母さんが今ではちょっとした有名人です。
「そう…、元気にされていたわよ」
「ドナさんやメロさん達が突然艶やかで若々しくなったのは、開業前から『シャルルの湯』を体験していたのね」
「えっ、あっ…、そ…そうですね。一応『シャルル魔道具販売所』の関係者ですから…」
私やクララ、レイ、ノルン、ジュリの他、従業員達が艶やかに瑞々しくなったのは開業前に利用させていただいた事にしています。
「もう~、ずるいわ」
「それにしてもドナさんの胸は大きいわね~。メロさんも大きいから気持ちが良いのかしら…(ボソッ)」
「えっ?」
「何でもないわ。でも女性の身体がこんなに気持ち良く感じられるようになっているだなんてね…」
「そうですね…。シャルル様のおかげです」
「そうそう、そのシャルル様ってどんな方なの?」
「シェリー様とユナ様のパートナーのシャルル様と同一人物なのよね? だったら男性よね?」
「え、え~っと、そうですね…。格好良くてたくましくて素敵な男性ですよ」
「はぁ~っ、私も一度で良いからお会いしてお礼を言いたいぐらいだわ」
「シャルル様はお礼なんかより皆さんに効果が出るほど喜ばれますよ」
「そ…そうかしら。本当は毎日でもお風呂に行きたいけれど料金を考えると一月に二~三回よね…。それに皆さんも考えることが同じで入場券も買えないし~。メロさん達なら簡単に入場券が手に入るのかしら?」
「『シャルルの湯』の開業後は王都が管理しているので優遇されることはありませんよ。私達も利用するなら券売所で入場券を購入するしかありません」
最近、私達や従業員にもそう尋ねてくる女性がいますが同じように返答する事にしています。
「そう…なのね…」
声を掛けられ一通り話すと、次の話し相手を探すように立ち去って行かれました。
「街の人もメロを見ると『シャルルの湯』の話になるよね~」
「まぁ、お母さんもしっかり仕事をしているみたいだけれどね…」
お母さんが若々しく綺麗になったことを言われるのは嬉しいですが、どんな風に仕事をしているのか知らないのでちょっと不安です。
「シャルル様が考えられた“ばーがー”や“さんど”と言う物を食べてみたいわね」
「本当ね…。でも住まいにいつでも入れるお風呂を造ってくださったんだからこれ以上贅沢は言えないわよ」
きっとお母さんはそれらを食べているのでしょう。
羨ましいわ!
「分かっているわよ」
「マイヤさんが指導に来てくれていた間にエルスタイン領都へ連れて行ってもらったら良かったわね。フランさんのお菓子も食べたいわ~」
「……、ハイジ達他の従業員に知られないようにするのが大変ね」
新しく雇った従業員達はシャルル様と面識もあり、私達がうっかりしたせいで既にくりの皮を剥いてもらっていたり、胸に埋もれた乳首を治してもらっていたりするのです。
そのおかげでシャルル様、シャルル様って馴れ馴れしいのよね…。
フランさんの美味しい食べ物の事まで知られたら大変だわ…。
「あ~ぁ、それらは我慢してもシャルル様、来てくださらないかなぁ。“せっくす”をして欲しい~」
「もう、クララったら…。そんなの私もよ!」
毎日お風呂に入れる半面、感度が上がるほど子宮の疼きも強く感じるようになってきています。
それに女性器の観察でどれだけイッてもあのシャルル様の男性器で子宮に繋がる穴の中をかき回される快感には及ばないのです。
(でも…、そんなこと考えていたら女性器の観察がしたくなるじゃない…)
「メロ、さっさと買い物を済ませて帰ろうよ…」
「そ、そうね」
クララも同じことを考えていそうです。
XX XY
「いっらしゃいませ~!」
「ありがとうございました~」
私はセイラ。
シャルル様のパートナーの一人として、ローマン帝国の『シャルルの湯』の運営を任されています。
(ふぅ~、今日も満員ですね)
『シャルルの湯』の営業中はお客様の出入りが途絶えることはありません。
今では口伝てで来場希望者が増え、当分先の予約券まで売り切れてしまっている状態です。
一度利用するだけで見違えるほど若々しくなれるのですから当然ですね…。
お風呂は4種類あり、“じぇっとばす”、“魔力風呂”、“すらいむ風呂”、“たんさん風呂”の順番になっています。
シャルル様の岩風呂もそうでした。
誰もが最初に驚くのが“じぇっとばす”です。
先に身体を洗った後、勢いのある水流とブクブクとした泡が身体を解してくれるのですが、その大きな円形の浴槽の中央には台座があり、そこにグレイス様の裸像が立っているのです。
一体何で造られているのか分かりませんが、まるで本物のグレイス様のようで、実際に触れれば人体のように柔らかくて弾力もあるのです。
さらに驚くことに、数日ごとに姿勢が変わり、最初に従業員の皆さんが気付いた時は驚きのあまり腰が抜けそうになったそうです。
お客様はおさわり禁止ですが、本物に見える艶やかさと若々しさに誰もがお風呂の効果に期待するのです。
続いて一番危険な“魔力風呂”になります。
立ち姿勢で入る深い浴槽と横になる姿勢で入る浅い浴槽があるのですが、体表の至る所からビリビリとした強烈な刺激が体内を貫き、特に乳首やくりとりすからの刺激は子宮や頭の中まで伝わってくるのです。
今だからこそ分かりますが、刺激が体内で細かく拡がり様々に繋がるようになると感度の向上にもなるのです。
痺れる感覚に慣れるまでは気を失うと溺れる可能があるので従業員には注視させています。
反対にその次の“すらいむ風呂”は気を失っても“すらいむ”が溺れないように支えてくれるので安全です。
ただ、浴場内は女性達の快感に溺れる声が大きく響き渡っています。
“すらいむ風呂”には屋外に出られる大きな窓があるのですが、シャルル様がおっしゃるにはこの“すらいむ風呂”から見える景色が“えっくすぴーの壁紙?”のような丘陵地の草原に似ているからぜひ見て欲しいのだとか…。
その為屋外には濡れても良いベッドや小さめの“じぇっとばす”がいくつか設けられています。
まだ少し肌寒いですが外湯は火照った身体を冷ますのに人気があり、最初は裸で屋外へ出ることに抵抗があった女性達も今では“すらいむ風呂”に入り直すために積極的に利用しているようです。
そして最後は“たんさん風呂”です。
既存の区画の床を掘り、少し地下にあるように薄暗い空間には草木が配置され、シュワシュワと細かな泡で満たされたお湯だけが明かりで照らされ光っています。
又、その浴場の中で自然光が当たる壁面にはシャルル様こだわりの“ふじ山”と言う見たこともない山の景色などが描かれており、お風呂に入りながらその雄大な壁画を眺めていると効能である肌がしっとり艶々になるだけではなく、イキまくった身体と気持ちを落ち着かせてくれるのです。
(“ふじ山”か…、どこにあるんだろう…?)
入浴後は好みに応じて食事をして帰ることになるのですが、“シャルルばーがー”は大好評で王城のアナさんを含め調理担当者も毎日大忙しのようです。
何だかお腹が空いてきたわね。
私もそろそろ昼食にしようかな…。
“シャルルばーがー”と一緒に考えられた“ふれんちふらい”と言う“もい”を細切りにして揚げてある物が私のお気に入りです。
「セイラさん、お客様からご相談で~す」
「は~い、今行きま~す!」
従業員から呼ばれ脱衣室に向かいます。
「お待たせしました、どうかされましたか?」
「私…、“乳首”と言うものが無いようなんですけれど…」
「あ~、そういうお客様もいらっしゃるようですね。乳首の大きさや形は人それぞれですから…。見たところあなたの乳首は胸に埋もれているようですね。『シャルルの湯』に通っていると改善されると思いますよ」
「そう…、良かったぁ~」
私の乳首は埋もれているのね…。
街で友人に乳首を見せられ、果実のようになったと自慢されたのですが『シャルルの湯』に通えば私にも乳首が…。
「まずは特典を目指すつもりで気長に通ってみてください」
シャルル様からいただいた治療用の“すらいむ”で治せると聞いていますが、【治療】は20回通われた特典の際なのです。
乳首の無い女性の為の補足説明もしておいた方が良いかもしれませんね…。
「すいませ~ん」
「は~い」
今度はお風呂上がりのお客様です。
「あの…、豆のどこが“くり”で、どこが“りす”なのですか?」
「あっ、見せなくてもいいですから…(大きいわね…)」
「その豆自体が“くりとりす”って言うんですよ。略して“くり”とは言いますが…」
各部名称はちゃんと図解入りで公表していますが、“と”がある為に誤解される方もいるようです。
「そうなのね」
「それにしても皮が剥けているのは珍しいですね。気持ち良かったでしょう?」
「……はい。“魔力風呂”では“くりとりす”に刺激が直接刺さって死ぬかと思いましたし、“すらいむ風呂”では吸われたり、こねくり回されて何度も気を失いましたよ…」
「フフ…、それはそれは…。気持ち良く感じるほど身体に良い影響が出てきますからね」
私がそう言うとお客様は目を輝かせて鏡の前に向かわれました。
きっと変貌に驚くことでしょう。
身体の名称を掲示してからこういった質問が時々あります。
従業員の皆さんはシャルル様のパートナーではないので中には同じように乳首がなかったり、当然くりの皮も剥けていないので、こういったお客様のご相談は私の仕事になります。
シャルル様も女性達が自分の身体に興味を持つことは良いことだとおっしゃっていました。
これから女性達が女性器の観察を知るとどうなっていくのか楽しみでもあります。
「そうね…」
クララが言うように新しくなった魔道具製作所兼住居を出ると街が以前より賑やかに…、華やかになったような気がします。
もちろん理由は『シャルルの湯』で、開業してからしばらく経つと街を歩けばあちらこちらから『シャルルの湯』の話題が聞こえてきて、街角では肌を見せ合って自慢し合っている様子も見かけます。
「やっぱり皆も胸や女性器に興味を持つんだね」
「フフ…、私達もそうだったじゃない」
開業後に身体の名称が掲示されたようで、『シャルルの湯』に行ったことのある者同士では胸を見せ合ったり、女性器などについて具合を聞くのがちょっとした挨拶になっています。
又、まだ行ったことのない者に対しては、若々しくなった容姿を自慢したり、知ったばかりの名称を教えながら優越感に浸っている者もいるようです。
そのせいで様子を見ていた女性達も慌てて入場券を求めるようになり、当分の予約券は購入出来なくなっているそうです。
「でも、身体の反応については掲示されていないのよね?」
「そうみたいね…」
今のところ子宮に繋がる穴から溢れ出ているのが“あい液”で、おしっこの出る穴から噴き出しているものが“しお”だったり、“イク”という状態については公表されていないようです。
まぁ、お風呂に浸かっているのですから何を漏らしていても気が付かないのかもしれません。
「あら、メロさんにクララさん、今日も艶やかで素敵ですね~」
「「あ…ありがとうございます(誰だったかな…?)」」
「まさかドナさんが『シャルルの湯』で働いているだなんて羨ましいわ~。仕事が終わればお風呂に入れるのかしら?」
「さ…さぁ…。住まいが変わってから会っていませんので…」
あの何もしていなかったお母さんが今ではちょっとした有名人です。
「そう…、元気にされていたわよ」
「ドナさんやメロさん達が突然艶やかで若々しくなったのは、開業前から『シャルルの湯』を体験していたのね」
「えっ、あっ…、そ…そうですね。一応『シャルル魔道具販売所』の関係者ですから…」
私やクララ、レイ、ノルン、ジュリの他、従業員達が艶やかに瑞々しくなったのは開業前に利用させていただいた事にしています。
「もう~、ずるいわ」
「それにしてもドナさんの胸は大きいわね~。メロさんも大きいから気持ちが良いのかしら…(ボソッ)」
「えっ?」
「何でもないわ。でも女性の身体がこんなに気持ち良く感じられるようになっているだなんてね…」
「そうですね…。シャルル様のおかげです」
「そうそう、そのシャルル様ってどんな方なの?」
「シェリー様とユナ様のパートナーのシャルル様と同一人物なのよね? だったら男性よね?」
「え、え~っと、そうですね…。格好良くてたくましくて素敵な男性ですよ」
「はぁ~っ、私も一度で良いからお会いしてお礼を言いたいぐらいだわ」
「シャルル様はお礼なんかより皆さんに効果が出るほど喜ばれますよ」
「そ…そうかしら。本当は毎日でもお風呂に行きたいけれど料金を考えると一月に二~三回よね…。それに皆さんも考えることが同じで入場券も買えないし~。メロさん達なら簡単に入場券が手に入るのかしら?」
「『シャルルの湯』の開業後は王都が管理しているので優遇されることはありませんよ。私達も利用するなら券売所で入場券を購入するしかありません」
最近、私達や従業員にもそう尋ねてくる女性がいますが同じように返答する事にしています。
「そう…なのね…」
声を掛けられ一通り話すと、次の話し相手を探すように立ち去って行かれました。
「街の人もメロを見ると『シャルルの湯』の話になるよね~」
「まぁ、お母さんもしっかり仕事をしているみたいだけれどね…」
お母さんが若々しく綺麗になったことを言われるのは嬉しいですが、どんな風に仕事をしているのか知らないのでちょっと不安です。
「シャルル様が考えられた“ばーがー”や“さんど”と言う物を食べてみたいわね」
「本当ね…。でも住まいにいつでも入れるお風呂を造ってくださったんだからこれ以上贅沢は言えないわよ」
きっとお母さんはそれらを食べているのでしょう。
羨ましいわ!
「分かっているわよ」
「マイヤさんが指導に来てくれていた間にエルスタイン領都へ連れて行ってもらったら良かったわね。フランさんのお菓子も食べたいわ~」
「……、ハイジ達他の従業員に知られないようにするのが大変ね」
新しく雇った従業員達はシャルル様と面識もあり、私達がうっかりしたせいで既にくりの皮を剥いてもらっていたり、胸に埋もれた乳首を治してもらっていたりするのです。
そのおかげでシャルル様、シャルル様って馴れ馴れしいのよね…。
フランさんの美味しい食べ物の事まで知られたら大変だわ…。
「あ~ぁ、それらは我慢してもシャルル様、来てくださらないかなぁ。“せっくす”をして欲しい~」
「もう、クララったら…。そんなの私もよ!」
毎日お風呂に入れる半面、感度が上がるほど子宮の疼きも強く感じるようになってきています。
それに女性器の観察でどれだけイッてもあのシャルル様の男性器で子宮に繋がる穴の中をかき回される快感には及ばないのです。
(でも…、そんなこと考えていたら女性器の観察がしたくなるじゃない…)
「メロ、さっさと買い物を済ませて帰ろうよ…」
「そ、そうね」
クララも同じことを考えていそうです。
XX XY
「いっらしゃいませ~!」
「ありがとうございました~」
私はセイラ。
シャルル様のパートナーの一人として、ローマン帝国の『シャルルの湯』の運営を任されています。
(ふぅ~、今日も満員ですね)
『シャルルの湯』の営業中はお客様の出入りが途絶えることはありません。
今では口伝てで来場希望者が増え、当分先の予約券まで売り切れてしまっている状態です。
一度利用するだけで見違えるほど若々しくなれるのですから当然ですね…。
お風呂は4種類あり、“じぇっとばす”、“魔力風呂”、“すらいむ風呂”、“たんさん風呂”の順番になっています。
シャルル様の岩風呂もそうでした。
誰もが最初に驚くのが“じぇっとばす”です。
先に身体を洗った後、勢いのある水流とブクブクとした泡が身体を解してくれるのですが、その大きな円形の浴槽の中央には台座があり、そこにグレイス様の裸像が立っているのです。
一体何で造られているのか分かりませんが、まるで本物のグレイス様のようで、実際に触れれば人体のように柔らかくて弾力もあるのです。
さらに驚くことに、数日ごとに姿勢が変わり、最初に従業員の皆さんが気付いた時は驚きのあまり腰が抜けそうになったそうです。
お客様はおさわり禁止ですが、本物に見える艶やかさと若々しさに誰もがお風呂の効果に期待するのです。
続いて一番危険な“魔力風呂”になります。
立ち姿勢で入る深い浴槽と横になる姿勢で入る浅い浴槽があるのですが、体表の至る所からビリビリとした強烈な刺激が体内を貫き、特に乳首やくりとりすからの刺激は子宮や頭の中まで伝わってくるのです。
今だからこそ分かりますが、刺激が体内で細かく拡がり様々に繋がるようになると感度の向上にもなるのです。
痺れる感覚に慣れるまでは気を失うと溺れる可能があるので従業員には注視させています。
反対にその次の“すらいむ風呂”は気を失っても“すらいむ”が溺れないように支えてくれるので安全です。
ただ、浴場内は女性達の快感に溺れる声が大きく響き渡っています。
“すらいむ風呂”には屋外に出られる大きな窓があるのですが、シャルル様がおっしゃるにはこの“すらいむ風呂”から見える景色が“えっくすぴーの壁紙?”のような丘陵地の草原に似ているからぜひ見て欲しいのだとか…。
その為屋外には濡れても良いベッドや小さめの“じぇっとばす”がいくつか設けられています。
まだ少し肌寒いですが外湯は火照った身体を冷ますのに人気があり、最初は裸で屋外へ出ることに抵抗があった女性達も今では“すらいむ風呂”に入り直すために積極的に利用しているようです。
そして最後は“たんさん風呂”です。
既存の区画の床を掘り、少し地下にあるように薄暗い空間には草木が配置され、シュワシュワと細かな泡で満たされたお湯だけが明かりで照らされ光っています。
又、その浴場の中で自然光が当たる壁面にはシャルル様こだわりの“ふじ山”と言う見たこともない山の景色などが描かれており、お風呂に入りながらその雄大な壁画を眺めていると効能である肌がしっとり艶々になるだけではなく、イキまくった身体と気持ちを落ち着かせてくれるのです。
(“ふじ山”か…、どこにあるんだろう…?)
入浴後は好みに応じて食事をして帰ることになるのですが、“シャルルばーがー”は大好評で王城のアナさんを含め調理担当者も毎日大忙しのようです。
何だかお腹が空いてきたわね。
私もそろそろ昼食にしようかな…。
“シャルルばーがー”と一緒に考えられた“ふれんちふらい”と言う“もい”を細切りにして揚げてある物が私のお気に入りです。
「セイラさん、お客様からご相談で~す」
「は~い、今行きま~す!」
従業員から呼ばれ脱衣室に向かいます。
「お待たせしました、どうかされましたか?」
「私…、“乳首”と言うものが無いようなんですけれど…」
「あ~、そういうお客様もいらっしゃるようですね。乳首の大きさや形は人それぞれですから…。見たところあなたの乳首は胸に埋もれているようですね。『シャルルの湯』に通っていると改善されると思いますよ」
「そう…、良かったぁ~」
私の乳首は埋もれているのね…。
街で友人に乳首を見せられ、果実のようになったと自慢されたのですが『シャルルの湯』に通えば私にも乳首が…。
「まずは特典を目指すつもりで気長に通ってみてください」
シャルル様からいただいた治療用の“すらいむ”で治せると聞いていますが、【治療】は20回通われた特典の際なのです。
乳首の無い女性の為の補足説明もしておいた方が良いかもしれませんね…。
「すいませ~ん」
「は~い」
今度はお風呂上がりのお客様です。
「あの…、豆のどこが“くり”で、どこが“りす”なのですか?」
「あっ、見せなくてもいいですから…(大きいわね…)」
「その豆自体が“くりとりす”って言うんですよ。略して“くり”とは言いますが…」
各部名称はちゃんと図解入りで公表していますが、“と”がある為に誤解される方もいるようです。
「そうなのね」
「それにしても皮が剥けているのは珍しいですね。気持ち良かったでしょう?」
「……はい。“魔力風呂”では“くりとりす”に刺激が直接刺さって死ぬかと思いましたし、“すらいむ風呂”では吸われたり、こねくり回されて何度も気を失いましたよ…」
「フフ…、それはそれは…。気持ち良く感じるほど身体に良い影響が出てきますからね」
私がそう言うとお客様は目を輝かせて鏡の前に向かわれました。
きっと変貌に驚くことでしょう。
身体の名称を掲示してからこういった質問が時々あります。
従業員の皆さんはシャルル様のパートナーではないので中には同じように乳首がなかったり、当然くりの皮も剥けていないので、こういったお客様のご相談は私の仕事になります。
シャルル様も女性達が自分の身体に興味を持つことは良いことだとおっしゃっていました。
これから女性達が女性器の観察を知るとどうなっていくのか楽しみでもあります。
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