DNAの改修者

kujibiki

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第416話 トイカのきっかけ

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さてと…、昨晩はジェシカとカリーナの覚醒も済ませたし、今日からは色々とお願いされていたことをこなしていかなければなりません。

まずはジル達の服についてです。
皆をエルスタイン領都へ連れてこようと思っていたのですが、クーシアとアデルにシャルル巻きのお店に行ってもらう事にしました。
そしてこの機会に『シャルル魔道具製作所』の皆の作業着についても相談しておこうと思っているのです。

でもその前に…。
「マオ…、簡易な“転移の祠”のような魔道具を作りたいと思っているのだけれど、どうしたら良いかな…」

今朝、オーリエがシャルル島へ行って湖の周辺以外も探索してみたいと言っていたのです。
僕としても送り迎えをしなくても自由に行き来して泳いだり楽しんでもらえると嬉しいです。

「……お久しぶりです、マスター」

「マオ、何を言ってるの…。毎日話をしてマオが動けなくなるまでセックスもしているよね」

「な…なんとなくそう言いたかったのです」

最近私とアイの存在感が薄いような気がするのですが…。

「……、それでさっきの話なんだけれど、どうやれば出来るかな?」

「すでに【転移門】を創造されているのですから簡単だと思いますよ」
「マスターが発動する場合は目の前に【転移門】がイメージとして現れ、行った事のある場所ならどこへでも転移出来ますが、属性石を取り付けた魔道具同士を“転移の祠”のようにすれば良いと思います」

「えっ、それってどういう事?」

「マスターは今のところ【転移門】は魔道具として発動しています」
「マスターが属性石を魔道具として身に着けておられるのは創造した魔法の強度を高めたり効果範囲を広めたりする為ですが、これは以前お伝えしたように私と親和性が高くなればいずれ必要なくなります」

「そうだったね…」

「同じように【転移門】を封じた属性石を何かに取り付けて、その魔道具をそれぞれ限定的に繋いで使用すれば良いのですよ」
「その代り、それを使えば誰でも行き来が出来てしまいますが…」

「……」
属性石に転移先を覚えさせるようなものか…。
そう聞くと【転移門】に使う物は扉かな…。
ではないけれど、ドアに属性石を取り付ければ誰でも簡単に転移できるはずです。

「じゃあ、その時の魔力はどうなっているの? 遠くに転移しようと思うとかなり魔力が要るんだよね?」

「もちろんです。しかしこの黒い属性石は私が産み出したモノで私はマスターと魂が繋がっているのですよ。ですから属性石に【転移門】を封じる時にマスターの魔力が供給されるように作っておけばいいのです。そうすればマスターが生きておられる限りこの魔道具は発動するでしょう」

「なるほど、そんな工夫も出来るのか…」

僕が死ねば十分な魔力が無い限り発動しなくなるわけだね…。
じゃあ僕の魔力次第では皆に【転移門】を封じた指輪やペンダント等を持たせた方が簡単なんじゃ…。

「マスターの無尽蔵な魔力ならもちろん可能ですが、それを持たれた皆さんが毎晩マスターの部屋に集まって来られることになりますよ」

あっ、心を読んだな…。
「そうか僕と同じように行った事のある場所なら自由に行けるようになるからね…」

皆にとってはそれが一番喜ばれるとは思うけれど…、一度試作品を作って誰かに試してもらおうかな…。

「ありがとうマオ…、なんとなく分かったよ」

マオが最初に産み出してくれた属性石もまだ十分残っているので簡単に出来そうです。
とりあえず近日中にシャルル島と行き来が出来るようにヴィラにドアを用意して、屋敷にもどこにドアを設けるか考えておこうかな…。



XX XY



「はい、到着~」

マオとの話を終えるとクーシアとアデルをルージュ領都へ連れてきました。
昨日の内にクーシアには【転移門】と【収納】の魔法を見せて説明はしておいたのですが、まだ信じられないというような顔をしています。

「シャルル…、ここは…?」
「シャルル様~」

「ここは“シャルル巻き”のお店の2階部分なんだよ。3階はエマ達の住居になっているのだけれど、2階はまだ使っていなくて…」

「クーシアもアデルもエマ達に紹介する必要がないから助かるよ。早速二人で皆を順番に採寸してくれるかな。ここが終われば次は魔道具製作所の方へも行ってもらわないといけないし…」

「そうでしたね」
「はい、分かりました」

「僕はこのままちょっと出掛けるけれど、エマ達の採寸が終わったら“シャルル巻き”でも食べて休憩していてね」

「やったぁ~、クーシアさん早く終わらせてゆっくり食べましょう」

「クーシアも遠慮なく好きなだけ食べて良いからね」

「はい、シャルル様…」



XX XY



クーシアとアデルが部屋を出ると、再び【転移門】使って今度はマイヤ魔道具製作所に転移します。
マイヤにも昨日の内にメロお姉さんの所へ行ってもらうように話はしてあります。

ガチャ…。
「こんにちは~」

「シャ…シャルル様、お待ちしておりましたよ~」

店の奥から顔を出したマイヤが僕の顔を見るなり破顔していて、そう言いながら勢いよく抱き付いてきました。
相変わらず大きな乳首がシャツからピンッと浮き出ています。

「あんっ…」

「えっ、どうしたの?」

「いえ…、なんでも…」

「じゃあすぐに行こうと思うのだけれど…」

「あの…シャルル様、昨日お話を聞いて思ったのですが、トイカを一緒に連れて行ってはどうでしょうか?」
「トイカがいると『シャルル魔道具製作所』の皆にも早く指導できますよ…」

「マイヤがそう言うのなら僕はかまわないけれど…、こっちは大丈夫なの?」

確かに同時進行が出来るのは助かります。

「はい、シャルル様のおかげでもうケープノット領都では一番の規模になったのですよ。任せられる人材も多く育っていますから私達がしばらくいなくても…」

「すごいね~、マイヤの努力の結果だよ。それに人を見る目もあるからね」

「そんなこと…、私はシャルル様のパートナーなのですから、何でも遠慮なくおっしゃってください(ボソッ)」

ムチュウ…。

マイヤが僕に寄り添い耳元でそう囁いてきたのでギュッと腰を抱き寄せキスをしてみました。

「あんっ」
「シャ…ルル様、いきなりこんなところで…、誰かに見られたら…」

「ハハ…、そうだね。ちょっとドキドキするよね。つい顔の近くにの柔らかそうな唇があったからね…」

「もう~、シャルル様~。それは嬉しいですが…(ボソッ)」

(あくぅ~、いけない…)

くりを紐で縛っているせいで動きが大きくなると強烈な刺激が子宮を通って頭の中に伝わってきます。

「どうしたのマイヤ、身体をビクビクさせて…」

「いえ…、大丈夫です…よ」

「そう…、じゃあトイカお姉さんには突然で申し訳ないけれどすぐに準備してもらえるかな」

「シャルル様ならそうおっしゃると思って一応トイカには準備させてあります。すぐに呼んできますね」

「うん、待っているよ…」



「トイカ、用意は良い? シャルル様があなたの同行を許可して下さったわよ」

「本当ですか…? どこに行くのか分かりませんがケープノット領から出るのは初めてですよ」

「残念だけれど遊びに行くんじゃないわよ」
「でもシャルル様が凄い男性なのが少しは分かるかもよ…、フフ…」

トイカもまさか他国へ行くとは思ってもいないでしょう。

「そ、それは…」

確かにシャルル様の事を知るいい機会になるかもしれません。



「「シャルル様、お待たせしました~」」

「トイカお姉さんも急にごめんね」

「いえ、シャルル様に同行できて光栄です」

いつもマイヤさんがどこに行っているのかにも興味がありますからね。

「じゃあ早速だけれど僕に付いて来てね…」

そう言うと建物から出て、敷地内の目立たない隅に二人を誘導します。

「シャ…シャルル様、どうしてこんな所へ? そういえば魔動力車が見えませんが…」

それに今日はお供の方が誰もいない…。

「うん、二人とも驚かないでよ」

僕はそう言うと腕に着けている魔道具で【転移門】を発動させます。

「「なっ、な…、何ですかそれは?」」

「まぁ、とりあえず付いて来てよ」

僕は驚いて固まっている二人の手を取り、引っ張り込んでいくのです。



「はい、到着~」

「えっ、ここは『シャルル魔道具製作所』…」

なに…、“転移の祠”を使わずに直接転移されたって言うの…?
トイカは口を開けたまま固まっています。

「今のところ僕にしか使えない魔法でね、行ったことのある場所ならどこへでも行けるんだよ」

「そんなことまで…」

ハッ…。
「シャ…ルル様…、すごい…です」

「トイカお姉さんも驚いたと思うけれど僕の魔法については秘密にね」

まぁ、魔法を使えることは魔道具製作所の皆もエマ達も知っているけれど…。

「は…い…」

まさか男性が魔法を…、それも転移魔法だなんて…。

「それから…、これから紹介する皆は僕達がローマン帝国から来ていることは知らないからまだ言わないようにね」

「わ…分かりました…って、マイヤさんここは一体…?」

「バルトリア王国のルージュ領都よ。シャルル様の魔法でケープノット領都から陽が昇る方向へ海を渡ってきたのよ」
「それで、この目の前に見える建物は『シャルル魔道具製作所』よ。バルトリア王国の“シャルルの風”はここで生産されているの」

「なっ…」

いきなり私の想像できる“凄い”をあっさりと超えられてしまいました。

「ハハ…、マイヤ監修の下ね…。とりあえず皆を紹介するから中に入ろう」



「トイカお姉さんは見た目と違って人当たりが良いみたいだね」

クールビューティーな感じかな…。
まだあまり話してはいませんがマイヤの雰囲気とも違っていて出来る右腕という感じです。
いきなりこんなところに連れてこられて、紹介している時も表情が少し引きつっていましたが皆とはすぐに打ち解けているようでした。

「ちょっと頭が固いところもありますが、支店や従業員が増えるたびに指導にも行ってもらっていましたから仕事については信頼できますよ」
「口には出しませんがシャルル様のことを尊敬しているので、良かったら色々と話しかけてあげてください」

「うん、分かったよ。そう思ってもらえていて嬉しいよ」
「じゃあここはトイカお姉さんに任せて次はメロお姉さんの所へ行くよ」

「はい!」



XX XY



ガチャ…。
「こんにちは~」

「は~い」
「シャ…ルル様~、それにマイヤさんも…」

「この間言っていたようにマイヤに来てもらったよ」

「メロさんお久しぶりですね。“シャルルの渦”の生産は順調ですか?」

「は…はい。シャ…ルル様、少しお待ちただけますか、お母さんがシャルル様がお見えになったら必ず呼ぶようにと言っていましたので…」

「うん、ドナさんも体調は良くなったかな。僕とマイヤは製作所内を見ているよ」

「分かりました、すぐに呼んできます」



メロお姉さんが離れている間、製作所内で作業をしていたクララお姉さん、レイお姉さん、ノルンお姉さん、ジュリお姉さんと挨拶を交わします。
いつもメロお姉さんとだけ話していたから顔を見るのも久しぶりで、4人も僕を見て緊張しているようです。

「クララさん、レイさん、ノルンさん、ジュリさん、作業に問題は無いですか?」

「「「「はい、マイヤさん」」」」

「お姉さん達、仕事は楽しく出来ている?」

「はい、最初は考えもしなかった魔道具なので大変でしたが、私達にも作れるようになると自信が持てました」

「王都では私達しか作れない魔道具に携われることが嬉しいです」

「シェリー様も支援して下さっているようですし安心して働けます」

「私達が生産した“シャルルの渦”が発売されるのが楽しみです」

「そう、良かった。発売するまでは大変だと思うけれど体調には気を付けてね。無理はしちゃダメだよ」

「「「「はい、シャルル様」」」」

こうやって改めて見ると、むっちりグラマーなのはドナさんとメロお姉さん母娘だけのようです。
やっぱり薄褐色の肌の女性にしては珍しいのかな…、他の皆はキルシッカやフラネル達のように胸も適度にあってしなやかな体型です。
もしかして皆パフィーニップルなんじゃ…、ついそんなことを考えてしまいます。

話を聞いているとクララお姉さんだけがメロお姉さんの幼馴染で、後の三人は共通の友達だったそうで、五人の中ではジュリお姉さんが一番若いそうです。



「シャルル様、おまたせ…いた…」
「シャルル様~っ!」

ドナさんが僕の顔を見るなりメロお姉さんを跳ねのけ、駆け寄って抱き付いてきました。
二つの大きくて丸い胸で一瞬弾き飛ばされるかと思いましたがなんとか耐えます。

「ド…ドナさん、元気そうですね…」

「はい、おかげさまであれから快調で…、ほらっ触ってください、このとおりお腹がぺったんこです」

そう言いながら僕の手を掴み自分のお腹を触らせてくれます。

「ほ、本当だね」

身体がスッキリしてグラマーな体型が際立ち、肌の調子も改善されてきているようです。
やっぱり便秘は女性の大敵だね…。

「もう~、お…お母さん、シャルル様にそんな馴れ馴れしく…」

シャルル様とお母さんを見ていると先日治療されていた時の光景が思い出されてきます。
お母さんはあれから何度も気持ち良かったって言うのよね…。
お尻の穴があんなに拡がったのに…。

「マ…マイヤはドナさんの事は知ってる?」

「はい、最初に指導していた時に何度かお会いしていますから…」

「そう、じゃあ僕は次の用事があるから行くよ。後はマイヤに任せるから…」

「シャ…ルル様、私はどうすれば良いのですか?」

「あっ、そうだったね。夕食前に迎えに来るよ…」

「はいっ」

「え~っ、シャルル様、もう行かれるのですか~、少しゆっくりお茶でも…」

「すいませんドナさん、また来ますから…。もしかしたら数日はシェリー様の所にいることになるかもしれませんのでまたお会い出来ますよ」

「そ…そうですか…、楽しみにしています」

確かシェリー様が王城に呼んでくださるとか言っておられましたよね…。
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