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第26話 【閑話】クーシアの初恋?
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私はクーシア。
今日は街の広場で魔法の練習をしていました。
お母さんは良く出来ていると言ってくれますが、風を使って物を浮かせることは出来ても、操るとなると難しくてまだまだ上手にはできません。
確か領主様はカラードではないけれど風魔法をとても上手に使われるとか…。
私もそんな風になれるといいなぁと思っています。
ふと、広場の端から男の子と女の人が入ってくるのが目に入りました。
「えっ!?」
驚きのあまり、魔法で浮かせていた物を落としてしまいました。
なぜなら、私にはその男の子が光り輝いているように見えたのです。
目を擦ってもう一度見た時には輝いているようには見えませんでしたが、男の子から不思議な雰囲気は感じられたままです。
(あの子は一体…)
私は練習を再開しましたが男の子から目が離せなくなり、なかなか集中することが出来ませんでした。
それになぜだか胸がドキドキしてくるのです。
隣にいる女性は一目でメイドさんと分かる格好ですから、男の子は地位の高い家のお子様なのでしょう。
しかし、あの女性は本当にメイドさんなのでしょうか。
男の子と和気あいあいと楽しそうに話し、一緒に“シュー”を食べ合っているのです。
「なんだか羨ましい…」
ついそんな言葉が出てしまいます。
あっ…、もう帰ってしまうようです。
周りの人もあの男の子の雰囲気に気付いたのでしょうか。
二人を見て何かを話しているようです。
私も近くに行って顔をよく見ておけば良かったなぁと思うのでした。
XX XY
「ただいま~」
「お帰り、クーシア。ちゃんと魔法の練習はできたの~?」
「うん…。ねぇねぇ、それより今日、街の広場でとっても不思議な男の子を見たよ」
今日は上手く集中できなかったので少し誤魔化します。
「少し離れていたから顔ははっきり分からなかったけれど、他の男の子とは全然雰囲気が違っていたの…」
「メイドさんも側にいたんだよ」
「えっ、そうなの!?」
バンッ!
私とお母さんが話をしていると、勢いよく玄関扉が開きました。
「リ、リーナ、聞いたか?」
「なによ、そんなに慌てて…、まずは扉を閉めてよね」
「おっと、そうだな。すまんすまん」
「お父さん、お帰りなさい…」
「おっ、クーシアも帰っていたのか…」
「え~と、そう、それでな…、なんと今日、領主様のご子息が初めて街に来られたって聞いたんだ。やっぱり噂どおり男の子だったようだ」
もしかしたら、二人が言っているのは同じ子供のことかもしれないわね…。
「クーシアが見たのも、領主様のご子息かもしれないわよ」
「えっ、クーシア、ご子息を見たのか?」
「うん、広場でメイドさんと“シュー”を食べてたよ。なんだかすごい男の子だったよ」
「そうかぁ、見たかったなぁ~。クーシアは領主様のご子息と同じ日に生まれたんだぞ~」
「そうなの?」
でも、なんだかとっても大きく感じたんだけど…。
「これからは街で出会える日が多くなるかもしれないわね」
「そうだと良いなぁ~」
メイドさんが楽しそうに男の子と話している場景が忘れられず、私もいつかお話できるといいな~と思うのでした。
今日は街の広場で魔法の練習をしていました。
お母さんは良く出来ていると言ってくれますが、風を使って物を浮かせることは出来ても、操るとなると難しくてまだまだ上手にはできません。
確か領主様はカラードではないけれど風魔法をとても上手に使われるとか…。
私もそんな風になれるといいなぁと思っています。
ふと、広場の端から男の子と女の人が入ってくるのが目に入りました。
「えっ!?」
驚きのあまり、魔法で浮かせていた物を落としてしまいました。
なぜなら、私にはその男の子が光り輝いているように見えたのです。
目を擦ってもう一度見た時には輝いているようには見えませんでしたが、男の子から不思議な雰囲気は感じられたままです。
(あの子は一体…)
私は練習を再開しましたが男の子から目が離せなくなり、なかなか集中することが出来ませんでした。
それになぜだか胸がドキドキしてくるのです。
隣にいる女性は一目でメイドさんと分かる格好ですから、男の子は地位の高い家のお子様なのでしょう。
しかし、あの女性は本当にメイドさんなのでしょうか。
男の子と和気あいあいと楽しそうに話し、一緒に“シュー”を食べ合っているのです。
「なんだか羨ましい…」
ついそんな言葉が出てしまいます。
あっ…、もう帰ってしまうようです。
周りの人もあの男の子の雰囲気に気付いたのでしょうか。
二人を見て何かを話しているようです。
私も近くに行って顔をよく見ておけば良かったなぁと思うのでした。
XX XY
「ただいま~」
「お帰り、クーシア。ちゃんと魔法の練習はできたの~?」
「うん…。ねぇねぇ、それより今日、街の広場でとっても不思議な男の子を見たよ」
今日は上手く集中できなかったので少し誤魔化します。
「少し離れていたから顔ははっきり分からなかったけれど、他の男の子とは全然雰囲気が違っていたの…」
「メイドさんも側にいたんだよ」
「えっ、そうなの!?」
バンッ!
私とお母さんが話をしていると、勢いよく玄関扉が開きました。
「リ、リーナ、聞いたか?」
「なによ、そんなに慌てて…、まずは扉を閉めてよね」
「おっと、そうだな。すまんすまん」
「お父さん、お帰りなさい…」
「おっ、クーシアも帰っていたのか…」
「え~と、そう、それでな…、なんと今日、領主様のご子息が初めて街に来られたって聞いたんだ。やっぱり噂どおり男の子だったようだ」
もしかしたら、二人が言っているのは同じ子供のことかもしれないわね…。
「クーシアが見たのも、領主様のご子息かもしれないわよ」
「えっ、クーシア、ご子息を見たのか?」
「うん、広場でメイドさんと“シュー”を食べてたよ。なんだかすごい男の子だったよ」
「そうかぁ、見たかったなぁ~。クーシアは領主様のご子息と同じ日に生まれたんだぞ~」
「そうなの?」
でも、なんだかとっても大きく感じたんだけど…。
「これからは街で出会える日が多くなるかもしれないわね」
「そうだと良いなぁ~」
メイドさんが楽しそうに男の子と話している場景が忘れられず、私もいつかお話できるといいな~と思うのでした。
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