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第349話 シャルルの告白
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お母さんの私室に入ると、長椅子に向かい合って座ります。
お母さんは少し緊張しているようですが、僕をチラチラと見ながら時折顔を赤くしています。
シエラお姉ちゃんは朝食の準備をしに行ってくれているので他には誰もいません。
そういえばトリスお姉ちゃんが戻ってこないよね…。
『では、シャルル、話してくれますか?』
「うん…」
僕は何から話そうか、またどこまで話した方が良いか迷いましたが、まずは僕が別の世界からこの世界に転生してきたことを伝えました。
『異世界からの転生…ですか?』
「うん、ちょっと分かりにくいかな。僕の魂が別の世界からこの世界に移ってきて生まれ変わったんだよ」
『他の世界が存在するなんて驚きです』
「なんだかいっぱいあるみたいだよ。もしかしたらこの星とは違って女性の方が少ない世界もあるかもね…」
僕としては勇者や魔王がいる世界ではなくて本当に良かったと思います。
「やっぱり、いきなり別の世界からの転生者だと言っても信じられないかな?」
『そんなこと…、シャルルには話していませんでしたが、“誕生の儀”であなたが産まれた時、すぐに金色に輝いたのですよ』
あの光景は今でも忘れられません。
それに先ほども違う輝き方をしたのですから…。
『それは出産を手伝っていたシエラとトリスも見ていますので、シャルルが転生者だと聞くと、二人もようやく納得出来るのではないでしょうか』
残念ながら天使ではありませんでしたが、やはりシャルルはこれまでの男性とは違う事が分かりました。
「えっ…、そうだったんだ…」
『えぇ…、そして金色の光が収まった後に…』
「他にも変なことが?」
なんだかとても言い難そうだよ。
『その、あなたの股間が黒く輝きだしたのですっ!』
「何だって~っ!?」
「そ…それは驚くよね…。まぁそれは僕を転生した者のいたずらとでも思ってよ」
「そうだ…、さっき言っていたことだけど、“男”になった時に髪と瞳の色が変わったのは、たぶん前の世界でそうだったからだと思うよ」
「僕が前世でいた星にもシエラやヌエットのような銀色や金色の髪の女性はいたけれど、僕が住んでいた国では黒い髪と瞳は一般的だったんだよ」
『そうなの…』
『てっきりシャルルがカラードになって魔法が使えるのではと思ってしまいましたよ』
「ん? 使えるよ、魔法…」
『なんですって!? 魔法が使えるのですか?』
「う、うん…。条件があるみたいで、今は使えないけれど…」
黒い靄のおっさんには『女を食えば使えるようになる』と言われていたけれど、やはりそれは“性行為”のことだよね。
とりあえず4属性の女性と性行為をしていかないとそれぞれの魔法は使えないということかなぁ…。
『やはりシャルルは何かしらの使命を帯びてこの世界に誕生したのですね』
「詳しくはまた後日に…、ハハハ…」
(美しい)女性達と楽しく暮らすために…とは言えません。
「それから、体格の変化についてだけど、これについては僕にも分からないよ」
性行為をすることによってこの世界の女性を救っていくのだから身体が子供のままではダメなのでしょう。
僕の剥き剥き“ばななん”を早く活用しろという事なのかもしれません。
シエラも今年で27歳です。
身体はまだ10代のように若々しいですが、こちらの世界では“誕生の儀”をするには10年くらい遅いのです。
早く幸せにしてあげないといけないのかもしれません。
『そう…、私はシャルルが更に格好良くてたくましくなってくれて嬉しいわ』
「これまでもそうだったけれど、僕はこの世界の男性と違いとっても丈夫なんだ」
「だからお母さんとお父さんが心配している寿命についても、僕はきっと女性より長生きすると思うから安心してね」
『シャルル…』
ここまで話したところでちょうどシエラお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんが朝食を運んできてくれたようです。
屋敷の皆にどう報告するのかは朝食を食べながら相談しよう。
XX XY
どれくらい気を失っていたのでしょうか…。
シャルル様の部屋に戻ると既に誰もいませんでした。
おそらくシャルル様もシエラ先輩の服を着ることができたのでしょう。
とりあえず、ルーシャ様のところに向かうと、ちょうどシエラ先輩が朝食を運んでいるところでした。
シエラ先輩に聞くと、シャルル様とルーシャ様は部屋で朝食を召し上がるそうです。
食事を済まされると、私とシエラ先輩は、“シャルル様の奇跡”を体験されている者を集めるように言われました。
シャルル様から皆にお話があるそうなのです。
きっと皆もシャルル様の変貌に驚くわね。
それにしてもシャルル様、本当に素敵です…。
あの驚くほどたくましい身体がシエラ先輩の服で包まれているのですね。
あの服欲しい~。
シエラ先輩からシャルル様の着ている服を譲ってもらえないか考えてしまいます。
あれを着て寝たらどうなってしまうんでしょう。
そんなことを考えるだけですぐに子宮がドクドクとしてきます。
さて、どうやってシエラ先輩にお願いするか…。
XX XY
「ルーシャ様、“シャルル様の奇跡”を体験している皆を集めました」
『ありがとう、シエラ、トリス』
シャルルが転生者だと伝える為に皆に執務室に集まってもらいました。
エリシアさん、オーリエさん、ユナさん、それにメルモア、メンテール、ヌエット、キルシッカ、エリオン、フランにロッキが勢ぞろいです。
シャルルは側にある衝立の後ろに控えています。
「ルーシャ様、一体どうされたのですか?」
「今朝は朝食にも来られませんでしたし…」
「それにシャルルもどこにもいません」
『まぁまぁ、エリシアさんにオーリエさん、これから大切な話をしますから…』
お母さんがそう言うとザワついていたみんなが静かになっていきます。
『ここに集まってもらったのは、シャルルがとうとう“男”になったからです』
「「「ほ、本当ですか!?」」」
「「「「シャルル様…」」」」
「「「シャルルはどこにいるのですか?」」」
『みんな慌てないで…。驚くかもしれないけれど落ち着いてね』
『じゃあシャルル、出てきてくれるかしら』
「は~い」
僕が衝立の後ろから現れ、お母さんの横に立つとお姉ちゃん達は口を開けたまま固まってしまいました。
「やっぱりみんな驚いたね」
『驚かない者はいませんよ…』
私達は目の前でシャルルが変貌するところを見ていたから落ち着いていられるのです。
いきなり黒い髪と瞳のこんなに格好良くてたくましい男性が現れれば普通はああなります。
「ア…うそ…、シャ、シャルルなの?」
「うん、そうだよ。ユナも驚いた?」
「「「シャルル様…」」」
「「格好良い…」」
「「黒い髪と瞳…」」
「「「大きい…です」」」
エリシア達とお姉ちゃん達は僕だと分かると一斉に取り囲んできました。
身長がシエラお姉ちゃんと同じくらいになったので、もうみんなより背は高くなっています。
見上げる必要がなくなったのは良い事です。
『はいはい…、これからシャルルから話があるからちゃんと聞くように…』
お母さんがそう言うと、皆が僕から少し離れて口を閉ざします。
僕は先ほどお母さんに話したことをもう一度ゆっくりと話すのでした。
XX XY
一人一人の顔を見ながら話をすると皆一様に顔を赤らめて股間をモジモジとさせていました。
シエラお姉ちゃんやトリスお姉ちゃんもそうでしたが、なんだか皆がおしっこを我慢しているみたいですごい光景です。
「それが、て…転生者…なのですか…」
「ではシャルルは天使ではないのですか?」
「ユナの思っている天使とは違うかな」
「神様(死神だけど)に仕えている方(黒い靄のおっさんだけど)との相談でこの星に転生してきたんだよ。使徒に近いのかな…」
そう言いながら僕が視線を合わせるとユナの顔が赤くなって口元が緩んでいきます。
「シャ、シャルルがその転生者だとしても、この世界の男性とは違うのですよね?」
「そうだよ、エリシア。だから僕は皆より長生きするから心配しないでね」
この中で一番若いエリシアもいずれは僕が看取ることになるのでしょう。
まだ何十年も先の話ですが、そう思うと少し寂しい気分になります。
「とりあえず僕が変貌した理由はこんなところかな…」
「シャ、シャルル様、もう一つ伺ってもいいですか?」
「うん、どうしたのシエラ?」
「シャルル様の…、あの…、その…、精子についてなのですが…」
『あっ………』
そうでした。一番聞いておきたいことを聞くのを忘れていました。
シエラ、良い質問です。
「……」
皆が息を呑みながら視線を僕に向けます。
「ハハハ…」
そうだった…、お母さんやお姉ちゃん達は僕の精子についてずっと心配していたんだよね。
「大丈夫だよ。僕はこの世界の男性とは違うから…」
「また近い内にそのことについても話していくよ」
『良かったぁ~』
「「「すご~い、シャルル~!」」」
「「「「「「「「「シャルル様~」」」」」」」」」
僕の答えを聞いていたお母さんは目に涙を浮かべており、エリシア達3人は喜びながら僕に抱き付いてきます。
シエラお姉ちゃんも何だかとっても安心した顔になり、他のお姉ちゃん達も僕の事を見つめてきていました。
「とにかく転生者として記憶は戻ったけれど、僕はシャルルのままだよ。外見は変わっても中身は何も変わっていないから…」
「お母さんから産まれてきてからの皆との記憶は変わらないからね」
「皆、これからもよろしくね!」
「はいっ!(×全員)」
「ルーシャ様、ではシャルル様のお祝いはどうしましょう?」
『トリスはお祝いの事ばかりね。まぁ、他の者は驚くかもしれませんが盛大にお祝いしましょう!』
シャルルの話によると、とりあえず精子についての心配は無くなりました。
寿命についても心配することもなくなり、こんなに嬉しい事はありません。
これで皆も、そして私もお願いすれば“誕生の儀”をしてもらえるかもしれません。
グレイス様やシェリー様、サマンサ様も喜ばれるでしょうね。
「やったぁ~!」
「シャルル様、腕によりをかけて調理しますね」
「ありがとう、フラン」
「また一緒に美味しい物をいっぱい作っていこうね」
「はいっ!」
「「なっ…!!」」
「そうそう、メンテールお姉ちゃんとエリオンお姉ちゃんもこれから呼び捨てになるけれど良いかな?」
「「は、はい!」」
「もしかして私達だけそうじゃなかったのですか?」
「そうだよ。他のお姉ちゃん達は気付いた時に呼び捨てにして欲しいって言って来てたから…」
「くぅ~っ、不覚です」
「メンテールにも小さい頃から時々遊んでもらっていたからね、本当に感謝しているよ」
僕はメンテールお姉ちゃんの腰を抱き寄せながらそう伝えました。
身体が大きくなったのでとても細い腰に感じます。
「あ~ん、シャルル様…、そんな風に言ってもらえて嬉しいです」
あっ、ダメ…、抱き寄せられただけで子宮がキューンとしてきちゃう…。
メンテールお姉ちゃんを離すと力が抜けたように座り込んでしまいました。
「「「「メンテール先輩羨ましい…」」」」
「僕の方がずいぶん大きくなったけれど、エリオンも今まで通りにね」
今度はそう言いながら見下ろすことになったエリオンお姉ちゃんを抱き寄せると、頭に手を置き優しく撫でてあげます。
「はぁ…い…」
うはぁ~、シャルル様の大きくなった手で頭を撫でられると、私の大きな胸が破裂しそうになるほどドキドキするよぉ。
あの手で私の身体を洗っていただいたらどうなってしまうのでしょう。
私も早く大きくなられたシャルル様の身体を胸で洗って差し上げたいです。
「「「エリオンさん、ずるいです!」」」
「「「「「エリオン、ずるいわよ!」」」」」
「わ、分かったよ、皆…」
結局この後、エリシア達や他のお姉ちゃん達にも希望通りの事をしてあげるのでした。
お母さんは少し緊張しているようですが、僕をチラチラと見ながら時折顔を赤くしています。
シエラお姉ちゃんは朝食の準備をしに行ってくれているので他には誰もいません。
そういえばトリスお姉ちゃんが戻ってこないよね…。
『では、シャルル、話してくれますか?』
「うん…」
僕は何から話そうか、またどこまで話した方が良いか迷いましたが、まずは僕が別の世界からこの世界に転生してきたことを伝えました。
『異世界からの転生…ですか?』
「うん、ちょっと分かりにくいかな。僕の魂が別の世界からこの世界に移ってきて生まれ変わったんだよ」
『他の世界が存在するなんて驚きです』
「なんだかいっぱいあるみたいだよ。もしかしたらこの星とは違って女性の方が少ない世界もあるかもね…」
僕としては勇者や魔王がいる世界ではなくて本当に良かったと思います。
「やっぱり、いきなり別の世界からの転生者だと言っても信じられないかな?」
『そんなこと…、シャルルには話していませんでしたが、“誕生の儀”であなたが産まれた時、すぐに金色に輝いたのですよ』
あの光景は今でも忘れられません。
それに先ほども違う輝き方をしたのですから…。
『それは出産を手伝っていたシエラとトリスも見ていますので、シャルルが転生者だと聞くと、二人もようやく納得出来るのではないでしょうか』
残念ながら天使ではありませんでしたが、やはりシャルルはこれまでの男性とは違う事が分かりました。
「えっ…、そうだったんだ…」
『えぇ…、そして金色の光が収まった後に…』
「他にも変なことが?」
なんだかとても言い難そうだよ。
『その、あなたの股間が黒く輝きだしたのですっ!』
「何だって~っ!?」
「そ…それは驚くよね…。まぁそれは僕を転生した者のいたずらとでも思ってよ」
「そうだ…、さっき言っていたことだけど、“男”になった時に髪と瞳の色が変わったのは、たぶん前の世界でそうだったからだと思うよ」
「僕が前世でいた星にもシエラやヌエットのような銀色や金色の髪の女性はいたけれど、僕が住んでいた国では黒い髪と瞳は一般的だったんだよ」
『そうなの…』
『てっきりシャルルがカラードになって魔法が使えるのではと思ってしまいましたよ』
「ん? 使えるよ、魔法…」
『なんですって!? 魔法が使えるのですか?』
「う、うん…。条件があるみたいで、今は使えないけれど…」
黒い靄のおっさんには『女を食えば使えるようになる』と言われていたけれど、やはりそれは“性行為”のことだよね。
とりあえず4属性の女性と性行為をしていかないとそれぞれの魔法は使えないということかなぁ…。
『やはりシャルルは何かしらの使命を帯びてこの世界に誕生したのですね』
「詳しくはまた後日に…、ハハハ…」
(美しい)女性達と楽しく暮らすために…とは言えません。
「それから、体格の変化についてだけど、これについては僕にも分からないよ」
性行為をすることによってこの世界の女性を救っていくのだから身体が子供のままではダメなのでしょう。
僕の剥き剥き“ばななん”を早く活用しろという事なのかもしれません。
シエラも今年で27歳です。
身体はまだ10代のように若々しいですが、こちらの世界では“誕生の儀”をするには10年くらい遅いのです。
早く幸せにしてあげないといけないのかもしれません。
『そう…、私はシャルルが更に格好良くてたくましくなってくれて嬉しいわ』
「これまでもそうだったけれど、僕はこの世界の男性と違いとっても丈夫なんだ」
「だからお母さんとお父さんが心配している寿命についても、僕はきっと女性より長生きすると思うから安心してね」
『シャルル…』
ここまで話したところでちょうどシエラお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんが朝食を運んできてくれたようです。
屋敷の皆にどう報告するのかは朝食を食べながら相談しよう。
XX XY
どれくらい気を失っていたのでしょうか…。
シャルル様の部屋に戻ると既に誰もいませんでした。
おそらくシャルル様もシエラ先輩の服を着ることができたのでしょう。
とりあえず、ルーシャ様のところに向かうと、ちょうどシエラ先輩が朝食を運んでいるところでした。
シエラ先輩に聞くと、シャルル様とルーシャ様は部屋で朝食を召し上がるそうです。
食事を済まされると、私とシエラ先輩は、“シャルル様の奇跡”を体験されている者を集めるように言われました。
シャルル様から皆にお話があるそうなのです。
きっと皆もシャルル様の変貌に驚くわね。
それにしてもシャルル様、本当に素敵です…。
あの驚くほどたくましい身体がシエラ先輩の服で包まれているのですね。
あの服欲しい~。
シエラ先輩からシャルル様の着ている服を譲ってもらえないか考えてしまいます。
あれを着て寝たらどうなってしまうんでしょう。
そんなことを考えるだけですぐに子宮がドクドクとしてきます。
さて、どうやってシエラ先輩にお願いするか…。
XX XY
「ルーシャ様、“シャルル様の奇跡”を体験している皆を集めました」
『ありがとう、シエラ、トリス』
シャルルが転生者だと伝える為に皆に執務室に集まってもらいました。
エリシアさん、オーリエさん、ユナさん、それにメルモア、メンテール、ヌエット、キルシッカ、エリオン、フランにロッキが勢ぞろいです。
シャルルは側にある衝立の後ろに控えています。
「ルーシャ様、一体どうされたのですか?」
「今朝は朝食にも来られませんでしたし…」
「それにシャルルもどこにもいません」
『まぁまぁ、エリシアさんにオーリエさん、これから大切な話をしますから…』
お母さんがそう言うとザワついていたみんなが静かになっていきます。
『ここに集まってもらったのは、シャルルがとうとう“男”になったからです』
「「「ほ、本当ですか!?」」」
「「「「シャルル様…」」」」
「「「シャルルはどこにいるのですか?」」」
『みんな慌てないで…。驚くかもしれないけれど落ち着いてね』
『じゃあシャルル、出てきてくれるかしら』
「は~い」
僕が衝立の後ろから現れ、お母さんの横に立つとお姉ちゃん達は口を開けたまま固まってしまいました。
「やっぱりみんな驚いたね」
『驚かない者はいませんよ…』
私達は目の前でシャルルが変貌するところを見ていたから落ち着いていられるのです。
いきなり黒い髪と瞳のこんなに格好良くてたくましい男性が現れれば普通はああなります。
「ア…うそ…、シャ、シャルルなの?」
「うん、そうだよ。ユナも驚いた?」
「「「シャルル様…」」」
「「格好良い…」」
「「黒い髪と瞳…」」
「「「大きい…です」」」
エリシア達とお姉ちゃん達は僕だと分かると一斉に取り囲んできました。
身長がシエラお姉ちゃんと同じくらいになったので、もうみんなより背は高くなっています。
見上げる必要がなくなったのは良い事です。
『はいはい…、これからシャルルから話があるからちゃんと聞くように…』
お母さんがそう言うと、皆が僕から少し離れて口を閉ざします。
僕は先ほどお母さんに話したことをもう一度ゆっくりと話すのでした。
XX XY
一人一人の顔を見ながら話をすると皆一様に顔を赤らめて股間をモジモジとさせていました。
シエラお姉ちゃんやトリスお姉ちゃんもそうでしたが、なんだか皆がおしっこを我慢しているみたいですごい光景です。
「それが、て…転生者…なのですか…」
「ではシャルルは天使ではないのですか?」
「ユナの思っている天使とは違うかな」
「神様(死神だけど)に仕えている方(黒い靄のおっさんだけど)との相談でこの星に転生してきたんだよ。使徒に近いのかな…」
そう言いながら僕が視線を合わせるとユナの顔が赤くなって口元が緩んでいきます。
「シャ、シャルルがその転生者だとしても、この世界の男性とは違うのですよね?」
「そうだよ、エリシア。だから僕は皆より長生きするから心配しないでね」
この中で一番若いエリシアもいずれは僕が看取ることになるのでしょう。
まだ何十年も先の話ですが、そう思うと少し寂しい気分になります。
「とりあえず僕が変貌した理由はこんなところかな…」
「シャ、シャルル様、もう一つ伺ってもいいですか?」
「うん、どうしたのシエラ?」
「シャルル様の…、あの…、その…、精子についてなのですが…」
『あっ………』
そうでした。一番聞いておきたいことを聞くのを忘れていました。
シエラ、良い質問です。
「……」
皆が息を呑みながら視線を僕に向けます。
「ハハハ…」
そうだった…、お母さんやお姉ちゃん達は僕の精子についてずっと心配していたんだよね。
「大丈夫だよ。僕はこの世界の男性とは違うから…」
「また近い内にそのことについても話していくよ」
『良かったぁ~』
「「「すご~い、シャルル~!」」」
「「「「「「「「「シャルル様~」」」」」」」」」
僕の答えを聞いていたお母さんは目に涙を浮かべており、エリシア達3人は喜びながら僕に抱き付いてきます。
シエラお姉ちゃんも何だかとっても安心した顔になり、他のお姉ちゃん達も僕の事を見つめてきていました。
「とにかく転生者として記憶は戻ったけれど、僕はシャルルのままだよ。外見は変わっても中身は何も変わっていないから…」
「お母さんから産まれてきてからの皆との記憶は変わらないからね」
「皆、これからもよろしくね!」
「はいっ!(×全員)」
「ルーシャ様、ではシャルル様のお祝いはどうしましょう?」
『トリスはお祝いの事ばかりね。まぁ、他の者は驚くかもしれませんが盛大にお祝いしましょう!』
シャルルの話によると、とりあえず精子についての心配は無くなりました。
寿命についても心配することもなくなり、こんなに嬉しい事はありません。
これで皆も、そして私もお願いすれば“誕生の儀”をしてもらえるかもしれません。
グレイス様やシェリー様、サマンサ様も喜ばれるでしょうね。
「やったぁ~!」
「シャルル様、腕によりをかけて調理しますね」
「ありがとう、フラン」
「また一緒に美味しい物をいっぱい作っていこうね」
「はいっ!」
「「なっ…!!」」
「そうそう、メンテールお姉ちゃんとエリオンお姉ちゃんもこれから呼び捨てになるけれど良いかな?」
「「は、はい!」」
「もしかして私達だけそうじゃなかったのですか?」
「そうだよ。他のお姉ちゃん達は気付いた時に呼び捨てにして欲しいって言って来てたから…」
「くぅ~っ、不覚です」
「メンテールにも小さい頃から時々遊んでもらっていたからね、本当に感謝しているよ」
僕はメンテールお姉ちゃんの腰を抱き寄せながらそう伝えました。
身体が大きくなったのでとても細い腰に感じます。
「あ~ん、シャルル様…、そんな風に言ってもらえて嬉しいです」
あっ、ダメ…、抱き寄せられただけで子宮がキューンとしてきちゃう…。
メンテールお姉ちゃんを離すと力が抜けたように座り込んでしまいました。
「「「「メンテール先輩羨ましい…」」」」
「僕の方がずいぶん大きくなったけれど、エリオンも今まで通りにね」
今度はそう言いながら見下ろすことになったエリオンお姉ちゃんを抱き寄せると、頭に手を置き優しく撫でてあげます。
「はぁ…い…」
うはぁ~、シャルル様の大きくなった手で頭を撫でられると、私の大きな胸が破裂しそうになるほどドキドキするよぉ。
あの手で私の身体を洗っていただいたらどうなってしまうのでしょう。
私も早く大きくなられたシャルル様の身体を胸で洗って差し上げたいです。
「「「エリオンさん、ずるいです!」」」
「「「「「エリオン、ずるいわよ!」」」」」
「わ、分かったよ、皆…」
結局この後、エリシア達や他のお姉ちゃん達にも希望通りの事をしてあげるのでした。
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