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第396話 【閑話】ムーラン・シャルルの噂
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今年も半年が経ちました。
今年の“ふとう”も順調で豊作は間違いないでしょう。
後は昨年と同じように“ふとう”に合わせて収穫していけば今年も『ムーラン・シャルル』は一番のはずです。
ウフッ…、シャルル様の喜ばれる顔が早く見たいですね。
「ムーランさ~ん、お客様ですよ~」
「は~い」
昨年、品評会を2連覇して従業員にも更に恵まれるようになりました。
それに、なぜかこの『ムーラン・シャルル』果樹園で働くと若々しく綺麗になると言う根も葉もない噂が立ち、人が集まるようになったのです。
昨年はネンネさん達に収穫のお手伝いをしてもらいましたが、今年は全く人手にも困らなさそうです。
そう言えば、あれからこの町には商人が手を出してくることも無いようです。
「お待たせいたしました~」
「こんにちは、ムーラン」
「レニエさん…、お疲れ様です~」
「ムーラン、大丈夫なの…? 相変わらず顔が少し赤いけれど…」
先の年末年始にエルスタイン領都で休暇を過ごし戻ってきて以来、どうもムーランの様子がおかしいように見えます。
最初はいきなり若々しく綺麗に変貌していることに驚きましたが、それからいつ会っても顔が少し赤く、時々身体をモジモジとさせているのです。
前回会った時は、顔を真っ赤にしながら唇をかみしめ、手をギュッと握りしめながら突然身体をビクビクっと震わせていました。
あの時は一瞬何が起こったのか分からず心配になりました。
それは異様にも見える光景でしたが、震えが止まった後のムーランの顔を見ると表現するのが難しいくらい艶めかしく、私もドキドキしたのです。
「えぇ…、大丈夫です。もう慣れてきましたから…」
「はぁ?」
「な…何でもないです」
ふぅ~、慣れてきたとは言っても、紐で縛った胸の突起部分と女性器の上部にある豆からは絶えず刺激が伝わってきますので、気を抜くと透明な液体が溢れ出てきそうになります。
少し前から豆も縛るようになったのですが、気持ち良さは胸の突起部分の比ではありませんね。
それに動くたびに刺激が頭の中や子宮に繋がるので女性器の観察が捗ります。
あぁ~、意識したら感じてきますよぉ~。
「そ、それで…、今日は何かご用ですか?」
「あ…うん…、そうそう、今年も半分過ぎたというところだけれど、“ふとう”の組合が解散することになったの」
「まぁ、ムーランの所には直接関係はないと思うのだけれど一応報告しにね…」
「そうなのですか…」
「昨年の収穫時、この町に来ていた商人がいたでしょう。あの商人が何をしたのか分からないけれど収監されたそうよ。それも無期ですって…」
「え~っ、男性が無期収監されるってよっほど悪い事をしたのでしょうか…?」
「私もチェスカ様から手紙でそう知らされただけだから…、それでって事も無いけれど皆で“ふとう”の組合を解散することに決めたのよ」
「また自由に販売できるようになって良かったですね」
ということは、また商人に依頼する果樹園もあるのでしょうか…。
「でも、ムーランは本当に良いわね。ナンバスだけでなくいつの間にか王城の御用達にまでなっているなんて…」
「私も驚いているんですよ…」
今年に入ってしばらくしてから、王城よりグレイス様直筆のお手紙が届いたのです。
休暇中に紹介され面識もありますし、シャルル様に許可をもらったからチェスカ様の分を減らしてでも融通して欲しいと言われれば断ることも出来ません。
「ねぇ、話は変わるけれど、あなたの果樹園の噂は知ってる?」
「あぁ~、あの噂ですか…。まさかレニエさんまで気にしていたのですかぁ?」
「そんなことあるわけないじゃないですか…」
従業員はそう思っているかもしれませんけれど…。
「でも、ムーランを見ているとねぇ~」
「町でもムーランが若々しくて綺麗だと評判になっているのよ」
私が見ても年始より更に瑞々しく綺麗になっていると思います。
「そうだったのですか…。どうりで町を歩いていると視線も感じましたし、知り合いに会えば上から下までじっくりと眺められると思っていました」
「もしかしたらそのうち男性からパートナーになって欲しいと言われるかもしれませんよ」
「ダ…ダメです! そんなこと困ります!」
だって私はシャルル様の物でいたいのですから…。
「そ…そうなんだ…。驚いたわ…」
「でも先日、私の所にムーランにパートナーがいそうかどうか尋ねてきた男性がいたわよ」
「もちろん知らないと言っておきましたけれど…、パートナーになりそうな男性はいないよね…?」
「そ、そんな…」
私もシャルル様に認められて“シャルル様の奇跡”を体験させていただいたわけですし、それにトリスさんはシャルル様がきっと私達の事も幸せにして下さると…。
私がパートナー候補になれる可能性はありませんがシャルル様の為に生きていきたいのです。
「じゃあ何か若々しくなる秘訣はあるの?」
これは一度聞いてみたいと思っていたのです。
「そう言われても…、お風呂にゆっくり入って身体を揉みほぐしているぐらいですよ」
胸を揉んだり女性器を弄っているとは言えませんね。
「そうそう、髪は“シャルルの風”で乾かしています」
「“シャルルの風”ですか?」
「各領都、王都で売っている魔道具ですよ。なかなか手に入らないみたいですが、あれを使うと髪が艶やかになるのでレニエさんにもお勧めですよ」
「そんな魔道具があるのですか~。ムーランの髪が艶やかなのもそのせいですね」
「そ…そうですね」
今はこういう風に言っておくしかありませんね。
レニエさんは“シャルルの風”のことを聞くと少し嬉しそうに帰っていきました。
トリスさん達がとても若々しくて綺麗なので気にしていませんでしたが、この町では私も同じように見られているようです。
嬉しいような…恥ずかしいような…、でもシャルル様以外の男性に近づかれるのは嫌ですね…。
コンコン、コン。
ガチャ…。
「すいません…」
「あっ…はい、何か御用でしょうか?」
えっ、早速男性が…?
「ム…ムーランさんですね。私はボンと言います」
「はぁ~?」
「単刀直入に言いまして、ぜひ私のパートナーになっていただきたいのです」
「えぇ~っ!」
なに? いきなりレニエさんの言っていた通りになりましたよ。
「す、すいません。私はパートナーを求めていませんし、それに心に想っている男性がいますので…」
「そんな…、ここしばらくムーランさんを調べていましたが男性の知り合いがおられるようには見えませんでしたよ」
「えっ、調べていたって…? この町の方ではありませんからね」
「とりあえず私はあなたに興味がありませんから…」
「馬鹿な…、私からの申し出が断られるだなんて…。私のどこが気に入らないのですか? 私に言い寄ってくる女性も多いのですよ」
「じゃあ、その方達から選べば良いじゃないですか。私の想っている方はあなたよりも格好良くて、たくましくて素敵な方なのです」
徐々に気持ち悪い男性に思えてきましたね。
どこが気に入らないって…? 全部ですよ。
どんなに頑張ってもシャルル様の足元にも及ばないのに…。
「嘘だ…、私より格好良くてたくましい男性がそういる訳は…」
「もう一度言いますね。私はあなたとパートナーになる気はありませんからお帰り下さい」
「くっ…、じゃあその想っている男性に会わせてもらおう。私がその男性より劣っていたら諦めるよ…」
「なぜあなたが決めるのですか?」
「お忙しい方なので約束なんか出来ませんよ」
「やっぱり…、実はムーランさんが勝手に想っているだけで相手にされていないのではないですか?」
「そ…そんなことあるわけ…」
「あなたのように若々しくて綺麗な女性は私のような男性と子孫を残すべきなのですよ」
「ハァ~、あなたに言われても嬉しくないですね。お引取りください」
シャルル様に言われていたらどんなに嬉しいか。
私の卵子はいくらでも差し出しますのに…。
「納得するまでまた来るから…」
そう言い残すとようやく帰ってくれました。
従業員にも取り次がないように言っておかないといけませんね。
子孫…、シャルル様との子供かぁ…。
シャルル様はもう“男”になられたのかしら…。
あんな男性に会わせるくらいなら、私がシャルル様に会いたいですよ。
今年の“ふとう”も順調で豊作は間違いないでしょう。
後は昨年と同じように“ふとう”に合わせて収穫していけば今年も『ムーラン・シャルル』は一番のはずです。
ウフッ…、シャルル様の喜ばれる顔が早く見たいですね。
「ムーランさ~ん、お客様ですよ~」
「は~い」
昨年、品評会を2連覇して従業員にも更に恵まれるようになりました。
それに、なぜかこの『ムーラン・シャルル』果樹園で働くと若々しく綺麗になると言う根も葉もない噂が立ち、人が集まるようになったのです。
昨年はネンネさん達に収穫のお手伝いをしてもらいましたが、今年は全く人手にも困らなさそうです。
そう言えば、あれからこの町には商人が手を出してくることも無いようです。
「お待たせいたしました~」
「こんにちは、ムーラン」
「レニエさん…、お疲れ様です~」
「ムーラン、大丈夫なの…? 相変わらず顔が少し赤いけれど…」
先の年末年始にエルスタイン領都で休暇を過ごし戻ってきて以来、どうもムーランの様子がおかしいように見えます。
最初はいきなり若々しく綺麗に変貌していることに驚きましたが、それからいつ会っても顔が少し赤く、時々身体をモジモジとさせているのです。
前回会った時は、顔を真っ赤にしながら唇をかみしめ、手をギュッと握りしめながら突然身体をビクビクっと震わせていました。
あの時は一瞬何が起こったのか分からず心配になりました。
それは異様にも見える光景でしたが、震えが止まった後のムーランの顔を見ると表現するのが難しいくらい艶めかしく、私もドキドキしたのです。
「えぇ…、大丈夫です。もう慣れてきましたから…」
「はぁ?」
「な…何でもないです」
ふぅ~、慣れてきたとは言っても、紐で縛った胸の突起部分と女性器の上部にある豆からは絶えず刺激が伝わってきますので、気を抜くと透明な液体が溢れ出てきそうになります。
少し前から豆も縛るようになったのですが、気持ち良さは胸の突起部分の比ではありませんね。
それに動くたびに刺激が頭の中や子宮に繋がるので女性器の観察が捗ります。
あぁ~、意識したら感じてきますよぉ~。
「そ、それで…、今日は何かご用ですか?」
「あ…うん…、そうそう、今年も半分過ぎたというところだけれど、“ふとう”の組合が解散することになったの」
「まぁ、ムーランの所には直接関係はないと思うのだけれど一応報告しにね…」
「そうなのですか…」
「昨年の収穫時、この町に来ていた商人がいたでしょう。あの商人が何をしたのか分からないけれど収監されたそうよ。それも無期ですって…」
「え~っ、男性が無期収監されるってよっほど悪い事をしたのでしょうか…?」
「私もチェスカ様から手紙でそう知らされただけだから…、それでって事も無いけれど皆で“ふとう”の組合を解散することに決めたのよ」
「また自由に販売できるようになって良かったですね」
ということは、また商人に依頼する果樹園もあるのでしょうか…。
「でも、ムーランは本当に良いわね。ナンバスだけでなくいつの間にか王城の御用達にまでなっているなんて…」
「私も驚いているんですよ…」
今年に入ってしばらくしてから、王城よりグレイス様直筆のお手紙が届いたのです。
休暇中に紹介され面識もありますし、シャルル様に許可をもらったからチェスカ様の分を減らしてでも融通して欲しいと言われれば断ることも出来ません。
「ねぇ、話は変わるけれど、あなたの果樹園の噂は知ってる?」
「あぁ~、あの噂ですか…。まさかレニエさんまで気にしていたのですかぁ?」
「そんなことあるわけないじゃないですか…」
従業員はそう思っているかもしれませんけれど…。
「でも、ムーランを見ているとねぇ~」
「町でもムーランが若々しくて綺麗だと評判になっているのよ」
私が見ても年始より更に瑞々しく綺麗になっていると思います。
「そうだったのですか…。どうりで町を歩いていると視線も感じましたし、知り合いに会えば上から下までじっくりと眺められると思っていました」
「もしかしたらそのうち男性からパートナーになって欲しいと言われるかもしれませんよ」
「ダ…ダメです! そんなこと困ります!」
だって私はシャルル様の物でいたいのですから…。
「そ…そうなんだ…。驚いたわ…」
「でも先日、私の所にムーランにパートナーがいそうかどうか尋ねてきた男性がいたわよ」
「もちろん知らないと言っておきましたけれど…、パートナーになりそうな男性はいないよね…?」
「そ、そんな…」
私もシャルル様に認められて“シャルル様の奇跡”を体験させていただいたわけですし、それにトリスさんはシャルル様がきっと私達の事も幸せにして下さると…。
私がパートナー候補になれる可能性はありませんがシャルル様の為に生きていきたいのです。
「じゃあ何か若々しくなる秘訣はあるの?」
これは一度聞いてみたいと思っていたのです。
「そう言われても…、お風呂にゆっくり入って身体を揉みほぐしているぐらいですよ」
胸を揉んだり女性器を弄っているとは言えませんね。
「そうそう、髪は“シャルルの風”で乾かしています」
「“シャルルの風”ですか?」
「各領都、王都で売っている魔道具ですよ。なかなか手に入らないみたいですが、あれを使うと髪が艶やかになるのでレニエさんにもお勧めですよ」
「そんな魔道具があるのですか~。ムーランの髪が艶やかなのもそのせいですね」
「そ…そうですね」
今はこういう風に言っておくしかありませんね。
レニエさんは“シャルルの風”のことを聞くと少し嬉しそうに帰っていきました。
トリスさん達がとても若々しくて綺麗なので気にしていませんでしたが、この町では私も同じように見られているようです。
嬉しいような…恥ずかしいような…、でもシャルル様以外の男性に近づかれるのは嫌ですね…。
コンコン、コン。
ガチャ…。
「すいません…」
「あっ…はい、何か御用でしょうか?」
えっ、早速男性が…?
「ム…ムーランさんですね。私はボンと言います」
「はぁ~?」
「単刀直入に言いまして、ぜひ私のパートナーになっていただきたいのです」
「えぇ~っ!」
なに? いきなりレニエさんの言っていた通りになりましたよ。
「す、すいません。私はパートナーを求めていませんし、それに心に想っている男性がいますので…」
「そんな…、ここしばらくムーランさんを調べていましたが男性の知り合いがおられるようには見えませんでしたよ」
「えっ、調べていたって…? この町の方ではありませんからね」
「とりあえず私はあなたに興味がありませんから…」
「馬鹿な…、私からの申し出が断られるだなんて…。私のどこが気に入らないのですか? 私に言い寄ってくる女性も多いのですよ」
「じゃあ、その方達から選べば良いじゃないですか。私の想っている方はあなたよりも格好良くて、たくましくて素敵な方なのです」
徐々に気持ち悪い男性に思えてきましたね。
どこが気に入らないって…? 全部ですよ。
どんなに頑張ってもシャルル様の足元にも及ばないのに…。
「嘘だ…、私より格好良くてたくましい男性がそういる訳は…」
「もう一度言いますね。私はあなたとパートナーになる気はありませんからお帰り下さい」
「くっ…、じゃあその想っている男性に会わせてもらおう。私がその男性より劣っていたら諦めるよ…」
「なぜあなたが決めるのですか?」
「お忙しい方なので約束なんか出来ませんよ」
「やっぱり…、実はムーランさんが勝手に想っているだけで相手にされていないのではないですか?」
「そ…そんなことあるわけ…」
「あなたのように若々しくて綺麗な女性は私のような男性と子孫を残すべきなのですよ」
「ハァ~、あなたに言われても嬉しくないですね。お引取りください」
シャルル様に言われていたらどんなに嬉しいか。
私の卵子はいくらでも差し出しますのに…。
「納得するまでまた来るから…」
そう言い残すとようやく帰ってくれました。
従業員にも取り次がないように言っておかないといけませんね。
子孫…、シャルル様との子供かぁ…。
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