265 / 567
第265話 ルージュ領編13
しおりを挟む
「おはようございます。シャルル様…」
「う~ん、おは…よう、シエラお姉ちゃん…」
目を覚ますと身支度を整えたシエラお姉ちゃんがベッドに腰をかけ優しく頭を撫でてくれています。
昨日は迎賓館からサマンサ様のお屋敷の方の部屋に移ったのですが、個室か2人部屋しかなく、浴槽のある2人部屋でシエラお姉ちゃんと一緒だったのです。
「シエラお姉ちゃん、今日は特に綺麗だね」
「シャルル様のおかげですよ。身体がとっても満足した気分です」
まさかメンテールが女性器のプックリしているところをシャルル様に教えていただなんて…。
これまでは身体を洗っていただく際に偶然触れられていたところを、的確に触れていかれるのですから気持ち良さはこれまでとは比較になりませんよ。
最後は涎や透明な液体を垂れ流し、おしっこの穴からも本当におしっこかと思うほど何度もビュッ…ビュッ…と噴き出してしまいました。
結局いつものように気を失ってしまいましたがよく最後まで耐えられたものです。
今でもシャルル様に触っていただいたプックリした豆が気持ち良くて子宮がドクドクと動いている感じがします。
それに幸運にも2人部屋になれましたから、いっぱいお風呂でも口を付けてもらえましたし、おそらくベッドの中でもずっと私の胸を揉んだり、突起部分を吸っていてくださったのでしょう。
まだシャルル様の手が私の胸を掴んでいる気がしますし、突起部分もピクピクしています。
朝も身体を洗い流す前に密かにシャルル様に口を付けさせてもらいました。
シャルル様の顔中に、身体中に口をつけたいところです。
「さぁ、シャルル様、着替えて朝食に行きましょう!」
「うん…、そうだね。シエラお姉ちゃん元気すぎるよ…」
XX XY
「おはようお母さん、エリシア、お姉ちゃん達…」
「『おはようシャルル』」
「「「「シャルル様、おはようございます」」」」
『シエラ、すごいわね』
「シエラさん、とてもお綺麗です」
「本当…、今日は特に綺麗ね」
「メンテールのせいと言うかおかげじゃない…」
「シエラ先輩、シャルル様と2人部屋で羨ましいですぅ~」
「トリス先輩、こ…今晩は私ですよね? ねっ?」
シィーーーン。
エリオンお姉ちゃんがトリスお姉ちゃんや皆に訴えていますが返事は聞こえません。
「先輩達も皆さんもひどいですよぉ~」
エリオンお姉ちゃんが大きな胸を上下にプルプルさせながら怒っています。
『はいはい、みんな朝食をいただくわよ…』
「ルーシャ様、シャルル様、皆様、おはようございます」
「『おはようございます。サマンサ様』」
「オーリエもおはよう」
「シャルル、おはよう~」
「シャルル達が迎賓館からこちらに移ってきてくれたので一緒に食事が出来て嬉しいわ」
「昨日はシエラさんがシャルルと一緒の部屋だったのですね。いつもより艶々されていてすぐに分かりますよ」
「ありがとうございます」
「……」
シエラさんでしたか…、オーリエの言うように本当に驚くほどお綺麗ですね。
私もまたシャルル様と一緒にお風呂に入って気持ち良くしてもらいたいです…。
『シャルル、今日はどうするつもりですか?』
「うん、まだルージュ領都を散策していないから回ってみようかと思っているよ」
『そうでした…、まだ領都を散策していませんでしたね』
「……」
確かユナ様も領都内を探索されるとおっしゃっていましたね。
まさか偶然ユナ様がシャルル様に出会われるとか…。
『あまり目立ち過ぎないようにしないとね』
「そうね。シャルルは有名人なんだから…」
「えっ!? オーリエ、シャルル様はなぜ有名人なのですか?」
「あっ…、お母様にはまだ言っていなかったかしら…」
「シャルルは先日キアルで催された『男性選手権』の優勝者なのよ」
「なんですって…、それじゃルージュ領内の都市に名前が知れ渡るのも時間の問題だわ」
シャルル様がルージュ領都にいる間は他領主の方に気付かれないといいのですが…。
XX XY
「さぁ、スージー、ルージュ領都内を探索に行くわよ」
「ユナ様、探索って言っても何かあてはあるのですか?」
「考えてあります。とにかくここにジッとしていても意味はありませんから行きますよ」
「分かりました…」
XX XY
コンコン、コン。
「はい…」
ガチャ…。
「サマンサ様、シェリー様がお会いしたいそうなのですが…」
私も“シャルルの風”のことについて聞きたいですが、また若々しさについて追求されるのでしょうねぇ。
“シャルル様の奇跡”についてもお話しできませんし、女性器の観察についてもシャルル様に覚醒してもらってからでないと意味がありませんからねぇ。
ハァ~、そんなことを思っていると、なんだか女性器の観察がしたくなってくるじゃないですか…。
「分かりました。お呼びしてください」
コンコン、コン。
「はい…」
ガチャ…。
「サマンサ様、シェリー様をお連れしました」
「ありがとう、グリシャ」
「シェリー様、どうぞこちらへ」
「お忙しい時に申し訳ありません」
「まずは昨晩使わせていただいた“シャルルの風”についてですが、とてもすばらしい魔道具でした」
「王都に戻れば私がすぐに登録させますよ」
「あ、ありがとうございます」
「それでこの魔道具はどちらで生産されるのですか?」
「それについては発明者の意向も確認しなければならないのでこれから決めるところです」
「そうですか…」
試作品と言うよりはすでに製品として完成しているようでしたが…。
「登録が完了するまでに決まると良いですね」
「バルトリア王国中の女性が欲しがると思いますよ」
「それで発明者はシャルルと言うのですか? “シャルルの風”だけに…」
「はい…」
「名前からして男性…ですよね…?」
「そう…ですよ」
「魔法を使えない男性があれほどの発明をされるとは驚きです」
「ぜひ一度お会いしてみたいので、お会いできるように段取りをお願いしたいのですが…」
「それは…」
しまったわ…。発明者として名前は確認されるだろうとは思っていたけれど、お会いしたいとおっしゃられることは考えていませんでした。
「一応この国の女王ですからね。シャルルという方も喜ばれる事でしょう」
「お忙しい方ですからいずれ…」
うぐっ…、それを言われると辛いところです。
「そ、そうですか…」
「私がこちらにいる間にお願いしたいですね」
「では、本題のサマンサ様の若々しさについて…」
(やっぱり、きた~~~っ!)
XX XY
「オーリエ、ルージュ領都には何か名物があるの?」
街を歩いていると、エルスタイン領都のように一般的なお店もあって、“柔らかクリーム”を売っているお店等も見られますが、見たことがない食べ物は見当たりません。
「エルスタイン領と比べると…、そうだ…、“よーぐる”があります」
「“よーぐる”?」
「はい、ミルクから出来ていてちょっとすっぱいのですが、“ばななん”ともよく合います」
「やっぱり“ばななん”が中心なんだね…」
「とりあえず領都を散策しながらあとで“よーぐる”を食べてみようか」
「そうですね。さぁ行きましょう」
キルシッカお姉ちゃんが僕の腕に胸を押し付けながら抱き付いてきました。
「あっ! またキルシッカは…」
「本当にヌエットのようね…」
「まぁまぁ、メンテールお姉ちゃんもトリスお姉ちゃんも…」
「なんだかサマンサ様のお屋敷に来てからお話する機会も無くてシャルル様に忘れられそうなんですもの…」
「僕がキルシッカお姉ちゃんを忘れるわけ無いじゃない…」
「じゃあ、反対側の腕は私ぃ~っ!」
「ず、ずるいですよ。エリシアさん!」
「オーリエさんは領都でシャルルとくっ付いていたらまずいでしょ?」
「もういいんですよ。私にはシャルルしかいないのですから…」
「お姉ちゃん達、ただでさえ綺麗で目立っているんだから騒いだらダメだよ」
「「「「「はぁ~い…」」」」」
XX XY
「ユナ様、それでどうされるのですか?」
「まずは宿を回るの…、それから街で聞き込みよ」
この方もルージュ領都へ来られていれば必ず宿に泊まられるはずです。
それに昨日ルージュ領都へ来た時から少し感じ方が強くなったように思えます。
「なるほど宿ですか…」
「さぁ、陽の沈む方角にある宿から聞いていきますよ」
「すいません。男性を探しているのですが、何か雰囲気の変わった男性がこちらに泊まっていませんか?」
「いきなり男性と言われても、少なからずいるわよ」
「どんな男性なんですか?」
「たぶん11歳ぐらいの男の子です」
「それくらいの男の子は泊まってないよ」
「そ、そうですか。ありがとうございます」
「ユナ様、良く考えると11歳ぐらいの男の子が旅をしているというのも変な話ですよね」
「確かにまだ小さいかもしれませんが、お供の方がしっかりされているのかもしれませんよ。次にいきますよ」
「すいません。男性を探しているのですが、何か雰囲気の変わった11歳ぐらいの男の子がこちらに泊まっていませんか?」
「そんな男の子は泊まってないよ」
「そうですか…。ありがとうございます」
「ユナ様、またいませんでしたね…」
「そんな簡単に見つかれば苦労はないわよ」
私の聞き方が悪いのかしら…。
「すいませ~ん。ある男性を探しているのですが、何かいい話はないでしょうか?」
「いい話ねぇ…。もしかしてあなたもシャルル様を探しているの?」
「えっ!? シャ…ルル…さま…?」
「なぁ~んだ違ったのね。最近シャルル様を探している女性が多いのでそうかと…」
「す、すいません。そのシャルル様って…?」
シャルルって“シャルルの風”のシャルル様ってこと…?
「あら知らないの? 先日キアルで行われた『男性選手権』の優勝者のことよ」
「え~、『男性選手権』の優勝者~っ!?」
「スージー、驚くじゃない…」
「ユナ様…、この間お話した催しですよ(ボソッ)」
「そのシャルル様がルージュ領都に?」
「少し前にキアルと領都の間の町で見かけられたらしいからルージュ領都にいらっしゃる可能性が高いわね」
「今、街でウロウロしている若い女性はシャルル様に会おうと探しているみたいよ」
「それで、シャルル様のお姿は?」
「さぁ…、まだ男の子らしいのだけど…」
「でも『男性選手権』の全ての競技をほぼ1番で優勝されたそうなのよ。すごいわねぇ~」
「宿の宣伝に無料でいいから泊まっていただきたいわ」
「女性の間では“シャルル抱き”っていう言葉も流行っているのよ…」
「へぇ~」
“シャルル抱き”?…、なんだか分からない言葉ですね。
それにしても日が沈む方角のキアルで催された『男性選手権』で優勝したシャルルという男の子…、昨日手にした“シャルルの風”のシャルルという名前…。
こんな偶然があるのでしょうか…。
「ありがとうございます。とても助かりました」
「今度ルージュ領都へ来たら泊まっていって欲しいわね」
「す、すいません。私達は領主様の知り合いでして…」
「そうだったの…、それは残念…」
「色々教えていただいたのに申し訳ありませんでした」
「ユナ様、『男性選手権』の優勝者がシャルル様と言うのが分かりましたね」
「そうね」
私が探しているお方はきっとこのシャルル様かもしれないわね。
「スージー、街を回って女性達の動向を探るわよ。もしかしたらシャルル様に出会った女性がいるかもしれないわ」
「え~っ!? これからシャルル様を探すのですか~」
「う~ん、おは…よう、シエラお姉ちゃん…」
目を覚ますと身支度を整えたシエラお姉ちゃんがベッドに腰をかけ優しく頭を撫でてくれています。
昨日は迎賓館からサマンサ様のお屋敷の方の部屋に移ったのですが、個室か2人部屋しかなく、浴槽のある2人部屋でシエラお姉ちゃんと一緒だったのです。
「シエラお姉ちゃん、今日は特に綺麗だね」
「シャルル様のおかげですよ。身体がとっても満足した気分です」
まさかメンテールが女性器のプックリしているところをシャルル様に教えていただなんて…。
これまでは身体を洗っていただく際に偶然触れられていたところを、的確に触れていかれるのですから気持ち良さはこれまでとは比較になりませんよ。
最後は涎や透明な液体を垂れ流し、おしっこの穴からも本当におしっこかと思うほど何度もビュッ…ビュッ…と噴き出してしまいました。
結局いつものように気を失ってしまいましたがよく最後まで耐えられたものです。
今でもシャルル様に触っていただいたプックリした豆が気持ち良くて子宮がドクドクと動いている感じがします。
それに幸運にも2人部屋になれましたから、いっぱいお風呂でも口を付けてもらえましたし、おそらくベッドの中でもずっと私の胸を揉んだり、突起部分を吸っていてくださったのでしょう。
まだシャルル様の手が私の胸を掴んでいる気がしますし、突起部分もピクピクしています。
朝も身体を洗い流す前に密かにシャルル様に口を付けさせてもらいました。
シャルル様の顔中に、身体中に口をつけたいところです。
「さぁ、シャルル様、着替えて朝食に行きましょう!」
「うん…、そうだね。シエラお姉ちゃん元気すぎるよ…」
XX XY
「おはようお母さん、エリシア、お姉ちゃん達…」
「『おはようシャルル』」
「「「「シャルル様、おはようございます」」」」
『シエラ、すごいわね』
「シエラさん、とてもお綺麗です」
「本当…、今日は特に綺麗ね」
「メンテールのせいと言うかおかげじゃない…」
「シエラ先輩、シャルル様と2人部屋で羨ましいですぅ~」
「トリス先輩、こ…今晩は私ですよね? ねっ?」
シィーーーン。
エリオンお姉ちゃんがトリスお姉ちゃんや皆に訴えていますが返事は聞こえません。
「先輩達も皆さんもひどいですよぉ~」
エリオンお姉ちゃんが大きな胸を上下にプルプルさせながら怒っています。
『はいはい、みんな朝食をいただくわよ…』
「ルーシャ様、シャルル様、皆様、おはようございます」
「『おはようございます。サマンサ様』」
「オーリエもおはよう」
「シャルル、おはよう~」
「シャルル達が迎賓館からこちらに移ってきてくれたので一緒に食事が出来て嬉しいわ」
「昨日はシエラさんがシャルルと一緒の部屋だったのですね。いつもより艶々されていてすぐに分かりますよ」
「ありがとうございます」
「……」
シエラさんでしたか…、オーリエの言うように本当に驚くほどお綺麗ですね。
私もまたシャルル様と一緒にお風呂に入って気持ち良くしてもらいたいです…。
『シャルル、今日はどうするつもりですか?』
「うん、まだルージュ領都を散策していないから回ってみようかと思っているよ」
『そうでした…、まだ領都を散策していませんでしたね』
「……」
確かユナ様も領都内を探索されるとおっしゃっていましたね。
まさか偶然ユナ様がシャルル様に出会われるとか…。
『あまり目立ち過ぎないようにしないとね』
「そうね。シャルルは有名人なんだから…」
「えっ!? オーリエ、シャルル様はなぜ有名人なのですか?」
「あっ…、お母様にはまだ言っていなかったかしら…」
「シャルルは先日キアルで催された『男性選手権』の優勝者なのよ」
「なんですって…、それじゃルージュ領内の都市に名前が知れ渡るのも時間の問題だわ」
シャルル様がルージュ領都にいる間は他領主の方に気付かれないといいのですが…。
XX XY
「さぁ、スージー、ルージュ領都内を探索に行くわよ」
「ユナ様、探索って言っても何かあてはあるのですか?」
「考えてあります。とにかくここにジッとしていても意味はありませんから行きますよ」
「分かりました…」
XX XY
コンコン、コン。
「はい…」
ガチャ…。
「サマンサ様、シェリー様がお会いしたいそうなのですが…」
私も“シャルルの風”のことについて聞きたいですが、また若々しさについて追求されるのでしょうねぇ。
“シャルル様の奇跡”についてもお話しできませんし、女性器の観察についてもシャルル様に覚醒してもらってからでないと意味がありませんからねぇ。
ハァ~、そんなことを思っていると、なんだか女性器の観察がしたくなってくるじゃないですか…。
「分かりました。お呼びしてください」
コンコン、コン。
「はい…」
ガチャ…。
「サマンサ様、シェリー様をお連れしました」
「ありがとう、グリシャ」
「シェリー様、どうぞこちらへ」
「お忙しい時に申し訳ありません」
「まずは昨晩使わせていただいた“シャルルの風”についてですが、とてもすばらしい魔道具でした」
「王都に戻れば私がすぐに登録させますよ」
「あ、ありがとうございます」
「それでこの魔道具はどちらで生産されるのですか?」
「それについては発明者の意向も確認しなければならないのでこれから決めるところです」
「そうですか…」
試作品と言うよりはすでに製品として完成しているようでしたが…。
「登録が完了するまでに決まると良いですね」
「バルトリア王国中の女性が欲しがると思いますよ」
「それで発明者はシャルルと言うのですか? “シャルルの風”だけに…」
「はい…」
「名前からして男性…ですよね…?」
「そう…ですよ」
「魔法を使えない男性があれほどの発明をされるとは驚きです」
「ぜひ一度お会いしてみたいので、お会いできるように段取りをお願いしたいのですが…」
「それは…」
しまったわ…。発明者として名前は確認されるだろうとは思っていたけれど、お会いしたいとおっしゃられることは考えていませんでした。
「一応この国の女王ですからね。シャルルという方も喜ばれる事でしょう」
「お忙しい方ですからいずれ…」
うぐっ…、それを言われると辛いところです。
「そ、そうですか…」
「私がこちらにいる間にお願いしたいですね」
「では、本題のサマンサ様の若々しさについて…」
(やっぱり、きた~~~っ!)
XX XY
「オーリエ、ルージュ領都には何か名物があるの?」
街を歩いていると、エルスタイン領都のように一般的なお店もあって、“柔らかクリーム”を売っているお店等も見られますが、見たことがない食べ物は見当たりません。
「エルスタイン領と比べると…、そうだ…、“よーぐる”があります」
「“よーぐる”?」
「はい、ミルクから出来ていてちょっとすっぱいのですが、“ばななん”ともよく合います」
「やっぱり“ばななん”が中心なんだね…」
「とりあえず領都を散策しながらあとで“よーぐる”を食べてみようか」
「そうですね。さぁ行きましょう」
キルシッカお姉ちゃんが僕の腕に胸を押し付けながら抱き付いてきました。
「あっ! またキルシッカは…」
「本当にヌエットのようね…」
「まぁまぁ、メンテールお姉ちゃんもトリスお姉ちゃんも…」
「なんだかサマンサ様のお屋敷に来てからお話する機会も無くてシャルル様に忘れられそうなんですもの…」
「僕がキルシッカお姉ちゃんを忘れるわけ無いじゃない…」
「じゃあ、反対側の腕は私ぃ~っ!」
「ず、ずるいですよ。エリシアさん!」
「オーリエさんは領都でシャルルとくっ付いていたらまずいでしょ?」
「もういいんですよ。私にはシャルルしかいないのですから…」
「お姉ちゃん達、ただでさえ綺麗で目立っているんだから騒いだらダメだよ」
「「「「「はぁ~い…」」」」」
XX XY
「ユナ様、それでどうされるのですか?」
「まずは宿を回るの…、それから街で聞き込みよ」
この方もルージュ領都へ来られていれば必ず宿に泊まられるはずです。
それに昨日ルージュ領都へ来た時から少し感じ方が強くなったように思えます。
「なるほど宿ですか…」
「さぁ、陽の沈む方角にある宿から聞いていきますよ」
「すいません。男性を探しているのですが、何か雰囲気の変わった男性がこちらに泊まっていませんか?」
「いきなり男性と言われても、少なからずいるわよ」
「どんな男性なんですか?」
「たぶん11歳ぐらいの男の子です」
「それくらいの男の子は泊まってないよ」
「そ、そうですか。ありがとうございます」
「ユナ様、良く考えると11歳ぐらいの男の子が旅をしているというのも変な話ですよね」
「確かにまだ小さいかもしれませんが、お供の方がしっかりされているのかもしれませんよ。次にいきますよ」
「すいません。男性を探しているのですが、何か雰囲気の変わった11歳ぐらいの男の子がこちらに泊まっていませんか?」
「そんな男の子は泊まってないよ」
「そうですか…。ありがとうございます」
「ユナ様、またいませんでしたね…」
「そんな簡単に見つかれば苦労はないわよ」
私の聞き方が悪いのかしら…。
「すいませ~ん。ある男性を探しているのですが、何かいい話はないでしょうか?」
「いい話ねぇ…。もしかしてあなたもシャルル様を探しているの?」
「えっ!? シャ…ルル…さま…?」
「なぁ~んだ違ったのね。最近シャルル様を探している女性が多いのでそうかと…」
「す、すいません。そのシャルル様って…?」
シャルルって“シャルルの風”のシャルル様ってこと…?
「あら知らないの? 先日キアルで行われた『男性選手権』の優勝者のことよ」
「え~、『男性選手権』の優勝者~っ!?」
「スージー、驚くじゃない…」
「ユナ様…、この間お話した催しですよ(ボソッ)」
「そのシャルル様がルージュ領都に?」
「少し前にキアルと領都の間の町で見かけられたらしいからルージュ領都にいらっしゃる可能性が高いわね」
「今、街でウロウロしている若い女性はシャルル様に会おうと探しているみたいよ」
「それで、シャルル様のお姿は?」
「さぁ…、まだ男の子らしいのだけど…」
「でも『男性選手権』の全ての競技をほぼ1番で優勝されたそうなのよ。すごいわねぇ~」
「宿の宣伝に無料でいいから泊まっていただきたいわ」
「女性の間では“シャルル抱き”っていう言葉も流行っているのよ…」
「へぇ~」
“シャルル抱き”?…、なんだか分からない言葉ですね。
それにしても日が沈む方角のキアルで催された『男性選手権』で優勝したシャルルという男の子…、昨日手にした“シャルルの風”のシャルルという名前…。
こんな偶然があるのでしょうか…。
「ありがとうございます。とても助かりました」
「今度ルージュ領都へ来たら泊まっていって欲しいわね」
「す、すいません。私達は領主様の知り合いでして…」
「そうだったの…、それは残念…」
「色々教えていただいたのに申し訳ありませんでした」
「ユナ様、『男性選手権』の優勝者がシャルル様と言うのが分かりましたね」
「そうね」
私が探しているお方はきっとこのシャルル様かもしれないわね。
「スージー、街を回って女性達の動向を探るわよ。もしかしたらシャルル様に出会った女性がいるかもしれないわ」
「え~っ!? これからシャルル様を探すのですか~」
0
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
スカートの中を覗きたい騎士団員達
白木 白亜
ファンタジー
超美人で噂の新米騎士、クレナ。
彼女が騎士団に入団すると決まったとき、騎士団には女性用の制服がなく、クレナ専用にわざわざデザインされた。
しかし、それは黒く、短くてしかも横にスリットの入ったタイトスカートで……
そんな中で、いろんな団員が偶然を装ったり連携したりして必死にパンチラを狙う下品な話。
※この物語はスライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話のスピンオフ的作品となります。
不定期更新です。
異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】
kujibiki
ファンタジー
異世界で第二の人生の大往生を迎えた僕は再びあの場所へ飛ばされていた。
※これは『DNAの改修者』のアフターストーリーとなります。
『DNAの改修者』を読まなくても大丈夫だとは思いますが、気になる方はご覧ください。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
セイギの魔法使い
喜多朱里
ファンタジー
社畜が極まって死んでしまった男は、神の手によって異世界転生を果たす。
AVや成年漫画やエロゲ――R18作品の力を発動できる性技魔法を授かったアルベルト・ハルフォードだが、折角の貴族生まれも性技魔法のせいで追放されてしまい、その日暮らしの冒険者となることに。
人前では力を隠しながら、アルベルトは性欲の力で異世界で成り上がっていく。
修羅場を観察していたら巻き込まれました。
夢草 蝶
恋愛
異様な空気の社交場。
固まる観衆。
呆然とする第三王子。
そして──、その中央でキャットファイトを繰り広げる二人の少女。
片や、名門貴族のご令嬢。
片や、平民ながらに特別な魔力を持つ少女。
その口からは泥棒猫やら性悪女やらと品に欠ける言葉が飛び出す。
しかし、それに混じってヒロインがどうの、悪役令嬢がどうの、乙女ゲームがどうのと聞こえる。
成程。どうやら二人は転生者らしい。
ゲームのシナリオと流れが違うなーって思ってたからこれで納得。
実は私も転生者。
乙女ゲームの展開を面白半分で観察してたらまさかこんなことになるなんて。
でも、そろそろ誰か止めに入ってくれないかなー?
おお! 悪役令嬢の巴投げが決まった! ヒロインが吹っ飛んで──ん? え? あれ?
なんかヒロインがこっちに飛んできたんですけど!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる