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第43話 領主会議ーカプランド領編8
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ギルダお姉さんの魔動力車にしばらく乗せてもらうと迎賓館に到着しました。
都市長の屋敷などは都市の中央付近に設けられているので、どこからでも戻り易いのだそうです。
(お母さんの屋敷は街から離れているからなぁ)
ちょっと便利に思ってしまいます。
この都市の建物は石で造られている物が一般的なようで、案内された部屋も石で造られており、少しひんやりしていました。
「シエラお姉ちゃんも一緒に夕食が食べられて良かったね」
「そうですね…」
『さすがに全員でお邪魔するわけにはいきませんが、一応他領内ですからね。シエラには側にいてもらわないと困りますよ…』
(ルーシャ様…)
もちろんそれがお仕事ですが、ルーシャ様は出来る限り分け隔てなく私たちと接してくださります。
シャルル様のことだって情報共有もしてくださいますし、一緒に寝ても文句も言われません。
お仕え出来て本当に幸せです。
食事は和やかに進みました。
昨日に引き続きお肉でしたが、ギルダ様がおっしゃるには羽の生えた動物のお肉を直火焼きしたものだそうです。
普段食べている卵を産むのもこの羽の生えた動物らしいです。
メルモアが来ていたらきっと喜んだことでしょう。
シャルル様も昨日に引き続きモリモリ食べておられます。
「シャルル様、このお肉を食べていると、けっこう筋肉質になりやすのですよ…」
「そうなの? 昨日食べたお肉よりあっさりしているし、甘くてピリッとして美味しいよね」
昨日食べたお肉よりはパサパサした触感ですが、液状になった少し甘い調味料と香ばしい匂いで食欲をそそります。
液状になった少し甘い香辛料に浸けてから直火で焼くので香ばしくて食欲をそそります。
「シャルル様に気に入ってもらえて良かったですよ…」
「僕もギルダ様達のように筋肉質で強い身体になりたいからね」
『シャルルったら…』
『あなたはそんなこと気にしなくても、年齢の割にはたくましく育っているわよ』
「そうかなぁ~」
「シャルル様は8歳なんですよね? ロイセンにもシャルル様のような体躯のしっかりした男の子はいませんよ」
「ルーシャ様が羨ましいです。私もシャルル様のような男の子なら欲しいですね…」
『ギルダ様は“誕生の儀”の予定があるのですか?』
「そんな…、パートナーが見つかればしてみたいですが、私の年齢じゃもう…」
「……」
(“誕生の儀”かぁ)
私達メイドには考えられませんね…。
それにルーシャ様やシャルル様から離れたくもありませんし…。
食事からの帰りは宿に近い“柔らかクリーム”を売っているお店の前で降ろしてもらいました。
シャルル様が食べたいとおっしゃられたからです。
『閉店前で良かったわね』
「店頭で買って歩いて帰ろうよ」
「では、私が買ってきますね…」
シャルル様は日中に見ていた食べ歩きがしたいようでした。
『本当にカプランド領の“柔らかクリーム”おいしいですね』
「うん、おいしい~!」
「はい、とっても…。お肉をいただいた後だからか口の中が冷たくて美味しく感じますね」
『エルスタイン領のモノより濃厚なのかしら…』
「はい、シエラお姉ちゃん、“あ~ん”」
「えっ!? なんですか…?」
シャルル様が“あ~ん”と言いながら自分の食べている“柔らかクリーム”を私の口元に持ってこようとしています。
「シエラお姉ちゃんにはしてあげてなかったでしょ?」
『あら、良いわねシエラ…。シャルル、次は私もお願いね』
ルーシャ様は何の事か分かっておられるようでニコニコと微笑んでおられます。
私がシャルル様の食べている物に口を付けるのですか…。
「はい、あ~ん!」
「あ…あ~ん…」
パクッ…。
「……っ!?」
『シエラが固まってしまいましたね』
まるでこの間の私とトトのようです。
「面白いね。みんな最初は固まるんだよ…」
『そうなの…?」
「……ハッ!?」
一瞬、意識が飛んだような気がしました。
「シャ…ルル様…、美味しい~!」
同じものを食べているとは思えないぐらいの美味しく感じました。
『シャルル、私にも…』
「はい、お母さん、あ~ん」
「……」
シャルル様が“柔らかクリーム”をルーシャ様に向けると、ルーシャ様も“あ~ん”と口にしているのでした。
ルーシャ様は平気そうですね…。
『はい、シャルルもあ~ん』
今度はルーシャ様がシャルル様に差し出され、シャルル様がパクッと食べています。
「とっても美味しいね!」
「わ、私も…、シャ、シャルル様、あ~んっ」
私も急いで差し出すと、パクッと食べてくれました。
(あ~、かわいい~)
胸がドキッとして、いますぐ抱きしめたいところです。
『シ…シエラ、嬉しいのは分かりますが宿まで我慢するのですよ…』
「は…い…」
ハァ~、今日は役得ですね…。
都市長の屋敷などは都市の中央付近に設けられているので、どこからでも戻り易いのだそうです。
(お母さんの屋敷は街から離れているからなぁ)
ちょっと便利に思ってしまいます。
この都市の建物は石で造られている物が一般的なようで、案内された部屋も石で造られており、少しひんやりしていました。
「シエラお姉ちゃんも一緒に夕食が食べられて良かったね」
「そうですね…」
『さすがに全員でお邪魔するわけにはいきませんが、一応他領内ですからね。シエラには側にいてもらわないと困りますよ…』
(ルーシャ様…)
もちろんそれがお仕事ですが、ルーシャ様は出来る限り分け隔てなく私たちと接してくださります。
シャルル様のことだって情報共有もしてくださいますし、一緒に寝ても文句も言われません。
お仕え出来て本当に幸せです。
食事は和やかに進みました。
昨日に引き続きお肉でしたが、ギルダ様がおっしゃるには羽の生えた動物のお肉を直火焼きしたものだそうです。
普段食べている卵を産むのもこの羽の生えた動物らしいです。
メルモアが来ていたらきっと喜んだことでしょう。
シャルル様も昨日に引き続きモリモリ食べておられます。
「シャルル様、このお肉を食べていると、けっこう筋肉質になりやすのですよ…」
「そうなの? 昨日食べたお肉よりあっさりしているし、甘くてピリッとして美味しいよね」
昨日食べたお肉よりはパサパサした触感ですが、液状になった少し甘い調味料と香ばしい匂いで食欲をそそります。
液状になった少し甘い香辛料に浸けてから直火で焼くので香ばしくて食欲をそそります。
「シャルル様に気に入ってもらえて良かったですよ…」
「僕もギルダ様達のように筋肉質で強い身体になりたいからね」
『シャルルったら…』
『あなたはそんなこと気にしなくても、年齢の割にはたくましく育っているわよ』
「そうかなぁ~」
「シャルル様は8歳なんですよね? ロイセンにもシャルル様のような体躯のしっかりした男の子はいませんよ」
「ルーシャ様が羨ましいです。私もシャルル様のような男の子なら欲しいですね…」
『ギルダ様は“誕生の儀”の予定があるのですか?』
「そんな…、パートナーが見つかればしてみたいですが、私の年齢じゃもう…」
「……」
(“誕生の儀”かぁ)
私達メイドには考えられませんね…。
それにルーシャ様やシャルル様から離れたくもありませんし…。
食事からの帰りは宿に近い“柔らかクリーム”を売っているお店の前で降ろしてもらいました。
シャルル様が食べたいとおっしゃられたからです。
『閉店前で良かったわね』
「店頭で買って歩いて帰ろうよ」
「では、私が買ってきますね…」
シャルル様は日中に見ていた食べ歩きがしたいようでした。
『本当にカプランド領の“柔らかクリーム”おいしいですね』
「うん、おいしい~!」
「はい、とっても…。お肉をいただいた後だからか口の中が冷たくて美味しく感じますね」
『エルスタイン領のモノより濃厚なのかしら…』
「はい、シエラお姉ちゃん、“あ~ん”」
「えっ!? なんですか…?」
シャルル様が“あ~ん”と言いながら自分の食べている“柔らかクリーム”を私の口元に持ってこようとしています。
「シエラお姉ちゃんにはしてあげてなかったでしょ?」
『あら、良いわねシエラ…。シャルル、次は私もお願いね』
ルーシャ様は何の事か分かっておられるようでニコニコと微笑んでおられます。
私がシャルル様の食べている物に口を付けるのですか…。
「はい、あ~ん!」
「あ…あ~ん…」
パクッ…。
「……っ!?」
『シエラが固まってしまいましたね』
まるでこの間の私とトトのようです。
「面白いね。みんな最初は固まるんだよ…」
『そうなの…?」
「……ハッ!?」
一瞬、意識が飛んだような気がしました。
「シャ…ルル様…、美味しい~!」
同じものを食べているとは思えないぐらいの美味しく感じました。
『シャルル、私にも…』
「はい、お母さん、あ~ん」
「……」
シャルル様が“柔らかクリーム”をルーシャ様に向けると、ルーシャ様も“あ~ん”と口にしているのでした。
ルーシャ様は平気そうですね…。
『はい、シャルルもあ~ん』
今度はルーシャ様がシャルル様に差し出され、シャルル様がパクッと食べています。
「とっても美味しいね!」
「わ、私も…、シャ、シャルル様、あ~んっ」
私も急いで差し出すと、パクッと食べてくれました。
(あ~、かわいい~)
胸がドキッとして、いますぐ抱きしめたいところです。
『シ…シエラ、嬉しいのは分かりますが宿まで我慢するのですよ…』
「は…い…」
ハァ~、今日は役得ですね…。
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