DNAの改修者

kujibiki

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第549話 フラグ

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今日は“風の谷”での作業は休んで、朝食を済ますとシェリーの王城へ来ています。
シェリー曰く待ちに待った“誕生の儀”なのです。

(もう6ヶ月経ったのか…)

出会って覚醒してあげて受精して…、その期間を含めて長かったようであっという間だったかな…。
お腹の大きくなったシェリーを見ているとそんな風に思います。

王女で娘のユナはローマン帝国で“誕生の儀”を行ったので、今回シェリーとの子供は形の上ではバルトリア王国初の子孫となるのです。

男の子か女の子か…。
グレイスやルーシャの時は性別が分かっていたから良かったけれど、名前を考えておかないといけないな…。

女の子だったらベタにラムにしておくか…。
シェリーだけにお酒の名前繋がりでふとそう思いましたが、イメージはやっぱりうる〇やつらのラムになりますね。
可愛くて活発な女性になりそうだな…。

男の子だったら、う~ん…。
ユナから男の子の場合、ユーノスと付けてはダメだと言われているし…、まさかあの時のやり取りを覚えていたとは…。



「……シャルル、一昨日の夜は大変でしたね」

「あぁ、サリーの事?」

ジェシカの受精を知ったサリーが羨ましがって困りました。
べリンダは何も言いませんでしたが、カリーナより先に受精したいという気持ちがあるようです。

サリーが30歳を超えているのは分かっていますし、べリンダもメイド長なら30歳前後のはずなので焦る気持ちは分かります。

近々訓練の成果を見てあげるということでその場を収めました。
元々今年は年齢の高い者から受精させるつもりなんだけれどね…。

「まぁ、今年中に受精はする(させる)よ」

この世界の一年は10ヶ月で一月40日です。
受胎期間が6ヶ月なので、4の月末までに受精すれば今年中には“誕生の儀”も行えます。
(まだ間に合うか…)

「本当にシャルルは簡単に言うんだから…」

まぁ、あんなに大量の精液を子宮の中に出されれば受精しない方が難しいですよね…。
あ~、早く“誕生の儀”を済ませてシャルルに“せっくす”をして欲しいわ…。



「そうそう、『シャルルの湯』の評判はどう?」

「大人気で魔動力車乗り場は毎日長蛇の列ですよ」
「徐々に王都の外にも伝わってきていますからね。現地まで直接行く者もいるそうです」

「そうなんだ…。そうしたい気持ちは分かるけれど『シャルルの湯』に直接向うのは禁止した方が良いかもね」

「どうしてですか?」

「魔動力車乗り場で『シャルルの湯』への来場者数が把握できなくなるし、きちんと並んでいる者から不満が出てくると思うよ。王都外からお客様が直接来ることなったらドナ達も混乱するからね」

一日の利用者数はある程度限られているのです。

「なるほど…」

「『シャルルの湯』はチケット制にして魔動力車乗り場の近くに券売所を設けた方が良いかも…」

「“ちけっと制”とは何でしょう?」

「簡単に言えば『シャルルの湯』に行ってから料金を支払わず、前もって“入場券”を買っておく事だよ」
「魔動力車乗り場の近くにある券売所でしか入場券が買えなければ直接行く者もいなくなるよ。ただ、今度は券売所に長蛇の列が出来るかもね…」

さすがに映画館のように時間帯指定は出来ないと思うけれど…。

「前もって料金を払っておくというのは良いですね。まぁ、どこかが混雑するのは仕方がないでしょう。ルチア、早速王都内外に告知をして券売所の場所を選定して…」

「かしこまりました」

「ローマン帝国の『シャルルの湯』も同じ対策をしておかないとなぁ」

グレイスとセイラにも伝えておかないとな…。

「私も行くのが楽しみにです」
「グレイス様の王城にも初めて呼んでいただけますからね…」

「そうだったね。『シャルルの湯』の開業に合わせて皆を招待するつもりみたいだよ」



XX XY



それから、この王城の調理責任者のチェルシーお姉さんや食材管理責任者のベラお姉さんと少し話したりしてゆっくり過ごしました。

二人とも出来るだけ『シャルルの湯』に通っているそうで、かなり艶やかで若々しくなっていたのが分かりました。
『手引書』が出回ればどうなるか楽しみでもあります。



おやつを済ませ夕方になると、いよいよシェリーの“誕生の儀”を始めます。

「シェリー、気分はどう?」

「緊張はしますが2回目ですからね。フフ…」

「ユナの時も見ていたと思うけれど、【触手】で取り上げるからすぐに終わるよ」

シェリーはすでに裸でベッドの上で高くした枕にもたれるように座っており、周りにはルチアとスージーも来ています。

「分かってはいても緊張しますね」

「子宮から出て来るのですからね…」

「ハハ…、ルチアとスージーも今年中には同じように“誕生の儀”をするんだよ」

「「そ…そうでした…」」



「じゃあシェリー、始めるよ…」

シェリーに仰向けになってもらうと膝を立てた状態で脚を広げさせます。

僕は左手の指先から【触手】を発動させるとクスコの様に変形させ、子宮に繋がる穴に挿入し子宮口が良く見えるように出来る限り大きく開きます。

(子宮口がポッコリして少し開いているかな)

続けて右手の指先からいくつもの【触手】を管のように出し、子宮口に挿入していきます。

ニュルニュル…、クプッ…。

「あふっ、は…入って来た~」

頭の中で子宮口が拡げられ【触手】が入ってくる感覚が分かります。

「さて、素早く取り出すよ」

膜状にした【触手】で胎児を包み込むと、ゆっくり引き摺り出していきます。

グニュ、グニ…、ズルッ…。

「うぐはぁ~っ」

子宮まで引きずり出されそう…。

「ハァ~フゥ~、ハァ~フゥ~」

ムリュ…、グチュッ…。

「シェリー、子宮口から肩まで出たよ。もう少しの辛抱だからね」

「は…はひぃ…」

グニュ~~~ッ。

「あくっ、うくっ…、あはっ…」

「シェリー様の女性器がはち切れそう」

「頭が出てきました…、大きい…です」

「大丈夫! 後で【治療】するから。もう出るよ…」

取り出しながらルチア達に答えます。
【触手】のおかげで子宮口をヌルリと通過させれば後は簡単です。

ブリッ、ニュル…、ズポンッ!

「あぁ~~~んっ!」

「出たよ!」

「……オ…オギャ~、フギャ~!」

「シェリー様、産まれましたよ! お…男の子です!」

「ルチア、処置をお願いね!」

僕はそのまま【触手】で子供の体表を綺麗にすると、ルチアに手渡します。

その間に僕はシェリーの子宮に繋がる穴に再び【触手】を挿入すると、肥大して弛んだ子宮から順番に【治療】と【回復】で最良の状態に治しておきます。

「あふぅ~、気持ち…良い…」
(【触手】が子宮と子宮に繋がる穴の中を撫でるように癒していく…)

「はい、シェリーお疲れ様。元に戻ったよ…」

ルチアも必要な処置を終えたので子供を受け取ると、そのままシェリーの胸元に運んであげます。



「私にも男の子が…」

「ハハ…、女の子かなって思っていたんだけれどね…」
「もしかして嫌だった?」

「いいえ、シャルルとの子供ならどちらでも嬉しいですよ…」
「グレイス様がちょっと羨ましいと思っていましたからね」

「そう、良かった」

二国とも王子様だったか…。

ピュウゥゥ~~~ッ!

「あっ、私の乳首から母乳が…」
「本当に母乳が出るようになるなんて…。不思議な感覚だわ…」

「シェリー様、子供に飲ませてあげないと…」

「そうですね。それでシャルルこの子の名前は何ですか?」

「名前ね…」

女の子だったらラムにしようと思っていたんだよな…。
ユナとシェリーとのやり取りはフラグだったのか…。

「う~ん、名前は…」

このバルトリア王国で産まれた最初の子孫で男の子だからな~。

「カールにするよ」

「カールですか? 不思議な響きですね」

「僕の前世の古い時代ではシャルルはカールとも言われていたみたいなんだ。さすがに同じ名前は付けられないからね」

文字からチャールズでも良かったのですが、何となくこの子にはカールが合う気がします。
それにしても、やっぱり男の子は母親に似るんだな…。
アーサーもそうでしたが“男”になるまで変化は無さそうです。

「そんな素敵な名前を頂けるだなんて…。ユーノスも気に入っていましたが由来を聞くとカールで大満足です。この際カール王国に改名しようかしら…」

「バルトリア王国では大戦後初、子宮で直接受精された新しい時代の御子ですものね~」

「カール王国、良いですね~!」

「ちょっとシェリー。ルチアもスージーも話に乗らないで…。大体カールを国名にしたら名前をどうするんだよ」
「それから名前の由来は皆には言わないようにね。そんなことより早くカールに母乳をあげてね」

名前が諍いの元になっては意味がありません。

「フフ…、そうでした。シャルルも後でね!」

「もう胸が小さくなるぐらい搾り取ってあげるから…」

「そ…そんなぁ~」

「ハハ…、冗談だよ」

今回、シェリーの“誕生の儀”ではバルトリア王都に誰も集まって来ていません。
母乳をあげた後、ルチアとスージーがエルスタイン領都に連れて行って報告するそうです。

僕はシェリーの望み通り一晩中セックスをしてあげることにします。



XX XY



「やはり【触手】は“すらいむ”と同じだったのですね…」

【触手】がシャルルの魔道具として“すらいむ”になっているそうです。

「ハハ…、そういう事…」

翌朝、目覚めた後、シェリーにもスライムを渡し、一通りの説明を済ませたところです。

「それにしても、エンターシャ様やローレン様、マーガレット様まで使っていただなんて…」
「グレイス様とルーシャ様も…、全く気付きませんでしたよ」

「スライムが出来る前に受精した者には渡していないからね。知られたら返してもらう約束になっているんだよ」
「後…領主で渡していないのはサマンサだけかな…」

ドナとナースにも渡していることを知るとちょっと拗ねていました。

「ま…まぁ、【触手】魔法はかなり使いこなせるようになりましたけれどね。これからは“すらいむ”に任せられるので楽になりますよ」

気持ち良過ぎて魔法が解除されてしまう事もないのです。
それに、まさか尿道まで訓練できるようになっているだなんてね…。
もう、どうなってしまうのでしょう。

「無茶しちゃダメだよ」

シェリーの好奇心いっぱいの微笑みを見ると少し不安になってしまいます。
昨晩、二穴セックスをしてあげた時に、何だかまたお尻の穴が使いこなれていた様なので【治療】と【回復】をしておいたのです。

「わ…分かっています…」
「それに“ばとるもーど”も興味深いですね…」

「もうスライムを持っているいる者同士なら対戦できるけれど、まだ『シャルル魔道具製作所』の皆以外は知らないからな~。シェリーが誰かと試す時に説明してあげてよ。でも、受胎中の者には言わないようにね」

「フフ…、そうですね…」

「それにお尻の穴の開発より子宮に繋がる穴を締めつけられるようにならないと皆には勝てないよ」
「先に貰っている者はずっと訓練しているんだから…」

「あっ、そうでした…」

“誕生の儀”を終えて浮かれている訳にはいきませんね。
私が受胎した時とは違い、これからは感度だけじゃなくシャルルに喜んでもらえるような身体にならないと“せっくす”をしてもらえなくなりますよ…。
グレイス様やルーシャ様に遅れるわけには…。

(でも今は…)
「シャルル、朝もお願いしますね!」

「やっぱり? でもちょっと何か食べさせて…」

【収納】からフランが作り置きしてくれているバーガーをいくつか取り出します。

「あっ、ずるいです。この間ルーシャ様のお屋敷で頂きましたが、とっても美味しかったですよ~」

「じゃあ、一緒に食べて続きをしようか」

「はい!」
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