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第37話 領主会議ーカプランド領編4
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ふぅ、今日はまだ終わらない。
“プーリン”の食べさせ合いでなんだかお腹は減っていないけれど、これからトトお姉さんらと迎賓館の一室で夕食です。
疲れることはないけれど、8歳の僕には過酷に思えます。
僕とお母さんが案内された部屋はこじんまりとした個室になっていて、食事をするテーブルと少し離れたところにソファ等が置いてあり、派手じゃない内装がゆったりした気分にさせてくれます。
シエラお姉ちゃん達も別室で夕食をとっているそうなので、お母さんと僕、トトお姉さんの3人だけです。
「シャルル君、スローキの街はどうだった? 少しの時間でも楽しめたかな?」
「はい、ヌエットお姉ちゃんがスローキの美味しいお菓子のことを知っていて連れて行ってもらいました」
「じゃあ、“プーリン”を食べてきたの?」
「はい、とても美味しかったです」
『良いわね、“プーリン”? 私も食べてみたかったわ…』
「ルーシャ様、食後のデザートにお出ししますよ」
『ありがとう、楽しみだわ。シャルルも食べる?』
「ううん、僕はさっき食べてきたところだからやめておくよ」
さすがにしばらくは食べたくない感じです。
「お母さんとトトお姉さんはどういう知り合いなの?」
プーリンの話題から離れるために、なんとなく思ったことを質問してみました。
『えっとねぇ、お母さんとトトは学校で知り合った幼馴染なの。他の都市長もみんな幼馴染なのよ』
「学校?」
「そう、女の子はね“女”になったら短い期間だけれど学校ってところに行くのよ」
「何をしに行くの?」
『魔法をね、習いに行くの…』
「魔法…、そうかぁ、僕は男の子だから使えないんだよねぇ」
『……』
シャルルが落ち込んでしまいました。
産まれた時に輝いたから…と、そんな不確定な理由であなたもきっと魔法が使えるようになりますよとは言えません。
「でも、お友達を見つけるために一度行っても良いんじゃないですか」とトトが言ってくれました。
『そ、そうね。シャルルも“男”になったら一度行ってみたら楽しいかもしれないわね』
「えっ、魔法が使えなくても行っていいの?」
『大丈夫よ、お母さんに任せておいて』
学校かぁ、“男”になるのが楽しみです。
食事が終わると、飲み物とデザートが運ばれてきました。
お母さんとトトお姉さんは“プーリン”で、僕は果実の盛り合わせでした。
トトお姉さんが僕に「よく食べるのねぇ~」なんて言っていますが、僕ってよく食べるのかな…?
でも、もうお腹がいっぱいです。
『これが、“プーリン”?』
お母さんがお皿に乗った“プーリン”と周りに添えられた白いクリームを興味深げに眺めています。
「そうだ、お母さん。良いことしてあげようか~」
『フフ…、なにかしら…』
僕はお母さんが手にしていたスプーンをひょいっと取って、“プーリン”を一掬いして「あ~ん」と言いながら口元に持っていってあげるのでした。
『えっ!?』
「ほら、あ~ん」
『あ…あ~ん…』
お母さんはそう言いながらパクッと食べてくれました。
『……』
「えっ…?」
お母さんが固まってしまいました。
「シャルル君、私もお願い!!」
その様子を見ていたトトお姉さんがそう言ってきたのでトトお姉さんの隣の席に移って、同じように「あ~ん」をしてあげます。
「うっ……」
トトお姉さんも固まってしまいました。
ヌエットお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんは瞬時に再起動して必死に次の「あ~ん」をせがんできたのに、お母さん達には耐性が無かったようです。
それを後ろで見ていたメイドのお姉さんが急に部屋から駆け出して行ったので、僕は一人果実を食べながらお母さんとトトお姉さんが再起動するのを待つのでした。
XX XY
ルーシャ様達も夕食をとられている頃でしょうか…。
私たち4人も別室で同じように夕食を食べ始めていました。
「シエラ先輩、メルモア先輩お疲れ様でした」
やはり先輩たちが仕事をしている時に、私はシャルル様と街に出かけられたのだからねぎらいの挨拶はちゃんとしておかないとダメですね。
「良いわねぇ、ヌエット達は…。シャルル様とどこへ行ってきたの?」
前髪の隙間から見えるシエラ先輩の薄い青色の左眼が少し冷たい感じに思えます。
「“プーリン”っていう美味しいお菓子を食べて来たんですよ~」
トリス先輩が横から会話に入ってきました。
「“プーリン”ですか…。まだ食べたことがない…わね…」
メルモア先輩も確かあれだったかな…というような顔で“プーリン”を想像されているようです。
「スローキでは人気ですからね…、シャルル様に食べていただきたくて…」
「それはそうですね…」
シエラ先輩がそうつぶやいていると、後ろに控えていたここのメイドさんから食後のデザートに“プーリン”が出てくることを教えてもらいました。
「シエラ先輩、良かったですね。美味しいですよ~」
トリス先輩はまた食べるようです。
私はさっきいっぱい食べましたので、違うデザートにしてもらうようにお願いしました。
「ヌエット、なんだかこの数日で雰囲気が変わりましたね…」
夕食も終わりかけた頃、メルモア先輩がそんなことを言ってきます。
「そ…そうですか…?」
「そうそう、シャルル様に対して積極的なんですよ~」
トリス先輩がシエラ先輩を後ろ盾にして話を煽ってきます。
「そ、それは…、屋敷内ではお顔を見るぐらいしかできなかったから、こうやって旅のお供が出来て嬉しかったんですよ。メルモア先輩だってそうでしょう?」
「それはそうね。乗客室の中で抱きついてもシャルル様は優しいですし、匂いというかシャルル様の発せられる何かを吸い込んでいるとフワ~っとした良い気持ちになるんですよねぇ」
(ま…まずいです)
メルモアがシャルル様の効能に気付きそうです。
私はとっさにトリスの顔を見て、目で話題を変えるように伝えます。
「メ、メルモア先輩、そろそろ“プーリン”が出てきそうですよ。シャルル様も気に入っておられましたからぜひ堪能してください」
トリスが私の意図を理解したのか、“プーリン”の話題に戻しました。
「やっぱり…、これが“プーリン”でしたか…」
メルモア先輩は食べたことは無かったようですが、“プーリン”のことはご存知のようでした。
私は“プーリン”の代わりに出てきた果実を摘まみます。
私はトリス先輩の方を見て、目で「あ~ん」のことは言わないようにと合図しました。
トリス先輩も黙ってうなずいてくれています。
「この“プーリン”っていうお菓子は甘くてプルプルしておいしいですねぇ。シャルル様が気に入るのも分かります」
そんな風にシエラ先輩が感心しながら食べておられる時に、一人のメイドが駆け入ってきました。
テーブルからは少し離れていますが、何かとんでもないような物を見たような表情をしてヒソヒソと話しています。
何かあったのだろうかと見ていると、その駆け入ったメイドさんの顔が急に赤くなり、仕草が「あ~ん」だったのです。
「「!?」」
シエラ先輩とメルモア先輩はどういう意味か分からないというような顔をされていますが、私とトリス先輩には何があったかすぐに分かりました。
シャルル様がお二人に「あ~ん」されたのですね。
私もすぐにお店での「あ~ん」を思い出します。
もう食べられないと思っていたけど、デザートは“プーリン”にしとけば良かったかなと思うのでした。
トリス先輩、凄いです…。
“プーリン”の食べさせ合いでなんだかお腹は減っていないけれど、これからトトお姉さんらと迎賓館の一室で夕食です。
疲れることはないけれど、8歳の僕には過酷に思えます。
僕とお母さんが案内された部屋はこじんまりとした個室になっていて、食事をするテーブルと少し離れたところにソファ等が置いてあり、派手じゃない内装がゆったりした気分にさせてくれます。
シエラお姉ちゃん達も別室で夕食をとっているそうなので、お母さんと僕、トトお姉さんの3人だけです。
「シャルル君、スローキの街はどうだった? 少しの時間でも楽しめたかな?」
「はい、ヌエットお姉ちゃんがスローキの美味しいお菓子のことを知っていて連れて行ってもらいました」
「じゃあ、“プーリン”を食べてきたの?」
「はい、とても美味しかったです」
『良いわね、“プーリン”? 私も食べてみたかったわ…』
「ルーシャ様、食後のデザートにお出ししますよ」
『ありがとう、楽しみだわ。シャルルも食べる?』
「ううん、僕はさっき食べてきたところだからやめておくよ」
さすがにしばらくは食べたくない感じです。
「お母さんとトトお姉さんはどういう知り合いなの?」
プーリンの話題から離れるために、なんとなく思ったことを質問してみました。
『えっとねぇ、お母さんとトトは学校で知り合った幼馴染なの。他の都市長もみんな幼馴染なのよ』
「学校?」
「そう、女の子はね“女”になったら短い期間だけれど学校ってところに行くのよ」
「何をしに行くの?」
『魔法をね、習いに行くの…』
「魔法…、そうかぁ、僕は男の子だから使えないんだよねぇ」
『……』
シャルルが落ち込んでしまいました。
産まれた時に輝いたから…と、そんな不確定な理由であなたもきっと魔法が使えるようになりますよとは言えません。
「でも、お友達を見つけるために一度行っても良いんじゃないですか」とトトが言ってくれました。
『そ、そうね。シャルルも“男”になったら一度行ってみたら楽しいかもしれないわね』
「えっ、魔法が使えなくても行っていいの?」
『大丈夫よ、お母さんに任せておいて』
学校かぁ、“男”になるのが楽しみです。
食事が終わると、飲み物とデザートが運ばれてきました。
お母さんとトトお姉さんは“プーリン”で、僕は果実の盛り合わせでした。
トトお姉さんが僕に「よく食べるのねぇ~」なんて言っていますが、僕ってよく食べるのかな…?
でも、もうお腹がいっぱいです。
『これが、“プーリン”?』
お母さんがお皿に乗った“プーリン”と周りに添えられた白いクリームを興味深げに眺めています。
「そうだ、お母さん。良いことしてあげようか~」
『フフ…、なにかしら…』
僕はお母さんが手にしていたスプーンをひょいっと取って、“プーリン”を一掬いして「あ~ん」と言いながら口元に持っていってあげるのでした。
『えっ!?』
「ほら、あ~ん」
『あ…あ~ん…』
お母さんはそう言いながらパクッと食べてくれました。
『……』
「えっ…?」
お母さんが固まってしまいました。
「シャルル君、私もお願い!!」
その様子を見ていたトトお姉さんがそう言ってきたのでトトお姉さんの隣の席に移って、同じように「あ~ん」をしてあげます。
「うっ……」
トトお姉さんも固まってしまいました。
ヌエットお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんは瞬時に再起動して必死に次の「あ~ん」をせがんできたのに、お母さん達には耐性が無かったようです。
それを後ろで見ていたメイドのお姉さんが急に部屋から駆け出して行ったので、僕は一人果実を食べながらお母さんとトトお姉さんが再起動するのを待つのでした。
XX XY
ルーシャ様達も夕食をとられている頃でしょうか…。
私たち4人も別室で同じように夕食を食べ始めていました。
「シエラ先輩、メルモア先輩お疲れ様でした」
やはり先輩たちが仕事をしている時に、私はシャルル様と街に出かけられたのだからねぎらいの挨拶はちゃんとしておかないとダメですね。
「良いわねぇ、ヌエット達は…。シャルル様とどこへ行ってきたの?」
前髪の隙間から見えるシエラ先輩の薄い青色の左眼が少し冷たい感じに思えます。
「“プーリン”っていう美味しいお菓子を食べて来たんですよ~」
トリス先輩が横から会話に入ってきました。
「“プーリン”ですか…。まだ食べたことがない…わね…」
メルモア先輩も確かあれだったかな…というような顔で“プーリン”を想像されているようです。
「スローキでは人気ですからね…、シャルル様に食べていただきたくて…」
「それはそうですね…」
シエラ先輩がそうつぶやいていると、後ろに控えていたここのメイドさんから食後のデザートに“プーリン”が出てくることを教えてもらいました。
「シエラ先輩、良かったですね。美味しいですよ~」
トリス先輩はまた食べるようです。
私はさっきいっぱい食べましたので、違うデザートにしてもらうようにお願いしました。
「ヌエット、なんだかこの数日で雰囲気が変わりましたね…」
夕食も終わりかけた頃、メルモア先輩がそんなことを言ってきます。
「そ…そうですか…?」
「そうそう、シャルル様に対して積極的なんですよ~」
トリス先輩がシエラ先輩を後ろ盾にして話を煽ってきます。
「そ、それは…、屋敷内ではお顔を見るぐらいしかできなかったから、こうやって旅のお供が出来て嬉しかったんですよ。メルモア先輩だってそうでしょう?」
「それはそうね。乗客室の中で抱きついてもシャルル様は優しいですし、匂いというかシャルル様の発せられる何かを吸い込んでいるとフワ~っとした良い気持ちになるんですよねぇ」
(ま…まずいです)
メルモアがシャルル様の効能に気付きそうです。
私はとっさにトリスの顔を見て、目で話題を変えるように伝えます。
「メ、メルモア先輩、そろそろ“プーリン”が出てきそうですよ。シャルル様も気に入っておられましたからぜひ堪能してください」
トリスが私の意図を理解したのか、“プーリン”の話題に戻しました。
「やっぱり…、これが“プーリン”でしたか…」
メルモア先輩は食べたことは無かったようですが、“プーリン”のことはご存知のようでした。
私は“プーリン”の代わりに出てきた果実を摘まみます。
私はトリス先輩の方を見て、目で「あ~ん」のことは言わないようにと合図しました。
トリス先輩も黙ってうなずいてくれています。
「この“プーリン”っていうお菓子は甘くてプルプルしておいしいですねぇ。シャルル様が気に入るのも分かります」
そんな風にシエラ先輩が感心しながら食べておられる時に、一人のメイドが駆け入ってきました。
テーブルからは少し離れていますが、何かとんでもないような物を見たような表情をしてヒソヒソと話しています。
何かあったのだろうかと見ていると、その駆け入ったメイドさんの顔が急に赤くなり、仕草が「あ~ん」だったのです。
「「!?」」
シエラ先輩とメルモア先輩はどういう意味か分からないというような顔をされていますが、私とトリス先輩には何があったかすぐに分かりました。
シャルル様がお二人に「あ~ん」されたのですね。
私もすぐにお店での「あ~ん」を思い出します。
もう食べられないと思っていたけど、デザートは“プーリン”にしとけば良かったかなと思うのでした。
トリス先輩、凄いです…。
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